ラーメン発見伝
漫画
原作・原案など:久部緑郎,
作画:河合単,
出版社:小学館,
掲載誌:ビッグコミックスペリオール,
発表期間:1999年,2009年,
巻数:全26巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『ラーメン発見伝』(ラーメンはっけんでん)は、原作:久部緑郎、作画:河合単による日本の漫画作品。『ビッグコミックスペリオール』(小学館)にて連載された。ラーメンを題材としたグルメ漫画である。全26巻。
完結後、久部・河合コンビにより、本作と世界・一部の登場人物を共有し、本作よりも後の時系列を描いた作品『らーめん才遊記』が『ビッグコミックスペリオール』にて連載された。また、さらにその続編となる『らーめん再遊記』が2020年2月より『ビッグコミックスペリオール』で連載中。
概要
ラーメン王でフードライターの石神秀幸が原作協力している。基本的に単発ストーリーで、ラーメンレシピの改良、ラーメン店経営の問題点とその解決、創作ラーメンの開発や対決などがテーマとなっている。また、テレビドラマ化もされた。
他のグルメ漫画と異なり単なる“おいしいラーメン”を製作することだけを目的とする趣旨ではなく、むしろ味を追求しただけの“おいしいラーメン”には材料費などの「コスト」、回転率や常に提供できるか、客の心情という「サービス」等ラーメン店経営としては何らかの大きな欠点を持つことを厳しく指摘し、「おいしさ」と「経営」の折り合いやこれに立地条件や宣伝戦を加え、“騙し無しでビジネス的に成功するラーメン店”を目指すことに物語の重点を置いて描かれている。また作中では「Wテイスト」、「創作系」、「スープOFF」などをトレンドとして捉え、ボリューム系(らーめん厨房どきゅん)や老舗系ラーメンの繁盛店も登場する。チェーン系ラーメンについても、当初は登場人物の視点では否定的な見解を示しながら、後には個人店では太刀打ちできないスケールで成功することに肯定的な評価をするようになった(「楽麺亭」のエピソード)。
2020年に『らーめん才遊記』がテレビドラマ化されたことを機に、登場人物の芹沢のエピソード選集である『ラーメン発見伝の芹沢サン』が発売された。
あらすじ
「ダイユウ商事」の商社マン藤本浩平は仕事はパっとしないが、脱サラしてラーメン店を開業するという夢を持ち、夜は会社に秘密でラーメン屋台を引きながら、自分独自のラーメンを開発していた。同僚OLの佐倉祥子は、自身がラーメンフリークということもあり、評判のラーメン屋台を訪れたことで、藤本の秘密を共有し、藤本の夢を応援していた。
ある時、大阪支社より転任してきた新しい上司の四谷課長が自然食レストラン事業を立ち上げ、メニューの1つにラーメンが採り上げられたことで、ラーメンへの造詣が深い藤本と佐倉がメニュー開発の担当に抜擢される。そんな中、ラーメン評論家の有栖涼や、繁盛ラーメン店主の芹沢達也などと知り合うことになり、藤本のラーメン追究の道は大きく広がっていった。
ダイユウ商事がチェーン展開を目指して開店させた「自然食レストラン 大地」での、ラーメンメニュー開発の際の「コンペ」をはじめとする芹沢との数々の勝負で手痛い敗北や、良くて引き分けを繰り返し、更に知り合った小池、片山といったラーメン店主達との様々なエピソードを経て、藤本はラーメン職人としての経験を積んで行き、ついにはテレビのクイズ番組「ラーメン・マニア・キング」で優勝し、優勝賞金1000万円を獲得したことで開店資金も手にする。
しかし、直後の芹沢とのコンペで、「自分には本当に作りたいラーメンがまだない」ことを思い知らされて、今度は自分のラーメンを探すための探求の日々が始まる。
藤本と佐倉は、ダイユウ商事が手がけるラーメンテーマパーク「拉麺タイムトンネル」を担当し、この立ち上げに成功する。しばらくすると、大手が企画した対抗ラーメンテーマパーク「六麺帝」もオープン。それまでは藤本とはともかくダイユウ商事とは協力関係だった芹沢が敵に回り、両テーマパーク間で対抗戦が行われることになり、藤本と芹沢は共に出店している店主のサポートをしながら間接的な対決を繰り返す。
そして最終戦にて藤本と芹沢は直接対決する。自分のラーメンを遂に見つけ出した藤本は芹沢を破ると、佐倉に自らの思いを告げ、佐倉と共にダイユウ商事を退職、念願の自分の店「ラーメンふじもと」をオープンさせ、物語は大団円を迎えた。
登場人物
ダイユウ商事
藤本浩平(27歳)
本作の主人公。営業一課に勤務。会社では定時帰りや就業時間の居眠り常習などのやる気のないダメ社員で通っている。
夜は屋台を引いてラーメン修行を行っているが、会社が禁ずる副業にあたるため、事情を知っているのは佐倉をはじめ、ごく少数である。
自他共に認める一流の「ラーメンマニア」であり、店の前評判にとらわれないラーメンに対する味覚や古今東西のラーメン知識はプロも唸る程で、その点に関してはライバルで皮肉屋の芹沢ですら認める程。その為、狭いテーマを与えられてのラーメン創作、既存のラーメンの問題点の解決などには強いが、漠然としたテーマの下では無難なラーメンを作ることが多い。またオペレーションや原価管理、安定した材料の確保など、経営面での考えは経験不足もあって考えが回らないことも多く、芹沢からはたびたび「優秀なラーメンマニア」と揶揄される原因にもなっている。
異性の気持ちには鈍感な面があり、自分に思いを寄せる佐倉の気持ちや、女性絡みの焼き餅は、周囲の四谷や葉月ですら気づいているのに藤本だけは気づかないようなことも多い。
四谷匡史(40歳)
藤本の上司、営業一課の課長。大阪支社から赴任してくる。一見ボンヤリしている風で、実は切れ者。普段は常に笑みを浮かべており(困っている時でも冷や汗を流しながらも目は笑ったまま)、藤本達部下に対しても常に丁寧語を使うが、時にはそれを逆手に取って厳しい表情と雰囲気で部下達を叱咤するのに利用することもある。
前任の一課長であり、年齢が5歳違うが同期入社でかつ親友でもある大島敏彦から「藤本が屋台を引いている」という情報を引き継いでおり、同時に藤本のフォローも頼まれていたため、暗に藤本の実力(正体)を見抜いていることを示唆するような描写がたびたびあった。
博多の出身で、博多ラーメンには並々ならぬ強い拘りを持つ。
葉月玲(32歳)
辻井信一(34歳)
米原信一(22歳)
ラーメン業界の人々
芹沢達也(42歳)
繁盛ラーメン店「らあめん清流房」の店主兼フードコーディネーター。冷徹で皮肉屋なリアリストだが、理想の味の追求と提供を決して怠らない情熱家でもある。スキンヘッドの異貌で、本人によればこれは万が一にも髪の毛がラーメンに入ってしまうのを防ぐためであり、三原冴子に「ハゲ」と罵倒された時にはハゲではないと否定していた。
フードプロデューサーとして、ラーメンを中心に数々の料理番組にも出演し、その際には常に低姿勢で愛想笑いを浮かべている。これはテレビだけでなく店でも同様だが、本性を知る藤本や佐倉には「しらじらしい」と呆れられている。
幾度となく藤本と創作ラーメン対決を行うことになる、最大のライバルであると言える。藤本を事あるごとに皮肉を込めて「優秀な『ラーメンマニア』」と呼ぶ。一見単に馬鹿にしてからかっているようでもあるが、同時に経営者の視点や独創的な発想といった、ラーメン職人が持つべき力を持たない藤本の弱点を的確に指摘している。また内心では藤本の実力を評価しライバル視しており、その対決の中で自分を磨いている。
自身が完璧と思った鮎の煮干しを用いたラーメンを武器に開業するも、客に味を理解されず、不渡りを出して店を潰しかけた過去を持つ。さらにコッテリ志向の客から自分のラーメンを「エサ」とまで馬鹿にされたことで、自暴自棄になってこれまでの理想のラーメンに大量のヘットを加えたのがきっかけで“舌バカ”な客でも分るコッテリ味の“濃口”を編み出してからは繁盛店に。さらに自分の理想のラーメンの理解者だと思っていた客にまで、その濃口ラーメンを絶賛されるという些細な不幸から心に大きな傷を負い、それ以降は一握りの味の分るお客に理想の味を提供するために、味の分らない客に情報を食わせて金を稼ぐというスタンスを貫いている。ただし、舌バカな客相手でも決して手を抜いたラーメンは作らない。濃口の重大かつ意図的な欠点に対する藤本の真っ当な指摘を憎まれ口混じりながらも受け入れたりと、確かな柔軟性も持ち合わせている。藤本・篠崎コンビとの対決においては、テレビ局側から片八百長で負けることを依頼された際に快諾する(ただし、職人としての意地もあり、一般大衆の投票では負けるが、藤本や篠崎、有栖涼といった「分かる人」には自分の勝ちだと分かるラーメンで勝負した)、藤本に「ラーメンこいけ」の行列問題で珍しく相談を受けた際にはダーティーな対応策をアドバイスするなど、清と濁の両面を合わせ持つ。このように自分の理想を追求するために手段を選ばない一方で、ラーメンに関して極めて真摯で誠実であり、自身の職人気質と商売の両立を実現・成功させている人物である。
藤本と対決するだけでなく、藤本が出場した「ラーメン・マニア・キング」等のテレビ番組では問題を作成したり、藤本の勝負のジャッジを務めたりもした。作中では最後の対決まで藤本にとっての高い壁であり続け、藤本との直接対決における戦績は滅法強く、「自然食レストラン 大地」での藤本とのコンペや、藤本が手掛ける「ラーメン大河」と、自身のプロデュースした「麺朱雀」での売り上げ勝負などでは芹沢の勝ちか、良くて引き分けに終わる事が多い。
コンペや他店の立て直し勝負で藤本をやり込めた際には、多くの場合彼に皮肉を投げかけるか考えの甘さを叱責して去って行く事が多いが、ごく希に藤本にも花を持たせるように誘導する事もあった。
藤本との最終決戦では自身の究極の理想のラーメンの進化版である「淡口らあめん 極(きわみ)」で勝負したが藤本にワンサイドの評価で敗れ、思わず感情的に審査員達に抗議したが、藤本のラーメンを試食した結果、最後の最後で客の舌を信じきれずに自身で加えた蛇足ともいえる調理で差が付いたことを認め、負けも認めた。
「ラーメンふじもと」開店日には店を訪れ、集まった多数のキャラクターの前で藤本をやり込めるが、それは彼なりの開店祝いであることを有栖が藤本に指摘し、藤本から感謝された。
『らーめん才遊記』では主要登場人物になっており、芹沢が立ち上げたラーメン専門のフードコンサルタント会社「清流企画」が舞台となり、その能力は健在。新入社員の汐見ゆとりと時には反発し合いながらも、ラーメンの腕だけでなく経営手腕も育成した。
『らーめん再遊記』では実質上の主人公として登場する。当初は前二作の芹沢とはまるで別人のようにラーメンに対する情熱を失っていたが、後に情熱とやる気を取り戻す。回想シーンにて、ラーメン屋開業前は頭髪を剃っておらず、離婚歴もあった事が明かされた。
岩下大輔(30歳)
小池(40歳)
片山晋二(28歳)
武田剛三(43歳)
「らーめん厨房どきゅん」の店主。サラリーマンからの転進。妻子ありだがかなりの女好き。学生時代はラグビー部で典型的な体育会系。当時は常に金欠でいつも腹を空かせていたとは当人の弁。トラブルが起こった時の解決策はまず腕力と、良く言えば豪快、悪く言えば粗暴な人物。イノシシのようと言われるも商才は優れており、店は繁盛している。
後述の「拉麺タイムトンネルvs六麺帝」の対抗戦では、「六麺帝」からの誘いがなかったことに不満を持っており、「東西軒」が引き抜かれたことで一店舗少ない「拉麺タイムトンネル」側に強引に助っ人として参戦した。先攻後攻のルールを逆手にとったルール違反ギリギリの卑怯な策略を取るなど、実はかなり冴えた頭脳を持つ。
『らーめん才遊記』にも「らーめん厨房どきゅん」ともども登場する。『再遊記』にも登場し、芹沢の復活に大きなヒントを与えた。
天宮研司(21歳)
千葉周児
東京・池袋にある「神麺亭」の店主。妥協なきカリスマ職人。「オレは、経営者である前にラーメン職人だ!!」というほど、ラーメンにこだわりを持っている。藤本は千葉を苦手としていたが、ことラーメンに対する考え方に関しては芹沢よりずっと純粋であると感じ、その点には好感を持っている。ラーメンに関する知識・味覚・経験はどれもハイレベル。
本名は佐々木だが、ラーメン好きが高じて「らーめん佐々屋」を始めた当初、ラーメンマニアとトラブルを起こし、ネット上で誹謗中傷を書き込まれ店は潰れた。そのためラーメンマニアを嫌っており、「神麺亭」を始めたのを機に千葉周児と名乗るようになった。
藤本とは、「ラーメン・マニア・キング」をはじめ二度対決していずれも敗れている。その後は藤本と協力関係にもなるが、藤本に対しては「こっち側(ラーメン・マニアではなく、ラーメン店の店主側)に来い」とエールを送っている。
「ラーメンふじもと」の開店日にも来店した。
『ラーメン再遊記』でも、神麺亭グループは健在で黒字経営だが自身の創造力と共に停滞気味でもあり、後進が業界進出してきたことで、経営権を手放し、引退することを芹沢に打ち明けている。
ラーメンテーマパーク関係
拉麺タイムトンネル
大阪支社から異動してきた葉月が赴任早々発案したラーメンテーマパークプロジェクトを、藤本と佐倉が葉月を補佐する形で実現させた。それまでのラーメンテーマパークにありがちな「地域別(日本各地のご当地ラーメンを揃える)」「タイプ別(コッテリ系からアッサリ系を揃える)」でなく、古くは「昭和30年代」から、「平成年代」までの数十年で移り変わってきたラーメンを追って行く「年代別」というコンセプトで店舗を揃え、年配の客には懐かしい過去、若い客には未知なる過去への旅となるよう、歩いていて楽しいテーマパークを目指して作られた。
醤福亭
中華18番
みそ吹雪
東西軒
豚こつ食堂
にぎやかラーメン
六麺帝
六菱商事の営業部次長、鷲尾泰司(46歳)が、何度も煮え湯を飲まされた四谷への「リベンジ」を目指して拉麺タイムトンネルにぶつけてきたラーメンテーマパーク。拉麺タイムトンネルの最寄り駅である新品川駅ビルにオープンした。鷲尾曰く「ラーメンテーマパークの最終結論」。芹沢の「らあめん清流房」、後述の「中嶋屋」、「~タイムトンネル」から引き抜いた「東西軒」等、「日本最高の六店」を揃えたと豪語した。
当初佐倉と藤本は「施設全体を通じての魅力的なテーマがないといけない」「テーマらしいテーマが(六麺帝には)ない」と、その成功に疑問を唱えたが、四谷は「最高の立地で最高の商品を売るというのは、単純なようで一番の必勝法」「これさえできればテーマも仕掛けも一切必要ない」として、成功を予想した(ダイユウ商事では会社の規模的に不可能であり、業界最大手の六菱商事だからこそできるやり方)。
芹沢は「清流房」を出店するだけでなく、「六麺帝」全体のトータルアドバイザーでもあり、対抗戦でも全店主をサポートしたが、「日本最高の六店」だけあって全員が自分の腕にプライドを持っており、特に日下部や三原は芹沢相手でも一歩も引かず、思い通りに動かすことは困難だったが、藤本との最終戦を前に試食させた「淡口らあめん 極」の前には全員がその圧倒的なクオリティに言葉を失い、ここでようやく芹沢と他の店主達との「六麺帝」内での格付けがはっきりすることになった。
うずしお屋
中華 すいれん
札幌で人気急上昇の新鋭店。店主は「女帝」三原冴子。三原は藤本に「凶暴」と称されるほどにとても気が強く喧嘩っ早い性格。少しでも頭に血が上ると、味方でかつ目上の芹沢にすら平気で「ハゲ」と罵倒する。芹沢も「この性格でなんで店をやってこれたんだ?」、「トンコツで袋叩きにしてやりたい」と怒りを表し、「あのバカ女にはもううんざりだ!」と有栖にぶちまける。一方で気さくで大らかな一面もあり、食べに来た藤本たちが話の流れから「拉麺タイムトンネル」のスタッフだと明かして「敵情視察というか...」とバツの悪そうな様子を見せた際には、商売敵には違いないがラーメンを食べに来たくらいで目くじらは立てないと笑顔で応対している。
らあめん BONE
その他の人々
有栖涼
売れっ子のラーメン評論家。藤本や芹沢とは懇意で、2人の対決ではよく審査役を引き受けている。美味いラーメンを食べると「大仏顔」と呼ばれる満面の笑顔をしながら独特な言い回しで味を表現し、不味いラーメンを食べると「大魔神」と呼ばれる怒髪天を突くような形相をする。もっとも、不味いラーメンを食べて「大魔神」になるのは初期の話で、以降は(少なくとも作中では)不味いラーメンを食べても困惑した表情になるだけがほとんど。なお、食べた直後はラーメンの味を詩的な言い回しで批評しており、少々分かり辛いがどういう味なのかを極めて的確に表現している。普段は人相通りの温厚で笑顔が似合う好人物だが怒りの臨界点は若干不安定気味で、ラーメン嫌いの人物にラーメンという料理の存在自体を否定されたりなどの、余りの理不尽に対しては怒りに任せた暴力での抵抗も辞さない(中期以降は「大魔神」になるのはこういうラーメンの不味さ以外が引き金になることがほとんど)。そのような行動に出た後はキチンと反省しており、藤本達から苦言を受けてもひたすら素直に受け入れている。
『らーめん才遊記』にも登場する。ゆとりとも懇意になり、彼女にアドバイスを与えたりしている。
『らーめん再遊記』では評論家をセミリタイアして大学教授に就任し、ラーメン論を上梓している。
祐介
篠崎友哉
作中に登場する店・会社
ラーメン店
ラーメンこいけ
藤本が創作ラーメンの試作を行うときはここの厨房を借りることが多い。
らあめん清流房
高知の水産加工会社に特注して作らせた鮎の煮干しを用いたスープが売り。鮎の清涼な風味の活きた“淡口”とニンニクを揚げた牛脂(ヘット)を加えた“濃口”がレギュラーメニューで、その他にも創作メニューを定期的に出している。藤本の考案した“ネギ油らあめん”もメニューに加えている。
『らーめん才遊記』にも中野店などが登場する。
らあめん大河
東京ラーメン花輪亭
支店は1軒。3号店も出すが従業員とトラブルを起こして譲渡する。
どんたく亭
本店では典型的なトンコツラーメン、東京支店ではさらに鶏ガラや煮干しも加えたトンコツ醤油ラーメンを出している。
らーめん厨房どきゅん
『らーめん才遊記』にも登場し、数店舗展開している。『再遊記』ではそうとう手広く店を増やし繁盛しているらしく、武田は派手な夜遊びに明け暮れている。
麺 朱雀
「大河」との競争に苦戦し芹沢に再プロデュースを依頼、7種類の香味油を使った7種の味のラーメンを出す。行列も作り「大河」とは互角だったが、店主の暴走で醤油・味噌・塩・トンコツの4種類のラーメンを業務用のスープを使って出してしまい、それまでの常連客さえ失いしばらく閉店することになる。その後、猿田は再び芹沢に再プロデュースを依頼するが、ラーメン屋はあくまで副業であり、本業は悪徳ブローカーのため、以後ラーメン屋としては登場していない。
ラーメンふじもと
「拉麺タイムトンネル」vs「六麺帝」の対抗戦で芹沢を破った、カツオ節、鯖節、煮干し、昆布等の魚介系、豚ゲンコツ、丸鶏の動物系に加えて、様々なキノコを煮込んだトリプルスープ方式の「未だかつてなく、また昔懐かしい」醤油ラーメンが目玉。開店初日は対抗戦の時と全く同じ味、二日目からは芹沢のアドバイスで麺を1cm長くしてスープの旨さをより味わえるラーメンになった。
次回作『らーめん才遊記』の主人公「汐見ゆとり」がラーメンに目覚めるきっかけとなる店であったとして最終話に登場。芹沢も「本物のラーメン屋」との評価を汐見に告げている。『才遊記』ドラマ版には登場していない。
その他の料理店
大地
藤本が考案したトンコツラーメンと味噌ラーメン、芹沢の考案した醤油ラーメン、塩ラーメンがメニューに並び、その他季節ごと、フェアーごとに期間限定ラーメンも並ぶ。
会社
ダイユウ商事
確認できる範囲では、大阪、仙台、福島、青森、札幌に支社を持っている。
六菱商事
テレビドラマ
日本テレビにより、2004年10月12日に2時間スペシャルドラマとして単発ドラマ化された。漫画とは登場人物の設定が若干異なる。『ぐるぐるナインティナイン』の『グルメチキンレース・ゴチになります!5』出演者の国分・中島・船越・羽鳥の4人も出演した。本作から約15年半後に連続ドラマ化された『才遊記』同様に、芹沢を演じる鹿賀はスキンヘッドではなかった。
キャスト
- 藤本浩平:国分太一 (TOKIO)
- 佐倉祥子:平山あや
- 仲野すみれ:中島知子(オセロ)
- 神田京子:若槻千夏
- 天野太朗:須賀健太
- 天野由香:宮崎美子
- 辻井:斉藤暁
- 芹沢達也:鹿賀丈史
- 有栖涼:船越英一郎
- 小池さん:蛭子能収
- 岩下:ガッツ石松
- 高津:角田信朗
- 坂東:酒井敏也
- リポーター:羽鳥慎一(日本テレビアナウンサー〈当時〉)
- 客人:橋下徹、さとう珠緒、ふかわりょう、塙尚輝
- 女性ナレーター:有坂来瞳
- 赤倉社長:中尾彬
スタッフ
- 原作:久部緑郎
- ストーリーサポーター:石神秀幸
- 漫画:河合単
- 脚本:羽原大介
- 原案協力:野村敦司、松田勝洋、林祐一(小学館『隔週刊ビッグコミックスペリオール』編集部)
- プロデューサー:伊藤響、三瓶慶介、北島和久、大塚泰之
- 演出:梅沢利之
- 製作著作:日本テレビ
カップ麺
2007年5月には日清食品より、本作とタイアップしたカップ麺が発売された。醤油豚骨味と塩味の2種類で、いずれも11巻掲載の「銚子港フェア」で紹介されたラーメンを再現したものとなっている。