ヴラド・ドラクラ
漫画
作者:大窪晶与,
出版社:エンターブレイン,株式会社KADOKAWA,
掲載誌:ハルタ,
レーベル:ハルタコミックス,
発表期間:2017年5月15日 -,
巻数:既刊6巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『ヴラド・ドラクラ』は、大窪晶与による日本の漫画。エンターブレイン発行の年10回刊誌『ハルタ』において奇数月号で連載中。ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』に登場する吸血鬼・ドラキュラ伯爵のモデルの一人として知られ、串刺し公・暴君と恐れられた15世紀のワラキア公国の君主ヴラド3世(1431年 - 1476年)を主人公に据え、彼とワラキアの貴族勢力やオスマン帝国との闘いを描く歴史ロマン。
あらすじ
15世紀中期。南にヨーロッパに勢力を拡大するオスマン帝国、西にカトリックの大国ハンガリー王国。ふたつの強国に挟まれた弱小国・ワラキア公国(現・南ルーマニア)にひとりの若き公が即位した。その名は、ヴラド3世。専横を極める貴族勢力に対して公権は弱体な上、近隣の大国の圧力にもさらされる中、ヴラドはワラキアを護るための闘いを開始する。
登場人物
ワラキア公国
公家
ヴラド3世
本作の主人公。ドラクレシュティ家出身のワラキア公。父・ヴラド2世の命でオスマン帝国にて人質生活を送っていたところ、父と兄ミルチャが暗殺される。オスマンの支援によって公座に即位するものの、2か月足らずで政敵・ヴラディスラヴによって失脚。ヴラディスラヴの手から逃れるため、叔父・ボグダン2世が治めるモルダヴィア公国へ亡命、ボグダン2世が暗殺された後は従弟であるモルダヴィア公子・シュテファンとともにトランシルヴァニアに逃れていたが、今度はハンガリー王国の推挙によってヴラディスラヴから公座を奪還、貴族支配に対する闘いを開始する。
二度目の治世の初めに、ハンガリーと対オスマン防衛盟約に調印したが、その直後にオスマンからヴラドを正式な君公と認める代償として貢納金6000ダカットの支払いを求める使者が到着。公室評議会が反対する中、スルタン・メフメトの性格を知るヴラドは独断で貢納金を支払うと使者に返答する。評議会決定を無視した返答に貴族たちは騒然となり、使者の殺害も辞さない強硬派を抑えるためにヴラドはワラキア最大の実力者・アルブに跪いて助力を乞い、彼の鶴の一声で貴族たちは鎮まった。
名門貴族の次男・コンスタンティン、父の重臣・リナルトという信頼できる側近を得たヴラドは、公と同様に貴族特権に苦しむ首都の商人層との提携、シュテファンのモルダヴィア公座奪還戦への派兵、親衛隊の強化などの政策を進めていく。
誰に対しても丁寧な物腰で接し、慎重に振舞うが、必要な時には果断な行動をとる。
ヴラド2世
ヴラディスラヴ
貴族
アルブ
ワラキアの大貴族で国土の3分の1を掌握する国内一の実力者。尊大な老人で4代前の公・アレクサンドルの治世には実質、政権を掌握していたが、普段は公の場には出てこない。オスマンへの貢納金支払いを巡る騒動の際にはヴラドに手を差し伸べたが、彼を次第に警戒するようになり、公室評議会で一旦、承認されたシュテファンのモルダヴィア公座奪還戦への派兵提案を圧力をかけて却下させた。自力でモルダヴィア派兵軍を集めるなど、自らに従わないヴラドに激怒し全面蜂起を決意したが、病に倒れる。そのため、ヴラドとの対決は当面は見送られることになった。ヴラドによる大貴族粛清後の戦闘では、兵数では上回っていたものの部下たちが恐怖にかられたこともあってあっけなく敗北。ヴラド自身の手で斬首される前に「覚悟せよ。恐れられる支配者とは孤独だぞ」と言い残し、従容として死に就いた。彼と一族の首は都で晒された。
コンスタンティン
リナルト
ヴラド2世の重臣だったが、10年前、ヴラディスラヴにより宮廷を追われ隠遁生活を送っていた。貴族の専横や、それによる国の衰微を憂う良識派。最後の仕事のつもりでヴラドの望んでいた商人たちとの会合の実現に尽力した。宮廷復帰を渋っていたが、ヴラドの熱意に打たれて内膳長(ストルニック)就任を承諾し、彼をヴラド2世同様に支える。ハンガリーがダン支持を決めたことが発覚した際には、トランシルヴァニアのフニャディ家に使節として派遣され、マーチャーシュにハンガリー王座奪取を勧め、躊躇う臣下たちを自身の右目を抉って一喝した。臣下たちを決起させることに成功して帰還した後、侍従長(ポステルニック)に転ずる。家族を人質にとられたマリウスに、彼の求めに応じて人払いをした直後に刺され、最後までヴラドを気にかけながら薄れ行く意識の中で腕を掴んだ相手(実はヴラド本人)に公を頼むと訴えつつ息を引き取った。
コドレア
マネア・ウドリシテ
イオネスク
イオン
チェルニク・ヴラクス
ガレシュ
ウルジカ
モルダヴィア公国
ハンガリー王国
マーチャーシュ・コルヴィヌス
フニャディ・ヤーノシュ
イロナ・シラージ
登場する国家
ワラキア公国
オスマン帝国
モルダヴィア公国
ハンガリー王国
書誌情報
- 大窪晶与 『ヴラド・ドラクラ』 KADOKAWA〈ハルタコミックス〉、既刊6巻(2022年11月15日現在)
- 2018年2月15日発売、ISBN 978-4-04-734837-0
- 2019年2月15日発売、ISBN 978-4-04-735355-8
- 2020年2月15日発売、ISBN 978-4-04-735798-3
- 2021年2月15日発売、ISBN 978-4-04-736277-2
- 2021年11月15日発売、ISBN 978-4-04-736769-2
- 2022年11月15日発売、ISBN 978-4-04-737047-0