リビルドワールド
以下はWikipediaより引用
要約
『リビルドワールド』(Rebuild World)は、ナフセによるライトノベル、およびその元となったオンライン小説。2017年2月から、日本の小説投稿サイト「カクヨム」や「小説家になろう」にて連載されている(Web版は「非公開」というペンネーム)。2019年5月から、Web版を改稿する形で電撃の新文芸(KADOKAWA)より刊行されている。イラストは吟、わいっしゅ(世界観イラスト)、cell(メカニックデザイン)。2023年10月時点で累計発行部数は85万部を突破している。
先史文明の滅亡から再構築された世界を舞台に、スラムの少年とバーチャルな美女によるハンター稼業を描くSFサイバーパンク作品。メディアミックスとして、綾村切人による漫画版が『電撃マオウ』 (KADOKAWA) で2019年9月号から連載されている。また2023年7月にはテレビアニメ化が発表された。
あらすじ
物語の舞台は旧世界と呼ばれる高度科学文明が滅びて、長い年月が過ぎた時代。旧世界の遺跡から見つかる現在では再生できない高テクノロジーの遺物は非常に高値で取引されていた。遺跡には旧世界の自律兵器だったモンスターがさまよい、非常に危険な場所だった。その遺跡を探索し遺物を持ち帰る者たちはハンターと呼ばれ、危険と隣り合わせで一攫千金を狙える職業である。
クガマヤマ都市のスラムで生きる孤児の少年アキラは、駆け出しのハンターとして、まるで自殺行為ともいえるような貧弱な装備でクズスハラ街遺跡に遺物探しに赴く。途中で自分の手には余ると遺跡で探索をあきらめかけていたアキラは、突然目の前に非現実的な全裸の美女がいることに気付く。その美女は自らをアルファと名乗り、自分の姿は拡張現実でアキラにしか感知できないと告げる。アルファは自分の目的を果たしてもらえるなら、アキラを一流のハンターに育てると交換条件を申し出る。
アルファと契約したアキラは、アルファの持っている旧世界のテクノロジーの知識と遺跡探索に必要な数々のサポートを得て様々の死線を潜り抜け、ハンターとして大成していく。
登場人物
アキラ
声 - 山下大輝。
本作の主人公。クガマヤマ都市外縁にあるスラムの孤児の少年。
今日を生きて明日を迎えるためにハンターを志してクズスハラ街遺跡へ向かい、そこで出会ったアルファと契約した。ハンターとして数々の死線を潜り抜け、心身共に成長していく。
高レベルな旧領域接続者。過去の人生において軽んじられ踏みにじられ続け、その結果強い人間不信と著しく低い自己評価を抱いていた。その育ちゆえ割り切った人間関係が多く、基本的に他者を「敵か敵ではないか」に分類している。
極一部の例外、懐に入った味方や親密になった身内とも呼べる人間に対しては無償の奉仕にも近い献身を行う また相応の借りを受けた相手への義理人情には極めて厚く、報いる為には命を賭すことも厭わない。
足りない実力をアルファのサポートと覚悟、死地への踏み込みで補うために生傷が絶えないが、依頼をこなすうちに(アルファのサポートによる年恰好に見合わない成果も含めて)周囲から一目置かれるようになる。
スラムの孤児であったため、年齢と比較して、平均より遥かに小柄な体躯をしていたが、アルファと契約以降は栄養状態が改善され、身体的にも急激に成長を始めている。
追い詰められたり自棄になると笑う癖がある。
『このライトノベルがすごい!』男性キャラクター部門では2022年版で10位を獲得。
アルファ
声 - 久保ユリカ
クズスハラ街遺跡に全裸で佇んでいた蠱惑的な美女。とある遺跡の攻略をアキラへ依頼し、その対価として様々なサポートを提供するようになる。
実体は無く旧世界のネットワーク上に存在しており、拡張現実で表示した自分の姿や声を認識できる人間を探していた。事あるごとに破廉恥で際どい服装を見せびらかすなどしてアキラを誘惑している
常に笑顔を絶やさないが、目覚まし時計扱いされてひどく拗ねるなど自尊心が強い
エレナ達やシズカ、シェリルの存在が自分の目的の邪魔にならないか常に判断している。時には彼女たちを遠ざけるようにアキラに遠回しにアドバイスする。また情報開示を複雑な規則を理由に煙に巻いたり、アキラの肉体制御の掌握など不都合な事実を隠蔽している。
その能力は旧世界の知識、索敵、弾道計算、オートバイ・自動車・強化服の操作、敵への欺瞞情報におよび本世界随一の戦闘補助能力を持ち未だハンターとして駆け出しのアキラに一流の技能を与えている。また、同時に複数存在しておりアキラ以外のハンターの遺跡攻略の可能性も探っている。
アキラを試行499と呼んでおり、遺跡の攻略を頼んだ対象がアキラが初めてではないことを物語っている。試行498はアルファと完全敵対し消息不明になった。
ハンター
エレナ
サラ
クガマヤマ都市のハンター。エレナの相棒。主に火力担当。アキラが気を許している人物の一人。
ナノマシンによる身体拡張者なので人並み外れた身体能力があり、強力な重火器を用いての火力投射を得意としている。
胸部はナノマシンの貯蔵庫でもあり、それを使うにつれて巨乳から貧乳になっていく(ナノマシンを補充すれば再び巨乳になる)。
エレナ同様アキラに命を救われておりアキラに好意を抱いている。
中央部の裕福な一家のお嬢様。中央部では治療不能の難病を患い余命も僅かだったが、東部でナノマシン治療を受け快方。しかし東部の技術を嫌悪する父親に追手を差し向けられてしまう。 身体強化拡張者の力で追手を返り討ちにし、その後エレナと共に東部でハンターとなった。
ドランカム
クガマヤマ都市を中心に活動している新興ハンターの徒党。高額な装備を積極的に若手に回すなど若手育成に力を入れているが、その分のしわ寄せがベテランハンターに行っており、若手ハンターとベテランハンターの潜在的な対立構造がある。
カツヤ
シカラべ
レイナ
シオリ
カナエ
クガマヤマ都市
シェリル
声 - 井上ほの花
クガマヤマ都市スラムの孤児の美少女。
その美貌を生かし所属していた徒党のボスの愛人的な立場に収まっていたが、その徒党のボスがアキラを襲って返り討ちにされ死亡。死中に活を求めてアキラにその徒党の新たなボスになってほしいと頼み拒否されるが、自らが徒党のボスになり、その後ろ盾のハンターとしてのアキラの協力を取り付ける。精神面、金銭面、暴力面からシェリルを支えたアキラを崇拝する心が芽生え、アキラの存在そのものがシェリルをか弱い少女から一つの徒党の有能なボスとして生まれ変わらせる。
アキラには自分や自分の持つすべてをささげてもよいと思っているが、アキラ側に興味がないため空回りしている。アキラが長期間シェリルの元を訪れないときなどは年相応に不安になりイラついたりもする。
生まれ持った容姿に加え、自身の言動により他者への印象をコントロールするコミュニケーション能力に長けており、最初はただの小娘程度の認識であったカツラギなどにも一目置かれるようになる。アキラは高価な旧世界の服を惜しげもなく与えたりするが、ただ最初の約束を守っているだけであり、シェリル個人に対する好意に基づく行動ではない。
シジマ
カツラギ
ヤナギサワ
用語
世界観
旧世界
遺跡
理由は不明ながら、東へ行けば行くほどより高度で危険な遺跡が存在している。
クズスハラ街遺跡
ヒガラカ住宅街遺跡
ミハゾノ街遺跡
ヨノヅカ駅遺跡
モンスター
ウェポンドッグ
キャノンインセクト
暴食ワニ(合食再構築類)
ハンター
職業としての正式名は「東部統治企業連盟認証第三特殊労働員」
勢力・組織
クガマヤマ都市
東部統治企業連盟
建国主義者
中央部統治国家連合
技術・兵器
AAH突撃銃
回復薬
強化服
力場装甲(フォースフィールドアーマー)
人型兵器
その他
旧領域接続者
色無しの霧
評価
電撃の新文芸レーベルの発足にあたって開催されたスタートアップコンテストにおいて大賞を受賞。
『このライトノベルがすごい!』2020年版で単行本・ノベルス部門5位、同2021年版で単行本・ノベルス部門第4位、同2022年版で単行本・ノベルス部門第4位。
2023年10月26日時点でシリーズ累計発行部数は85万部を突破している。
既刊一覧
単行本
- ナフセ(著)・吟(イラスト)・わいっしゅ(世界観デザイン)・cell(メカニックデザイン)、KADOKAWA〈電撃の新文芸〉、既刊12巻(2023年7月14日現在)
巻数 | タイトル | 初版発行日 | 発売日 | ISBN |
---|---|---|---|---|
1 | リビルドワールドI〈上〉 誘う亡霊 | 2019年5月17日 | 2019年5月17日 | 978-4-04-912394-4 |
2 | リビルドワールドI〈下〉 無理無茶無謀 | 2019年7月17日 | 2019年7月17日 | 978-4-04-912519-1 |
3 | リビルドワールドII〈上〉 旧領域接続者 | 2019年11月16日 | 2019年11月16日 | 978-4-04-912730-0 |
4 | リビルドワールドII〈下〉 死後報復依頼プログラム | 2020年1月17日 | 2020年1月17日 | 978-4-04-912731-7 |
5 | リビルドワールドIII〈上〉 埋もれた遺跡 | 2020年5月18日 | 2020年5月18日 | 978-4-04-913069-0 |
6 | リビルドワールドIII〈下〉 賞金首討伐の誘い | 2020年9月17日 | 2020年9月17日 | 978-4-04-913070-6 |
7 | リビルドワールドIV 現世界と旧世界の闘争 | 2021年3月17日 | 2021年3月17日 | 978-4-04-913490-2 |
8 | リビルドワールドV 大規模抗争 | 2021年8月17日 | 2021年8月17日 | 978-4-04-913738-5 |
9 | リビルドワールドVI〈上〉 統治系管理人格 | 2022年3月17日 | 978-4-04-913949-5 | |
10 | リビルドワールドVI〈下〉 望みの果て | 2022年4月17日 | 2022年4月15日 | 978-4-04-913950-1 |
11 | リビルドワールドVII 超人 | 2023年1月16日 | 978-4-04-914275-4 | |
12 | リビルドワールドVIII〈上〉 第3奥部 | 2023年7月14日 | 978-4-04-914865-7 |
漫画
- ナフセ(原作)・吟(イラスト)・綾村切人(作画)・わいっしゅ(世界観デザイン)・cell(メカニックデザイン) 『リビルドワールド』 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉、既刊10巻(2023年10月26日現在)
巻数 | タイトル | 発売日 | ISBN |
---|---|---|---|
1 | リビルドワールド1 | 2019年12月27日 | 978-4-04-912933-5 |
2 | リビルドワールド2 | 2020年6月26日 | 978-4-04-913243-4 |
3 | リビルドワールド3 | 2020年10月24日 | 978-4-04-913516-9 |
4 | リビルドワールド4 | 2021年3月27日 | 978-4-04-913770-5 |
5 | リビルドワールド5 | 2021年8月27日 | 978-4-04-913923-5 |
6 | リビルドワールド6 | 2022年1月27日 | 978-4-04-914194-8 |
7 | リビルドワールド7 | 2022年6月27日 | 978-4-04-914488-8 |
8 | リビルドワールド8 | 2022年11月26日 | 978-4-04-914711-7 |
9 | リビルドワールド9 | 2023年4月27日 | 978-4-04-914993-7 |
10 | リビルドワールド10 | 2023年10月26日 | 978-4-04-915253-1 |
参考文献
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2020』宝島社、2019年12月9日。ISBN 978-4-8002-9978-9。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2021』宝島社、2020年12月8日。ISBN 978-4-299-01056-8。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2022』宝島社、2021年12月9日。ISBN 978-4-299-02264-6。
- 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2023』宝島社、2022年12月10日。ISBN 978-4-299-03647-6。