リィンカーネーションの花弁
以下はWikipediaより引用
要約
『リィンカーネーションの花弁』(リィンカーネーションのかべん)は、小西幹久による日本の漫画。『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)にて2014年7月号から連載開始。掲載誌が同年9月号で休刊したのに伴い、『月刊コミックガーデン』に移籍。同社のWEBコミックサイト『MAGCOMI(マグコミ)』でも毎月5日更新で連載中。2019年1月時点でシリーズ累計100万部を突破している。話数表記は「第○輪」。
あらすじ
自らの首を切ることで前世の才能を得ることができる“輪廻の枝”。高校生の扇寺東耶はクラスメイトの灰都がその枝を使いシリアルキラー(=アルバート・ハミルトン・フィッシュ)と戦う場面に遭遇してしまう。この戦いで灰都らに認められた東耶は、自らも輪廻の枝を手に入れ、前世の才能を得た。東耶は灰都ら多くの偉人が集う“偉人の杜”に参加し、数々の戦いに巻き込まれることになる。
登場人物
主要人物
扇寺 東耶(せんじ とうや)
本作の主人公。男子高校生。実家は豪勢な屋敷だが、兄が死んでからは家族に追い出されてボロいアパートで1人暮らしをしている。優秀な兄と比べられて育ち、自分が無才であることに劣等感を持つ。そのため、勉学を最後の砦と決めており、学校終わりに塾を2つ通っている。だが、全国模試で毎回100位以内に入るほどの学力を持ちながらも満足してはいない。兄と比べられてきたその生い立ちのせいで他人に強く嫉妬している。
輪廻返りした殺人犯の犯行を目撃し、恐怖で立ち竦むのではなく、その殺人の才能にすら嫉妬するほど才能に飢えていた。
「輪廻の枝」により才能を手に入れて「偉人の杜」に参加する。初めのころは敵味方関係なく、才能を奪うという野望を持っていたものの、敵に攻撃された舩坂を才能を露見させてまで守ってしまうなどの人間性を持ち、その矛盾性を舩坂自身に指摘された。その後、項羽から本当の兄の姿を聞き、自分の目指す道を考える。
項羽戦の後は暴走する「偉人の杜」を止めるため、黒鋭隊と灰都らと共に協力する。
前世は石川五右衛門。
才能・盗人の右腕、左腕
盗人の右腕で物質を透過してあらゆる物を盗むことができる。さらに相手の才能を盗むこともでき、盗んだ才能は盗人の左腕によって使用することが可能であるが、オリジナルに数段階劣る。現時点 では罪人格ヴラド・ツェペシュの「串刺し公」、舩坂弘の「不死の兵」、柳生十兵衛の「一寸の極み」を所有。
灰都=ルオ=ブフェット(はいと=ルオ=ブフェット)
灰髪灰眼の少女。東耶のクラスメイトであり、剣道の強者として学校で数多くの噂が流れていた。その正体は「廻り者」で、まだなってから日が浅く、才能に飢える東耶を過去の自分に重ね、「偉人の杜」に彼を推薦した。戦いを楽しむ癖がある。家には帰らず、通っている学校の道場に長い間泊まり込んでいる。
輪廻返りした当初は、髪の色が黒に変わり2振りの刀を出現させるだけだったが、次第に装束も変わるようになった。
元々は捨て子で施設育ちだったが、その見た目から施設の子供たちに苛められて泣いていたところを、近くで道場を開いていた剣道の師範の男性が迎え入れてくれており、その人の養子となった。父への恩返しのために一人前の剣士を目指すが、自分には剣の才能がないと悲観し、必死になって「輪廻の枝」を探し入手する。しかし、それで得た武蔵の才能で父を凌駕してしまい、剣が持てなくなるほどの怪我も負わせてしまう。結果、恩を仇で返すこととなり道場は破門、家を飛び出した。その後、「完全な廻り者」になり道場を再建するため、偉人の杜で活動する。才能に呑まれて道場破りと武者修行をしていた時期があり、柳生とも相対したが覚えていない。
項羽戦では柳生、カエサルと行動する。カエサルの裏切り発覚後、覚醒。その後カエサル、ノストラダムスと暴走状態で交戦する。力が覚醒して誰にも止められない状態になるも、項羽の能力によって抑えられる。
その後長い眠りから覚めた後は北束ら黒鋭隊に協力するが、東耶の「人類が生き残るには廻り者が滅ぶべき」という正しくとも冷淡な判断にショックを受け逃亡した。記憶を取り戻した柳生に襲われ再び暴走状態となってしまうが、柳生の才能を継いだ東耶との戦いによって正気に戻る。そして、廻り者殲滅のために東耶と共に戦うことを決意する。
前世は剣豪宮本武蔵。
才能・歪二天礼法(いびつにてんれいほう)
人外の域に達するほどの剣術に目覚め、加えて動体視力なども身につく。また黒刀「首刈り」白刀「腹削ぎ」の2刀を顕現させる。色屍、相抜、一刀延鉄などの技を持つ。
暴走状態に陥ると、戦の象徴である百足が顕現し戦い続ける鬼神と化す。
偉人の杜
ジョン・フォン・ノイマン
ニュートン
リンゴ頭で、殴られるとリンゴの品種を叫ぶというユーモア溢れる人物。アインシュタインと共に偉人の杜の二強に数えられる。普段は飄々としてふざけた態度が多いが、かなり頭が切れる。項羽戦ではアインシュタインと共に後衛を担当していたが、ヒトラーとポル=ポトと遭遇し交戦する。偉人の杜への疑問が残り拠点に帰還したあとアインと共にノイマンらを問い詰めようとするがナイチンゲールの才能により態度が急変、アインを攻撃する。その後はナイチンゲールの隷属下に置かれ、偉人の杜メンバーとして操られていた。アルベルトと行動をともにするようになってからは、アインに噛まれ本来リンゴの品種を言うところを普通に「痛ッ」と叫ぶなど、自我が無くなりかけていた。絵之島にアルベルトと襲撃に来た際には、東耶たちの作戦でナイチンゲールに治癒された腕を切断され、自我を取り戻した。
前世はアイザック・ニュートン。
アインシュタイン
偉人の杜の初期メンバーにして二強の1人。通称アイン。ピンクの髪に緑のスーツで、胸には大きな歯車のような痣がある。男嫌いで東耶の偉人の杜加入にも反対していた。過去にはダヴィンチを攻撃されたことにより衝動的になり、項羽に瀕死の重傷を負わせた。後の項羽戦では復讐を誓っていたが、ヒトラーとポル=ポトとの交戦を通して疑問を抱く。その疑問をノイマンに問いただした際、ナイチンゲールに隷属されたニュートンに攻撃され、片足を失いながらも逃亡する。
項羽戦の後は長らく行方不明となっていたが東耶、北束らと合流、暴走する偉人の杜を止めるため協力する。ニュートンのことを意識しているような言動があり、アンリや灰都に度々からかわれている。
前世はアルベルト・アインシュタイン。
舩坂 弘(ふなさか ひろし)
ナイチンゲール
偉人の杜日本メンバー。後衛に徹し負傷した仲間を治療する。舩坂と共にいることが多いらしい。項羽戦ではノイマンと共に拠点で待機していた。
実際には、才能でノイマンを初めとする偉人の杜メンバーを操っていた黒幕。項羽戦では帰還したニュートンを洗脳してアインを攻撃させた他、罪人軍が全滅したことを受け「全人類偉人化計画」を遂行。ノイマンを操って間接的にメンバーに指示を出しており、「偉人の杜は3ヶ月以内に人類を滅ぼす」として宣戦布告をした。過去には、サナトリウムという場所で廻り者についての研究をしており、項羽とも面識が有った。元「医術会」所属。
前世はフローレンス・ナイチンゲール。
言動の端々から現在のナイチンゲールは偽物であることが示唆される。本物の現在の詳細は不明。炎を操る才能も顕現させている。これはサナトリウムでアルベルトと共に暮らしていた男の子の廻り者の才能だということが示唆されている。またテスラ曰く「万物を殺す」結晶を周囲の地表から出現させることも確認されている。
ハンス・ドリーシュ
柳生 十兵衛(やぎゅう じゅうべえ)
偉人の杜遠征組。左目に眼帯をしており、自身のことを俺と呼ぶ女性。灰都のことを同じ剣士として意識している。項羽戦では灰都らと行動するが、カエサルの裏切りによって戦闘不能にされる。戦い後は黒鋭隊に治療され、暴走する偉人の杜を止めるため東耶らと協力。逃亡した灰都を東耶と共に追う途中アラン・スミシーに出会い、過去の記憶を取り戻す。
柳生が廻り者になる前、武蔵の才能で道場破りを繰り返していた灰都に柳生の通う道場の師範代や弟弟子を打ち負かされ、自身も左目に怪我を負った。灰都に復讐を誓うも、廻り者になったことでこの記憶を失っていた。
才能を行使し剣技で灰都を圧倒するも、灰都の身体能力に依存する戦いやカエサルに負わされた傷が原因で敗北。東耶に戦い方と才能を伝授し、二晩に及ぶ灰都との戦いを見届けた。最期は「不完全な廻り者」である東耶と灰都の行く末に思いを馳せ、夜明けと共に死亡。
前世は江戸時代の武士柳生三厳。
ガイウス=ユリウス=カエサル
ライト姉妹
ファーブル
シュレーディンガー
ダーウィン
ボビー=フィッシャー
シモ=ヘイヘ
偉人の杜(「偉人類計画」宣言後 )
項羽戦の後、偉人の杜に違和感を覚えた東耶、灰都、柳生、アインシュタインが袂を分かつ。しかし、偉人の杜メンバーの多くがナイチンゲールの隷属下にあり、そのまま所属している。(ナイチンゲールの他、ノイマン、ニュートン、ピカソ、ドリーシュ、エジソン、ノーベル)
隷属下にないのはテスラ、ピカソ、アルベルトなど少数。
偉人の杜メンバーの管理は元々ノイマンが担当しており、そのノイマンがナイチンゲールの隷属下であったため、他の廻り者たちも前々から所属していたと思われる。
ノーベル
大きな体をした偉人の杜日本メンバー。当初から東耶と顔を合わせていたが、長らく戦いに参加していなかった。項羽戦後はノイマンらの指示によりガガーリン、ニコラ・テスラと共にオーストラリアでテロを起こし、オーストラリアの大規模地域で信号を消失させる。
その後、アレクサンドロスに遭遇し、戦闘になったが外装を破られ、死亡した。
前世はアルフレッド・ノーベル。
才能・死の商人
腕から反物質、もしくはそれに準ずる物質でできたであろう爆弾を投下し、かなりの広範囲に高エネルギーの爆発を起こす。さらにその爆心地にいても無傷でいられる頑丈な体を手に入れる。
才能・面の皮
ノーベルの爆発を耐えれる外殻。「死の商人」を行使するほど強度が上がる。
逆に、危険物が近くにないほど強度が下がる。
ニコラ・テスラ
ユーリ・ガガーリン
血を吸う毎に強化される斧と血蛭を使役する。詳細は不明。
ジェスチャーの示す結果をもたらす。行使にはパントマイムを視認する観客の存在が必要となる。
項羽軍
項羽
偉人の杜初期メンバーの1人。偉人格の廻り者も罪人格の廻り者も同胞であると考え、生きがいを持って共に生きていけることを夢見ていた。しかしダヴィンチらと意見が割れ脱退してしまう。その時に感情的になったアインに攻撃され重症を負うも、罪人格の廻り者達によって一命をとりとめた。望まずとも罪人の才能を得てしまった廻り者たちの居場所を作ろうとしていたため、多くの廻り者からの信頼は厚く感謝されている。ダルモンの才能により延命していたが、左胸の傷は心臓を抉るほどのもので活動限界を悟っており、死ぬ前に自身の才能を譲ろうかと東耶に提案したが断られる。最期はダルモンの才能により重瞳の城にて死亡。
また、カエサルの花弁についての考察や、戦力としてゲッツら複数の廻り者を東耶と黒鋭隊に残していった。
前世は楚の武将項羽。
才能・万象儀
ダルモン
アドルフ・ヒトラー
ポル=ポト
ハンス・ウルリッヒ・ルーデル
カルロス・ハスコック
ノストラダムス
ヴラド三世
デサルボ
チャールズ・ホイットマン
アンドレイ・チカチーロ
ワイルド・ビル・ヒコック
黒鋭部隊
浮草
その他
野良の廻り物(単行本1〜2巻に登場)
野良の廻り物 (ノイマンによる宣戦布告以後に登場)
美術会
美術家、芸術家の廻り者によるコミュニティ。才能により存在が偽装された「絵之島」に本拠地をおいていた。アルベルトの襲撃により絵之島は炎上し崩壊。脱出したが現在の居場所は不明。 放浪中だと思われる。
その他
用語
輪廻返り
輪廻の枝
輪廻の種
廻り者
完全な廻り者
不完全な廻り者
偉人の杜
項羽軍(罪人軍)
「会」
似たような前世をもつ廻り者でも、時代や宗教、倫理観などの違いから衝突することも多い。
「浮草」
書誌情報
- 小西幹久 『リィンカーネーションの花弁』マッグガーデン〈ブレイドコミックス〉、既刊19巻(2024年1月10日現在)
- 2014年11月10日発売、ISBN 978-4-8000-0376-8
- 2015年5月9日発売、ISBN 978-4-8000-0453-6
- 2015年10月10日発売、ISBN 978-4-8000-0505-2
- 2016年3月10日発売、ISBN 978-4-8000-0542-7
- 2016年9月10日発売、ISBN 978-4-8000-0613-4
- 2017年6月9日発売、ISBN 978-4-8000-0693-6
- 2017年12月9日発売、ISBN 978-4-8000-0735-3
- 2018年7月10日発売、ISBN 978-4-8000-0787-2
- 2019年1月10日発売、ISBN 978-4-8000-0821-3
- 初回限定版(同時発売)、ISBN 978-4-8000-0820-6
- 2019年8月10日発売、ISBN 978-4-8000-0882-4
- 2020年1月10日発売、ISBN 978-4-8000-0929-6
- 2020年8月7日発売、ISBN 978-4-8000-1000-1
- 2021年1月9日発売、ISBN 978-4-8000-1042-1
- 2021年7月9日発売、ISBN 978-4-8000-1109-1
- 2022年1月8日発売、ISBN 978-4-8000-1165-7
- 2022年7月8日発売、ISBN 978-4-8000-1225-8
- 2023年1月10日発売、ISBN 978-4-8000-1284-5
- 2023年7月10日発売、ISBN 978-4-8000-1348-4
- 2024年1月10日発売、ISBN 978-4-8000-1412-2
- 初回限定版(同時発売)、ISBN 978-4-8000-0820-6