ルパン三世 異世界の姫君
題材:魔法・呪術,異世界への転生・転移,
漫画
作画:内々けやき,
出版社:秋田書店,
掲載誌:週刊少年チャンピオン,
レーベル:少年チャンピオン・コミックス,
発表期間:2021年8月26日 -,
巻数:既刊9巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『ルパン三世 異世界の姫君』(ルパンさんせい ネイバーワールドプリンセス)は、原作:モンキー・パンチ / エム・ピー・ワークス、漫画:内々けやき、脚本:佐伯庸介、オリジナルキャラクターデザイン:白狼による日本の漫画。2021年8月26日発売の『週刊少年チャンピオン』39号から連載を開始。2023年11月時点で累計部数が20万部を突破している。
ストーリー
かの有名な大怪盗・アルセーヌ・ルパンの三代目であるルパン三世は、今日も仲間の次元大介、石川五ェ門、峰不二子の三人と共にお宝を手に入れるべく行動を起こし、そんなルパンを逮捕すべく宿敵・銭形警部も執念を燃やす。
今回ルパン達4人の狙うお宝は、日本の旧家である「伊海家」にて先祖代々伝わるとされる「存在しない国の金貨」と呼ばれた500枚の貨幣であり、300年ほど前の中世時代に造られた以外について全く詳細の分からず刻まれている文字も未だ解読されていない代物。しかし、国家レベルの力が無ければ製造不可能なそれは総額で数千万ドルを超える価値であったため、ルパンは盗むことにしたのである。銭形より先回りする形で、得意の変装術で彼に変装し難無く伊海家に入ったルパン達は、セキュリティも容易に突破する形でお宝を入手。それを本物の銭形率いる警官隊が追走していつものイタチごっこを展開するが、逃げた先で奇妙な路地に入ったルパン達4人は、そこにある3つの不思議な扉の中へとそれぞれ入っていき、後を追う形で銭形も扉の一つにはいる。そして、その直後に3つの扉は消滅してしまった。
扉の一つへと入ったルパンは、まるで高所から落下するかの様な感覚に襲われ、やがてそれが無くなった直後、さっきまで夜であったはずなのに何故か昼間になっている山や森に囲まれた草原にルパンはいた。突然の理解不能な状況に困惑する中、有り得ないことに目の前に実在しないはずのドラゴンやゴブリン、オーク、キュクロプス等が現れ、どうにか逃げ切ったルパンは「ペトーラ村」という名の村へと辿り着く。そこでルパンは、入り口の立て札に描いてあった知らないはずの文字が読めたり、聞いたことの無いはずの言語で会話する村人達の言葉も理解するだけでなく喋ることまで出来たという奇妙な経験をし、さらには「存在しない国の金貨」が普通に貨幣として使えた結果、半信半疑ながらも自分が異世界にいるのではないかと推測。地理や社会の情勢についても調べた結果、自分が本当に異世界へ来てしまったことを確信する。
そんな中、村に訪れていた兵士団の横柄な態度が気に入らなかったルパンは、彼等の移送しているという「重大な物」を盗んでやろうと画策し、停泊している塔へと侵入。そこで「姫」と呼ばれている少女・アイシュ・アイソプミアと出会ったルパンは、彼女から自分を連れ出して欲しいと頼まれ、女騎士団長のシウーリ・ローゼングラムの指揮する警備をかいくぐる形でアイシュの奪取に成功する。逃走に成功後、ルパンはアイシュから彼女の正体がルパンが飛ばされた異世界の国である「アイソプミア王国」の第一王女であることや、現在の王国が悪しき魔女・タイアットによって乗っ取られる危機にある事情を聞かされる。ルパンが異世界から来た存在であることを知ったアイシュは、彼が無闇に人を殺そうとしない面からも、異世界から召喚された「勇者」であると確信。力を貸して欲しいと懇願する彼女に困り果てるルパンであったが、読めない文字の刻まれていた「存在しない国の金貨」がこの世界の貨幣であった事実に気付いたことで、「数百年前にも自分達の世界の人間が来て、元の世界に帰った」という実例があることを推測し、元の世界に戻る方法を探すためにもアイシュに力を貸して魔女を相手にした一世一代の「国盗り」に乗り出す決意をする。
一方、ルパンとは別の場所で異世界に転移していた次元や五ェ門は、それぞれドワーフの少女であるスムンナ、ハーフエルフの女性であるキシャラと出会い、最初に転移していた不二子はアイシュの兄でアイソプミア王国の王子であるシャルマ・アイソプミアに保護され、最後に転移された銭形はタイアットに見込まれてルパンからアイシュの奪還を依頼されていた。
果たして、アイソプミア王国で巻き起こっている動乱の真実とは?ルパン達の異世界を舞台とした大冒険が始まる。
登場人物
主要人物
ルパン三世
次元大介
ルパンと最も付き合いの長い相棒で凄腕のガンマン。愛銃はS&W M19コンバットマグナム。異世界召喚後はドワーフの集落に落ち、ドワーフの少女であるスムンナと出会う。最初は次元を怪しむスムンナだったが、次元とほぼ時を同じくして現れた「鉱物喰い」と呼ばれる巨大モグラをスムンナとの見事な連係で撃退しスムンナらドワーフたちの信頼を得て、残り少なかった愛銃の弾丸をドワーフの技術で再現・補充してもらった後、同行を志願したスムンナと共に異世界を探ることになる。
ヴァシバラとの対決ではガンマンとしての矜持を存分に発揮し、ラムカンとの死闘ではドワーフ族渾身の作の対物ライフルを駆って長距離狙撃に挑みアイソプミアの秘密に迫っていく。銃や煙草が普及していない世界なのが目下の悩みの種。
石川五ェ門
ルパンの頼れる仲間の一人である凄腕の剣士。愛刀は斬鉄剣。異世界召喚後は砂漠のど真ん中に落ち、飢え死に寸前だった所をハーフエルフであるキシャラに救われエルフの里に匿われる。人間である五ェ門を他のエルフたちは訝しがるが、キシャラの親友であるエルザが突如として「ゼラチナマスター」と呼ばれる巨大スライムを率いエルフの里を襲撃する。救われた恩義から五ェ門はエルザとゼラチナマスターを撃退し、魔道具で暴走させられたエルザの真相を突き止める事に協力、以降行動を共にする。
極めて堅い鱗を持つ大型の龍相手の場合、ルパンのワルサーは勿論、次元のマグナムさえ歯が立たず、彼らと相対する場合実質五ェ門の剣技と斬鉄剣のほぼ独壇場となる。強敵との死闘を求めるイウナンや異世界の魔物の中でも頂点に君臨する真龍との対決を経てアイソプミアの秘密に迫っていく。異世界にあっても正々堂々挑んで来る強敵には武士道を以って立ち向かうのを旨とする姿勢は相変わらず。日本食が普及していない世界なのが目下の悩みの種。
峰不二子
銭形警部
本作のゲストキャラクター
アイシュ・アイソプミア
アイソプミア編のヒロインでアイソプミア王国の第一王女。16歳。
王女の身ながらも活発な性格、年齢に不相応な自身の幼い体型を気にしている模様。王女ながら不審な行動を咎められシウーリ率いる近衛騎士団によって捕らえられ連行されていた所、自身の元に現れたルパンに連れ出してもらい、彼が異世界から来た人間であるのを知ったことで、国を乗っ取ろうとしていると考えたタイアットの野望を阻止しようとルパンに協力を求め行動を共にする。王族しか使えない光の魔法の使い手であり、その素養は王族の中でも兄のシャルマを遥かに上回っている。
おてんばで泣き虫ながらラムカンの操る龍に襲撃された時は自身を犠牲にしてスムンナとキシャラを救うなど、王族としての誇りや自らの使命などを徐々に自覚し短期間で目覚ましい成長を遂げていく。最終決戦では光の魔法で黒幕の身体を撃ち抜き致命傷を与える。
スムンナ
ドワーフの女性鍛冶師、見た目は少女だが実年齢はドワーフの長老曰くルパンや次元と同年代とのこと。かなりの爆乳の持ち主。女性のドワーフながらも火事場と戦士団の双方に出入りしていることから変わり者扱いされることが多いが、鍛冶師としての腕前は確かで、見た目によらず怪力を備えており、戦士としての実力も高く自身よりも大きなハンマーや戦斧を得物にドワーフ斧闘術を使いこなす。界渡りによって自分達ドワーフの集落へとやって来た次元と出会い、最初は訝しがるものの彼や持っていた拳銃に興味を持ち、何より自身のドワーフとしての腕前をいち早く認めてくれたこともあって次元を信頼し、人間の街への商品卸しも兼ねて行動を共にすることになる。
ラムカンに襲撃された折に自身の危険を顧みずアイシュに救われた事でアイシュを深く信頼し王女としての彼女の下に付く事を決め、ルパンたちのアイシュの救出作戦に加わり、最終決戦では長距離狙撃に集中する次元の為に群がる魔物を一手に引き受ける役を買って出る。
キシャラ
ハーフエルフの女性で、エルフの血を引いている美人ですらりとした体系の持ち主。年齢は52歳と高齢。
風の魔法と弓の達人、物陰に隠れた敵も風の魔法で矢をコントロールして撃破できる。エルフの父親と人間の母親の間に生まれ、両親はエルフ側の反対を押し切る形で駆け落ちして夫婦となっている。母親の死後は人間の街とエルフの集落を行き来しているが、エルフ達の人間に対する偏見や差別意識に疑念を抱いている。界渡りで自分達の世界に飛ばされ、野垂れ死に寸前となっていた五ェ門を救う中、魔道具によって操られた人間の親友であるエリザがエルフの集落を襲撃する事態が発生。五ェ門の活躍によってエリザが救われた後、真相を突き止めるために彼と行動を共にする。
スムンナと同じくアイシュに救われた事でアイシュを次期王女として認め、アイシュ救出に風の精霊を呼び出してアイシュを捜索する等ルパンたちに協力する他、最終決戦ではラムカンの駆る真龍と対決に苦慮する五ェ門にカンプランに背中を押され助太刀を買って出て、2対2の死闘を繰り広げる。
エルフ族は無上の信頼を置く相手にのみミスリルを贈る習慣があり、ラムカンとの対戦で強固な魔法障壁を斬り割く事に成功するものの刃こぼれした斬鉄剣をミスリルで修復していた事を知り喜んだのも束の間、ルパンたちにも分け与えて弾丸にしつらえた事も知ると大層不満な表情を見せた。
シウーリ・ローゼングラム
アイソプミア王国の女性騎士。インテリ風の美人で眼鏡を掛けている。24歳。
貴族家系出身で、実家は王国宰相でもあるタイアットの派閥に所属している。基本的に真面目な性格をしている反面、融通が利かず統率力に劣る自身を自覚して劣等感を持っている。騎士としての実力は一流で、レイピアでドアを切り裂いてしまうほどの技量の持ち主。
異世界より突如現れた得体の知れない銭形と行動を共にすることに反感を抱いていたが、素手でガーゴイルを簡単に倒したり捕縛してしまったりするだけでなく、何度失敗してもめげずに前向きでいる姿勢や、実力と演説でみるみる兵の信頼を勝ち取り士気を上げていく様から、次第に銭形に信頼を置くようになる。最終決戦では騎士たちを最前線で指揮し、アイソプミアを救った騎士として一躍英雄視される事となる。
タイアット
シャルマ・アイソプミア
エルリール
ラムカン
ヴァシバラ・マカタ
イウナン・イーヤ
イカイ(伊海)
世界観
ミスリル
斬鉄剣
この世に切れぬものなしと五ェ門自ら豪語する彼の愛刀。今作品では刃こぼれを起こした際ミスリルを使って打ち直した結果、ミスリルの特性をも宿るに至る。元来の斬鉄剣の性能も相俟って対魔法戦闘力も飛躍的に向上する事となり、最終決戦では町一つ丸焼きにするとも言われる真龍の吐く焔をイウナンとの戦闘で開眼した砂塵断ち・円を応用した火焔斬り・円で切り裂く性能を見せる。ただミスリルの特性は五ェ門に取って「異界でたまさか手に入れたもの」であり、正当な上での果し合いではミスリルの特性は封印し本来の斬鉄剣と己の剣技のみを使って戦う。その封印方法も五ェ門が斬鉄剣に向かって喝を入れるという古風なもの。
対物ライフル
弾丸
オートバイ
魔法
魔法を戦闘に使用する場合、威力・効果範囲はルパンらの所有する拳銃やドワーフの火砲に勝るが集中や呪文を要するため、速度では劣る。高威力な魔法ほど術者の呪文の詠唱が長い。魔法使いの地位が脅かされることを恐れたタイアットは迅速かつ高速な発射が可能な小型の火砲の発達を意図的に抑制していた。
精霊
戦闘・格闘術
異世界側のキャラクターは魔女のタイアットは魔法、騎士のシウーリがレイピアを使った剣術に秀でているのを始め、スムンナはじめドワーフはドワーフ斧闘術に大砲などの火砲、キシャラはじめエルフは弓を得意武器としている。
エルフ族
ドワーフ族
ミゼリコルデ
書誌情報
- モンキー・パンチ / エム・ピ・ワークス(原作)・内々けやき(漫画)・佐伯庸介(脚本)・白狼(オリジナルキャラクターデザイン)『ルパン三世 異世界の姫君』秋田書店〈少年チャンピオンコミックス〉、既刊9巻(2023年12月7日現在)
- 2022年2月8日発売、ISBN 978-4-253-28151-5
- 2022年3月8日発売、ISBN 978-4-253-28152-2
- 2022年7月7日発売、ISBN 978-4-253-28153-9
- 2022年11月8日発売、ISBN 978-4-253-28154-6
- 2023年1月6日発売、ISBN 978-4-253-28155-3
- 2023年4月7日発売、ISBN 978-4-253-28156-0
- 2023年6月8日発売、ISBN 978-4-253-28157-7
- 2023年8月8日発売、ISBN 978-4-253-28158-4
- 2023年12月7日発売、ISBN 978-4-253-28159-1