レストラン「藤木」へようこそ
以下はWikipediaより引用
要約
『レストラン「藤木」へようこそ』(レストランふじきへようこそ)は、高橋克典(同姓同名の俳優とは別人)による日本の小説。2003年4月から2014年9月まで東武鉄道の無料月刊誌『マンスリーとーぶ』で連載されたものと、一部加筆されたのを合わせて、2015年に平原社から書籍化された。
概要
連載されていたフリーペーパーから、作品の舞台は東武伊勢崎線沿線の設定になっている、そのとある駅と近隣の住宅街のほぼ中間にある小さな下町洋食店「藤木」を切り盛りするスタッフ(家族など)および利用客が題材とされている。
登場人物
レストラン「藤木」1期→「的場」
清太郎と敦子は、信孝の急死で「藤木」を引き継ぐが、信一に引き渡すと、東向島(同一沿線)に洋食店「的場」を開業した。清太郎時代に無償のアルバイト(理由は後述)をしていた和久井も、諸般の事情が有り清太郎のすすめで「的場」の手伝いを始めた。
的場清太郎
的場敦子
和久井俊介
実家が医者の一族らしく、彼もそのレールに乗って私立の某医科大学に入学したが、洋食店で働きたい夢があったので「藤木」の扉を叩く。体系は小太りらしいので、美和子から「苦学しているように見えない」といわれる。
「ボランティアでいいので働かせて下さい」といい、また敦子たちが「あてにしないから、都合のいい日時だけ来ればいい」といわれ、条件が合わさったので、「藤木」で二年間無償で働く事になった(さすがにタダというわけにいかないので清太郎たちが賄い飯を提供している)。信一のラーメンをやりたい熱意を「藤木」で最初に賛同したのは彼であった。
三年生になり専門課程に入るのを機に、「藤木」を退職するが、清太郎の賄い飯「ボルガライス」の調査を始める為に休学したところから進路の雲行きが怪しくなった。
レストラン「藤木」2期
物語に登場する、洋食店。信孝・清太郎・信一と三代続くが、彼等の方針が若干異なる為に客層は当然変化する(日曜日・正月以外で昼と夜の営業、夕方近くになると休止する)。店は清太郎、敦子から信一、奈津美にバトンタッチ(清太郎時代は調味料を各テーブルにあまり置かず必要に応じて入れる形にしたが、信一は信孝時代の様に卓上常備を復活させている)。
藤木信一
金村→藤木奈津美
藤木奈菜子
近所の人々
「藤木」の常連客、加盟する商店会の人々など。
寿司常
西田とともに飲食店組合のメンバーだが、その中では清太郎と最も懇意にしている。
口八丁で、何でも話したがる。一番付き合わされるのが清太郎で、困惑される(信一との内輪話では彼は口を出さなかった)。
会合でも彼の口八丁が進撃するので、そのたびに西田がブレーキを掛ける。
妻と長女・娘婿・次女がいる(長女に子供がいるかは不明)。長女・真希は彼と同じくガサツな性格で家族の歯ブラシを無作為に使い回す癖があったのに娘婿は反感を持っていて、離婚したいと言い出す(寿司常は別に洗えば問題ないではないかというが、奈津美はその悪癖はよくないと思っていて、娘婿を全面的に支持)。
彼は真希の離婚問題を「藤木」や「的場」に相談する。真希の悪癖問題で奈津美と衝突した彼は、清太郎と敦子に泣きつくように相談するが、二人は「真希に悪癖を治させるべきだ」と諭した(さらに信一という跡次息子が羨ましいという彼に、清太郎は徹夜で付き合うことにした)。
真希の悪癖問題も含めて、奈津美とはあまり気が合わないようである。
その他
他、「藤木」に関係する人物など。
藤木美和子
「藤木」の二代目オーナー。信孝の死後、「藤木」のキッチンを清太郎に一任する。
その上で信一の跡次を望んでいるが、いずれ後を継いで欲しいとおもっていたのであり、早期の「藤木」入りと清太郎・敦子の独立を夢にも思わなかったらしい(信一にはホテルでの出世といずれの跡継ぎを期待している為、ラーメンを始めたいという彼の意見に反対した)。
義妹・敦子と同じく酒好きであり、「藤木」では敦子と一緒に酒を飲む事が多い。また敦子とは衝突する事が多く、清太郎は二人の間に深入りする事を避けて、キッチンへ逃げる事が多い(的場夫妻時代も含めて「藤木」では一番口出しが多い。敦子や信一に煙たがれ、清太郎に逃げられるが、その反面奈津美とは仲がいい)。
三田村和也
金村京子
明日未
「キッチン・ロジータ」店主
関連用語
常連客
清太郎時代に常連となった人の中には、信一の代替わりに納得しつつも味・メニューの変化に戸惑い、清太郎が開業した「的場」に入店する人もでてきた。
また、近所の町工場を営む社長が若い取引相手・営業マンを連れて来店する際には必ず「ビフテキ定食」を推す。どうやら鉄板に盛られた熱々のステーキをごちそうするのがステータスらしく、変なメニュー改変を嫌う。一方「肉が苦手」という若者に美和子は社長に加勢して食べさせようとするが、敦子に「無理強いは良くない」と止められる。
洋食「的場」
開業した場所は、信一たちの相談に対応できるほど(また、奈菜子に会いに行けるほど)でかつ「藤木」と一定の距離を保った地域ということで白羽の矢が立った(理由は信一の代替わりに不満な常連客が自分の店へ移行しないようにするためでもある)。
そういう意図から敦子は美和子に「藤木」の利用客に「的場」の場所を明確に教えないよう諭した(美和子はカレーのメニューが大変わりして困惑したかつての客には「的場」の場所を教えた)。それにもかかわらず、「的場」に来てしまう清太郎時代の客もいた。
そうしたことから、清太郎は「藤木」を大事にしたいのと、生活に少し余裕が出て来た事から営業時間を半減する。
和久井くんが大学を休学した事を知り、自分達の店で再び働かせる事にした。
商店街・近所づきあい
特に清太郎時代、「藤木」を会場、清太郎が料理を提供する(商店街の)飲食店組合に依る会合がよく行われた。
中華料理店「来福軒」の主人は信一の元同級生で、信一より前に代替わりを済ませている。
清太郎末期、来福軒の新主人、会長・西田米店、寿司常などが会合のメンバーである。
読み物
昼間は昼休みに昼食をとる勤め人が多い事から、新聞を数紙おいているが、昼の営業が終わるとすぐ片付けてしまう。
信一は一度、増収策として読み物を増やすよう提案をするが、美和子は「ながら食いで団欒の無い」食事に反発していて、信一の提案を一蹴した。
テレビ取材
だが、取材後の行列とそれに伴う常連客の一時的離反に清太郎たちはうんざりしていて、それからは取材を断っている。
「藤木」に断られた「秋スペシャル・沿線別”こだわり”下町の洋食屋さん」は近くのロシア料理店を取材。それを見た信一は敦子達を誘い、4人で来店した。
メニュー
スタッフの意図が外れて売り切れ御免になることや逆に残ってしまう事もある。食材がかなり残るのが悩みで、その度にその食材を生かしたメニューを開発。