七つの大罪シリーズ
題材:七つの大罪,
以下はWikipediaより引用
要約
悪ノ大罪シリーズ(あくのたいざいシリーズ)とは、mothy(悪ノP)が手掛けるVOCALOID楽曲及び小説のシリーズである。
一部の楽曲はPHP研究所より『悪ノ娘ノベルシリーズ』、『悪ノ大罪シリーズ』として小説化されている。悪ノ娘シリーズは【傲慢】の位置付けである。2018年1月時点で両シリーズ合わせたシリーズ累計発行部数は125万部を突破している。
本ページはニコニコ動画投稿曲、メジャーCD、同人CD収録楽曲とブックレット、小説により編集される。
なお一つの事柄において食い違いが生じた場合、情報が新しいものを事実とする。
概要
キリスト教の七つの大罪をモチーフにし、中世〜近代のヨーロッパをモデルとした架空の世界の物語を描いた楽曲のシリーズ。動画サイトニコニコ動画、同人CDで、それぞれの大罪をテーマとした楽曲やその関連楽曲の発表が続けられている。メジャーCDとして『悪ノ王国』が発売されている。
楽曲で描かれる物語はボルガニオ大陸西部「エヴィリオス地方」を中心に展開され、時代や国々を跨ぎつつもそれぞれが繋がりのある世界観になっている。登場人物のいくつかは、先祖/子孫といった血縁関係や生まれ変わりなどで前後の物語とつながっており、また、複数の時代にまたがって活躍する長命のキャラクターも存在する。また、本シリーズの楽曲では、ボーカルにVOCALOIDを用いるのみならず、物語の登場人物にVOCALOIDのキャラクターをモチーフとしたキャラクターが多数存在している。
用語
her
65535分の1で発生し、また出産に至るのはその中でも約1万分の1と極めて低確率で誕生する人間。「悪意」の権化と言うべき本質を持ち、同時に社会に対してもその性向を振りまこうとする極めて危険な存在である。
親が「her」であると子が「her」として誕生する確率が上がり、また「大罪の器」を扱うことで後天的に「her」を生みだすことが出来る。
「サードピリオド」の前に栄えていた「セカンドピリオド」はこの「her」が原因で滅んだ。
herの正体は、ファーストピリオドの科学者たちが仮想現実であるセカンドピリオド内部に人為的に発生させた、アバター達の悪意を増幅させるプログラムであった。
イレギュラー (Irregular)
他にも人形館長の胎内やネメシスの持つ「BLACK BOX」内にもアレン以外のイレギュラーが存在するようだが、詳細は不明。
シックルによるとヘンゼルとグレーテルもイレギュラーとの事。
イリーナは「リリアンヌとアレン」を「偶発的に誕生したもう一つの神の双子」と呼び、イレギュラーであるとしている。それは二人の父であるアルスが泥の身体であったからと小説『master of the heavenly yard』で判明した。
正確には、神の定めたルールから外れて世界に生まれてきた者達であり、黄金の髪を持ち男女の双子として生まれる。作中でイレギュラーとされているのは、「ヘンゼルとグレーテル」、「(人形館長の子供として転生した)アダムとイブ」、「アモスティア」、「リリアンヌとアレン」。
BLACK BOX
シックルの元(天国庭園)に存在しているBLACK BOX内には、"アカシックレコーダー"と呼ばれるエヴィリオスの歴史を検索できる機能があることが分かっている。アカシックレコーダーは魂のデータを読み取る事ができるが、冥界に落ちた魂のデータは閲覧できないため完璧ではない。
セカンドピリオドでは特殊な精神鑑定装置として開発され、エルド、レヴィア、セトの3名が主な製作者だった。
他人の人生を追体験する「転身」の他にも、平行世界を観測し特定の人物の精神を召喚したり、自らの精神を他者の肉体に移植する等、様々な用途の『BLACK BOX』が制作された。
製作者不明の『BLACK BOX』も存在している。
heavenly yard
「サードピリオド」で生を終えたすべてのものが辿り着く場所でもある。
稲穂畑のようになっており空中にはBLACK BOXが浮かんでいる。またシャンゼリゼの園と呼ばれる場所に魂たちが集まっている。
サードピリオドの「外」に存在する宇宙船クライムワンにもこの呼称が使われている。こちらは全てが白く、シックルの本体である黒い箱とルナ=ハヅキがいるのみである。
hellish yard
シックルが定めたルールにより、大罪の悪魔と契約した「大罪者」たちは「heavenly yard」ではなく「hellish yard」へと送られる。
魂が持つ記憶や想像が幻という形で具現化される法則があり、武器や食物、自然や建造物といったものも再現が可能であるが、幻である事には変わりないため、食物を具現化しても味はするが腹は膨れない。またその魂が生前得た記憶の範囲で再現されるため、死後に知ったものは形状しか再現できない。この再現は悪魔の力にも適用されるため、大罪契約者達は死後も悪魔の力を行使可能である。
神
シックル (Sickle)
創造を為し終えた後の地上においては鎌のように見える形をした蝙蝠の姿を取り、世界を見守っている。「シックル(小鎌)」の名はそれを目撃した学者の命名であり、真名は不明。蝙蝠という化身からわかるように、世界に干渉するという点で見れば完全に無力な立ち位置に自らを置いている。故に、その性質上地上においては完全に無名の神である。
また、「セカンドピリオド」時代の友である「レヴィアビヒモ」と「エルド」という三柱の神をかりそめの神として地上に配置した際も、彼らの干渉が最小限になるように留めるなど、自身を含めた神々の世界への介入を極力排除する立場を取る。
世界の観察者としては万能の目を持ち、自らが生み出したルールの下で世界がどのように進み、終焉を迎えるかまでを見届けようとしている。
創造神でありながら、善悪や自らの想定を越えるすべての存在を許容し、世界を「物語」と捉えるその姿勢を、悪ノPは「世界を誰よりも愛していたからかもしれない」と評した。
神話のなかでは「太陽神」と呼ばれている。また嫉妬の悪魔には「教授」と呼ばれている。
その正体は『箱舟』クライムワンのお手伝いロボット『TALOS』であり、ルナ=ハヅキが造り上げた人工知能(AI)である。
ネメシスによってエヴィリオス全土に放たれた兵器『罰』によるサードピリオドの崩壊と終焉を見届けた。本来ならば世界には干渉しないところ、世界の滅亡にある特定の存在の誘導があることを「ルール違反」として嫌ったシックルはアレンを地上に派遣し、更なる新世界の創造とその障害となるMaやガモン等の勢力の排除を目論む。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオドの創造を見届けた後、自らも新たな世界に旅立った。フォースピリオドではSNS「エヴィリオス」内のとあるグループにて、レヴィア・ビヒモ・エルドと新世界について語っていた。評価はおおむね好評の様子。
ルナ=ハヅキ (Luna Hazuki/Hadzuki)
小説『master of the heavenly yard』にて「月の女神」と呼ばれていた事が明かされる。一度シックルは「彼女は自ら作った『BLACKBOX タイプH』を使い、自身の脳内で新世界=サードピリオドを作り上げた」と言ったが、矛盾をアレンに問い詰められ、それは嘘であることを明かす。
コンピューターゲームを好む人物であり、サードピリオドの創世計画を「強くてニューゲーム」と比喩したり、サードピリオドの国名を自分が好んでいたゲームからとったりなどしていた。
ネメシスが放った『罰』による世界の崩壊後、眠り続けていたルナは死亡し、その遺体はアモスティアによってどこかの並行世界へ運ばれた。
悪ノPの新作小説「悪ノ物語」シリーズにおいて彼女と同姓の人物が登場しているが、関係は不明である。
レヴィアビヒモ (Levia-Behemo)
創造神にとってはセカンドピリオド時代の友で、当時は透明の肌と髪を持った美しい姿をしていた。レヴィアは「冥界の主」という役目も持つ。二柱の神は元々互いに険悪な仲であり、その姿などの待遇に大いに不満を持った。そのため創造の過程にあった世界で暴れまわったレヴィアビヒモだったが、創造神の手によって封じられる。
創造神のシナリオでは、エルド同様にあらかじめ設定しておいた時間が過ぎた後、故郷「heavenly yard」への帰還の時を迎えるはずだった。しかしその目論見は狂い、レヴィアビヒモは形を取らない塊の姿となってエルルカを憑代として世界に留まり続けている。
大陸で広く信仰されるレヴィン教レヴィア派では信仰の対象とされている。
レヴィア=バリーゾール(Levia Barisol)
人がどうして憎しみ合うかの答えを求めて研究を続けるうちに、止まらぬ悪意の原因が自分が今いる世界には無いと知る。そして彼女自身も悪意に侵され始め、並行世界の研究者だったセトに相談したところ、「もう一人の自分を消せば君の悪意も消せるかもしれない」と言われ、彼の開発したBLACK BOX typeSで並行世界に転移し、そこでビヒモと出会う。ビヒモを殺す直前にセトが仕組んだ罠に気づき、彼の殺害を中止し、元の世界にビヒモと共に戻った後、彼を自らの弟とし生活を続けていた。
その後、セカンドピリオドが崩壊する際にビヒモと共に箱舟「罪」の乗組員となり、新世界創造において新人類の心の作成を担当した。
楽曲「チミドロスイッチ」の歌詞中に登場する「先生」の正体は彼女である。
「master of the heavenly yard」において、仮想現実のセカンドピリオドにおいて、ビヒモが自身の理想の姿を投影して作成したアバターである事が判明した。
世界の崩壊後、ネメシスとしてアレンと行動を共にする。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオドの創造後は、新たな世界に旅立った。フォースピリオドでは、SNS「エヴィリオス」内のとあるグループにて、シックル・ビヒモ・エルドと新世界について語っていた。評価はおおむね好評の様子。
ビヒモ=バリーゾール (Behemo Barisol)
幼いころからの女装癖により、周囲によって遠ざけられ孤独だった過去を持つ。後に自分と同い年のメイドと恋人になるが、「君の服を着させてほしい」と頼んだところ「気持ち悪い」と言われたことで恋人を殺害した事が示唆されている。
その後、部屋の隅で怯えていたところをレヴィアと出会い、彼女に殺されそうになるが、セトの企みに気づいたレヴィアは殺害を中止し、彼を自分の世界に連れていき、そこで彼女の弟として過ごす事になる。
後にリッチ=アークロウに師事し、リッチをも超える人の体の専門家になるが、その事をリッチからは快く思われていなかった様子。セカンドピリオドの崩壊の際に姉と共に箱舟「罪」の乗組員となり、新世界創造において新人類の肉体の作成を担当した。
「master of the heavenly yard」でアレンに語った所によると、実はファーストピリオドの存在であった事が明かされた。かつて、ファーストピリオドに作られた仮想現実であるセカンドピリオドに、開発者の親類だった事を利用して自身の理想の姿を投影したアバターであるレヴィアを作り出した。レヴィアがセカンドピリオドに戻された後に、今度は自分自身そのままのアバターをセカンドピリオドに送り込み、レヴィアの双子の弟として過ごさせた。
ファーストピリオドが滅んだ後、セカンドピリオドの住人たちを新たな宇宙への旅立ちと装って現実世界に召喚し、ファーストピリオド再建を託してオリジナルの彼は死亡した。本人曰く、作中に登場するビヒモはアバターに過ぎないのだという。世界の真相をファーストピリオドがらすべて知りつつ見守ってきた、真の「master of the heavenly yard」と言える存在。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオドの創造後は、新たな世界に旅立った。フォースピリオドではSNS「エヴィリオス」内のとあるグループにて、シックル・レヴィア・エルドと新世界について語っていた。評価はおおむね好評の様子。
ビヒモ=バリーゾール (Behemo Barisol)
幼いころからの女装癖により、周囲によって遠ざけられ孤独だった過去を持つ。後に自分と同い年のメイドと恋人になるが、「君の服を着させてほしい」と頼んだところ「気持ち悪い」と言われたことで恋人を殺害した事が示唆されている。
その後、部屋の隅で怯えていたところをレヴィアと出会い、彼女に殺されそうになるが、セトの企みに気づいたレヴィアは殺害を中止し、彼を自分の世界に連れていき、そこで彼女の弟として過ごす事になる。
後にリッチ=アークロウに師事し、リッチをも超える人の体の専門家になるが、その事をリッチからは快く思われていなかった様子。セカンドピリオドの崩壊の際に姉と共に箱舟「罪」の乗組員となり、新世界創造において新人類の肉体の作成を担当した。
「master of the heavenly yard」でアレンに語った所によると、実はファーストピリオドの存在であった事が明かされた。かつて、ファーストピリオドに作られた仮想現実であるセカンドピリオドに、開発者の親類だった事を利用して自身の理想の姿を投影したアバターであるレヴィアを作り出した。レヴィアがセカンドピリオドに戻された後に、今度は自分自身そのままのアバターをセカンドピリオドに送り込み、レヴィアの双子の弟として過ごさせた。
ファーストピリオドが滅んだ後、セカンドピリオドの住人たちを新たな宇宙への旅立ちと装って現実世界に召喚し、ファーストピリオド再建を託してオリジナルの彼は死亡した。本人曰く、作中に登場するビヒモはアバターに過ぎないのだという。世界の真相をファーストピリオドがらすべて知りつつ見守ってきた、真の「master of the heavenly yard」と言える存在。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオドの創造後は、新たな世界に旅立った。フォースピリオドではSNS「エヴィリオス」内のとあるグループにて、シックル・レヴィア・エルドと新世界について語っていた。評価はおおむね好評の様子。
エルド (Eldoh Yygdra)
故郷「heavenly yard」では緑の髪をした若々しく厳めしい顔をした男性の姿を取り、創造神の手によるエルフェ人のモデルにもなった。「法廷の主」とも呼ばれる。
エルルカとは友人で、彼女からは「ジジイ」と呼ばれよく言い争いをする仲である。レヴィン教エルド派では崇拝される存在で、エルド派の人間には他の人間より悪魔の術が僅かながら効きにくいという特性を持つ。
基本的には人間たちへの干渉を避けているが、自らの森で生まれた「七つの大罪」には危機感を抱き、エルルカに回収を依頼した。
好爺のような口調や一度眠りにつくと一月は目を覚まさないなどから老神と誹られることもあるが、事実500年時点で自身曰く「この世界」に留まるための依代としている巨木に限界が近づいている。そのため密かに眷属の精霊達の中から後継者を選定しており、「大罪の器」の行く末について心残りを持ちながらも地上を去っていった。エルドを最後に古代神はすべて地上から離れたとされている。
セカンドピリオド時代の名前は「エルド=ユグドラ」。大学教授であった。かつては妻子がいたが、子供が「her」になった事で「BLACK BOX」の研究を始めた。アレンとリリアンヌによるフォースピリオドの創造後は、新たな世界に旅立った。フォースピリオドではSNS「エヴィリオス」内のとあるグループにて、レヴィア・ビヒモ・エルドと新世界について語っていた。評価はおおむね好評の様子。
月の女神 (Moon Goddess)
実は箱舟『クライムワン』搭乗員であるハヅキのあだ名。
世界
ファーストピリオド (First period)
その正体は「地球」であり「現実世界」。ビヒモが本来住んでいた世界である。「パソコン」や「インターネット」等非常に文明が発展し、栄華を極めていたが、それがアダとなり、ビヒモ曰く「サードピリオドの崩壊と似たようなこと」が起きて滅亡した。
セカンドピリオド (Second period)
あるときherが蔓延し、治安が劇的に悪化し滅亡寸前となったため、優秀な人類を宇宙船に乗せ、新たな星に植民する計画が立てられる。サードピリオドはその宇宙船の1つ、「クライムワン」が辿り着いた世界とされる。
その正体は「ファーストピリオド」で作られた仮想現実の世界であった。
セカンドピリオドではファーストピリオドの人間たちを模したアバターが生活していた。ある時、ファーストピリオドで起きた「どうしようも無いこと」を解決するために、ファーストピリオドの科学者たちは「her」をセカンドピリオド内で人為的に蔓延させ、ファーストピリオド滅亡回避の為の研究をさせた。
しかし、ファーストピリオドは最終的に滅び、生き残りの科学者であったビヒモは自身が死ぬ直前にセカンドピリオド内の住人たちを召喚し、ファーストピリオド再建を託した。アバター達によってファーストピリオド=現実世界に再建された新たな世界がサードピリオドである。
サードピリオド (Third period)
「セカンドピリオド」時代の人類であるシックルやエルド、レヴィアビヒモなどの四柱の神や、リッチ=アークロウなどの眷属らによって創造された「第3の世界」。
七つの大罪の器の発生や悪魔・魔導師の暗躍、それに纏わる様々な事件などが起き、最終的にE.C993年にエヴィリオス大戦が勃発。そして続く998年にネメシスによってエヴィリオス全土に兵器『罪』が放たれ、サードピリオドは滅びた。
その結果、「Heavenly yard」と現世の境界が曖昧になり、魂たちが現世に現れるようになる。(『master of the Heavenly yard』)
最終的にリリアンヌとアレンによって新世界フォースピリオドへの門が創造され、大多数の人々はフォースピリオドへ旅立って行ったようだが、新世界に移動するか迷う魂も多数いるようである。アレンやリリアンヌの父であるルシフェニア国王アルスはフォースピリオドには移動せず、残ると決めた人達を支援している様子。
フォースピリオド (Fourth period)
文明や科学は現実世界とさほど変わらない様子であり、サードピリオドを作りあげた四柱の神達(シックル、エルド、レヴィアビヒモ)は、SNSチャットグループ「エヴィリオス」でこの世界について語っていた。彼らからの評価はおおむね好評の様子。また、キリル=クロックワーカーも、この世界の創生を世界の救済となると捉えている節がある。
一方で、バニカ=コンチータは「アレンの想像の域を出ない世界」「これまでと似たもの」と評している。
関連楽曲や小説において、楽曲「10分の恋」、悪ノPの小説「悪ノ物語」「アンロック・シティ」の世界であることが示唆されている。
サードピリオド (繰り返し)
国家・地理
レヴィアンタ
魔道王国・レヴィアンタ (Magic Kingdom Levianta)
013年、魔道研究所の事故、通称「レヴィアンタの災厄」によって王国は崩壊。滅亡後、百年も経過すれば魔術はお伽話や迷信の産物と見なされている現状からは考えられないが当時は国家の管理の下で数多の魔道師を有し、独特の文明を築いていたらしい。
災厄の真相としては当時国内で「her」が通常では考えられない規模で増殖しており、彼らが反社会的・非人道的な行為に手を染めていたため、国家上層部がやむなく処置を取ったらしいが失敗してしまう。結果として王国と「her」は共倒れに終わった。(とされるが、実際はエルルカを装ったレヴィアから声をかけられたキリルが箱舟を解き放ったことで、レヴィアビヒモの自我が抜けた神龍が本能のままに暴れ回った結果、魔道王国が崩壊した。)
神やその眷属の力を有する突然変異の人間である「系譜者」と呼ばれる存在が産まれる。作中での該当者は強欲の悪魔セイラムの蒼炎を使えるイリーナ=クロックワーカー、ビヒモの義眼を使えるミハエル=アサエフ、嫉妬の悪魔ラハブ=バリーゾールの『紫の予知夢』を使えるループ・オクトパス族の者たち。(ルカーナ=オクト、ガモン=オクトなど。)
神聖レヴィアンタ (Holy Levianta)
エヴィリオス地方で広く信仰されるレヴィン教レヴィン派の総本山であり、宗教的制約によって自衛以外に軍事力を行使することは無いものの、軍事的には強国である。
508年の「新生四騎士事件」以降はレヴィン教の国内の影響力は縮小しており、840年頃ではムスビ朝による帝政国家が敷かれている。
E.C.878年のアイシケル条約によってUSEの構成国となるが、E.C.983年のレヴィアンタ内乱によって司法が腐敗。さらに続く993年〜999年のエヴィリオス大戦でエルフェゴートによって新兵器『罰』が投下されて崩壊、滅亡した。
国名は「嫉妬」を象徴する悪魔「レヴィアタン」のもじり。
ルシフェニア
ルシフェニア王国 (Kingdom of Lucifenia)
「五公」の一人ドートゥリシュが本国ベルゼニアとアスモディン間の長期紛争によって弱体化した機を見計らって独立運動を起こし、初代国王ルシフェニアI世としてルシフェン王朝が興る。アルスI世の代には急速に勢力を拡大し、エヴィリオス地方で最大の版図を獲得した。アルス一世はグーラ病にかかり病死した。アルス一世病死後は彼の妻で王妃のアンネが統治していたが、彼女もグーラ病にかかり病死した。(後にアイアールによる策略によりグーラ病にかかり病死したことが明らかにされる)
500年、3代目の王女リリアンヌの苛政や隣国エルフェゴートへの無理な侵攻により勃発した革命によってルシフェン王朝は滅亡する。その後は民衆革命に密かに人員を供出していたマーロン国により10年間の統治が行われるが、共和国として再独立を果たす。E.C.611年頃には大統領ジュリア=アベラールが犯罪組織ペールノエルの首領だったことが発覚し、辞任している。続く840年頃には国力が伸び悩んでいる様子。
993年に起きたエヴィリオス大戦にて総統ネメシス率いるタサン・エルフェゴート軍によって侵略され、998年に解放されるが新兵器『罪』の投下によって滅亡した。
ルシフェニアン
迷いの森
500年、ルシフェニア王国がエルフェゴート国侵攻の妨げになると見なしたため、進路確保の為に火がかけられ半分ほどを焼失した。
ルシフェニアン
迷いの森
500年、ルシフェニア王国がエルフェゴート国侵攻の妨げになると見なしたため、進路確保の為に火がかけられ半分ほどを焼失した。
エルフェゴート
エルフェゴート国 (Elphegort)
国土の四分の一が広大な森林地帯であることと、国民の大半がエルフェ人で構成されており、その髪の色から「緑ノ国」とも呼ばれる。反面、単一民族国家であるゆえに排他的な傾向もあり、他の国の人種に対して卑下した態度で接することが多い。軍事的には弱国であるものの、軍の統制の高さや大森林「迷いの森」が天然の要塞となっていることによって、ルシフェニアが勢力を拡大した時代にも勢力圏には入らなかった。
首都はアケイド、王城を中心に五つの地区に分かれている。国民は王侯貴族を除き、姓を持たない。
E.C.500年にルシフェニアに侵攻される。他国の協力により辛うじて撃退することができたものの、エルフェゴートの女性は王族を除いてほぼ全滅した。
840年頃には、王家の統治は続いているものの共和政に近くなっており、王家の権限は縮小し続け最終的に完全な共和政になった様子。
E.C.983年のレヴィアンタ内乱後、ガレリアン=マーロンの汚職を暴露したエルフェゴートの最大野党、タサン党が勢力を増し、やがて与党となると、党首ネメシス=スドウによって国力を増大していき、E.C.992年にはアスモディンを併合する。
同時に『タサン・エルフェゴート』へ改名すると翌年の993年に隣国ルシフェニアへ侵攻を開始、ルシフェニアを占領したことでUSE連合を除名されてレヴィアンタ、マーロンの両国から宣戦布告されるが、対抗してベルゼニア、蛇国と同盟を締結。
しかし二方面作戦を強いられたエルフェゴートは徐々に後退していき、ネメシス総統主導で開発されていた新兵器『罰』を実戦投入。999年に蛇国の鬼ヶ島とエルフェゴートの千年樹の森に試作品が投下され、最終的に全世界に投下されて世界は滅亡した。
エルドの森/千年樹の森
その名の通り中央部には大地神エルドを宿した大樹が鎮座し、古くはエルド派の巡礼地であった。時代の推移により、レヴィン派が宗教分布の大勢を占めるようになると、異神の名を忌む意味で千年樹の森に改称された。
特に整備された道などはなく、奥深いという地理を求め、かつてはメータが追跡から逃れ、原罪者が隠れ住み、フリージス家が緊急のため隠れ家を設置するなど、数多くの者が何らかの追跡を逃れ辿り着く場所でもある。
メリゴド高地
レヴィアンタ魔道王国の領地だった時代には反政府組織「アポカリプス」が根城にしていた。エルフェゴート国の領土になった後、首都が陥落した際の避難場所となり、500年頃までは王家の避暑地としても使われていた。行政改革によって王族管理地ではなくなり、選挙で選ばれた民間人が市長となることになった。四番目のシャドウことメイラナ=ブロッサムが8代目の市長である。
エルドの森/千年樹の森
その名の通り中央部には大地神エルドを宿した大樹が鎮座し、古くはエルド派の巡礼地であった。時代の推移により、レヴィン派が宗教分布の大勢を占めるようになると、異神の名を忌む意味で千年樹の森に改称された。
特に整備された道などはなく、奥深いという地理を求め、かつてはメータが追跡から逃れ、原罪者が隠れ住み、フリージス家が緊急のため隠れ家を設置するなど、数多くの者が何らかの追跡を逃れ辿り着く場所でもある。
メリゴド高地
レヴィアンタ魔道王国の領地だった時代には反政府組織「アポカリプス」が根城にしていた。エルフェゴート国の領土になった後、首都が陥落した際の避難場所となり、500年頃までは王家の避暑地としても使われていた。行政改革によって王族管理地ではなくなり、選挙で選ばれた民間人が市長となることになった。四番目のシャドウことメイラナ=ブロッサムが8代目の市長である。
アスモディン
アスモディン (Asmodean)
ベルゼニア帝国「五公」ドナルド家が皇族の軍備方針に異を唱え分離独立したことで成立した。独立に至った動機の通り軍事に偏重した体制を取っており、少なくとも315年頃まではベルゼニア国境地帯での小競り合いは絶えず、全方面を敵視する好戦的な姿勢を取り続けた。
かつてはルシフェニアと覇を競ったというが、500年時点では往年の勢いは無く、総帥の死により国内のまとまりを欠いている。842年の時点では安定した帝政国家が続いているが、軍事国家としての色合いは薄れており、他国とも穏便な関係になっている。
顔を仮面で隠し人目で晒さないといった独自の戒律を有する集団「アルモガ・モバーレズ 」など、傭兵の輸出が盛んである。悪魔信仰などとの繋がりから数多くの国で忌避されるレヴィン教ビヒモ派の信仰を許容する数少ない国でもある。
E.C.992年にエルフェゴート国によって併合されて滅亡した。
霧の山脈 (Misty Mountains)
霧の山脈 (Misty Mountains)
ベルゼニア
ベルゼニア帝国 (Beelzenian Empire)
かつて痩せた土壌の農業には向かない地方とされていた。事実、平時こそ問題ないものの不作の年には幾つかの問題から飢餓が発生しやすい国柄であったが、バニカ=コンチータが地元農民と協力して行った改革によって食糧難から解放され、今に至る食文化を築いた。
別称は「赤ノ国」、「月の生まれた国」など。
斜陽の大国、豊かな食文化などのイメージからモデルはスペインなどの地中海沿岸、南欧とされている。
五公(ごこう)
アスモディン地方を統治した「ヴェノマニア」、その没落によって入れ替わりに参入した「ドナルド」、皇家の血統によって取り立てられた「コンチータ」、グレイビア領主「オルハリ」、ルシフェン朝の祖「ドートゥリシュ」などが帝国の歴史上に名を刻まれていた。
しかし「ドナルド」、「ドートゥリシュ」の離反などによって次第に形骸化していき、帝国の弱体化と共にかつての名家の威光は見る影なく、顧みられることなき称号と成り果ててしまった。
三日月海
ルコルベニ
五公(ごこう)
アスモディン地方を統治した「ヴェノマニア」、その没落によって入れ替わりに参入した「ドナルド」、皇家の血統によって取り立てられた「コンチータ」、グレイビア領主「オルハリ」、ルシフェン朝の祖「ドートゥリシュ」などが帝国の歴史上に名を刻まれていた。
しかし「ドナルド」、「ドートゥリシュ」の離反などによって次第に形骸化していき、帝国の弱体化と共にかつての名家の威光は見る影なく、顧みられることなき称号と成り果ててしまった。
三日月海
ルコルベニ
マーロン
マーロン国 (Marlon)
かつて島の東半分を押さえたライオネス家と勢力を二分していたが、現マーロン王家が島内の覇権を握るに至る。島国らしく海軍力は強いが料理の味は薄く、あまりよくないとされる。収集癖を持つ男性が多いらしい。
貴族は求婚の際に貝殻のペンダントを贈る風習があり、そこで男性のセンスが問われるという。
長くマーロン王家が治めていたが、777年に起きたマイスティア合衆国の独立による国内の内乱で王家を追われており、代わりにヴィワーツ王家が統治するようになる。マーロン家は貴族としての一定の発言力はあるものの、もはや最盛期の面影はない。マイスティア合衆国の発展に危機を抱いており、他国との連合国家成立を考えており後のUSEに至った。
バリティ
バリティ
ライオネス国 (Lioness)
キャッスルオブヘッジホッグ
キャッスルオブヘッジホッグ
ライオネスにおいて拷問好きとの悪評を残す重臣ヘッジホッグ卿の居城であり、数々の逸話と中心部に聳える巨大な時計塔「心音の時計塔」によって彩られる。後にマーロン王家領有となるが、城にまとわりつく噂や塔が発する騒音などによって好んで使われてはいなかった。
しかしプリム=マーロン皇太后に休養地として度々利用され、後に彼女が「心音の時計塔(ハートビート・クロックタワー)」の特性を活かすための策謀の震源地となる。
その後「針音の時計塔」は、フリージス財団によって世界警察が作られると、フリージス財団によって買収され、世界警察の暗部「取調遂行部(通称 拷問部)」と呼ばれる部署の者たちが常駐する場となる。
その他
タサン大帝国 (Tasan Empire)
魔道大国の崩壊と同時期に内紛によって「ラ・タサン」と「レ・タサン」の両国に分裂し、その機を突いたベルゼニア帝国に併呑された。なお、「レ・タサン」はタサンに従属する国の意である。
レタサン要塞 (Retasan Stronghold)
都市としての歴史は長く、ベルゼニア・タサン間の睨み合いが続いていた時代から存在した。ベルゼニアの隆盛により価値を大きく損なったものの同国の勢力後退によって再びルシフェニア・ベルゼニア両国間の紛争地帯へと返り咲く。
アルスI世のベルゼニア侵攻によってルシフェニア領となるが、ルシフェニア革命にて仮面の男カーチェスに陥落せしめられた。本国を含めマーロン国の大陸制覇の拠点とされるが、それに反抗する旧レジスタンスらと、それの後ろ盾となったベルゼニア帝国に度重なる攻勢をかけられ、紆余曲折を経て旧主ベルゼニアに奪還された。
地名は「憤怒」を象徴する悪魔「サタン」のもじり。
USE (Union State of Evillious)
878年、アイシケル条約により成立。ルシフェニア、エルフェゴート、レヴィアンタ、マーロンの四ヶ国が連合し形成された国家。
983年のレヴィアンタ内乱で事実上機能を停止し、続く993年のエヴィリオス大戦の勃発でエルフェゴートが除名されて完全に機能を停止。
999年のエルフェゴートによる新兵器『罰』の投下によって滅亡した。
蛇国(じゃこく)
紀元前では「蛇魔台国」と呼ばれており、当時は白髪が特徴的な「熱魔族」による統治が行われていたが、既に蛇国における熱魔族の血筋は途絶えている。
E.C.993年にエルフェゴート、ベルゼニアと同盟を締結し、マイスティアへ宣戦布告。エヴィリオス大戦が勃発した。
円尾坂(Enbizaka)
地名は「嫉妬(妬み)」の英語「envy」から来ている。
円尾坂(Enbizaka)
地名は「嫉妬(妬み)」の英語「envy」から来ている。
マイスティア合衆国 (The United States of Maistia)
- モデル:アメリカ
592年にフリージス財団によって発見された新大陸。良質な原材料が数多く手に入ることから、エヴィリオスの商人たちがこぞって船を派遣するようになり、フリージス財団の開発事業もあってエヴィリオスから移住する者たちも増えていった。しかし事実上はマーロン国の植民地扱いであり、原住民が迫害されるようになった。
760年にマイスティアの民たちが独立を求めて武装躍起し、戦争の長期化によってフリージス財団とマーロン王家は徐々に力を失っていく。そして776年にエルルカ=‘Ma’=クロックワーカーがマイスティアを訪れたことで沈静化し、マイスティアは合衆国として独立を果たした。別名「金ノ国」。
ネツマ族 (Netsuma Clan)
紀元前で「蛇魔台国」から落ち延びた一部の熱魔族が移住し、エヴィリオスにおける「ネツマ族」として根付いた。かつてアポカリプスのメンバーだった族長のライサ=ネツマが殺されたことで、怒り狂った一族がエヴィリオス各地で破壊行為を行ったことから、500年代でも強い差別が根強く残ってしまっている。
ループ・オクトパス族 (Loop Octopus Clan)
大罪の器・魔術など
原罪者 (Original Sinner)
エヴィリオス歴001年、彼女がとある事件を起こし、その際に「七つの大罪」全てを含んだ「原罪」が生まれた。
イブはエヴィリオス年代記初の犯罪者であり、「最悪の罪人」とも呼ばれている。
彼女自身は後に養子であるヘンゼルとグレーテルによって殺されるが、燃やされた遺骸から七つの罪(悪魔)が分かれ生まれた。この七柱の悪魔を双子が浄罪のためとして様々な形でばら撒いたことから、世界に災いをもたらすようになったとされる。
大罪の器 (Vessels of Sin)
宿る悪魔に心を委ねることによって超常的な力を発揮できるが、人格の変容など大罪に関わる様々なデメリットを発する。
悪魔は当初目的意識などを持たず、周囲に災厄をもたらすだけの存在だったが徐々に所有者に似せた人格を得るようになっていった。悪魔自体ははじめ具体的な姿を持たず心弱い人間を誘惑するに留まるが、侵食するにつれ所有者の自我を蝕み、肉体まで翼や爪の生えた異形に変容させることもある。多くの悪魔は「つまらない」が口癖のようである。
どの悪魔も共通して六枚の羽を生やしている。
基本的に「大罪の器」は専門職である魔道師か悪魔に憑かれたことのある者にしか扱えず、力も同類の悪魔でなければ打ち消せない。例外的に悪魔と契約することでその力を十全に振るうことが出来、通常の手段で致命傷を負わせようと殺すことは出来ない。この場合は悪魔じみた姿への変化も本人の意志で行える。
器に宿る悪魔こそが本体と言えるものであり、器の外に出て心弱い人間に囁き寄り憑く悪魔はいわば分身。分身は器から離されると力を損ないやがて消滅するものの、分身自体をいくら祓ったところで本体に影響を与えない。また、器自体も不変でなく悪魔本体が異なった器に移動することもある。そのため悪魔の活動を抑えるには本体が潜んでいる時に、器そのものを魔術的な方法で封ずるしか無い。
基本的には各器に対応する悪魔が宿るが、魔力による刺激を与えると悪魔を強制的に他の器に移し替えることが可能である。また一つの器に複数の悪魔を封じることも可能である。
七つ全てを集めれば願いが叶う、「死者蘇生」も行えるなどの情報が文献によっては見当たるが真相は不明。これは後にシックルにより嘘だと判明している。
大罪の器は七つとされていたが、後に「神の双子」が作った大罪の器は六つだけであり、「怠惰の器」だけが全くの別起源であることが判明する。
後に、悪魔はもともと神々の元に存在した「眷属(=セカンドピリオドの住人)」と同様のものであり、ヘンゼルとグレーテルのリバースデーによって悪魔として転生した存在であることが判明した。
悪ノPの新作小説「悪ノ物語」シリーズにおいて、セトとイブを除いた同名の5体の悪魔が登場し、エヴィリオスの大罪悪魔と称されていたが、関連性は不明である。
ヴェノム・ソード (Venom Sword)
鞘に蛇国語が書かれているが、製造されたのは蛇国ではないらしい。
所有者は貞操観念や世間体を無視し、恋愛沙汰に衝動的になる。契約者は視線を交えるだけで異性を虜にする力を手にし、刀を媒介とした記憶操作や顔を変える魔術などを行える。デメリットとして異常なほどに性欲が増大し、定期的に性交して精気を摂取しなければならない。
悪魔と化した時は翼による飛行や高い治癒力の他、両手足が歪んだ形に変化し、山羊に似た悪魔の角が生える。ただし戦闘能力という点では他の悪魔に劣る。山羊は色欲の大罪に対応する動物である。
最初は銘を持たなかったが、最初の契約者であるヴェノマニア公にちなんでアイアールによって命名された。
宿る悪魔は成人男性らしき口調をしている。
悪魔の姿は「羊」のようであるが、鳥のような二本の足を持ち、尻尾は蛇のような形をしている。また、大きな羽を二枚、小さな羽を四枚、計六枚の羽を持つ。
セカンドピリオド時代の名前はジル=ドリエ。宇宙学者であった。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれる。
ヴェノム・ソード (Venom Sword)
鞘に蛇国語が書かれているが、製造されたのは蛇国ではないらしい。
所有者は貞操観念や世間体を無視し、恋愛沙汰に衝動的になる。契約者は視線を交えるだけで異性を虜にする力を手にし、刀を媒介とした記憶操作や顔を変える魔術などを行える。デメリットとして異常なほどに性欲が増大し、定期的に性交して精気を摂取しなければならない。
悪魔と化した時は翼による飛行や高い治癒力の他、両手足が歪んだ形に変化し、山羊に似た悪魔の角が生える。ただし戦闘能力という点では他の悪魔に劣る。山羊は色欲の大罪に対応する動物である。
最初は銘を持たなかったが、最初の契約者であるヴェノマニア公にちなんでアイアールによって命名された。
宿る悪魔は成人男性らしき口調をしている。
悪魔の姿は「羊」のようであるが、鳥のような二本の足を持ち、尻尾は蛇のような形をしている。また、大きな羽を二枚、小さな羽を四枚、計六枚の羽を持つ。
セカンドピリオド時代の名前はジル=ドリエ。宇宙学者であった。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれる。
グラス・オブ・コンチータ (Glass of Conchita)
大罪の器としては珍しく、美しいと評されている。悪魔に憑かれたものは異常な食欲の増大などを見せ、契約者はそれに加えてありとあらゆるものを食することが可能になる。
ベルゼニアの風土病「グーラ病」を発生させる他、それによって死亡したものを生ける屍「屍兵」として蘇らせ操る能力を持つ。
なお、これらの能力はバニカ=コンチータをモデルにした御伽話『吸血娘ヴァニカ』での記述と一致している。
宿る悪魔は赤く禍々しい豚バエムの姿を取っていたが、契約者たるバニカ=コンチータが成り代わった。彼女はグラスの中に潜みつつ、近代に至るまで生前の人格と外見を保持し続けている。その戦闘能力は傲慢に次ぐ程の力だが、バニカの気紛れな性格上契約者にその力全てを与える事は滅多にない。
また器の中には、ヘンゼルとグレーテルの魂(ヘンゼルはE.C.611年、グレーテルはE.C.505年以降)が、「サーバンツ」として存在している。
本来の悪食の悪魔のセカンドピリオド時代の名前はウラド=ツペルシ。非常に大食漢な人物であり、バイオテクノロジーの権威でもあった。
長らくバニカに取り込まれていたが、フォースピリオドが創られた時には経緯は不明ながら解放されていた。
グーラ病 (Gula Illness)
悪魔を宿したバエムの血肉を身体に取り込むことで発病し、五公「コンチータ」の家人がその犠牲となった。罹患者は絶え間無い食欲に襲われるが、手近に食物が存在しない場合は草や鉄などの異物を胃袋に詰め込み、その結果命を落とす。
病名は魔道師AB-CIRが最初に発生した村の名前を取って便宜上名付けたものだが、一日に死ぬのは一人だけ・十年凌ぎきれば完治する・病というには端的過ぎる症状などから分かるように、こちらは症状として定期的な高熱を起こす他味覚異常を起こし、異常食に走る。厳密に前者の呪いと同一の現象であるかは不明だが「グラス・オブ・コンチータ」がその発生源であることは確かであり、グラスから作成された病原体と語られている。
後のアルスI世が起こしたベルゼニア侵攻を切っ掛けに大陸全土に伝播し、皮肉にもその国王夫妻をはじめとして多くの人物がこの病を得て亡くなっている。特効薬は後世になってプエリック=ログゼによって開発された。
屍兵(Corpse Soldiers)
漂白されたかのような全身と中空となった眼窩が特徴的な異形の化物であり、行動原理も基本的なゾンビのそれと言って差し支えない。人間以外の動物にも適用可能で、死体の状態が白骨であろうと、生前を偲ばれなくもない程度には肉付けされた状態となる。基本的にグラスを使用した者の命令には従うが、知性が乏しいのか細かい命令は聞かない。そのため、痛覚がないという利点を活かしても真っ当な軍事利用には不向きであった。現に要塞等の内部での混戦では、敵味方の区別なく襲いかかる危険な側面を晒した。
後に精霊が屍兵となった存在である「死神」が現れた。該当するのはリッチ=アークロウとイーター=サーベアの2名。
「悪徳のジャッジメント」以降、悪食の器によるものではない屍兵の集団「アウトロー」が各地に出現するようになる。その正体はかつてのコンチータ家の従者達。アモスティアにより解放される。
グラス・オブ・コンチータ (Glass of Conchita)
大罪の器としては珍しく、美しいと評されている。悪魔に憑かれたものは異常な食欲の増大などを見せ、契約者はそれに加えてありとあらゆるものを食することが可能になる。
ベルゼニアの風土病「グーラ病」を発生させる他、それによって死亡したものを生ける屍「屍兵」として蘇らせ操る能力を持つ。
なお、これらの能力はバニカ=コンチータをモデルにした御伽話『吸血娘ヴァニカ』での記述と一致している。
宿る悪魔は赤く禍々しい豚バエムの姿を取っていたが、契約者たるバニカ=コンチータが成り代わった。彼女はグラスの中に潜みつつ、近代に至るまで生前の人格と外見を保持し続けている。その戦闘能力は傲慢に次ぐ程の力だが、バニカの気紛れな性格上契約者にその力全てを与える事は滅多にない。
また器の中には、ヘンゼルとグレーテルの魂(ヘンゼルはE.C.611年、グレーテルはE.C.505年以降)が、「サーバンツ」として存在している。
本来の悪食の悪魔のセカンドピリオド時代の名前はウラド=ツペルシ。非常に大食漢な人物であり、バイオテクノロジーの権威でもあった。
長らくバニカに取り込まれていたが、フォースピリオドが創られた時には経緯は不明ながら解放されていた。
グーラ病 (Gula Illness)
悪魔を宿したバエムの血肉を身体に取り込むことで発病し、五公「コンチータ」の家人がその犠牲となった。罹患者は絶え間無い食欲に襲われるが、手近に食物が存在しない場合は草や鉄などの異物を胃袋に詰め込み、その結果命を落とす。
病名は魔道師AB-CIRが最初に発生した村の名前を取って便宜上名付けたものだが、一日に死ぬのは一人だけ・十年凌ぎきれば完治する・病というには端的過ぎる症状などから分かるように、こちらは症状として定期的な高熱を起こす他味覚異常を起こし、異常食に走る。厳密に前者の呪いと同一の現象であるかは不明だが「グラス・オブ・コンチータ」がその発生源であることは確かであり、グラスから作成された病原体と語られている。
後のアルスI世が起こしたベルゼニア侵攻を切っ掛けに大陸全土に伝播し、皮肉にもその国王夫妻をはじめとして多くの人物がこの病を得て亡くなっている。特効薬は後世になってプエリック=ログゼによって開発された。
屍兵(Corpse Soldiers)
漂白されたかのような全身と中空となった眼窩が特徴的な異形の化物であり、行動原理も基本的なゾンビのそれと言って差し支えない。人間以外の動物にも適用可能で、死体の状態が白骨であろうと、生前を偲ばれなくもない程度には肉付けされた状態となる。基本的にグラスを使用した者の命令には従うが、知性が乏しいのか細かい命令は聞かない。そのため、痛覚がないという利点を活かしても真っ当な軍事利用には不向きであった。現に要塞等の内部での混戦では、敵味方の区別なく襲いかかる危険な側面を晒した。
後に精霊が屍兵となった存在である「死神」が現れた。該当するのはリッチ=アークロウとイーター=サーベアの2名。
「悪徳のジャッジメント」以降、悪食の器によるものではない屍兵の集団「アウトロー」が各地に出現するようになる。その正体はかつてのコンチータ家の従者達。アモスティアにより解放される。
グラス・オブ・コンチータ (Glass of Conchita)
大罪の器としては珍しく、美しいと評されている。悪魔に憑かれたものは異常な食欲の増大などを見せ、契約者はそれに加えてありとあらゆるものを食することが可能になる。
ベルゼニアの風土病「グーラ病」を発生させる他、それによって死亡したものを生ける屍「屍兵」として蘇らせ操る能力を持つ。
なお、これらの能力はバニカ=コンチータをモデルにした御伽話『吸血娘ヴァニカ』での記述と一致している。
宿る悪魔は赤く禍々しい豚バエムの姿を取っていたが、契約者たるバニカ=コンチータが成り代わった。彼女はグラスの中に潜みつつ、近代に至るまで生前の人格と外見を保持し続けている。その戦闘能力は傲慢に次ぐ程の力だが、バニカの気紛れな性格上契約者にその力全てを与える事は滅多にない。
また器の中には、ヘンゼルとグレーテルの魂(ヘンゼルはE.C.611年、グレーテルはE.C.505年以降)が、「サーバンツ」として存在している。
本来の悪食の悪魔のセカンドピリオド時代の名前はウラド=ツペルシ。非常に大食漢な人物であり、バイオテクノロジーの権威でもあった。
長らくバニカに取り込まれていたが、フォースピリオドが創られた時には経緯は不明ながら解放されていた。
グーラ病 (Gula Illness)
悪魔を宿したバエムの血肉を身体に取り込むことで発病し、五公「コンチータ」の家人がその犠牲となった。罹患者は絶え間無い食欲に襲われるが、手近に食物が存在しない場合は草や鉄などの異物を胃袋に詰め込み、その結果命を落とす。
病名は魔道師AB-CIRが最初に発生した村の名前を取って便宜上名付けたものだが、一日に死ぬのは一人だけ・十年凌ぎきれば完治する・病というには端的過ぎる症状などから分かるように、こちらは症状として定期的な高熱を起こす他味覚異常を起こし、異常食に走る。厳密に前者の呪いと同一の現象であるかは不明だが「グラス・オブ・コンチータ」がその発生源であることは確かであり、グラスから作成された病原体と語られている。
後のアルスI世が起こしたベルゼニア侵攻を切っ掛けに大陸全土に伝播し、皮肉にもその国王夫妻をはじめとして多くの人物がこの病を得て亡くなっている。特効薬は後世になってプエリック=ログゼによって開発された。
屍兵(Corpse Soldiers)
漂白されたかのような全身と中空となった眼窩が特徴的な異形の化物であり、行動原理も基本的なゾンビのそれと言って差し支えない。人間以外の動物にも適用可能で、死体の状態が白骨であろうと、生前を偲ばれなくもない程度には肉付けされた状態となる。基本的にグラスを使用した者の命令には従うが、知性が乏しいのか細かい命令は聞かない。そのため、痛覚がないという利点を活かしても真っ当な軍事利用には不向きであった。現に要塞等の内部での混戦では、敵味方の区別なく襲いかかる危険な側面を晒した。
後に精霊が屍兵となった存在である「死神」が現れた。該当するのはリッチ=アークロウとイーター=サーベアの2名。
「悪徳のジャッジメント」以降、悪食の器によるものではない屍兵の集団「アウトロー」が各地に出現するようになる。その正体はかつてのコンチータ家の従者達。アモスティアにより解放される。
グラス・オブ・コンチータ (Glass of Conchita)
大罪の器としては珍しく、美しいと評されている。悪魔に憑かれたものは異常な食欲の増大などを見せ、契約者はそれに加えてありとあらゆるものを食することが可能になる。
ベルゼニアの風土病「グーラ病」を発生させる他、それによって死亡したものを生ける屍「屍兵」として蘇らせ操る能力を持つ。
なお、これらの能力はバニカ=コンチータをモデルにした御伽話『吸血娘ヴァニカ』での記述と一致している。
宿る悪魔は赤く禍々しい豚バエムの姿を取っていたが、契約者たるバニカ=コンチータが成り代わった。彼女はグラスの中に潜みつつ、近代に至るまで生前の人格と外見を保持し続けている。その戦闘能力は傲慢に次ぐ程の力だが、バニカの気紛れな性格上契約者にその力全てを与える事は滅多にない。
また器の中には、ヘンゼルとグレーテルの魂(ヘンゼルはE.C.611年、グレーテルはE.C.505年以降)が、「サーバンツ」として存在している。
本来の悪食の悪魔のセカンドピリオド時代の名前はウラド=ツペルシ。非常に大食漢な人物であり、バイオテクノロジーの権威でもあった。
長らくバニカに取り込まれていたが、フォースピリオドが創られた時には経緯は不明ながら解放されていた。
グーラ病 (Gula Illness)
悪魔を宿したバエムの血肉を身体に取り込むことで発病し、五公「コンチータ」の家人がその犠牲となった。罹患者は絶え間無い食欲に襲われるが、手近に食物が存在しない場合は草や鉄などの異物を胃袋に詰め込み、その結果命を落とす。
病名は魔道師AB-CIRが最初に発生した村の名前を取って便宜上名付けたものだが、一日に死ぬのは一人だけ・十年凌ぎきれば完治する・病というには端的過ぎる症状などから分かるように、こちらは症状として定期的な高熱を起こす他味覚異常を起こし、異常食に走る。厳密に前者の呪いと同一の現象であるかは不明だが「グラス・オブ・コンチータ」がその発生源であることは確かであり、グラスから作成された病原体と語られている。
後のアルスI世が起こしたベルゼニア侵攻を切っ掛けに大陸全土に伝播し、皮肉にもその国王夫妻をはじめとして多くの人物がこの病を得て亡くなっている。特効薬は後世になってプエリック=ログゼによって開発された。
屍兵(Corpse Soldiers)
漂白されたかのような全身と中空となった眼窩が特徴的な異形の化物であり、行動原理も基本的なゾンビのそれと言って差し支えない。人間以外の動物にも適用可能で、死体の状態が白骨であろうと、生前を偲ばれなくもない程度には肉付けされた状態となる。基本的にグラスを使用した者の命令には従うが、知性が乏しいのか細かい命令は聞かない。そのため、痛覚がないという利点を活かしても真っ当な軍事利用には不向きであった。現に要塞等の内部での混戦では、敵味方の区別なく襲いかかる危険な側面を晒した。
後に精霊が屍兵となった存在である「死神」が現れた。該当するのはリッチ=アークロウとイーター=サーベアの2名。
「悪徳のジャッジメント」以降、悪食の器によるものではない屍兵の集団「アウトロー」が各地に出現するようになる。その正体はかつてのコンチータ家の従者達。アモスティアにより解放される。
ルシフェニアの四枚鏡 (Four Mirrors of Lucifenia)
自分より美しいものはないという心からか『粗末』と言ってよい手鏡に作られている。悪魔に憑かれたものは自信が増大するが、過ぎて傲慢となってしまう。
悪魔と化した際には色欲同様の外見の変異を起こし、六枚の翼を生やした飛行や高い戦闘能力を与える。その戦闘能力は大罪の悪魔たちの中でも高く憤怒に次ぐ程だが、他に特殊能力を持たない。
元は一枚だったが、アビスI.R.の手によって四枚に分けられる。鏡を通じて他の器に宿る悪魔を移し替えることが可能で、鏡自体も例外ではない。そのため、四枚全てを封じない限り悪魔の活動に影響を与えることが出来ない。
悪魔の姿は、手のひらに収まってしまうほど小さい。ネズミのような姿をしている。
悪魔の名前はマリー=アネット。箱舟「罪」の乗組員の中でも最年少の歴史学者だった。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれる。
ルシフェニアの四枚鏡 (Four Mirrors of Lucifenia)
自分より美しいものはないという心からか『粗末』と言ってよい手鏡に作られている。悪魔に憑かれたものは自信が増大するが、過ぎて傲慢となってしまう。
悪魔と化した際には色欲同様の外見の変異を起こし、六枚の翼を生やした飛行や高い戦闘能力を与える。その戦闘能力は大罪の悪魔たちの中でも高く憤怒に次ぐ程だが、他に特殊能力を持たない。
元は一枚だったが、アビスI.R.の手によって四枚に分けられる。鏡を通じて他の器に宿る悪魔を移し替えることが可能で、鏡自体も例外ではない。そのため、四枚全てを封じない限り悪魔の活動に影響を与えることが出来ない。
悪魔の姿は、手のひらに収まってしまうほど小さい。ネズミのような姿をしている。
悪魔の名前はマリー=アネット。箱舟「罪」の乗組員の中でも最年少の歴史学者だった。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれる。
カヨの鋏 (Kayo's Scissors)
元は「レヴィアンタの双剣」と呼ばれる双剣でるが、ルシフェニア革命が終わった直後ミハエル=アサエフからシャルテットの父に破壊するように依頼されるが破壊できなかった。「新生四騎士事件」を機にシャルテット=ラングレーの手に渡る。蛇国に移った彼女が追っ手の目を誤魔化すために鋏の形に加工したことから現在の形となった。能力は不明だがミハエル=アサエフ曰く「終末と創世を司る」。
以降シャルテットからヴェノマニアに酷似した青年の手へ、その後時を経てカヨの手に渡った。
悪魔の姿は、全身が鱗に覆われていて魚のような形をしている。他の悪魔同様羽(ヒレのようにも見える)は生えているが、飛ぶよりも泳いだほうが速いという特徴を持つ。一人称は「わたくしめ」。
正体はレヴィアの母、ラハブ=バリーゾールである。転身の有資格者でもあり、レヴィアが勤務していた病院の副院長も務めていた。高名な精神科医であり、社会的身分も高かったが、一方で頻繁に愛人を取っ替え引っ換えしたり、愛人の元へ転がり込んだりしている生活を常日頃から送っている。また、レヴィアの父親はラハブの愛人の誰か一人だろうと推測されている。上記のような事を繰り返してきたためか、レヴィアの記憶を共有するMaからは「色ボケ」と評された。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれるが、ラハブは頑なに抵抗し続けた模様。
『第7次Ma計画』(Maサバイバル)の際にリィ=リーが使用していた双剣が嫉妬の器の原型ともいわれる。
主な系譜者はループ=オクトパス族。
カヨの鋏 (Kayo's Scissors)
元は「レヴィアンタの双剣」と呼ばれる双剣でるが、ルシフェニア革命が終わった直後ミハエル=アサエフからシャルテットの父に破壊するように依頼されるが破壊できなかった。「新生四騎士事件」を機にシャルテット=ラングレーの手に渡る。蛇国に移った彼女が追っ手の目を誤魔化すために鋏の形に加工したことから現在の形となった。能力は不明だがミハエル=アサエフ曰く「終末と創世を司る」。
以降シャルテットからヴェノマニアに酷似した青年の手へ、その後時を経てカヨの手に渡った。
悪魔の姿は、全身が鱗に覆われていて魚のような形をしている。他の悪魔同様羽(ヒレのようにも見える)は生えているが、飛ぶよりも泳いだほうが速いという特徴を持つ。一人称は「わたくしめ」。
正体はレヴィアの母、ラハブ=バリーゾールである。転身の有資格者でもあり、レヴィアが勤務していた病院の副院長も務めていた。高名な精神科医であり、社会的身分も高かったが、一方で頻繁に愛人を取っ替え引っ換えしたり、愛人の元へ転がり込んだりしている生活を常日頃から送っている。また、レヴィアの父親はラハブの愛人の誰か一人だろうと推測されている。上記のような事を繰り返してきたためか、レヴィアの記憶を共有するMaからは「色ボケ」と評された。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれるが、ラハブは頑なに抵抗し続けた模様。
『第7次Ma計画』(Maサバイバル)の際にリィ=リーが使用していた双剣が嫉妬の器の原型ともいわれる。
主な系譜者はループ=オクトパス族。
マーロン・スプーン (Marlon Spoon)
所有者は金運に恵まれ、事業なども順風満帆になる。対象のみを指向して狙って燃やす青い炎を発する事ができる。唯一、詳細があまり判明していない器で、能力は青い炎を放つ以外は一切不明である。
メリゴド高地の決闘以降、この器にアダム=ムーンリットが宿る事になる。
悪魔の本名はセイラム=ダンバー。英国紳士気取りで彼の淹れる紅茶は非常に美味しかったという。元は経済学者でもあった。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれる。
主な系譜者はイリーナ=クロックワーカー。
マーロン・スプーン (Marlon Spoon)
所有者は金運に恵まれ、事業なども順風満帆になる。対象のみを指向して狙って燃やす青い炎を発する事ができる。唯一、詳細があまり判明していない器で、能力は青い炎を放つ以外は一切不明である。
メリゴド高地の決闘以降、この器にアダム=ムーンリットが宿る事になる。
悪魔の本名はセイラム=ダンバー。英国紳士気取りで彼の淹れる紅茶は非常に美味しかったという。元は経済学者でもあった。
終末直前、イリーナとレヴィアの空いた枠を埋めるためにMaに取り込まれる。
主な系譜者はイリーナ=クロックワーカー。
クロックワーカーズ・ドール (Clockworker's Doll)
原罪者の姿をそのまま象ったぜんまい仕掛けの人形で、全ての大罪の悪魔の「母」と呼ぶべき存在。
所有者は他に所有する大罪の器の力を使うことが出来る。特定の条件の下でなら、魔術の門外漢にも真価を発揮することが可能である。
元の器は人間であり、悪魔はミクリア=グリオニオ及びその先祖達に代々宿っていたが、原罪者を模した人形に魂を移し替えたことによって形を得る。他の器とは違い、後天的かつ人為的に作られた存在で、魔具の一種と解釈することも出来る。名も製作者のアイアールの本名に因んで命名されている。
宿る悪魔は一人称「僕」の少年らしい口調だが、怠惰の悪魔らしく面倒くさがりで、何をするわけでもなくずっと眠っていたらしい。
その正体は原罪者イブ=ムーンリットの魂そのものであり、本来なら存在しなかった「怠惰の悪魔」に成り済まして、様々な形で歴史に介入していた。他人だけでなく自分自身ですら自分を普通の人間だと思い込んでしまう程の強力な催眠の力を持ち、時代ごとに自身にそっくりな人間として活動していた。
後にこの器には記憶を無くしたイリーナ=クロックワーカーが宿り、「人形館長」として活動する事になる。また人形の身で新たな「イレギュラー」を身ごもり、産み落とした直後世界は滅びた。
クロックワーカーズ・ドール (Clockworker's Doll)
原罪者の姿をそのまま象ったぜんまい仕掛けの人形で、全ての大罪の悪魔の「母」と呼ぶべき存在。
所有者は他に所有する大罪の器の力を使うことが出来る。特定の条件の下でなら、魔術の門外漢にも真価を発揮することが可能である。
元の器は人間であり、悪魔はミクリア=グリオニオ及びその先祖達に代々宿っていたが、原罪者を模した人形に魂を移し替えたことによって形を得る。他の器とは違い、後天的かつ人為的に作られた存在で、魔具の一種と解釈することも出来る。名も製作者のアイアールの本名に因んで命名されている。
宿る悪魔は一人称「僕」の少年らしい口調だが、怠惰の悪魔らしく面倒くさがりで、何をするわけでもなくずっと眠っていたらしい。
その正体は原罪者イブ=ムーンリットの魂そのものであり、本来なら存在しなかった「怠惰の悪魔」に成り済まして、様々な形で歴史に介入していた。他人だけでなく自分自身ですら自分を普通の人間だと思い込んでしまう程の強力な催眠の力を持ち、時代ごとに自身にそっくりな人間として活動していた。
後にこの器には記憶を無くしたイリーナ=クロックワーカーが宿り、「人形館長」として活動する事になる。また人形の身で新たな「イレギュラー」を身ごもり、産み落とした直後世界は滅びた。
グリムジエンド (Grim the End)
この器だけは決まった姿を持たず、温度の変化によって十字架状やナイフの形など様々な形状に変化する。七種の器で唯一、映画館にない最後の器。
悪魔の力によって不死となっている大罪契約者を殺害することができる器であり、大罪の器の中では最強を目される存在。ヴェノマニア公を刺殺した短剣、バニカ・コンチータを弱体化させた黄金の粉末、クラリスがリンを刺殺しようとした際に振り上げた短剣、首藤禍世を斬首した刀、レミー・アベラールやガレリアン・マーロンを射殺した弾丸、アレンが大罪契約者とMaを分離するために使った剣はすべてこの器が変形した物である。
この鍵を削って作られた粉末は強力な毒を持つが、とてもすごいタコのスミと一緒に服用すると万能薬になる。
大罪の器が関わる事件で何らかの形で登場しており、持ち主はいずれも大罪の器の持ち主を殺害しようとする共通点がある。『悪ノ娘』の時代ではエルド派修道院の院長であるイヴェットが修道院に封印していたが、アビスI.R.が修道院を訪れた時には憤怒の器は封印の場所から無くなっていた。
中に宿る悪魔は「セト=トワイライト」であり、彼は元「眷属」でありながら人間に転生し、人としての死後に「憤怒の器」の中に宿ったと推測される。また彼と共に「アダム=ムーンリット」の魂も存在しており、大罪の器の持ち主を殺そうとするグリムジエンドの意思でもある。
グリムジエンド (Grim the End)
この器だけは決まった姿を持たず、温度の変化によって十字架状やナイフの形など様々な形状に変化する。七種の器で唯一、映画館にない最後の器。
悪魔の力によって不死となっている大罪契約者を殺害することができる器であり、大罪の器の中では最強を目される存在。ヴェノマニア公を刺殺した短剣、バニカ・コンチータを弱体化させた黄金の粉末、クラリスがリンを刺殺しようとした際に振り上げた短剣、首藤禍世を斬首した刀、レミー・アベラールやガレリアン・マーロンを射殺した弾丸、アレンが大罪契約者とMaを分離するために使った剣はすべてこの器が変形した物である。
この鍵を削って作られた粉末は強力な毒を持つが、とてもすごいタコのスミと一緒に服用すると万能薬になる。
大罪の器が関わる事件で何らかの形で登場しており、持ち主はいずれも大罪の器の持ち主を殺害しようとする共通点がある。『悪ノ娘』の時代ではエルド派修道院の院長であるイヴェットが修道院に封印していたが、アビスI.R.が修道院を訪れた時には憤怒の器は封印の場所から無くなっていた。
中に宿る悪魔は「セト=トワイライト」であり、彼は元「眷属」でありながら人間に転生し、人としての死後に「憤怒の器」の中に宿ったと推測される。また彼と共に「アダム=ムーンリット」の魂も存在しており、大罪の器の持ち主を殺そうとするグリムジエンドの意思でもある。
魔術
Ma(メム・アレフ)
『Ma』計画
何次に渡って行われ、その度に殆ど失敗している。僅かな成功例はあるものの、被験者の暗殺や逃亡等で王国の意図した結果にはならなかった模様。
転身の術 (Body-change Technique)
精神に影響は出ないものの、魔術的には肉体が持つ素養や「予知夢」などの特性を引き継ぐ。
クロックワークの秘術 (Clockwork's Secret Art)
ぜんまい仕掛けの子守唄 (Clockwork Lullaby)
ミカエラは古い歌と呼ばれるこれを探査魔法を行使する上で利用し、この際に「るりらるりら」という詞が明らかとされている。
悪ノPによる楽曲「ぜんまい仕掛けの子守唄」と、その派生楽曲群「ぜんまい仕掛けの子守唄シリーズ」が元になっている。
とてもすごいネギ (Very Great Green Onion)
一方、「とてもすごいネギ」は魔導王国時代に作られた魔具であり、製作者も途絶えて久しい貴重品である。それは『とにかくすごい ひたすらに』とされ、遠隔地と映像を交えた通信に使用される。また、前提として持たせた相手を用件のある通信相手に引き合わせる効果もある。ただし、あくまで野菜のため劣化は早く、長期保管に当たっては専用の箱に収める必要がある。
ジズ・ティアマ/とてもすごいタコ (Ziz-Tiama / Very Amazing Octopus)
一方でレヴィアンタ魔道王国では魔術の供物とされた他、転じてか再興後も同地域では盛んに食され、時代が移り変わっても七割ほどが消費されている。漁獲されるマーロンにおいても一部薬用に利用される以外大部分が破棄されていたが、バニカ=コンチータによる啓蒙によりベルゼニアに輸出されるようになり、同国における食文化の一翼を担うようになった。
また、前述の通り魔術関係者の間では「とてもすごいタコ」と呼ばれ珍重されている。彼女達曰く『とにかくすごい ひたすらに』らしく、生贄にすることで雨乞いをすることが可能である。また、魔道師の手によって覚醒したとてもすごいタコはクラーケンのような巨大な怪物と化すらしい。
月
これは大罪の悪魔も同じだが、力を大きく損なう一方で、満月による強大化は魔術の比ではないとされている。
ガラスの小瓶
メータが双子のミルク入れに使用していたもの、『置き去り月夜抄』でヘンゼルとグレーテルが道標としたもの、『悪ノ娘』シリーズでリリアンヌがおまじないとして人に渡し、もしくは海に流していたものなどが存在する。
リリアンヌは「願いを書いた羊皮紙を小瓶に詰めて海に流す」という内容でのみガラスの小瓶のことを覚えていたが、幼少期の記憶を備えていたアレンはそこに「悪食の悪魔」との邂逅が関わっており、悪魔との契約を行うものであると認識していた。
ギネ・ドール (Gine Doll)
主な事件・出来事 (Major incidents / Events)
「神の双子」の誕生 (The birth of the "Twin Gods")
イブ=ムーンリットによる誘拐・殺人事件
レヴィアンタの災厄 (Levianta Catastrophe)
真相は、エルルカに成りすましたレヴィアの声を聞いたキリル・クロックワーカーがセカンドピリオドから受け継いだ闇の遺産の一つ「罪」にエルルカの亡骸を入れ、クロックワークの秘術を使い、エルルカを復活させようとしたものである。
“双子”による原罪者殺人事件
ヴェノマニア事件 (Venomania Incident)
ヴェノマニア公のこの行いは「一夫一妻」を美徳とする敬虔なレヴィン教からの受けが非常に悪く、以後ヴェノマニアの子孫は「アスモディンの悪魔」と呼ばれ長きに渡り迫害される。
人食い娘・コンチータ行方不明事件 (Evil Food Eater / Conchita's Disappearance Incident)
緑狩り令 (Green Hunting Decree)
ルシフェニア革命 (Lucifenian Revolution)
王都での戦いなどが行われ、最終的に王女リリアンヌは捕らわれ、革命軍によって処刑された。王女リリアンヌの名はその後「悪ノ娘」という忌み名で後世まで語り継がれることになる。
新生四騎士事件 (New Four Horsemen Incident)
ミハイル=アサエフが強硬派と接触した理由は、自身を差し置いて出世していく同期に対する「嫉妬」が原因だったようで、「嫉妬の器」が関わっていたとされる。「ネオ・アポカリプス」の名前の由来は、かつてレヴィアンタ魔道王国に存在していた犯罪組織「アポカリプス」がもとになっており、「アポカリプス」もペイル=ノエルやメータ=ザルムホーファーを含めた四人が率いていた。
トラゲイ連続殺人事件(トラゲイ奇病騒動)(Toragay Serial Killings/Toragay Disease Epidemic)
犯罪組織ペールノエルの活動が深刻化(ロールド連続殺人事件など)(Criminal Group Pere Noel activities/Rolled Serial Killings)
ペールノエルの元締めであり、ルシフェニア共和国大統領であるジュリア=アベラールに容疑がかかり、最終的に「ジュリア」は逮捕された。
メリゴド高地の決闘 (Duel of Merrigod Plateau)
バニカは無事に器に帰還し、ビヒモはその後、「全ては姉次第」と言い、人間が増えすぎたから世界を滅ぼす気が失せたとして天界「Heavenly yard」に還っていった。
カヨ=スドウによる連続殺人事件 (Kayo Sudou Serial Killings)
アイシケル条約 (Aishikeru Pact)
続く993年のエヴィリオス大戦で連合は事実上崩壊した。
レヴィアンタの内乱 (Leviantan Civil War)
ガレリアン=マーロンの遺産は懇意の脚本家『Ma』が相続し、前年に千年樹の森に建設した映画館に移している。その後映画館にガレリアンの莫大な遺産が隠されているという噂が立ち、何人もの人間が千年樹の森に入るが帰って来た者はおらず、いつしか千年樹の森は呪われた森と呼ばれるようになる。
エヴィリオス大戦 (Evilious War)
エルフェゴートと同盟を締結したベルゼニア、蛇国、アスモディン、そしてUSE加盟国のマーロン・レヴィアンタとその支援国マイスティアなどエヴィリオス地方全域を巻き込んだ世界大戦となった。
最終的に998年にマーロン・レヴィアンタ連合軍がエルフェゴート支配下のルシフェニアを解放するも、続く999年にネメシスによって新兵器『罰』が世界全域に放たれ、人類はネメシスを残し絶滅し、天界「Heavenly yard」と冥界「Hellish yard」の境界線は壊れて世界は完全に崩壊した。
原罪
原罪物語-第一幕- (Original Sin Tale - Act 1 -)
原罪物語-第二幕- (Original Sin Tale - Act 2 -)
キャラクター
エルルカ=クロックワーカー(Elluka Clockworker)/レヴィア (Levia)
故国の滅亡後に地神エルドの依頼を受け、悪意の拡散を食い止めようと歴史の裏舞台で奮闘をはじめている。人助けをしながら「大罪の器」の影を追って各地を放浪しており、各地の有力者に少なからず影響力を持つ。悪ノP曰く自覚のない根っからのお人好し。
その正体は、イリーナに殺されて死んだ「エルルカ=クロックワーカー」を憑代として蘇ったレヴィア神。レヴィアビヒモが封印されている箱舟「罪」がキリル=クロックワーカーによって解かれたものの、レヴィアビヒモの魂は本来の肉体である双竜ではなく、エルルカの亡骸に宿ってしまった。転生のルールで記憶を失い、身体に残っていた「エルルカ」の記憶から自分が「エルルカ=クロックワーカー」だと思い込んでおり、また僅かながらにレヴィアとしての記憶もあった為、自分とエルドが友人だと思っていた。人間の知り合いがいないエルドは、彼女が記憶を失ったレヴィアであることに気づき、彼女を監視するために「大罪の器」探しを命じた。なお、弟のビヒモ神も同じように「エルルカ=クロックワーカー」に宿っていたが、姉が表に出ていた為に表層意識に出ることができず、レヴィアの魂の奥底で眠り続けていた。
エルルカ=チルクラシア (Elluka Chirclatia)
その後はキリルの治療と手伝いをしながら過ごしていたが、「第七次Ma計画」の候補者として義妹と共に選ばれ、血みどろの争いを繰り広げる。兄を慕っていたイリーナは自分から「her」としての兄を奪ったエルルカを快く思っておらず、エルルカはイリーナに殺された。エルルカの亡骸はレヴィアの声を聴いたキリルによって箱舟「罪」の中に入れられるも、神やその眷属ではないエルルカは転生することはなく、彼女の身体はレヴィアビヒモの魂の器となった。
後にセトによりアンゴルモアの地でキリルと再会し、この時に彼の妻となる。世界の救済が終わった後はキリルと共にどこかに旅立っていった。
エルルカ=チルクラシア (Elluka Chirclatia)
その後はキリルの治療と手伝いをしながら過ごしていたが、「第七次Ma計画」の候補者として義妹と共に選ばれ、血みどろの争いを繰り広げる。兄を慕っていたイリーナは自分から「her」としての兄を奪ったエルルカを快く思っておらず、エルルカはイリーナに殺された。エルルカの亡骸はレヴィアの声を聴いたキリルによって箱舟「罪」の中に入れられるも、神やその眷属ではないエルルカは転生することはなく、彼女の身体はレヴィアビヒモの魂の器となった。
後にセトによりアンゴルモアの地でキリルと再会し、この時に彼の妻となる。世界の救済が終わった後はキリルと共にどこかに旅立っていった。
イリーナ=クロックワーカー (Irina Clockworker)
レヴィアンタ崩壊後は、セトにより赤い猫のぬいぐるみにその意志を宿した存在となる。ぬいぐるみは普通の猫と同じ俊敏さを備える以外は魔術も使えない無力な物だが、人間を乗っ取り傀儡とする能力を持っている。魔力の高い者を見つけては己の目的のために自分のものとし、「大罪の器」を狙って名と姿を変えながら陰謀を巡らせ歴史の裏で暗躍してきたが、彼女はエルルカが蘇った事はまだ知らなかった。
炎を操る魔術を好んで使う関係からか、口癖は「消し炭にするぞ」。本体が単独で行動している時はともかく人間を灰にし、一村を簡単に滅ぼすだけの力は有している。傀儡とされた人間が彼女の支配から脱するのは困難で、本体の赤猫が離れている時も糸の切れた人形のようになって本人が意識を取り戻すことはない。ただ、意識の残滓らしきものは本人も感じ取り、僅かなりとも影響を受けるようである。
メリゴド高地の決闘後、イリーナの魂はMaの中で眠り続けていた。後に、自身の中のher因子を排除したいMaによって魂をクロックワーカーズ・ドールに移され、以降はイリーナとしての記憶を失ったまま、「ガレリアンの『娘』」「人形館長」として活動する。
世界崩壊後、アダムとイブによる早すぎた「Re_Birthday」により、彼女の魂は原罪の時代まで巻き戻り女王アリス=メリーゴーランドとして転生した。神がいなくなった世界で無限に世界を繰り返し続けるだけの存在と化した。
イブ=ムーンリット (Eve Moonlit)
エルルカによれば「第一次Ma計画」に失敗した彼女には子孫がおらず、にも関わらずイブ(初音ミク)に似た姿の人間(ミクリア=グリオニオやプラトニックなど)が現れている。またその姿を模した存在としてミカエラや「クロックワーカーズ・ドール」が後の歴史に登場している。
実は「怠惰の悪魔」の正体。双子が殺害したイブとアダムを素材に六つの悪魔と器を生み出した際に、イブの魂は本来なら存在しなかった七つ目の「怠惰の悪魔」として世界に飛び立った。その後は「転身の術」を使って時代ごとに違う人間に宿主を変え、宿主を自分に瓜二つな容貌に変えさせていた。アイアールが自分用の器を作ったことで人に乗り移る必要がなくなり、「転身の術」と強力な催眠で「ミクリア」や「プラトニック」などに成りすまして様々な事件に関わってきた。
初期の頃には「イヴ」と表記されていたが、現在は「イブ」という表記が多くなってきている。これは作者twitterによると、深い意味は無いとのこと。
後にアダムとは生き別れの双子であった事が判明した。
アダム=ムーンリット (Adam Moonlit)
悪魔達に「アダムの魂」と呼ばれる人間が後世に現れたり、墓場の主は強欲の器マーロン・スプーンのなれの果てである歯車のことを「アダムの魂」と呼んでいるが、関連性は不明。エルルカはアダムと直接的な面識はないものの、正統マーロン王家の祖となったカーチェス=クリムを筆頭に、代々のマーロン王家の血縁者にアダムに似た人間が多いことに対して疑問を抱いている。
メータ=ザルムホーファー (Meta Salmhofer)
投獄されていたがセト=トワイライトの手引きで自由の身になり、引き換えに彼の実行していた計画の被験体となり、神の種を植えこまれて父親のいない双子(後のヘンゼルとグレーテル)を出産した。やがて自らの過去を思い出したのと同時に我が子に対する母性が生まれ、自分のように実験体になって欲しくないという思いから双子を連れて逃亡するが、潜伏先のエルドの森でイブに殺される。
彼女の信奉者からは「神の双子」を生んだ聖母として崇められているが、レヴィン教はメータは「魔女」であり犯罪者であったとその説を公式に否定している。
ヘンゼル (Hänsel)
「ヘンゼル」の魂は転生を繰り返して後世に現れており、グレーテルと共に双子として生まれていた。しかし転生を繰り返していく中で存在意義を忘れていき、「レミー」として転生したのを最期に、「悪食の悪魔」と共に在り続けている。なおこの転生の際、「グレーテル」は100年ほど早く「ネイ」として転生した。
グレーテル (Gretel)
「グレーテル」の魂はヘンゼルと共に転生を繰り返して後世の歴史に現れていた。しかし転生を繰り返していく中で存在意義を忘れていき、「悪ノ娘」時代で「リリアンヌ」ではなく「ネイ」として転生し、それを最後に「悪食の悪魔」と共に在り続けている。なおこの転生の際、「ヘンゼル」は100年ほど遅れて「レミー」として転生した。
セト=トワイライト (Seth Twiright)
その正体は神の眷属のひとりであり、『サードピリオド』に紛れ込んできた『セカンドピリオド』を滅ぼした「her」の生き残り。神の目を盗んで記憶を保持しながら人間として転生し、「her」の意思を拡大させていった。レヴィアンタの滅亡後、満身創痍だったセトは、イリーナを赤猫にしたあと「神の双子」や悪魔の元となった魂達に接触し「大罪の器」を生み出す。その後は「神の双子」が作った「大罪の器」のうち憤怒の器「グリムジエンド」にアダムと共に宿り、「憤怒の悪魔」として世界の成り行きを見守ってきた。
アリス=メリーゴーランド(Alice Merry Go Round)
楽曲『glass of the Queen』の中では闇の遺産である『罪』に封じ込められていた双神レヴィアビヒモによって造られた存在であることが仄めかされている存在で、レヴィアビヒモからの「お告げ」を魔道王国中に知らせ、これがMa計画の発端となった。
双子を処女懐妊にしたと主張したが、魔道王国の元老院はこれを認めず、双子の片割れを川へ捨てた。この川に捨てられた片割れがイブであることが明かされた。アリス自身はもう1人の双子(アダム)を連れて行方を眩ませたが、後に元老院によって捕まり、下半身を斬られて幽閉された。その様子が楽曲『マダム・メリーゴーランド』で描かれている。楽曲における歌を担当するのは初音ミク。
本名はマリア=ムーンリットで、アリス=メリーゴーランドという名前は代々魔道王国の女王が通名として名乗ってきたものと明かされた。
ペイル=ノエル (Pale Noël)
609年に発生した「トラゲイ連続殺人事件」に関わったとされる犯罪組織「ペールノエル」は、彼の名前が元になっている。
熱魔雷沙/ライサ=ネツマ (Raisa Netsuma)
エゴール=アサエフ (Yegor Asayev)
キリル=クロックワーカー (Kiril Clockworker)
ぜんまい使い(クロックワーカー)と呼ばれるオルゴール職人で、その腕前は非常に評判が良かった。しかしエルルカがイリーナに殺されてしまい、悲しみにくれた彼は死んだ筈のエルルカの声を聴く。それは彼女に成りすましたレヴィアの声であったが、彼は恋人を蘇らすためにぜんまい使いとしての知識を使って封印を解き、彼女の遺体を箱舟「罪」に入れてしまった。その結果レヴィアビヒモは蘇ろうとするも、「箱舟」の暴走で彼らの魂はエルルカの亡骸に宿ってしまい、封印が解かれたレヴィアビヒモの肉体であった双竜は魂のないまま暴走してしまい、瀕死のキリルは竜に噛み千切られて死亡。
その後イリーナと同様に長い時を彷徨う存在になり、贖罪としてアリスの予言の真実を探るべく12のオルゴールの製作を進める。結局オルゴールは完成しなかったものの、世界中の魂の歌声を聴いた事でオルゴールを作る必要がなかった事を悟った。その後は再会したエルルカ=チルクラシアと共にどこかへ旅立っていった。
ヴェノマニア公の狂気 (The Lunacy of Duke Venomania)
2010年7月にニコニコ動画に投稿された楽曲。神威がくぽをメインヴォーカルに据え、その他VOCALOIDを多数使用した、ミュージカル仕立ての楽曲。
「大罪」シリーズとしては最古となる話であり、作中の暦では136年の事件である。
2012年12月に『大罪シリーズ』の第一弾として小説が刊行されている。
悪ノPの一言
ストーリー
エヴィリオス歴136年、ベルゼニア帝国アスモディン地方にて女性連続失踪事件が発生。
美しいという点を除けばまるで被害者の女性に共通点の無い一連の事件は、それを追う者達を嘲笑うかのように犯人の足取りさえも掴ませずに犠牲者を次々と増やしていく。
その魔の手は市井の庶民に留まらずに貴族皇族にまで及び、捜査に関与した貴族たちも次々と襲撃される。そんな一人に最初期の被害者であり、事件のショックから邸宅に一人残り使用人さえ身近に置こうとはしない男がいた。
アスモディン領主サテリジアス=ヴェノマニア、彼が自邸の地下室に隠すものは欲望の赴くままに集めた女達の坩堝「ハーレム」である。理想的な貴族として振る舞う彼がなぜ? 何を為したのか? その影には一人の魔道師、そして悪魔の存在があった……。
キャラクター
サテリアジス=ヴェノマニア/ケルビム (Sateriasis Venomania /Cherubim)
ヴェノマニアは国内では富国強兵を推進した「五公」と呼ばれる有力貴族の一人として知られ、地元での評価は高かった。何らかの絶望から家人を一人残さず虐殺した現場をアイアールが発見したことから彼女と出会い、彼女の持ちかけにより悪魔との契約を行う。その結果一度目を合わせた女性を虜とする力を得、自邸の地下室に一大ハーレムを作り上げる。またアイアールと共に目撃者の記憶を消すための儀式を行っているが、最初に行った時に儀式の失敗で記憶を失ってしまった。
その正体は「サテリアジス=ヴェノマニア」の異母兄であるケルビム。前当主であるイーロット=ヴェノマニア公爵と前妻のニルフォとの間に生まれたが、生まれつき右の頬に人面瘡があり、母ニルフォは前に男性使用人との密通の末に堕胎した子の呪いだと思い、自殺。その事情を知らない父イーロットからは愛する妻を奪ったと憎まれ、「悪魔の子」として地下牢に軟禁された。その後だいぶ成長した頃、後妻の子である本物のサテリアジスが同情して父親に懇願したことで牢屋から解放され、「ケルビム」という名前を与えられ使用人として働くことになったが、醜い顔を持つことから弟サテリアジスと幼馴染のグミナ以外からは忌み嫌われていた。グミナに好意を抱いていたが、弟がグミナの婚約者である事もあり、その思いを隠していた。しかし次第に自分にないものを持つ弟を妬むようになっていく。そしてグミナに罵られたことをきっかけに心が壊れ凶行に至り、アイアールの持つ色欲の悪魔と契約した。
悪魔の力で邪魔をする貴族たちも次々と排除し、目撃者の記憶を改変させることで疑われることなく次々と女性を誘拐するも、悪魔の術が比較的効きにくいエルド派の目撃証言から徐々に容疑がかかり、そのことからアイアールに離反された。そしてそのタイミングで同属である大罪の器を持つカーチェスに暗殺される。瀕死の彼と共にハーレムは瓦解し、薄れゆく意識の中で真実の記憶を思い出し、本当に欲しかったグミナへの愛を伝えることができない絶望を抱えたまま息絶えた。
後年、彼を指して「色情公爵」とも。また、彼の子孫たちは「アスモディンの悪魔」と呼ばれ長きに渡って迫害された。
サテリアジス=ヴェノマニア (Sateriasis Venomania)
婚約者である幼馴染のグミナに好意を抱いていたが、グミナがその婚姻を破棄しようとしていることを知り、深く落胆する。そしてグミナとケルビムの仲を疑い始め、兄を暗殺しようとしていた。その後、ケルビムに屋敷の者たちと共に殺害され、名と存在を奪われる。
サテリアジス=ヴェノマニア (Sateriasis Venomania)
婚約者である幼馴染のグミナに好意を抱いていたが、グミナがその婚姻を破棄しようとしていることを知り、深く落胆する。そしてグミナとケルビムの仲を疑い始め、兄を暗殺しようとしていた。その後、ケルビムに屋敷の者たちと共に殺害され、名と存在を奪われる。
アイアール (IR)
この時代はネツマ族の少女「ハル=ネツマ」の身体を乗っ取っており、白髪をおさげをした小柄な少女の姿をしている。サテリアジス(ケルビム)が屋敷の人間を全員殺害した現場を目撃し、その「悪」の可能性からサテリアジスに色欲の悪魔との契約を持ち出し、彼の所業を見守ることにした。
強い魔力を持つ「ハル=ネツマ」の身体を気に入っており、しばらくはその身体を活用したいという思いから、サテリアジスと行動する時は本体の「赤猫」の姿で行動している。この時は悪魔と契約したサテリアジスか、悪魔をその身に宿すミクリアにしか声が聞こえない。やや天然なサテリアジスやミクリア、ハル=ネツマの姉であるハクアに振り回されることも多い。
サテリアジスが見境なく気に入った女性を誘拐していき、騒ぎが大きくなってしまった事とサテリアジスに疑惑を抱く者が現れ始めたことから、エルルカが嗅ぎつける前に引き上げることを決意する。その際に強い魔力を持っていることから自分の身体にしようと目論んでいたルカーナに乗り移るも、サテリアジスに止められてやむなく諦めた。事態が収拾した後は、ミクリアから移した怠惰の悪魔を宿す「ぜんまい仕掛けの人形」を手に入れたこと、そしてヴェノマニアの血を引く悪魔の子が三人生まれたという結果に満足し、消えて行った。
エルルカ=クロックワーカー (Elluka Clockworker)
アスモディン地方でおきた「女性連続失踪事件」に、ユフィーナとメイリスが行方不明になったのをきっかけにマーロン国とベルゼニア皇帝家から捜査を依頼される。この事件に悪魔と「大罪の器」が絡んでいると確信し、ついでにカーチェスが持つ大罪の器「黄金の鍵」を手に入れようと算段するも、カーチェスが独断でサテリアジスを殺害して失踪したことから計画が狂い、結局「大罪の器」を手に入れることができずに終わった。
その後、アイアールに身体を狙われていたルカーナ=オクトに出会い、アイアールの傀儡にされることを防ぐために彼女と身体を交換した。その結果、ルカーナに内包されていた強力な魔力と、「紫の夢」と呼ばれる予知夢を手に入れた。
カーチェス=クリム (Karchess Crim)
ユフィーナへの愛は深く、彼女が病にかかってベルゼニア帝国から帰って来られないという国の発表を不審に思い、王に迫って真実を吐かせた上に、単身でベルゼニア帝国まで捜しに来た程。地道な現地調査からアスモディン地方の領主ヴェノマニア公爵が怪しいと踏み、国から依頼を受けて合流してきたエルルカから公爵を倒すにはユフィーナが託した「黄金の鍵」が必要であることを聞く。そして女装をして独断でヴェノマニアの屋敷に赴き、「エルルカ」の名を名乗ってヴェノマニアの油断を誘い、短剣に変化した「黄金の鍵」で殺害。ユフィーナを連れて屋敷から脱出し、そのまま駆け落ちした。そのためベルゼニア帝国からは犯罪者であったとはいえ独断で「五公」を殺害した罪で、マーロン国からは王妃と共に駆け落ちした件で指名手配されている。
後にユフィーナが正統なマーロン王家の血筋を引いている事を利用して、周辺貴族を味方につけ「正統マーロン国」を建国した。
トーイ=コンチータ (Toi Conchita)
メイリスの我が儘に根を上げないで付いてきた臣下で、彼女から密かに好意を抱かれているが、既婚者で妻とは仲睦ましい夫婦である。妻との間に子宝に恵まれなかった為、後にメイリスが生んだヴェノマニアの子を養子として引き取り、実の娘として育てた。
マルチウス=マーロン (Martius Marlon)
王としては臆病と称される程の優し過ぎる気質の持ち主で、末妹のメイリスからは密かに軽蔑されている。妻のユフィーナも夫のことは嫌いではないものの、丁寧過ぎる扱いに不満を抱いている。
ヴェノマニア・ハーレム (Venomania's harem)
ヴェノマニア公が気に入った女性たちを洗脳して誘拐し、地下に作り上げたハーレム。悪魔をその身に宿したヴェノマニア公と情交をすると、徐々に精気が悪魔に吸収されていってしまう。ヴェノマニア公がカーチェスに討たれた時点ではひとりが死亡しており、解放された女性たちも何人かはその後間もなく衰弱死している。
ヴェノマニア公との間に子を宿していたのは、ルカーナ、ミクリア、メイリスの三名だけであった。そのうちのミクリアの息子は子孫を残すことなく子どもの頃に亡くなった為、ヴェノマニアの血族はコンチータ家に引き取られたメイリスの娘と、世界各地に散るルカーナの娘から流れることになる(殆どがルカーナの子孫であるとのこと)。またグミナの子孫がコンチータ家に嫁いだ為、バニカ=コンチータの代からはメイリスの子孫にグミナの血筋も汲まれるようになる。
グミナ=グラスレッド (Gumina Glassred)
実は親の言いなりになるのが嫌で、サテリアジスとの婚姻を破棄しようとしていた。それが原因でケルビムを暗殺しようとしていることを知ってしまい、サテリアジスが盗み見ている時にわざとケルビムを罵ったが、そのことで彼の心を壊してしまう。洗脳が解けた時に顔が戻りつつあったケルビムを一瞬見たが、その手を取ることなく最後に屋敷から出て行った。ケルビムに好意を持っていたのかは不明だが、カロルの推測に本人は否定はしなかった。
事件終結後は風聞を嫌って縁戚のいるエルフェゴート国に亡命し、官僚として女性の地位向上に努めた。晩年は同国初の女性宰相にまで上り詰める。カルガランドの町ではミクリア(実際は既に死んでいたミクリアに成りすましていた「怠惰の悪魔」)と再会し、領主と結婚した彼女とその夫の肖像画を残している。
グミナの子孫がバニカ=コンチータの母メグル=コンチータである。後にエルルカの弟子となる精霊グーミリアは、グミナの姿をモデルにしている。
ルカーナ=オクト (Lukana Octo)
ヴェノマニア公には個人的に好意を抱いており、洗脳されつつも彼の身を案じていた。気配り上手な性格からかハーレム内での人間関係のまとめ役でもあり、ハーレムの女性たちが着ている服も全て彼女が仕立てている。後半に同じくハーレム入りとなった親友リリエンとの再会と、ローランが死んだことに悲しむ素振りすら見せなかったヴェノマニア公に対する憤りから、徐々に洗脳が解けていった。
事件終結後は友人のリリエン、ラージフと共に身籠っていた子を連れてアイアールの追跡をかわすも、彼女の身を案じたエルルカの一計により互いの身体を交換する。
ミクリア=グリオニオ (Mikulia Greeonio)
赤ん坊の時、道端に捨てられていたところをある夫婦に拾われる。少々知恵遅れなところがありそのことから愛に恵まれず、自分は高貴な血筋でいつかは不幸な境遇から救ってくれる王子様が現れるのだと本気で信じてしまっている。彼女の無邪気な妄想はヴェノマニア公の凶行を目撃したことにより、口封じに現れた彼の誘惑にあえて乗ったことである意味で叶えられた。
原罪者そのものの姿をしており、彼女の血族は代々「怠惰の悪魔」をその身に宿してきた。祖母の死後ミクリアに「怠惰の悪魔」が宿り、その恩恵からヴェノマニア公の洗脳が効かず、ハーレムの中では唯一洗脳されずに自分の意志でハーレム入りをしていた。後に彼女に「怠惰の悪魔」が宿っていたことに気付いたアイアールから人形を与えられ、ミクリアに宿っていた悪魔は人形に移る。ハーレム生活の後半では長い付き合いであったローランがヴェノマニア公の悪魔のせいで死んだ事で、彼女にも思うところができはじめ、ヴェノマニア公に深入りすることを避けていた。
事件後はラサランドの町で娼婦として暮らし、その後ヴェノマニアの子を出産している。『プラトーの花』では高原のカルガランドの町に移り住んだミクリアが描かれ、領主のギルベルドと結婚しているが、実は本物のミクリアはカルガランドの町に行っておらず、子を産んで間もなくエルルカに看取られて亡くなっている。夫ギルベルドとミクリアが娼婦だったことを知る男と母親を訪ねてきたミクリアの息子を殺害したのは、器を得て催眠で彼女に成りすましていた「怠惰の悪魔」ことイブ=ムーンリットであった。
ローラン=イブ (Lolan Eve)
元々の性嗜好を洗脳で無理矢理変えられたことから精神的な負担が多く、そのせいで悪魔の影響を強く受けてしまい、床に伏せがちになってしまった。ある日の晩にヴェノマニア公と情交を交わした後、朝食を運んできたルカーナが死亡している彼女を発見した。遺体はアイアールによって運ばれ、事件発覚時には白骨化した状態で見つかっている。
ハクア=ネツマ (Hakua Netsuma)
ハル=ネツマがアイアールに身体を乗っ取られていることを知らず、妹との再会を喜び彼女にべったりしている。アイアールは常にべったりしてくる事と、ハル=ネツマに残るわずかな意識が「お姉ちゃんを殺すな」と訴えてくることから、ハクアに苦手意識を抱いている。
リリエン=ターナ (Lilien Turner)
大きくなってからなかなか会う機会はなかったものの、行方不明になっていたルカーナの身を案じていたようで、ヴェノマニア邸で再会した際に互いの再会を心から喜んでいた。同時にルカーナはヴェノマニアに抱かれるリリエンの身を案じるようになっていき、ルカーナの洗脳が徐々に解けていくきっかけとなった。
ヴェノマニアが討たれた後は、ヴェノマニアの子を身ごもっていたルカーナ、そして幼馴染みのラージフと共にミスティカを離れて各地を転々としている。
カロル=シールズ (Carol Shields)
ヴェノマニア公がグミナを奪うためにグラスレッド邸を強襲した際、悪魔と化したヴェノマニアに対抗するも洗脳され、グミナと共にハーレム入りとなった。グミナへの忠誠心は高く、洗脳されてもヴェノマニアの命令よりもグミナの指示を優先させる程。ヴェノマニアが討たれた後は、グラスレッド侯爵やグミナと共にエルフェゴートに移り住んだ。
ユフィーナ=マーロン (Yufina Marlon)
大罪の器のひとつ「黄金の鍵」の持ち主で、そのことが理由でアイアールに目をつけられ、ヴェノマニアに洗脳されハーレム入りとなった。彼女を捜しにきたカーチェスがヴェノマニアを打ち取ったことで解放され、そのまま駆け落ちした事で、マーロン国及びベルゼニア帝国から追われる身となる。後にカーチェスは周辺貴族を味方につけ、彼女が正当なマーロン王家の血を引いていることを利用して「正統マーロン国」を建国。様々な経緯を経て結果的に「マーロン国」と「正統マーロン国」は統合されることになった。
テット=セトラ (Tette Cetera)
魔道師アイアールのシンパの一人で、貴人を誘拐する前提として情報の漏洩や数々の裏工作に協力していた。
引き換えに執着していた若さという恩恵を得ており、三十代に関わらずとてもそうは見えない。が、次第に見境をなくしたヴェノマニアの誘惑によってハーレム入りとなり、その事からアイアールの情報網に瑕疵が出ることになってしまう。
ネルネル=ネルネ (Neruneru Nerune)
「女性連続失踪事件」の調査をしておりメイリスに定期的に報告を届けていたが、ヴェノマニアの魔の手にかかる。
その繋がりからメイリスをヴェノマニアの足元へと案内した。
メイリス=ベルゼニア (Maylis Beelzenia)
肥満体である他の兄姉達とは違ってスレンダーでありながら肉感的な女性であり、そのこともあって内心では隔意を持っていた。世話役であり、既婚者であるコンチータ男爵に好意を抱いており、初恋と失恋を経験した事でじゃじゃ馬ぶりは影を潜めていた。しかし義姉のユフィーナがカーチェスと不倫関係にあると知って、それを羨ましく思うようになり、好奇心とユフィーナを案じる両面からコンチータ男爵を通じて事件に首を突っ込む。
意を決してヴェノマニアの懐へ飛び込むものの術には逆らえず、ハーレム入りとなった。事件解決後にヴェノマニアの子を宿していた事が判明し、周囲の反対を押し切って女児を出産。しかし皇家の子とは認められず、思案の果てにコンチータ夫妻に託す事にした。
アンリー=スイーツ (Annlee Sweets)
容貌に見るべきところはあるが、年齢が示す通りに明らかな老女であり肉体関係を結ぶために連れてきたわけではないと明言されている。
悪食娘コンチータ (Evil Food Eater Conchita)
2009年3月にニコニコ動画に投稿された楽曲。10日足らずで再生数が10万を超え、3年をかけて、MEIKOオリジナル曲としては初めて100万再生を突破した。悪ノPお得意のハードでダークなサウンド、中世的な世界観の物語風音楽にのせて食を極めた若き女領主バニカ=コンチータを描く。。MEIKOをメインヴォーカル、鏡音リン・レンをサブヴォーカルとし、『七つの大罪シリーズ』の【悪食】がテーマ。なお、七つの大罪としての罪の名前は本来は「暴食」であるが、誤って「悪食」としてしまったという。
悪ノPの一言
ストーリー
エヴィリオス歴325年、ベルゼニア帝国コンチータ領にて女領主バニカ=コンチータ失踪。
コンチータ領の食文化の改善、発展を目指し、自らも様々な食を積極的に試す良き領主、バニカ=コンチータ。暗い過去から“食"へ強い探究心を示す彼女だが、やがて自身の夢をかなえるために、悪魔と契約を交わしてしまう。これがコンチータ領、そしてベルゼニア帝国を震撼させる混乱の始まりだとは、知る由もなかった……。
キャラクター
コンチータ公爵家 (Duke Conchita)
バニカ=コンチータ (Banica Conchita)
ムズーリ=コンチータ公爵の長女として生まれたが、生まれて間もない頃に両親や屋敷の者が悪食の器であるワイングラス(後の「グラス・オブ・コンチータ」)を宿した幻のタサン豚「バエム」を食べてしまった事で、グーラ病を発症してしまった。バニカ自身はグーラ病ではなかったが、狂乱した母親に胃袋が満たされるまで無理矢理食べさせられたり、逆に他の者に優先させて殆ど食べられなかったりと、幼い頃から自由な食事ができなかった。そのため、グーラ病が完治した父親たちが生き残った後は、暗くて大人しい性格に反して食に対して異常に貪欲になり、14歳でマーロン国第三皇子カルロスとの縁談が持ち上がるも、両家の者が臨席しての会食の場で食べ物をひたすら貪り尽くした為、翌年破談となった。
その後はコンチータ家が領土を剥奪されていたこともあって、食道楽に磨きがかかり、20歳を前にして国内のすべての料理を口にしたとされ、諸外国へ食の探求の旅に出て多くの料理を自国に紹介し同国の食文化の発展に大きな影響を遺した。その功績が認められ帝国から領土が返還され、父の死後に領主位相続したが、食道楽に拍車がかかり遂には体重が100kgを越え、長年公爵家に仕えていたロンが行方不明と時を同じくして「食べ過ぎによる内臓異常」で倒れてしまった。自身の余命を悟った直後、双子によって再び屋敷に持ち込まれたワイングラスの悪魔の呼びかけを受け、新たな食に対する好奇心から契約を交わした。
悪魔と契約したことで体格は一転してスリムになるが、今度は蟲や汚物など、普通の人間が絶対に食すことがないものを当たり前に食べるようになったことで会食の場には一切姿を見せなくなり、翌年には病を理由に外部からの接触を絶ち、公務への指示はふたりの使用人を介してのみ伝わることになる。そしてとうとう食人行為を働くようになり、屋敷周辺にワイングラスの力で屍兵が徘徊していた事と食人行為の噂から外部の人間は殆ど屋敷に近づかなくなった。後に屋敷を取り囲んできた皇帝軍を相手に屍兵をけしかけた為、事実上コンチータによる領土統治は崩壊し、領土内の各町が自治体制をとって屍兵に対処していた。
その中でAB-CIRのスパイとして15人目のコックとして雇われた、ヨーゼフことかつての婚約者カルロスと再会し、互いに想いを交わしあった。カルロスはバニカを止めようと長年服用してきたマーロン王家に伝わる秘薬の材料である黄金の粉末で心中しようとしたが、悪食の悪魔と契約し、この世のすべてを喰らい尽くすことのできる体になってしまったバニカにはその毒が効かず、カルロスのみが死亡。バニカは涙を流しながら愛する人の亡骸を残らず喰らいつくしたが、実はその粉末は憤怒の器である黄金の鍵を削ったものであり、それを長年服用してきたカルロスを食べた事によって毒が効いて悪魔の力が弱まり、何を食べても満足できなくなってしまった。屋敷に食糧を届けていた行商人や使用人のポロとアルテも食べたことで、やがて屋敷の食糧がなくなってしまった。そんな中でカルロスの子どもを出産し、悪食の悪魔に『助かりたければ黄金の鍵に対するワクチンとなる赤ん坊を食うように』と強制されたが、彼女はそれを拒否し、空腹を満たす為に悪魔を宿した自分自身の肉体を全て食べて骨も残さずに消えた。
なお、カルロスとの間に生まれた赤ん坊は屋敷に突入したエルルカとプラトニックによって発見され、ジュノ皇帝の使用人の養子として引き取られており、その赤ん坊の子孫が『悪ノ娘』に登場した赤き鎧の女剣士ジェルメイヌ=アヴァドニアと言われている。
悪魔を喰らったことでワイングラスに宿った悪食の悪魔に成り代わっており、後世ではかつての使用人であったポロ(ヘンゼル)やアルテ(グレーテル)の転生体(ネイやレミーなど)を気に入り、彼らには存分に悪魔の力を貸している。『悪徳のジャッジメント』の時代ではこの世の全てを喰らい尽くす事を夢見ながら、「墓場の主」として世に出る時を待ち望んでいる。
動画中のキャストでは「偉大なるコンチータ様」と記載。
バニカという名前は母のメグルがつけたものであり、ムズーリはバニカが生まれた当初バニカの名前を「ムララムラジャコタスポポポ」に決定しようとしたとされている。
名の由来は「カニバリズム」のもじり。
ムズーリ=コンチータ (Muzuri Conchita)
娘のバニカの誕生会で、贈り物を運んできた馬車の中にいつの間にか紛れ込んでいた幻のタサン豚「バエム」を見つけたことで、神からの贈り物だと感動し、バエムの中からワイングラスが出てきても気にせずに妻や屋敷の者たち全員に食べさせた。しかしそれ以降屋敷の者が異常食によって1日につき1人ずつ死んでいき、屋敷を訪ねてきたAB-CIRに悪食の悪魔の器を宿した「バエム」を食べたことで「グーラ病」を発症してしまったことを知らされ、生き残るには10年間胃袋を満たし続けなければならないと宣告される(実は「バエム」はレヴィン教では「悪魔の使い」として食することを禁じられているものであり、かつてバエムを乱獲して好んで食べていたタサン大帝国の皇帝も国ごと滅びの道を辿ったのだが、レヴィン教の信者ではなかったムズーリはそのことを知らなかった)。
その後は領民から食べ物を奪うような形で使用人を含む自身達の食事を何とか維持してきたが、そのことを拒否し食べなかった者や、無理な食事で身体が耐え切れなくなった者は次々と死亡していった。が、悪夢から解放されるまで残り二ヶ月と迫ったところで大飢餓が領土を襲う。とうとう追い詰められた屋敷で妻が死体を食べようとしたが食人行為だけは許すことができなかった為、自分たちはこうしてまで生き残るべきではなかったと悟りながら娘の目の前で妻を刺殺した。
結果的に侍従長のロンと元々「バエム」を食べてなかったバニカと共に生き残ったが、長年の重税による領土の乱れから帝国に領土を剥奪された上に、長年の心労から衰弱しきってしまった。その後、娘のバニカがベルゼニア帝国の食文化の発展に貢献した功績で、領民の支持を得てコンチータ家に領土が返還されたことを知って喜び、ロンに看取られながら息を引き取った。
メグル=コンチータ (Megour Conchita)
聡明な貴族の女性であったが、「バエム」を食べてグーラ病を発症した事で狂い始め、娘のバニカに無理矢理食べ物を食べさせるなど攻撃的な性格に成り果ててしまった。残り二か月で大飢餓が領土を襲った際、食べる物を探し求めた結果使用人の死体を食べようとした為、食人行為だけは許すことができなかった夫に娘の目の前で殺された。公には心臓病で死んだことになっている。
使用人 (Servants)
ポロ (Pollo)
年齢はバニカと同い年だが、アルテ共々10年以上経っても外見は14歳のままで、バニカの異常な行動で周囲の人間が離れていく中でも特に気にする素振りもなく付き従っていた為、バニカも普通の人間ではないことに薄々勘付いていた。悪食の悪魔からは「我らの仲間であり、親であり、息子である者たちの生まれ変わり」と言われており、AB-CIRが一度手放した悪食の器であるワイングラスを再びコンチータ家に持ち込んだ張本人である。最終的には悪魔の力が弱まったバニカに食べられており、アルテ同様に普通の人間とは違う味をしていたとのこと。
動画中のキャストでは「頭の悪い召使」と記載。コンチータのある日の朝食に特製ブリオッシュを作った。
アルテ (Arte)
年齢はバニカと同い年だが、10年以上経っても外見は14歳のままで、バニカに付き従い屍兵たちを指揮して皇軍と戦うこともあるなど、普通の人間とどこか異なっている。AB-CIRが一度手放した悪食の器であるワイングラスを再びコンチータ家に持ち込んでおり、自分たちの部屋でそれを発見したロンを口封じの為殺害し、バニカに契約を委ねるように仕向けた。グレーテルであった時の記憶もあるようで、飢餓で自分たちを捨てた養父母を「魔女とその子分」として殺害した事を話しており、またポロ共々養父であったアダム=ムーンリットに瓜二つの容姿を持つヨーゼフを嫌っている。最終的には悪魔の力が弱まったバニカに食べられた。
動画中のキャストでは「性格の悪いメイド」と記載。コンチータのある日の昼食に適当にパンを作った。
カルロス=マーロン/ヨーゼフ=クリム (Carlos Marlon/Josef Crim)
後にAB-CIRによって敵国であるライオネス国のヘッジホッグ卿のもとに捕らわれてしまうが、牢獄でAB-CIRとプラトニックの会話でバニカの異変を知り、彼女の真意を確かめるべくAB-CIRのスパイになることを志願する。色欲の器ヴェノム・ソードを使って、AB-CIRがかつて誤りで殺した有名なコック「ヨーゼフ」(モチーフ:KAITO)の顔に変えることで、コンチータ公爵家に雇われの身で潜入する事となった。料理は趣味程度でそこまで上手い訳ではなかったが、バニカの味覚が異常だった上に逆に料理人としての誇りがなく、おぞましい料理の調理に耐えることができた為、バニカに気に入られていた。しかし、逆にアダム=ムーンリットに似たその容姿から、ポロとアルテには毛嫌いされていた。
後に自分の正体に気付いていたバニカと想いを交わしあうが、ポロとアルテと共に痺れを切らした皇帝軍を相手に屍兵をけしかけたバニカを見て、自分がいかに異常な状況下にいることを実感し恐怖を覚える。一度は逃げようとして失敗したがそれでもバニカへの愛は変わらず、長年自分が服用してきた憤怒の器である「黄金の鍵」から作られた粉末で心中を計ろうとするが、悪食の悪魔と契約したバニカには毒が効かずカルロスだけが死亡した。その後バニカに食べられたが、彼の体内に溜まっていた憤怒の器黄金の鍵の粉末がバニカの力を弱めるきっかけとなった。
悪ノPのtwitterによると死後はバニカの腹の中に居続けているとの事。
動画中のキャストでは「うだつのあがらないコック」と記載。
ロン=グラップル (Ron Grapple)
ムズーリが亡くなってバニカが公爵家を継いでからしばらくした後、バニカたちが旅に出ている間に双子の部屋の掃除をしていたところ、かつてAB-CIRが持ち去った筈のワイングラスが暖炉の穴に隠されていたのを見つけてしまう。グーラ病のことを思い出し、災いを避けるためにそれを処分しようとするが、直後に旅に出ていた筈のポロとアルテが現れ、それと同時に双子が10年前に雇われて来たのではなく、何故屋敷にいたのかを思い出し呪いは終わってなどいなかったことを知るが、既に時遅く翌日から行方不明になった。
その後、バニカのワイングラスの力で屍兵と化し領土内を徘徊するが、他の屍兵より比較的おとなしかった為、領土内の町で生け捕りにされていた。そしてエルルカの魔術によって起こった出来事を断片的に話し、ワイングラスを割ってバニカとバニカの赤ん坊を助けて欲しいと懇願し白骨死体へと戻った。
後に屍兵として復活を遂げ、コンチータ家の他の従者共々「アウトロー」として各地で暴れまわる内に自我を取り戻す。その時に、自分が昔から系譜者の力で操られていた事や、それにより贈答品にバエムを紛れ込ませた事、双子を雇った事を思い出した。
世界崩壊後はアモスティアに騙され、呪いを解くために他のアウトロー共々彼に協力していた。彼だけ呪いが解けなかったため、双子に再会する事になった時に、彼らに対してとても怯えていた。
その他
プラトニック (Platonic)
AB-CIRとはプラトニックの師匠の代からの懇意であり、彼の依頼を受けてコンチータ公爵家にワイングラスを盗みに侵入するが、化け物や双子に殺されそうになり辛うじて逃げ延びた。その後はAB-CIRから別の依頼でベルゼニア帝国のルシフェニア領に渡り、教会からエルルカの手に渡った嫉妬の器「レヴィアンタの双剣」を盗もうとしたが、エルルカに捕まり駒使いにされた(エルルカの持っていた「レヴィアンタの双剣」は偽物だった)。その後、コンチータ公爵家へ侵入したことがある経験を買われて、ジュノ皇帝の命令でエルルカと共にコンチータの屋敷に向かうが、そこは既にもぬけの空になっていた。エルルカの隙を見てワイングラスを回収しており、後にAB-CIRの手に渡っている。
本人によるとミクリア=グリオニオの子孫であり、彼女と同様に「原罪者」そのものの姿をしているが、魔術の才能は全くない。先祖が代々「怠惰の悪魔」の器であった為、身体には「怠惰の残りカス」程度の影響を残しており、そのため他の大罪の器との相性が悪く憑依対象には向いていないらしい。
その正体は、本物のプラトニックに成りすましていた「怠惰の悪魔」ことイブ=ムーンリットである。
エルルカ=クロックワーカー (Elluka Clockworker)
ベルゼニアのジュノ皇帝の依頼を受けてプラトニックを連れてコンチータ公爵家の調査に乗り出したが、屋敷は既にもぬけの空となっており、皿の上に置かれた赤ん坊だけが残されていた。
AB-CIR
ライオネス国の重臣であるヘッジホッグ卿の下に身を寄せているが、彼自身は島内の覇権争いには興味なく自らの目的のために動いているようである。
正体はこの時代におけるイリーナ=クロックワーカー。憑代としている肉体は「アイアール」時代の元部下の男性であったが、大罪の器に目がくらみアイアールことハル=ネツマの肉体を殺害した為、やむを得ずイリーナが彼の肉体を乗っ取ることにした。しかし本来は女性である筈のイリーナが男性の身体となった為、魔術師としての本領を十分に発揮することができず、一度ワイングラスを手に入れたものの不覚を取ってマーロン国に捕まり、やむを得ずワイングラスを手放さざるを得なくなった。実力を発揮することができない為、この時代では特に目立った動きをすることができず、新しい器を捜すことも兼ねつつ、プラトニックや盗賊たちを使って双子の手で再びコンチータ公爵家に渡ったワイングラスの回収を目論んでいる。
依り代の名は「エイビー=シアー」であり、ロン=グラップルの父親である。彼もまた系譜者であった模様。
ジュノ=ベルゼニア (Juno Beelzenia)
その後バニカにコンチータ領を返還し領主に任命するが、彼女はやがて公に姿を現さなくなり、コンチータ領に蔓延る屍兵やバニカの食人行為の噂からエルルカに捜査を依頼する。しかしエルルカがプラトニックと共に屋敷に突入した時にはバニカは失踪しており、屋敷には彼女の赤ん坊だけが残されていた。その赤ん坊を養子として引き取ろうとしたが周囲の猛反発にあった為、自分の使用人に託すことにした。
ヨカヅキ=オースディン (Yokadzuki Ausdin)
ムズーリの旧友という私的な関係にあるとはいえ、爵位に及ばず明らかに目上の立場にある「五公」当主を相手に気安く、言い換えれば無礼な口を利く粗野な男として、オルハリ公からは嫌われている。
悪ノ娘
2008年4月にニコニコ動画に投稿された楽曲。鏡音リンをヴォーカルとし、七つの大罪の【傲慢】のストーリーを描く。 2009年11月にミリオン再生を達成、2012年8月にはダブルミリオン再生が達成された。
眠らせ姫からの贈り物 (Gift from the Princess who brought Sleep)
2011年5月にニコニコ動画に投稿された楽曲。七つの大罪の【怠惰】のストーリーを描く。「悪ノ娘」の時代から100年以上経過しており、「悪ノ娘」の時代で活躍した人物たちも名前のみで登場していることが多い。
悪ノPの一言
ストーリー
シュブルク新聞社に勤める記者ハンネ=ローレは、ユキナ=フリージスも小説の題材にしたミクリア=カルガランドこと「プラトーの花」について取材するため、エルフェゴート国のカルガランドを訪れる。公立図書館で喪失リストにあるユキナ=フリージス著「プラトーの花」を見つけたハンネは、図書館司書を問い詰めた結果、犯罪組織「ペールノエル」が関与するトラゲイの裏市場が関わっていることを知り、スクープのためにトラゲイに向かった。
訪れたトラゲイで彼女を待ち受けていたのは、眠っているかのように穏やかな表情をしたカスパル=ブランケンハイム侯爵の死体だった。
「この事件はこれで終わりではない」
そう確信したハンネが事件の調査を進める裏で、【怠惰】の悪魔も静かに動き出す――。後に「トラゲイ連続殺人事件」と呼ばれることになる悲劇の始まりであった。
キャラクター
ブランケンハイム家とフェリクス家 (Blankenheim Family and Felix Family)
マルガリータ=ブランケンハイム (Margarita Blankenheim)
幼い頃からカスパルと一緒に過ごしてきたマルガリータは彼に好意を抱いていたが、カスパルは結婚した直後から眠らない体質のマルガリータを気味悪がるようになり、他の女性と遊びほうけてフェリクス家の財産を浪費していった。そんな中友達であるジュリアからよく眠れる薬「gift」の製法を教わり、それを夫や父親、トラゲイの街すべてに幸福のためと称してばら撒いた。「gift」は彼女の血液が材料であった為、彼女の周辺から毒物から見つからず捜査を難航させていた。
実はジュリアが首魁を務める犯罪組織「ペールノエル」の構成員で、三番目の眠らせ姫。緑1号とも呼ばれている。しかし彼女にはその自覚は殆どなく、同じく「ペールノエル」の構成員であった夫の仕事に関しても殆ど把握していなかった様子。快楽殺人者に成り果て、改良を重ねた「gift(毒)」を使って街の人間のほとんどを永遠の眠りにつかせ、街を壊滅させた後に「ペールノエル」の拠点のひとつであったカルガランドに向かう。そして訪れてきたエルルカたちの前で自らも「gift」を服用し、命を絶った。その後遺体は行方不明になったが、後に千年樹の森でエルルカの前に死んだ筈の彼女が現れた。
その正体は、雷に打たれて死産した本物のマルガリータと入れ替わり、催眠で周囲の人間たちを欺いていた怠惰の器「クロックワーカーズ・ドール」であり、原罪者イブ=ムーンリットその人。強力すぎる催眠から彼女自身も自分を普通の人間だと思い込んでいたが、7つ目の「gift」を服用したことでマルガリータとしての人格が消え、イブ=ムーンリットとして覚醒した。
名前の由来は実在した悪女ド・ブランヴィリエ侯爵夫人から。
カスパル=ブランケンハイム (Kaspar Blankenheim)
浪費家で財産が底を尽きかけた為、裕福な医者の娘であるマルガリータと政略結婚するが、財産目当ての結婚だった為に妻を顧みず遊び呆ける毎日を送っていた。情緒不安定だった為、マルガリータが処方した第四の「gift」を受け取り、その後部屋に連れ込んでいた女性たちと共に死亡した。
実は「ペールノエル」の構成員で、二番目のディーラー。フェリクス家からの財産もなくなりかけた時に、「ペールノエル」から「裏市場」を任され取り仕切るようになり、莫大な利益を得る。しかし組織としての規定を裏切り利益を独占しようとしたため、エルルカ(を名乗るメイラナ)と揉めており、彼女はマルガリータをそそのかし「gift」を渡した。
マルクス=フェリクス (Marx Felix)
彼もカスパルと同じようにマルガリータによって「gift」を服用されたが、カスパルと違い第五の「gift」は改良の失敗で効力が薄まった為、すぐには死なずに済んだ。その後エルルカが再び訪れた時に意識を取り戻し、同時に催眠が解けて本物のマルガリータは妻と共に生まれた瞬間に死んでいたこと、赤猫を連れた魔女(ジュリア=アベラール)が残した「人形」が催眠でマルガリータに成りすましていたことを思い出したが、その直後に死亡した。
フリージス財団 (Freezis Foundation)
ハンネ=ローレ (Hanne Lorre)
その正体は、悠久の時を生き続ける魔道師エルルカ=クロックワーカー。「三英雄のエルルカ」として有名になりすぎてしまった為に一時的に歴史から姿を消すべく、「悪ノ娘」の時代からの付き合いであるショウ=フリージスに薦められて、病で亡くなったショウの曾孫「ハンネ=ローレ」に成りすまし、特徴的な桃色の髪も緑色に染めていた。長い間使用してきたルカーナ=オクトの身体に限界が近づき始めており、魔力が全盛期よりも劣ってしまっており、本人も「年を取ってしまった」とかなり気にしている。
やがて事件の真相に辿りつき、原罪者イブ=ムーンリットと対立し、彼女の魂を「転身の術」で自分の中に取り込み溶かそうと試みる。その決着がついた後、帰りを待っていたグーミリアとミカエラの前に何事もなかったように現れ、一瞬瞳の色が緑に変わったが2人はそれに気づくことはなく、グーミリアと共にルシフェニア共和国に向かった。
ハイデマリー=ローレ (Heidimary Lorre)
その正体は、エルルカの弟子グーミリア。エルルカと同じ理由で、本物のハンネと共に病で亡くなった妹の「ハイデマリー=ローレ」に成りすましていた。以前よりも魔術を使いこなせるようになっており、彼女の活躍ぶりをみたエルルカが引退しようかとぼやいたほど。マルガリータと決着をつけに千年樹の森の小屋に向かっていったエルルカを見送り、戻ってきたエルルカと共にルシフェニア共和国へ向かう。
ショウ=フリージス (Shaw Freezis)
幼少の頃に両親や姉が関わった「大罪の器」に危機感を抱いており、情報収集や「曾孫」としての戸籍を与えてエルルカたちの活動を支援してきた。かつて老いと死に対する恐怖から不老を求めて千年樹ことミカエラに願った事があり、幼少時代からの彼を知るミカエラは同情してしまい、神の力を行使した結果不老にこそならなかったものの、人並み以上の寿命を手にした。しかしその寿命も限界が近づき始め、ハンネたちがトラゲイで起きた事件の捜査をしている最中に寿命を迎え、眠るように亡くなった。
アーイ=フリージス (Aai Freezis)
ブルーノ=マーロン (Bruno Marlon)
ノブ=ニコール (Nob Nicolle)
エイン=アンカー (Ayn Anchor)
祖父は世界警察の初代総監で、祖父を尊敬していた父から同じ名前を与えられた。捨て子だったネツマ族の祖父の名付け親は、同じくネツマ族でありクラリス修道会の創設者シスター・クラリス。当時フェリクス伯爵に使えていた勇敢な兵士にして、クラリスの幼馴染であったエルフェ人の「エイン」という男性の名前が由来。
ホブ=ホーマー (Hob Homer)
ブルーノの命令には忠実だが「ユステア」のリーダーであることに誇りを持っており、彼がハンネとハイデマリーを無実の罪で拘束した際にはエインと共に彼女らを救出した。しかし2人を巻き込みたくなかったハンネことエルルカによって結局気絶させられてしまった。
その後もブルーノから捜査中止の圧力がかかるものの、ブルーノを見限りウィルスやエインの捜査を助力していた。ウィルス曰く「減給と左遷を何よりも恐れているが、それ以上に「正義」を歪められるのを嫌う人」。
ウィルス=ゾラック (Willus Zorach)
ペールノエル (Pere Noel)
エヴィリオス各地で暗躍する暗殺組織。名前は紀元前から活動していた犯罪組織「アポカリプス」の首領ペイル=ノエルが由来。中心メンバーは七人で構成された「セプト」と呼ばれる人物たちであり、それぞれ称号を持つ。
ジュリア=アベラール/一番目のサンタクロース (Julia Abelard/First Santa Claus)
その実態は犯罪組織「ペールノエル」の首魁「一番目のサンタ」にして、「ジェルメイヌ=アヴァドニア」の身体を乗っ取った魔道師「アビス I.R.」。コンチータの血族の肉体であるため今までのどの身体よりも魔力に優れており、洗脳などで手にした構成員を手駒に大規模犯罪を行なっていた。一番目のサンタの正体を知る者は組織内でも少なく、殆どの場合は影武者であるメイラナが表に出ている様子。自分がかつて子供を産めなかった事から、義理の息子であるレミーに対する愛情は深く、不器用ながらも本当の息子のように接していた。リン=チャンを助けるために人を殺したレミーを「正しいことをした」と言い、「五番目の道化師」として組織に迎え入れた。
「ペールノエル」の地位を確立させるべく、フリージス財団の副総帥であるブルーノ=マーロンを組織に引き入れ、もうひとりのフリージス財団副総帥であるノブ=ニコールをレミーに殺害させようとするも、ユステア捜査官のウィルスとエインによってブルーノの過去の罪を暴かれてしまい、大統領としての信頼も揺らいでしまった。
その最中に、母の役に立ちたいという名目で快楽殺人者に成り果ててしまったレミーが、「ペールノエル」の一員として迎えたエルルカとグーミリアに射殺されるという事態が起きる。「悪食の悪魔」と契約したレミーは生きていると知りつつも、自分と「エルルカ」との運命に決着をつけるべく、本名であり素性の「イリーナ=クロックワーカー」を遂にエルルカに名乗り、メリゴド高地のペイル=ノエルの墓場を舞台に決闘を申し込む。途中から母を追ってきたレミーがグーミリアと戦い始めるも、「憤怒の悪魔」の力を借りたグーミリアによって完全に死亡。息子の死に涙を流しながら、エルルカとグーミリア二人を相手にしていたジュリアは限界であり、最後にジェルメイヌの身体を解放し赤猫の身体に仕込まれていた『BLACKBOX TYPE S』を発動させる。
ジェルメイヌ=アヴァドニア (Germaine Avadonia)
ジェルメイヌ=アヴァドニア (Germaine Avadonia)
カスパル=ブランケンハイム/二番目のディーラー (Kaspar Blankenheim/Second Dealer)
ブルーノ=マーロン/カイドル=ブランケンハイム/二番目のディーラー (Bruno Marlon/Kaidor Blankenheim/Second Dealer)
ノブ=ニコールを殺し自らの地位を確立させようとするも、ウィルスとエインによって自らの正体と、不倫した妻に逆上して殺した罪を暴かれてしまい、緊急逮捕された。その後口封じのためガット=クーロンに殺害される。
マルガリータ=ブランケンハイム/三番目の眠らせ姫 (Margarita Blankenheim/Third Sleep Princess)
メイラナ=ブロッサム/四番目のシャドウ (Mayrana Blossom/Fourth Shadow)
組織の中では彼女の次に古参だが、四という数字を好みその座についている。影武者の役割通りジュリア=アベラールによく似た容姿を持つが、ガットやレミーによれば以前とは姿が違う。これは一番目のサンタクロースと同じ顔にするよう七番目の手品師に依頼したためである。なお、七番目の手品師は意図してサンタクロースとは少し違う顔に変えた。マルガリータの友人として彼女に「gift」の製法を教えた「ジュリア」はメイラナであり、一番目のサンタの影武者として活動するときは「エルルカ=クロックワーカー」を名乗っている。ジュリアが執心しているエルルカに嫉妬し彼女をトラゲイの惨劇に巻き込み、後に自らの手で殺そうとするも、グーミリアによって殺された。
レミー=アベラール/五番目の道化師 (Lemy Abelard/Fifth Clown)
ある日ジュリアと共にサーカスを見に行ったところ、同じ孤児院出身のリン=チャンを本人の歌声によって気付くも、黒髪にそばかすの容姿だった彼女が自分そっくりの金髪の少女の姿になっていたことに驚愕する。サーカスが終わった後、用事があった母と別れひとりで帰ろうとした時に人攫いに攫われそうになり、そこを道化師(ピエロ)の恰好をした男性に救われる。人攫いたちが彼を「五番目のピエロ」と呼んでいたことから、自分の命を救ってくれた「五番目のピエロ」に恩義を抱くようになる。
ジュリアが大統領に就任した祝いのパーティで再びリンの姿を見る者ものの、今度は声が別人のものになっていたことに気付く。そして母の知り合いであるブルーノ=マーロンから彼女の後見人トン=コーパについて、何人もの孤児を引き取っては無理やり働かせて口封じに殺しているという噂を聞き、リンの身を案じてピエロの恰好でコーパ家の屋敷に忍び込む。そして再会したリンは過剰労働によるストレスで歌えなくなり、口パクがバレたことでトンが自分の代理で歌っていた子を殺したこと、そしてリンも殺そうとしていることを知る。その直後にトンが現れ、追い詰められたレミーは「ネイ」の全てを委ねなさいという声に従いトンを殺害。レミーは叔母のメイラナを頼りにエルフェゴート国のカルガランドに向かい、そこで待ち伏せていた義母と再会する。リンをメイラナに託した後、レミーは悪人であったトンを殺したことは正しいことだったと母に言われ、悪を倒すために母が率いる「ペールノエル」に迎えられ、かつての恩人と同じ「五番目の道化師」を襲名する。
ジュリアの命令の下、組織を裏切りリンの顔を変えた「七番目の手品師」ことユーゼット=オラを探すべく、連続猟奇殺人鬼としてルシフェニア共和国ロールド領で活動し娼婦たちを片っ端から殺害しており、その行動は実在したイギリスの連続殺人犯、切り裂きジャックを思わせる。目的のユーゼットを殺した直後、かつての「眠らせ姫」ことエルルカ=クロックワーカーが現れ、彼女と母を引き合わせた。その後、ブルーノの正体の露見で母が窮地に追いやられてしまい、自分が母の指示通りブルーノを殺せなかったことでジュリアに見限られ、或いは自分もジュリアにとって捨て駒としか思われていなかったと思い悩むようになる。そんな中、新たに「七番目の手品師」を襲名したエルルカが「幼いあなたにはまだ未来がある。だから自分と一緒に蛇国へ逃げよう。」と誘われるも、それを拒否し母やガットに報告するがエルルカたちに逃げられてしまった。この頃には「正義」と称して「ペールノエル」を邪魔する者を次々と暗殺しており、母を追い詰める世界警察のエイン=アンカーの前に現れるが、この時のエインの発言でかつて人攫いにあったレミーを助けてくれたピエロは、「本物の五番目の道化師」を追ってサーカスにピエロとして潜入していたエインであったことが判明。自分が慕っていた「正義の恩人」が自分とは逆の立場の人間であった事実を受け入れられず、エインを殺そうとするも、その直後に「八番目の狙撃手」グーミリアに胸を撃たれる。そして現れたエルルカに「悪」の道を自ら選んだレミーはもはや助けるに値しないこと、母やリンのためにという大義名分で人を殺してきたただの快楽殺人鬼だったと罵られながら意識を手放した。
しかし、「悪食の悪魔」と契約していたレミーは死ぬことはなく、意識を取り戻す。そして「ネイ」の言葉に従い母を助けるためにメリゴド高地のペイル=ノエルの墓に向かい、母ジュリアと交戦していたエルルカとグーミリアに襲い掛かる。契約者であるが故に死ぬことのないレミーは徐々にグーミリアを追い詰めるも、「憤怒の悪魔」ことセト=トワイライトの助力を受けたグーミリアの弾丸の前に今度こそトドメを刺される。死に際に自分の身体を抱えて泣き叫ぶジュリアの姿を見て、自分は息子として本当に愛されていたのだと知り満足するも、その魂は「グラス・オブ・コンチータ」に取り込まれ「墓場の主」であるバニカ=コンチータとグレーテルの転生体であるネイことアルテと共にあり続けるようになった。
ガット=クーロン/六番目のヴェノム (Gatt Coulomb/Sixth Venom)
その後、世界警察に囚われたブルーノ=マーロンを口封じに殺害するも、そのことが露見し追われる身となる。その後はジュリアの屋敷に残されていた「憤怒の器」を刀に変えてメリゴド高地に向かうエルルカとグーミリアに襲い掛かるも、エルルカの反撃で半殺しにされ、ロープで木にくくりつけられて「黄金の鍵」を奪われる。その後エルルカからの連絡を受けた世界警察に身柄を拘束された。
ユーゼット=オラ/七番目の手品師 (Yuzette Ora/Seventh Magician)
しかし再び自分が切り捨てられることを感じ、命惜しさにペールノエルから逃げ、娼婦としてお金を貯めた後に蛇国へ亡命しようとするが、レミーに見つかり殺される。
マルガリータ=ブランケンハイム/エルルカ=クロックワーカー/七番目の手品師 (Margarita Blankenheim/Elluka Clockworker/Seventh Magician)
実際は人格の主導権は「エルルカ」の方にあり、「怠惰の悪魔」を取り込んだことで固有能力である催眠術が使えるようになるも、力は大幅に弱くなり一定時間経つと効果が切れてしまう。また、エインたちにブルーノ=マーロンの正体に繋がる手がかりを残したのも彼女である。その後ジュリアが大統領としての地位が弱まった後、レミーに一緒に逃げようと誘ったが、レミーはジュリアに告発した為翌日から消息を絶った。しかしグーミリアに撃たれて死の淵に立ったレミーの前に現れ、快楽殺人者と成り果てたレミーの「正義」を否定していた。
その後、ジュリアこと義妹イリーナから果たし状を受け取りメリゴド高地に向かう途中、襲撃していたガット=クーロンを返り討ちにし、彼から奪った「黄金の鍵」をグーミリアに託す。そしてイリーナとの戦いがはじまり、グーミリアがジュリアを追ってきたレミーを殺害したことで決着がつくものの、イリーナが発動させた『BLACKBOX TYPE S』に飲み込まれてしまう。そこで本来の「双子神の姉レヴィア」の姿になり、自分が「エルルカ=クロックワーカー」を憑代に蘇った際に転生のルールで「レヴィア」としての記憶を失ったこと、「エルルカ=クロックワーカー」の身体に残されていた記憶から自分が「エルルカ=クロックワーカー」であるとずっと思い込んでいたこと、そして僅かながらに「レヴィア」としての記憶もあった為に自分(エルルカ)が地神エルドの友人であったと思い込んでしまったこと、そしてイブ=ムーンリットを取り込んだことで本来の記憶を取り戻したことを、イリーナやグーミリアに明かした。そして「法廷の主」の力を発動させたイリーナに対抗するべく攻撃をしかけようとするも、乱入してきた「悪食の悪魔」の力とイリーナの力もぶつかりあい、巨大な力のぶつかりあいの結果、「レヴィア」「イリーナ=クロックワーカー」「イブ=ムーンリット」の魂が融合し、新たな人格「エルルカ=“Ma”=クロックワーカー」が生まれた。
グーミリア/八番目の狙撃手 (Gumillia/Eighth Sniper)
しかし実は催眠は「エルルカがマルガリータを取り込んだことを忘れる」ということしかかけられておらず、実際は自分の意志で彼女に従っていた。レミーを射殺した後、エルルカがガットから奪った「黄金の鍵」を託され、イリーナとの決闘に挑む。その途中でジュリアを追ってきたレミーと交戦になり、「契約者」であったレミーを殺すことが出来ず徐々に追い詰められていく中、「黄金の鍵」に宿る「憤怒の悪魔」ことセト=トワイライトの呼びかけを受け、「セカンド・ピリオド」時代の記憶がない精霊のグーミリアは自分を知る「憤怒の悪魔」の呼びかけに戸惑うも、一度きりの契約という言葉を信じる他なく、セトの力を借りてレミーにトドメを刺した。
その後、イリーナが発動させた『BLACKBOX TYPE S』に飲み込まれ、神殿で本来の姿のイリーナ、レヴィア、ビヒモ、イブと対面する。そこでエルドから「エルルカ=クロックワーカー」の正体を知らされていたこと、レヴィアが記憶を取り戻したらミカエラと共に再び封じるよう厳命されていたことを打ち明けるも、師匠として慕う「エルルカ」を裏切ることはできなかったと涙ながらに語った。そして力のぶつかり合いで異空間が不安定になりグーミリアはビヒモや「黄金の鍵」に宿っていたセトと共に冥界に飛ばされてしまう。神であるビヒモと違い、生きたまま冥界に飛ばされてしまったグーミリアは『heavenly yard』に行くことができず、このままでは瘴気に蝕まれてしまうため、セトと融合しいつか来る師匠レヴィアを冥界で待ち続けることを選択した。
その他
リン=チャン (Rin Chan)
元はレミーと同じ孤児院の出身であり、黒髪にそばかすの少女であった。レミーがジュリアに引き取られた後、彼女はルシフェニアの貴族トン=コーパに労働力として引き取られ使用人として働かされていたが、優れた歌唱力を見込まれ歌手としてデビューさせられた。その際に顔がパッとしないという理由で、「手品師」ことユーゼットによってかつての「悪ノ娘」リリアンヌの顔に変えられた。当初は顔も華やかになり歌も歌えるということで喜んでいたが、全く休みのない重労働によるストレスで歌えなくなってしまった。そのため、トンは当初新たに連れて来たシャンソというネツマ族の少女を同じように顔を変えて代理に仕立てようとするも、ユーゼットが店をたたんで行方不明になってしまった為、やむをえず裏で歌わせるようになった。
その後口パクがばれて騒ぎになってしまい、トンが口封じの為にシャンソを殺して自分も殺されそうになる中、リンの様子を心配して屋敷にやってきたレミーに助けられる。レミーがトンを殺した後、彼に連れられてエルフェゴート国のカルガランドの市長メイラナに匿われた。その後トラゲイの事件を追ってきたエルルカたちがメイラナを倒した後、彼女たちと共に市長邸を出た。その後はブルーノが関わった事件の参考人として世界警察に保護されており、ペールノエル壊滅後は再び歌手活動を再開する。
御者
ブリギッタ (Brigitta)
リタ (Rita)
マルガリータは頻繁に子供達に食事を振る舞うために慈善院に通っており、そのために慈善院の子供達と共に第六の「gift」を投与され、子供達が眠るように死んでいくのを狂乱しながら、彼女もまた眠るように死んでいった。
エグモント (Egmound)
プエリック=ロクゼ (Puerick Rogzé)
ハンネことエルルカとも昔馴染みであり、彼女の依頼で「gift」を投与されたマルクスの容体から原因を調べていた。その後伝染病こと「gift」に対する特効薬が千年樹(ミカエラ)の樹液であることが突き止められた為、樹液を使わずに済むよう似た成分の開発に取り掛かるようになった。
神とその眷属たち
ミカエラ/マイケル=アークロウ (Michaela/Michael Arklow)
エルルカやグーミリアとは大昔からの友人だが、人間になっていた頃からの付き合いであるショウ=フリージスの寿命を引き延ばしたことでエルルカと口論になり、やや疎遠になっていた。それでも友人であるエルルカやグーミリアが訪れた時は、打ち解けたように話していた。その直後に死んだ筈のマルガリータが現れ、マルガリータと二人きりで話がしたいと森の奥へと行ってしまったエルルカをグーミリアと共に見送った。その後戻ってきたエルルカに僅かに違和感を抱きつつも、それを強く指摘することはなくエルルカとグーミリアの旅立ちを不安そうに見送る。
バニカ=コンチータ (Banica Conchita)
イリーナとは利害の一致で協力関係にあったが、「法廷の主」の力を発動させた彼女を自分の障害になると判断し、神もろとも葬り去ろうとする。力のぶつかりあいで異空間は崩れてしまうも、彼女自身は無事に現世の器の中に戻ることができ、次の機会を伺うことにした。
ネイ/アルテ (Ney/Arte)
セト=トワイライト (Seth Twiright)
『BLACKBOX TYPE S』の異空間が力のぶつかりあいで不安定になってしまった際、グーミリアとビヒモと共に冥界に飛ばされてしまった。その際に昔の顔ぶれがいる『heavenly yard』に行くことを拒否し、冥界について調べるため、瘴気による侵食を防ぐためにグーミリアと融合した。
アダム=ムーンリット (Adam Moonlit)
『BLACKBOX TYPE S』の異空間が力のぶつかりあいで不安定になってしまった際、セトが冥界に飛ばされてしまったのに対し、彼は無事に逃げ切り現世に留まっている。
ビヒモ=バリーゾール (Behemo Barisol)
後にエルルカことレヴィアが『BLACKBOX TYPE S』に飲み込まれたことで眠りから覚めるも、力のぶつかりあいでグーミリアやセトと共に冥界に飛ばされる。その際、彼自身長い眠りについていたことや、人間が昔以上に増えたことでもう世界を滅ぼすという気がなくなっており、あとは姉次第であると語りながら『heavenly yard』に向かい世界の動向を見守ることにした。
エルルカ=“Ma”=クロックワーカー (Elluka "Ma" Clockworker)
レヴィアがイブ=ムーンリットを取り込んだ副作用であった足の不自由は回復するも、巨大過ぎる魔力に反して「転身の術」以外の魔法が使えなくなってしまい、更に元々限界が近かったルカーナの身体はもって200年以内となってしまった。何故自分がそこまでして生きようとしているのかも理解できないまま、この強大な魔力を収めることのできる器を探すべく旅に出た。
円尾坂の仕立屋 (Tailor of Enbizaka)
2009年12月に投稿された楽曲。悪ノPには珍しい和風曲となっており、江戸時代の町人の街を彷彿させる。七つの大罪シリーズ、【嫉妬】を構成する楽曲。
2013年5月にミリオン再生を達成した。
悪ノPの一言
ストーリー
着物の仕立てを生業としている女性・首藤禍世は、突如円尾坂を襲った大火事によって愛する家族を失ってしまう。身体の傷は癒えたが心の傷が一向に癒えずにいた禍世。そんな中、とある人物と運命的な出会いを果たし――。
キャラクター
首藤家 (Sudou Family)
蛇国の中で唯一異国人の居住が許されている伊耶美藩「鬼ヶ島」の、円尾坂の片隅にある仕立屋。伊耶美奉行・奥戸家の親戚筋にあたるが、複雑な家庭事情から本家から勘当されていた。
首藤禍世(カヨ=スドウ)(Kayo Sudou)
円尾坂を襲った大火で逃げ遅れてしまい、彼女自身は酷い火傷を負いながらも助かったが、愛する夫と息子を失ってしまった。禍世は母方の親族である伊耶美奉行・奥戸家に引き取られ、4年後には再興した円尾坂で仕立屋を再開するも、家族を失った空虚は癒えることはなく、もう火傷は癒えた関わらず自分の顔には酷い火傷があると思い込むようになっていた。そんな時に、レヴィン教の宣教師であるエルルカ=‘Ma’=クロックワーカーと出会い、醜い火傷がある自分の身体と彼女の身体を取り換えることができると言われ、それを快諾しかつての先祖ルカーナ=オクトの姿となった。エルルカの催眠で姿が変わっても周囲からは驚かれることはなかったが、しかしそれ以降は謎の夢を見るようになり、また夫と息子が生きているような言動をしていることから、周囲からは気がふれたと敬遠されるようになった。そして街で見かけた三六悔を自分の夫だと思い込むようになり、彼に近づく女たちへの「嫉妬」から連続殺人を起こし、そして最終的には浮気を繰り返す「夫」の悔を殺し、血濡れのまま山を下りてきたところを捕えられて奉行である祖父の我斗に死刑を言い渡された。
実際は禍世は狂人ではなく、全ては自分から家族を奪った悔への復讐のためだった。本来の予定では禍世は本当に悔を夫と思い込み、彼の家族を浮気相手と勘違いして殺していき、最終的には「はじめましてこんにちは」と悔に言われて逆上し、彼の死の間際に大火の犯人が反異人「紅衣衆」に所属していた悔であったことを知るはずであった。しかし、裁きの場でそのことを公表したが為に、幕府と紅衣衆の全面戦争となり紅衣衆の拠点地の近くにある円尾坂が戦火に巻き込まれ消失するという未来を、ルカーナの能力である「紫の夢」で予知してしまい、自分から全てを奪っておきながら家族と共に幸せに過ごす悔への「嫉妬」から復讐を果たしながらも、大好きな円尾坂を守るために自ら狂人を装い、真相を隠したまま円尾坂に混乱に陥れた自分の刑の執行を望んだ。
実は「嫉妬の悪魔の娘」であった禍世は、先天的に大罪の悪魔の契約者と同じ体質になってしまうため誰も彼女を殺せないでいたが、息子の「煉」として可愛がっていた黒檀童子の持つ憤怒の器「グリムジエンド」によって刑は執行され、彼女は死ねない痛みから解放される。しかし元より「悪魔の娘」であったこと、そして罪のない悔の家族を殺したことから天界には受け入れられず、その魂は地獄へと落ちて行ったが、容姿がエルルカに酷似していたため、冥界の主であるグーミリアに気に入られ彼女の衣装係を務める事になる。
姓名の由来はそのまま「ストーカーよ」から。
首藤楽我(ガクガ=スドウ/楽舎(ガクシャ)(Gakuga Sudou/Gakusha)
その後円尾坂を襲った大火で妻や息子と共に逃げようとするも、逃げ遅れて炎に包まれようとしていた。しかし、その時に傲慢の器「ルシフェニアの四枚鏡」によって悪魔の姿になり空を飛んで助かるも、異形の姿になってしまったことから妻に声をかけることを躊躇してしまい、偶然見かけた放火犯を見かけ追おうとするが、悪魔の力が弱まり山の中腹に落ちて記憶を失う。その後に魏耶羅という徳の高い僧に発見され、廃寺で治療を受けた後に人間の姿に戻り、楽舎という名前を与えられて同行するようになる。しかし、左顔半分にも火傷痕が残ってしまい、その顔を隠すために常に深編笠を被っていた。
魏耶羅の死後に初心に帰る意味も含めて記憶を失った自分がいた円尾坂を訪れ、そこで打ち首にされた女性の首を見る。その処刑場の前で黒檀童子と出会い、直後に間違って冥界に行ってしまった魏耶羅の計らいにより全ての記憶を取り戻す。首藤禍世は目の前の打ち首の女性だと黒檀童子に言われるも、エルルカの催眠の影響を受けていない楽我はその話を信じず、愛する妻に会いに深編笠を捨て去って行った。
首藤煉(レン=スドウ)(Ren Sudou)
首藤流(ナガレ=スドウ)(Nagare Sudou)
首藤神楽(カグラ=スドウ)/ラハブ=バリーゾール (Kagura Sudou/Rahab Barisol)
その正体は本物の神楽の精神を「転身の術」で入れ替え、神楽の身体を得た「嫉妬の悪魔」ことラハブ=バリーゾール。かつてはレヴィア神の部下であり、母でもあったという。首藤流に恋をし一緒にいたいが為に、美貌と魔力に優れた神楽の身体を乗っ取り神楽の精神を嫉妬の器「二丁の鋏」に閉じ込めた。そのため娘の禍世は人間の身体である神楽の子として生まれながら、「悪魔の娘」と呼べる存在になってしまった。
流が死んだことで人間界には殆ど興味を失っており、禍世の結婚を見届けた後は死んだことにして「人魚」として海辺で暮らしていたが、人魚の肉を食べれば不老不死になれるという伝説から漁船(特にフリージス財団の商船)に追い掛け回されていた。また全てを終わらせないために黒檀童子として転生した「イレギュラー」の記憶を術の介入で改竄し、燐として転生していた「リリアンヌ」から引き離した張本人。
最終的には「鋏」に宿っていたのが嫉妬の悪魔ではないことに気付いたエルルカ=‘Ma’=クロックワーカーによって居場所を突き止められ、神楽の身体ごと再び「鋏」の中に閉じ込められた。
奥戸神楽(カグラ=オクト) (Kagura Octo)
自分の身体を奪った人魚こと嫉妬の悪魔を憎んでいるが、禍世のことは娘として大切に思っており、彼女のおぞましい犯行をただ見守ることしかできなかった。禍世の死後、仕立屋を訪れてきたエルルカに一連の出来事を話し、嫉妬の悪魔が鋏に戻ったことで神楽の魂は鋏から解放された。その直後にビヒモに声をかけられて彼やアレンと共に天界へと旅立つことになり、眼下に広がる禍世が愛し守った円尾坂を見つめながら、地獄にいってしまった禍世の幸せを願っていた。
奥戸家 (Octo Family)
伊耶美藩を治める伊耶美奉行の武家。540年頃から始まった蛇国の天下統一の戦いで現幕府の涜革家(とくがわけ)に従い、「蛇ヶ原の戦い」で多大な貢献をした流浪の剣士ガオウ=オクトの子孫。つまりルカーナ=オクトの血筋を汲むヴェノマニアの子孫でもある。
奥戸阿南(アナン=オクト)(Anan Octo)
円尾坂の大火で禍世が奥戸家から妖刀を持って駆け落ちした神楽の娘であることが判明し、当主から禍世から家宝の刀のありかを吐かせるよう厳命を受けるも、本当に刀のことはなにも聞かされていなかった禍世からは情報を得られなかった。結局目的を果たすことができず、奥戸家での居場所を失ったため、元々異国の地を見てみたいと思っていたこともあり、懇意にしていたペリエと共に蛇国を出た。
その後は異国の地にて刀を探し続けていたが、高齢の為にヴェノム・ソードを家宝の刀だと思い込みそれを保有する事になる。
奥戸我斗(ガト=オクト)(Gato Octo)
月本ブフ子 (Bufuko Tsukimoto)
正体は双子神の弟ビヒモ神。つまり男である。天界「heavenly yard」で世界の成り行きを傍観していたが、三六燐として転生した姉リリアンヌに会いたいというアレンの願いを叶えるべく、アレンを黒檀童子として蛇国へ転生させたが、「天界の主」にバレて連れ戻して来いと言われ地上に落とされた。しかし、本人は「天界の主」に従う道理はないとして、アレンがリリアンヌに会うのに成功するか失敗するまで放置を決め込み、久しぶりの人間としての生活を満喫していた。レヴィアの記憶を持つエルルカとは館の中で互いに存在に気付いていたが、無視を決め込んでいる。
燐や悔が禍世に殺された後、奉行の目を掻い潜って嫉妬の器「二丁の鋏」を回収しており、黒檀童子の頼みで仕立屋に戻しておいた。そして嫉妬の器に引き寄せられてフリージス財団の商船に紛れ込んできた憤怒の器「グリムジエンド」でアレンの記憶を元に戻し、処刑することができない禍世を完全に殺すには「グリムジエンド」を使うしかないと伝える。そして黒檀童子が禍世を処刑して仲間たちとの別れを告げて、エルルカが嫉妬の悪魔を「二丁の鋏」に閉じ込めた後、解放された神楽の魂やアレンと共に「heavenly yard」に戻って行った。
奥戸我王(ガオウ=オクト)(Gaou Octo)
戦国時代の末期、ジュリアIRに挑む直前の猿帝都に、「二丁の鋏」に加工した嫉妬の器「レヴィアンタの双剣」を託されており、エルルカたちにも内密にしていた。その後伊耶美藩に移った時に、鬼ヶ島の岸沿いの洞窟の中に移して「二丁の鋏」を鉄箱の中に厳重に封印し、「妖刀」の入った箱を開けることを固く禁じた。そのため嫉妬の器が「二丁の鋏」の姿をしていたことは、エルルカはおろか代々守ってきた奥戸家の者たちですら知らなかった。
三六家 (Miroku Family)
円尾坂の呉服屋。首藤家とは友人だった先代同士が不仲になったことから一切交流はなかったが、妻の冥は内密で禍世と交流を持っていた。後に店主の悔が禍世に亡き夫と間違えられたことを切っ掛けに、一家全員が禍世に殺された。
三六 悔(カイ=ミロク)(Kai Miroku)
実は反異人の過激組織「紅衣衆(くれないころもしゅう)」の一員であり、異人商館群を狙った円尾坂の大火の犯人。本来の未来では禍世に本当に夫だと勘違いされ、浮気を繰り返すことへの「嫉妬」から殺され、死の間際に自分が円尾坂の大火の犯人であることを告げる筈であった。しかし禍世が「紫の夢」でこれから起こること全てを予知した為、自分の全てを奪っておきながら家族と共にのうのうと暮らす悔への「嫉妬」を抱き、その家族もろとも殺すことで禍世は復讐を遂げた。
「紅衣衆」は10年後に軍船を率いて開国を迫ったマイスティア合衆国によって返り討ちにあい、組織は壊滅し幕府も解体され蛇国は開国を果たした。「紅衣衆」は元はジュリアIRが率いていた蛇姫の魔導師集団であり、幕府への抵抗を続けていく内に反異人の過激組織へとなっていった。
三六 冥 (メイ=ミロク) (Mei Miroku)
禍世とは家同士は商売敵ではあったがその腕を見込んでおり、時折仕事を依頼するなど以前から交流を持ち、円尾坂の大火で酷い火傷を負った禍世の看護を行っていた。夫とは仲睦ましい夫婦であったが、夫が円尾坂の大火の犯人であることに薄々気付いていた。
夫と歩いているところを禍世に目撃された日の夜、家に帰る途中で禍世と久しぶりに再会した直後に彼女が隠し持っていた「二丁の鋏」で殺された。
三六 三九 (ミク=ミロク) (Miku Miroku)
禍世のことは母から聞いており、4年ぶりに再興された仕立屋を訪れた禍世に家財のことの説明をしていた。ヤレラ=ザスコ商会の御曹司キジ=ヤレラと付き合っており、互いに結婚を考えているが、異国人を嫌う父親から真っ向から反対されている。
キジの子どもを身籠っており、そのことで父親と大喧嘩して家に帰ることができず夜の街を彷徨っていたところを、禍世によってお腹の子どももろとも殺されてしまった。
三六 燐(リン=ミロク) (Rin Miroku)
年齢の割にはやや大人びた少女であり、生まれた時から「誰か」を待ち続けている。姉とキジの交際についてもキジは父親が言うような悪い人ではないと思っている。母と姉の死後は父の故郷の北の天読(あまよみ)で静養していたが、丁度久しぶりに円尾坂に戻って父と一緒におゆかの店でかんざしを買ってもらっているところを、禍世に目撃されてしまう。
正体は「リリアンヌ=ルシフェン=ドートゥリシュ」の転生体であり、黒檀童子ことアレン=アヴァドニアが捜していた本当の人物。天読の地で傲慢の器「ルシフェニアの四枚鏡」を手に入れたことで前世の記憶と自分が待ち続けている人物の正体を知り、そして自分が円尾坂で禍世に殺される未来を知る。アレンを待つためにも「ルシフェニアの四枚鏡」と契約し、海辺で待ち構えて禍世を返り討ちにしようとするも、傲慢の悪魔は力を殆ど失っていた為力を発揮できずに「鋏」で切り刻まれ、禍世を殺人鬼とののしりアレンへの謝罪を口にしながら事切れた。彼女の遺体は「ルシフェニアの四枚鏡」と共に放置された為、そのまま共に海に流されたとされ最後まで見つかることはなかった。
黒檀童子一行
黒檀童子(こくたんどうじ/クロダン ドウジ)(Kokutan-douji/Kurodan Douji)
成長するにつれて自分は何かやらなけれないけないことがあった筈だと思い悩むようになり、ある日海辺で出会った人魚に「本当の母親は鬼ヶ島で仕立屋をしている桃色の髪の女性」「本当の名前はれん」だと言われ、その本当の母に会うことが使命だと告げられ、犬吉と共に鬼ヶ島に向かう。それからすぐに目的地を同じくする猿帝都という刀鍛冶の女性に会い、三人の腕っぷしの良さで賊を返り討ちにしたり、悪代官を懲らしめたりして蛇国内で有名人になりながら鬼ヶ島に辿りついた。
そして鬼ヶ島で仕立屋を営む禍世に出会い、人魚から聞いた話をして禍世に息子の「煉」として受け入れられ、一緒に暮らすようになった。禍世のことは母なのか疑いつつも、彼女の辛い過去を知り支えになれればと大切に思っていたが、本当の禍世の息子「煉」は4年前に亡くなった時点でまだ赤ん坊であり、その時既に10歳程であった黒檀童子は禍世の息子「煉」の生まれ変わりですらないということ、そして宣教師として有名なエルルカに相談してみたところ人魚のお告げは全くの嘘だと言われ、徐々に違和感を感じるようになる。家で禍世の帰りを待っていたところ、猿帝都からキジたちが人斬りの犯人が禍世だと疑っていることを教えられ、三人でキジたちの後を追った先に血濡れの禍世を発見。その後裁きの場で彼女が死刑判決を受け、彼女の真意をキジに聞かされ、辛いながらも大切な時間をくれた彼女の最後を見届けることを決意した。
正体はビヒモ神によって地上に転生した「イレギュラー」ことアレン=アヴァドニア。本当の目的は転生したかつての姉リリアンヌこと三六燐に会うことであったが、二人を会わせない為に転生の際に人魚こと嫉妬の悪魔の術によって記憶を失い、更に嘘の目的を教えられていた(最もその転生したリリアンヌが禍世と同じ円尾坂にいたことは人魚にとっても想定外のことであった)。ビヒモが持っていた憤怒の器「グリムジエンド」によってアレンとしての記憶を取り戻すも、目的の燐は禍世に殺されていた為会うことは叶わず、そして「嫉妬の悪魔の娘」である禍世の処刑を決行するには自分が「グリムジエンド」で彼女の首をはねるしかないと告げられる。禍世を死ねないのに斬りつけられる痛みから解放するためにも自らの手で切り落とす決意を固め、最後に禍世の願いで彼女を「母さん」と呼び死刑を決行した。「グリムジエンド」は中身の悪魔がいなくなっていた為、悪魔に取り込まれることなく、また特殊な存在であるために怒りを持たずともアレンは効力を発揮できたが、禍世の首を刎ねた後その反動でどこかへ飛んで行ってしまった。
その後は異国へ旅立つと言って黒檀童子一行の解散を犬吉と猿帝都に宣言し、二人のそれぞれの行く先を聞いて見送った後、ビヒモや神楽と共に「heavenly yard」へと帰って行った。
犬吉 (いぬきち) (Inukichi)
猿帝都(さるていと)(Saruteito)
結局「刀」は神楽が持ち出したことで行方不明になっており、目的こそ達せなかったが旅の中で様々なことを学べたと満足し、三人でまた再会することを約束して故郷へと帰って行った。
異国人
エルルカ=‘Ma’=クロックワーカー (Elluka "Ma" Clockworker)
自らの新しい身体となる存在を探しており、ルカーナ=オクトとサテリアジス=ヴェノマニアの子孫にして巨大な魔力の持ち主である禍世に目を付け、彼女の心に付け入る形で「転身の術」を使いお互いの身体を交換し、黒髪の和風美女の姿になる。その後1年間は「転身の術」による負担で力が一時期弱まってしまい、かなり危険な嫉妬の器「二丁の鋏」には手を出さず、殆どフリージス財団商館に籠っていた。力を取り戻した後は改めて嫉妬の器「二丁の鋏」を手に入れに禍世が死んだ後の仕立屋を訪れるも、中身が別人になっていたことに気付き驚愕する。そして「二丁の鋏」に宿る神楽から禍世の話を取材し、改めて人魚こと嫉妬の悪魔ラハブを追い詰め、神楽の身体ごと鋏の中に戻した。
同じ商館にいたビヒモとは互いの存在に気付いていたが、レヴィアとしての記憶からかお互いに無視を決め込んでいたらしい。その後は本国へ戻るフリージス財団商会と共に蛇国を後にした。
ペリエ=キューティ=マーロン (Perrié Cutie Marlon)
フリージス財団は深い繋がりを持っていたマーロン王家が王位を追われ、マーロン国の植民地であったマイスティア合衆国が独立を果たした事で全盛期より力を失っており、彼女自身も円尾坂の大火で財産や使用人を失うが、幕府への借りを作る為に円尾坂の復興金を寄付した。本国で蛇国の着物が流行っているため、三六家の呉服屋とは懇意である。
フリージス財団が成立後から秘密裏に行っていた不老不死の研究の成果で、四十代近くで子どももいるにも関わらず、禍世が「お嬢さん」と勘違いする程の若さを保っている。食べれば不老不死になれる「人魚」の噂を聞き、商船で本格的に捕獲しようと躍起になっている。後に本部から帰国命令が出た為、蛇国を出る事を希望していた阿南と共にマイスティア合衆国に戻るが、一番の目的である開国は果たせなかった為、今度蛇国に戻る時は軍艦を引き連れて脅そうと決意しており、10年後に有言実行し開国を果たした。
既婚者で息子がおり、息子は現在法律について勉強しているとのこと。ガレリアン=マーロンの先祖にあたる。
キジ=ヤレラ (Kiji Yarera)
いずれ後を継ぐ為の勉強として蛇国に3年前から派遣されてきた。事業の一環として対立関係にあるフリージス財団と同様に円尾坂の復興に奔走していた頃に、円尾坂に住む三六三九に出会い、同じ緑の髪から意気投合し付き合うようになるが、異人を嫌う彼女の父・悔からは交際を反対されていた。自らの地位を誇示することはなく一途な青年であり、三九の妹の燐からも好印象で、神楽も時折二人の恋路を微笑ましく見守っていた。
三九が妊娠した事をきっかけに、彼女との結婚を決意し実家への報告のため単身で1ヶ月ほど本国に戻っていたが、蛇国に戻る前に三九が殺されてしまい、彼女とお腹の子の復讐を誓う。独自の調査で犯人が禍世である可能性を突き止め、黒檀童子と対立しながらも禍世の後を追うが、悔を殺し血塗れで山から降りてきた禍世を見て犯人だと確信し刀で斬りつけようとするも、黒檀童子に止められた。
禍世の刑執行を前に三九の父親の悔が反異人「紅衣衆」の一員であったことを突き止めており、禍世の三六一家殺害の真相が悔への復讐であること、幕府と紅衣衆の全面戦争で円尾坂が戦火に巻き込まれてしまうことを防ぐために禍世が真相を隠したまま処刑されることを望んでいる事を、彼女と短い間ながら家族として過ごした黒檀童子に伝えた。帰国命令が出た為蛇国から出る事になるが、後継者としての勉学を終えた後に必ず三九の眠る円尾坂に戻ることを黒檀童子に宣言し、また会おうと握手を交わした。
その他
おゆか/ユカ=ムスビ (Oyuka/Yuka Musubi)
禍世のことは娘のように思っており、家族を失い気がふれてしまった禍世の事を誰よりも気にかけていた。禍世が人斬りの犯人として処刑された後も、夫に内緒で晒し首の下に通っており、同郷である岡っ引きの栄吉になるべく丁重に葬って欲しいと頼んでいた。
初代猿帝都/シャルテット=ラングレー (Saruteito/Chartette Langley)
晩年に蛇国が戦国時代に突入した際、旧知であったエルルカ=クロックワーカーやグーミリアと再会し、彼女らや流浪の剣士ガオウ=オクトと共に現幕府側の勢力に付いた。ジェルメイヌの身体をアビスIRことジュリアIRから解放したいという思いから、ジュリアIRに単身で挑むが、年老いた身では到底叶わず、その身は焼き尽くされた。ジュリアと戦う直前に「二丁の鋏」に加工し封印を施した嫉妬の器を、エルルカたちにすら内密にしてガオウに託しており、以降嫉妬の器はガオウの子孫である奥戸家に守護されることになる。
初音蛇姫 (Jahime Hatsune)
異国から来た魔道師ジュリアIR(後のジュリア=アベラール)を味方につけていたが、涜革家はそれに対抗してエルルカ=クロックワーカーとその弟子グーミリア、異国の剣士ガオウ=オクト、刀鍛冶のシャルテット=ラングレー(猿帝都)を味方につけ、549年の「蛇ヶ原の戦い」で涜革家が勝利を収める。その後蛇姫は天読の地へ逃れ潜伏していたが、ジュリアIRに見限られ殺された。
悪徳のジャッジメント (Judgment of Corruption)
2011年6月にニコニコ動画に投稿された楽曲。七つの大罪の【強欲】のストーリーを描く。
悪ノPの一言
ストーリー
舞台はエヴィリオス地方の北に位置する国・神聖レヴィアンタの中心にそびえ立つ「暗星裁判所」。裁判官ガレリアン=マーロンは、世界各地の異常気象を受けて何度も行われてきた「魔女裁判」に疑問を抱いていた――。
キャラクター
ガレリアン=マーロン (Gallerian Marlon)
マーロン王家の血筋を汲むカイル=マーロンの子孫で、貴族ガンダルフ=マーロンとエルルカとの間に生まれた青年。後世では「収集家 (コレクター)」とも呼ばれる。
法の番人としての自らの立場を利用して、不当な判決と引き換えの賄賂による蓄財や証拠品の私的接収など犯罪行為に手を染め、これら司法の私物化から暗星庁最大の汚点と語られる。それも全て娘を元に戻すための「大罪の器」の収集の一環である。
983年、トニー=オースディン将軍の裁判について癒着が判明、「レヴィアンタ内乱」の原因を作る。暴動の中、激怒した民衆に自宅を放火され死亡した。死の前年に千年樹の森に「映画館」を建設しており、彼の莫大な遺産がそこに遺されているとの噂が流れる。
Ma(エムエー)/ 首藤禍世(カヨ=スドウ)(Ma/Kayo Sudou)
年齢:NO DATA
国籍:NO DATA
人種:蛇国人
宗教:NO DATA
脚本家。蛇国のキモノを纏い、眼鏡をかけた黒髪の美女。960年、魔女の疑いをかけられ被告人として裁判に出廷した。かつて裁判で死刑となったエルルカと顔が似通っている。
ガレリアンの友人だが同時に不倫関係にもあり、妻の存在があるためガレリアンからは煙たがられている。
最初にガレリアン出会ったのは裁判所。魔術特例法違反などで裁判にかけられるが無罪となる。
真実の歴史として、ガレリアンの元へ「ユキナ=フリージス」著『悪ノ娘』の直筆稿を持ち込み、これを元にした映画への出資と小説に登場した「大罪の器」収集を持ちかける。一度はすげなく断られたものの、”娘”を利用することで、ガレリアンに「大罪の器」を自主的に集めさせている。
ガレリアンの死後は彼の持つ「大罪の器」を相続し、死の間際にガレリアンが作った映画館に収集品たちを移した。器たちからは「時の魔道師」と呼ばれている。楽曲の声は巡音ルカが担当。
その正体は、レヴィア、イリーナ、イブの魂が融合した存在である。E.C.611年に起こった「メリゴド高地の決闘」時、三人の魔術がぶつかり合った際に三人の魂が融合した。
ミッシェル=マーロン (Michelle Marlon)
ガレリアンはミッシェルの死亡後も、ミッシェルは生きていると信じていたがその正体は「Ma」がガレリアンの娘に仕立てた大罪の器「ぜんまい仕掛けの人形」。
奥戸我門 / ガモン=オクト (Gamon Octo)
ブルーノ=ゼロ/シグルズ (Bruno Zero/Sigurð)
ロキ=フリージスの死後、ガレリアンの執事となる。
冥界の主 (Master of The Hellish Yard)
悪魔たちから「冥界の主」と呼ばれ、「Ma」からは最後の器に関わる者とされている。楽曲の声はGUMIが担当。
映画館の住民 (Theater Residents)
人形館長/法廷の主 (Master of The Court)
ガレリアンの家に火が放たれた際に酷い火傷を負い、映画館に移された後もその命が尽きかけようとしていたが、マーロン・スプーンによって救われ復活した。
父親の跡を勝手に継いで映画館の館長兼法廷の主となり、父の見真似で映画館を訪れた人間を裁判にかけ、死刑判決を下し続けている。その正体はイリーナ=クロックワーカーこと、レヴィアンタ魔導王国の女王、アリス=メリーゴーランド。
墓場の主 (Master of The Graveyard)
従者 (サーバンツ) (Servants)
その正体は、悪食時代の「神の双子」であるアルテとポロ。
従者 (サーバンツ) (Servants)
その正体は、悪食時代の「神の双子」であるアルテとポロ。
歯車 (Gear)
墓場の主からは「アダムの魂」と呼ばれている。時計塔の歯車となって人形館長を救った為、力を失い映画館への干渉が不可能となる。
その正体はアダム=ムーンリット。
メリゴド高地での決闘の際、憤怒の器に憤怒の悪魔セト=トワイライトと共に宿っていたが、決闘の衝撃により憤怒の器から吹き飛ばされ、以後は強欲の器に宿るようになる。
待つ者 (Waiter)
イレギュラー (Irregular)
世界の終末直前に人形館長が産み落としたが、世界は崩壊してしまった。
「master of the Heavenly yard」でも登場し、アダムの魂と融合してイレギュラーな「アダム」となった。
ネメシスの銃口 (The Muzzle of Nemesis)
2014年8月にニコニコ動画に投稿された楽曲。GUMIをヴォーカルとし、七つの大罪の【憤怒】のストーリーを描く。
ストーリー
エヴィリオス歴983年。USE暗星庁の裁判官・ガレリアン=マーロンが人殺しの将軍・トニー=オースディンを無罪にしたことで、レヴィアンタの内乱が発生。
炎が燃え盛る家には、男に銃口を向ける緑髪の少女がいた。少女の名前はネメシス=スドウ。この時代における憤怒の器・黄金の鍵の所有者でもある。
男の名前はガレリアン=マーロン。USE暗星庁の裁判官として悪事を働いていたが、実は暗星庁特勤部隊・PNの首領にして、一番目のサンタだった。
一方ネメシスは、この時代におけるペールノエルの構成員。コードネームは「eight」だった。彼女は昔、ガレリアンからの命令で自分の恋人をリボルバー銃で殺害した。
その直後に自分自身も撃ったが、なぜか死ぬことはできなかった。彼女はその後、ガレリアンへの復讐のために生きてきたのだ。
彼女は燃え盛る家の中でガレリアンに対し被告人からもらった賄賂をもらった相手に返すよう要求するが、彼はこの交渉を拒否した。
キャラクター
ネメシス=スドウ / 冥界の主 (Nemesis Sudou)(Master of the Hellish Yard)
この時代における憤怒の器・黄金の鍵の所有者。所持しているリボルバー銃は元々は恩師の宝物である。
とある森の廃屋で生まれ、幼少時は父親の顔を知らずに育った。少女時代にはエルフェゴートの不良少年グループ『ゼウス』に所属しており荒れた日々を送っていた。過去にこの時代のペールノエルのリーダー・ガレリアン=マーロンの命令で恋人をリボルバー銃で殺害した。その直後に自分も撃ったが、憤怒の悪魔と契約していた為に死ぬことができなかった。その後は恋人の弟ガモンに説得されガレリアンへの復讐の為に生きてきた。屋敷に火を放った後「冥界の主」としてガレリアンに対し被告人からもらった賄賂をもらった相手に返すよう要求するが、彼はそれを拒否した為、父親をリボルバーで打ち殺した。
ガレリアンを殺害した罪で投獄されるも、恩赦で解放され民からは悪徳裁判長を殺した「英雄」として祀られ、反USE組織タサン党の副党首に就く。その後はレヴィアンタの内乱で機能を停止したUSEの中で頭角を現してエルフェゴートの政権を奪取、晩年は「独裁者」となる。この間、リボルバー銃でさらに4名殺害している。
エルフェゴートの独裁者となった彼女がルシフェニアに進軍したことをきっかけに世界中を巻き込んだ戦争となり、戦争の末期に彼女が使用した新兵器『罰』によって世界(「サードピリオド」)を滅ぼすことになる。彼女自身にはその自覚は無くあくまで、『エヴィリオス』という名の『地獄』を滅ぼしたという認識である。
その正体はMaが「純粋な存在」になるべくMaから分離され、彼女の子供として転生したレヴィア=バリーゾール。『罰』により世界を滅ぼし、自分自身さえも巻き込んだが悪魔との契約により死ぬ事はできなかった。しかし魂と肉体は分離してしまい、肉体は『罰』の元となった人工生命体『少年』を求め『grave yard』を彷徨うだけとなり、魂であるレヴィアは過去の記憶の中に閉じこもってしまっていたところをアレンとミカエラ、グーミリアの介入により全ての記憶を思い出し肉体を取り戻す。
その後はアレン達と共に『罰』による破壊を受けなかった『EVILS THEATER』へと向かう。
楽曲「最後のリボルバー」では、恋人との幸せな時間を思い出しつつも最愛の人を打ち殺した彼女の姿が描かれている。「ネメシスの銃口」のPVではジズ・ティアマを飼っていた描写がある。
ガレリアン=マーロン (Gallerian Marlon)
ネメシスから被告人からもらった賄賂をもらった相手に返すよう要求されるが、彼女の要求を拒んだ。怠惰の器「クロックワーカーズ・ドール」を死んだ愛娘ミッシェルと思い込んでおり、最期までネメシスを娘として見ることはなかった。しかし、最後に彼女に向かって、「ありがとう」と言い残している。
ミッシェル=マーロン (Michelle Marlon)
ガレリアンはそれ以降、Maによって怠惰の器「クロックワーカーズ・ドール」を生き返ったミッシェルと思い込んでいる。
ニョゼ=オクト / シャクソン (Nyoze Octo / Shakuson)
ガレリアンによって無実の罪で投獄され、脱獄し恋人のネメシスのもとに身を寄せていたが、ガレリアンの指令を受けたネメシスによって冬にリボルバーで打ち殺された。銃口を向けられつつも最後までネメシスに優しい顔をしていたという。
ガモン=オクト (Gamon Octo)
最後にはネメシスの放った「罰」の巻き添えになった。
Ma / 首藤禍世(カヨ=スドウ)(Ma/Kayo Sudou)
彼女はこの世界の崩壊を予測しており、生き延びるためガレリアンに大罪の器を集めさせ、「純粋」な存在になろうとした。
「純粋なる存在」になるには「純粋なる悪意」であるレヴィアとイリーナが邪魔だったため、2人を排除し空いた穴を他の悪魔を補充するという乱暴な答えを導き出した。
しかし終末直前に自らの出生を知り絶望したネメシスに銃殺される。
ジズさん (とてもすごいタコ) (Ziz-san/Very Amazing Octopus)
その正体は冥界の主の命令で寄こされた憤怒の悪魔、「セト=トワイライト」。
レヴィア=バリーゾール (Levia Barisol)
記憶がセカンドピリオドの頃にまで戻っていた為、ネメシスの生涯を見てもそれらを全て妄想と判断したが『BLACK BOX』の『イレギュラーシステム』により自分自身の人生を追体験した事で、サードピリオド創世の記憶や『エルルカ=クロックワーカー』として過ごした記憶、ネメシスとして転生に至るまでの全てを思い出した。
なお、彼女の発言から神や精霊、大罪の悪魔の正体はオーバーテクノロジーが栄えたセカンドピリオドの人間であった事が判明した。
ポストマン (Postman)
正体は本物のポストマンに扮したアレン=アヴァドニア。魂を失ったネメシスの肉体による『世界の無限破壊』を止めるために、『イレギュラーシステム』を発動させネメシスの魂であるレヴィアの記憶を取り戻させた。
本物のポストマンは鏡音リンがモチーフである事が判明し、master of the heavenly yardで本物のポストマンがリリアンヌであることが判明した。
master of the heavenly yard
2017年8月のコミックマーケット92で頒布された楽曲。これが9年間にわたるシリーズ最終作となる。鏡音リン・レン・初音ミク・巡音ルカ・MEIKOをヴォーカルとし、全12章・15分に及ぶ大作となっている。
ストーリー
タサン・エルフェゴート総統ネメシスによって兵器『罰』がエヴィリオス地方全土に放たれたことによって世界は崩壊し、あの世とこの世の境目が曖昧となった世界において、大罪契約者や時の英雄、様々な人達がそれぞれの目的を持って現れる。
悪ノ召使アレンの行動によって過去を思い出したネメシスは、滅びた世界において残る「鍵」を解き放とうとしているアレンと共に「EVILS THEATER」へ向かう。
キャラクター
「master of the heavenly yard」では、『悪ノ娘』を始めとする過去の悪ノ大罪シリーズに登場した大罪契約者やその背後にいたキャラクターなどが全て登場し、様々な思惑の元行動する。
ここではその一部を紹介する。
アレン=アヴァドニア (Allen Avadonia)
ネメシスと共に地上に残る『鍵』を解き明かすため「EVILS THEATER」に向かい、そこでガモンが「BLACK BOX」によって大罪狩りを行なおうとしている事を知る。標的になっている大罪契約者が多数いる事からネメシスと共にルシフェニアへと向かう。
タサン・エルフェゴートの兵隊と交戦しているルシフェニア軍にガスト=ヴェノムの傭兵団を引き連れて加勢し、戦いが終わった後リリアンヌの手がかりを求めてネメシスと共にベルゼニアのバニカの元へと行く。そこでバニカ一行を味方に加え再び「EVILS THEATER」へと向かい、そこでリリアンヌと再会するも、リリアンヌは既にMaに憑依されていた。
世界か姉かの選択を迫られるも、自らの人生を思い返し、リリアンヌと世界どちらも救う事を決意。憤怒の器''グリム・ジ・エンド''を使いリリアンヌとMaの分離に成功する。
その後、「heavenly yard」でシックルやビヒモからサードピリオドを含む世界の真実を知る。最後にリリアンヌと共に2人で「Re_Birthday」を発動させ、新たな世界「フォースピリオド」を創造した。
フォースピリオド以外の並行世界においては「アレン=アヴァドニア」は悪者のようである。(「拷問塔は眠らない。」、「アンロックシティ」)
ネメシス=スドウ (Nemesis Sudou)
アレンと共に行動しているが、世界の再生を強く望んでるわけではない。その目的はあくまでアレンがどんな選択をするか見届けることである。その為、もしもアレンが間違った選択をしたら、もう一度世界を滅ぼそうと考えている。
ルシフェニアでは敵味方問わず吸収した「BLACKBOX」を金色の銃弾を撃ち込んで破壊し、捕らわれた魂たちを解放した。
その後、「EVILS THEATER」にてMaと戦うアレンに協力。Maに吸収されそうになるが、転身の術を用いて、自らの精神をクロックワーカーズ・ドールに移す事でこれを回避した。
全ての決着が着き、アレンとリリアンヌによってフォースピリオドが創造された後は真の姿であるレヴィアに戻り、シックルや弟のビヒモ、エルド達と共にSNSチャットグループ「エヴィリオス」でフォースピリオドについて語っていた。評価はおおむね好評の様子。
眠らせ姫 (Sleep Princess)
その正体はイブと契約したガレリアンの娘ミッシェル=マーロン。世界崩壊の際ガレリアンと再会した後、怠惰の大罪契約者となり(その際に衣装がマルガリータと同一のものになっている。)行動していた。イブとの契約により雷の魔術や催眠術、「gift」などを行使できるが力を多用すると自我がイブに侵食される模様。
冥界でガレリアンに召喚され、グーミリア達と交戦するが催眠術がヴェノマニアに相殺された事で形勢が不利になりガレリアンと逃走する。その後はリリアンヌに憑依したMaに取り込まれたがアレンにより解放された。
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、リリアンヌとアレンの「Re_Birthday」発動後、何らかの経緯でアルスから依頼を受けたガレリアンと共にタサン・エルフェゴートの兵士をまとめる為、サードピリオドに残留する。
ミカエラ / マイケル=アークロウ (Michaela/ Michael Arklow)
ネメシスと別れた後にリリアンヌと再会し、彼女に眠らせ姫への対抗手段としてクロックワーカーズ・ドールを授ける。この際に自分はもうリリアンヌを恨んでいない事、苗木だった頃に育ててもらった事に感謝している事を伝えた。その後異変が起きた事を知り、映画館へと移動する。Maとの決戦時には「ぜんまい仕掛けの子守唄」を世界中の魂達と共に歌い、Maの動きを封じた。リッチ=アークロウは実の兄である事や、本名がマイケルという事が後に判明した。
また、グーミリアがセカンドピリオド時代の婚約者だったということも判明した。
リリアンヌ=ルシフェン=ドートゥリシュ (Riliane Lucifen d'Autriche)
ルシフェニア王宮で両親と再開した後、王宮の魂たちとパーティーを行っていたところ、「眠らせ姫」のgiftによって魂たちが眠らせられ、困惑していたところ、「大罪狩り」を目的とするタサン・エルフェゴート軍によって捕まりそうになるが、間一髪でクラリスによって救出され、その後は大地神ミカエラの元へ行った。
大罪の悪魔達と協力して眠らせ姫を止めることを決意し、冥界でグーミリアや、ヴェノマニア公、カヨ=スドウと出会い、冥界でプリム=マーロンと「眠らせ姫」ミッシェルとガレリアンと交戦するが、冥界から吹き飛ばされ、「EVILS THEATER」へ向かった。
そこでガレリアンやガモン=オクトと再会し、対峙するが、Maによってカヨやヴェノマニア公と共に吸収される。その直前にアレンにガラスの小瓶で『必ず助けなさい!』と指示し、最終的にMaが滅ぶ直前に分離した。
そしてビヒモによって方舟「クライムワン」に案内され、アレンと再会し、黄金の鍵を「BLACKBOX」に差し込み、「Re_Birthday」を発動して新世界であるフォースピリオドを創造した。
バニカ=コンチータ (Banica Conchita)
旧ベルゼニアにある幻想のコンチータ館にてネメシスとアレンと接触。ネメシスと共にタサン党や「EVILS THEATER」について話し、リッチやイーター、アルテとポロと共に「EVILS THEATER」へ向かい、アレンとネメシスがガレリアンの元へ行く時に、廊下でガモンと対峙足止めした。
後にリリアンヌやカヨ、ヴェノマニア公ら他の大罪契約者達と共にMaに吸収されるが、最終的に分離した。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオドの創造後もサードピリオドに残留し、(アレンとリリアンヌが創生した)新しい世界はこれまでの世界と似たものになるであろう、ならば我々は違う世界へ旅立とう。」と言って、セトがバニカに渡した「NEO BLACKBOX」を映画館に運び込み、映画館を新たな箱舟にし、さらなる悪食を求めてリッチやイーター、アルテとポロなどの従者達、そしてお腹の中にいる『彼』と共にフォースピリオドでは無い並行世界へ旅立った。
並行世界に到着したあとは、さらなる悪食の追求や、現地の巨大生命体について研究している様子。
『アウトロー&リッチゲート』では、はぐれてしまったリッチを迎える為に仲間たちと共に一度サードピリオドへ帰還している。
サーバンツ (Servants)
主であるバニカと共に幻想のコンチータ館にいた所をネメシスやアレンと接触。
その後はリッチ、バニカ、イーターと共に映画館へ移動し、タサン党の兵士を捕縛し、拷問を加えて映画館の情報を聞き出した。
Maとの対決の際はリッチと共に「ぜんまい仕掛けの子守唄」を歌った。
全てが終わり、アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後は、主バニカやリッチ、イーターと共に並行世界へ旅立った。
その正体は神の双子ヘンゼルとグレーテル。(性格はヘンゼルとグレーテルの最初の転生体であったアルテとポロに似ている。)
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、並行世界へ旅立つ前に映画館の掃除をしていた際に、実の父の記憶を有してないアルテは、父親が綺麗好きでないことを知る。
そこでアルテは自分の記憶を取り戻すカギになるかもしれないレコードを見つけ、音楽をかけるが、「結果的に別に取り戻したところで何かが変わるわけでもない、時間は無限なようで無限ではない。肉体も動揺に魂も腐ってしまう。だからこそ旅に出るのだ」と結論付け、バニカが呼ぶ声を皮切りにジュークボックスの電源を切った。
レコードを聞いている途中、「第2の父」であるアダムに聞いたアカシックレコードについても考えていたが、上記のことを思って深堀はしなかった。アダムのことをそう思えるまでには丸くなっていた様子。
サテリアジス=ヴェノマニア (Sateriasis Venomania)
世界の崩壊によってヴェノマニア公の魂は冥界から抜け出し、旧アスモディンの幻想のヴェノマニア館で再びハーレムを作っていた。冥界の主であるグーミリアによって冥界へ戻され、リリアンヌとカヨと出会う。
「困っている女性は放っておけない」として2人の旅路に同行し、冥界で眠らせ姫ことミッシェルと交戦して色欲の悪魔の術である洗脳を使ってミッシェルを撃退するも、その衝撃で冥界から吹き飛ばされる。
その後は「EVILS THEATER」でリリアンヌ、カヨと共にガレリアンやガモンと対峙する。後にリリアンヌやカヨら他の大罪契約者達と共にMaに吸収されるが、最終的に分離した。リリアンヌとアレンによる「Re_Birthday」発動後、フォースピリオドへ旅立った。
カヨ=スドウ(Kayo Sudou)
世界の崩壊によってカヨの魂は冥界から抜け出し、旧蛇国にある幻想の円尾坂で夫を待ちながら仕立てを行っていたが、グーミリアによって冥界へ連れ戻される。
そしてリリアンヌやヴェノマニア公と出会い、リリアンヌに「三六燐」を殺害したことを謝罪。
ガレリアンとミッシェルの逃亡後、冥界から吹き飛ばされ、ヴェノマニア公とリリアンヌと共に「EVILS THEATER」へ向かった。
映画館ではリリアンヌ、ヴェノマニア公と共にガモンやガレリアンと対峙する。後にリリアンヌ、ヴェノマニアら他の大罪契約者達と共にMaに吸収されるが、最終的に分離した。そしてリリアンヌとアレンの「Re_Birthday」発動後、フォースピリオドへ旅立った。
ガレリアン=マーロン (Gallerian Marlon)
娘のミッシェルやガモン=オクトと再会し、ガモンと共に「法廷の主」の終末による世界再建を目指し、人形館長であるイリーナが産んだイレギュラーの双子であるアダムとイブを使った計画を始動する。
幻想のレヴィアンタの裁判所で、裁判を行っていた。冥界の主であるグーミリアによって一度冥界に呼び戻されるが、ミッシェルと共に同じく呼び戻されたリリアンヌ、カヨ=スドウ、ヴェノマニア公の3人と対峙する。しかし、戦況が悪くなり、ミッシェルに雷の術で冥界の結界を壊させ、「EVILS THEATER」に逃亡した。
「EVILS THEATER」で再びリリアンヌ達と対峙する。バニカによって妨害されMaに吸収されるものの、最終的に分離した。
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、リリアンヌとアレンの「Re_Birthday」発動後、何らかの経緯でアルスから依頼を受け、ミッシェルと共にタサン・エルフェゴートの兵士をまとめる為、サードピリオドに残留する。
ガモン=オクト (Gamon Octo)
ガレリアンと共に「法廷の主」の終末による世界再建を目指し、人形館長であるイリーナが産んだイレギュラーの双子であるアダムとイブを使った計画を始動する。
そのためにかつて自身が党首を務めていたタサン党を集め、「世界を救うためには成さねばならぬ事がある」としてリリアンヌを始めとする「大罪狩り」を命じる。
映画館でリリアンヌ達と対峙した際、突如として浮上したMaによって取り込まれ、消滅の寸前にアレンに対し「世界を救いたくば、魔女と同化した悪ノ娘を殺せ!」と言い残して消滅した。
その後、ガモンの魂はアダムとイブによる早すぎた「Re_Birthday」によるサードピリオドの無限ループを行う世界へ巻き戻り、原罪物語の時代において「ガモン=ループ=オクトパス」となった。
アルス=ルシフェン=ドートゥリシュ (Arth Lucifen d'Autriche)
世界の崩壊によってアルスの魂は天界「heavenly yard」から地上に帰還し、幻想のルシフェニア王宮にて娘リリアンヌと共にパーティーを行っていた。
リリアンヌを狙った「眠らせ姫」のgiftによって眠らせられる。目を覚ました後、リリアンヌを狙うタサン・エルフェゴート軍を足止めする為に、かつての三英雄レオンハルト、マリアム、赤鎧の女剣士ジェルメイヌらと共に戦うことを決意し、自軍の指揮を取った。
その最中、「BLACKBOX」によって魂が吸収されることを危惧し、一時ルシフェニア王宮に避難するが、打開策が見つからない絶望的な状況に悩まされる。そこに突如、アレンらと別行動したネメシスが現れる。アルスは生前、馬車の事故から不完全な肉体で蘇生した経験を持ち、魂を気配から判別する能力を得ていたため、容姿が変わっていても彼女の正体が三英雄エルルカ=クロックワーカーであることにいち早く気が付き、冷静な態度でネメシスに後を託し、彼女の活躍により事なきを得た。
自軍の魂たちが回復した後、再び軍を率いて「EVILS THEATER」に向かい、Maと対峙するアレンを支援するため、今度は映画館への攻撃を指揮した。そしてアレンとネメシスがリリアンヌを取り込んだMaと戦っている際には、「ぜんまい仕掛けの子守唄」を歌って支援した。
アレンとリリアンヌのフォースピリオド創造後は生前に「後悔しているならば、『死者の国』を治めればよろしいでしょう」とリッチに言われたことを思い返し、残ると決めた魂たちを導く為、サードピリオドに残留することに決意を固める。
自分と同じくサードピリオドに残った人々を支援する傍ら、残された2つの問題への解決に向けてガレリアンとその娘ミッシェルにタサン・エルフェゴート軍の件を任せ、バニカから屍兵「アウトロー」には人であった者の魂が宿っているという事実を聞き出す。そして生前の事故から一命を取り留める原因となったリッチと約500年ぶりにルシフェニア王宮で接触し、アウトローとなった魂たちの解放に協力を要請した。
ジェルメイヌ=アヴァドニア (Germaine Avadonia)
世界の崩壊によってジェルメイヌの魂は地上に帰還し、幻想のルシフェニア王宮にて開催されていたパーティーに参加していたところをgiftによって眠らせられる。その後は起き上がり、アルスや養父レオンハルト、義弟アレンと共にタサン・エルフェゴート軍への戦いを指揮した。「BLACKBOX」によって吸収されそうになるがネメシスの一撃によって事なきを得る。味方の魂たちが回復した後は、アルス達と共に「EVILS THEATER」に向かった。
アレンとネメシスがリリアンヌの体を取り込んだMaと戦っている時、アレンを助けるために「ぜんまい仕掛けの子守唄」 を歌ってMaの動きを止めた。Maの敗北によってアレンが地面に落下したとき、ジェルメイヌは悪魔に変身したカイルに乗ってアレンを救出した。アレンとリリアンヌの「Re_Birthday」発動後、フォースピリオドへ旅立った。
イブ / イブ=ズヴェズダ (Eve/Eve Zvezda)
人形館長ことイリーナに宿っていた双子のイレギュラーと、Maから解放されたイブの魂が融合し神の双子として生まれた存在で、髪の色はオリジナルのイブとは違い金髪。
人形館長が宿していた双子のイレギュラーはイブとアダムの魂と融合したことで自我を獲得し、旧エルフェゴートでイブはミッシェル=マーロンと契約を結んで、ミッシェルに「怠惰の悪魔」の力を授けた。
その後、「EVILS THEATER」にてリリアンヌやヴェノマニア、カヨとミッシェルやガレリアンらと共に対峙した。
Maがリリアンヌ達を取り込んで映画館の外にいる人々を攻撃した時、イブは攻撃を無効化し、大罪契約者を吸収したMaを裏切る。その間際、アダムと共に早すぎた「Re_Birthday」を発動させた。その影響により映画館の崩壊と同時に気絶し、アダムとガモンと共に「BLACKBOX」に吸い込まれ、神のいなくなったサードピリオドの無限ループを行う世界へと巻き戻り、原罪物語の時代で再び「イブ=ズヴェズダ」となった。
アダム / アダム=ムーンリット (Adam/Adam Moonlit)
人形館長ことイリーナに宿っていた双子のイレギュラーと、映画館の歯車となったアダムの魂が融合し神の双子として生まれた存在で、髪の色はオリジナルのアダムとは違い金髪。
旧エルフェゴートで自分の力を使って「EVILS THEATER」をそれを浮遊させた。その後、「EVILS THEATER」にてリリアンヌやヴェノマニア、カヨとミッシェルやガレリアンらと共に対峙した。
Maがアレン達を攻撃している間、アダムは母アリス=メリーゴーランドの声を聞き、それに流されるまま早すぎた「Re_Birthday」をイブと共に発動させる。その影響により映画館の崩壊と同時に気絶し、イブとガモンと共に「BLACKBOX」に吸い込まれ、神のいなくなったサードピリオドの無限ループを行う世界へと巻き戻り、原罪物語の時代で再び「アダム=ムーンリット」となった。
Ma
その正体はイリーナでも、イブでも、レヴィアでもない人格で、確固たる魂を持たずに生まれた「自分自身」の存在を証明するために行動する。
終末直前、イリーナとレヴィアの魂を排出し、イブの魂も失い、ネメシスによって殺害されたMaだったが、イリーナ=人形館長によって怨念として蘇り、リリアンヌの中に潜んでいた。
7つの悪魔を取り込んだ魔女と呼ばれ、「自分自身」を証明するために、リリアンヌ達がガレリアン達と対峙した時、リリアンヌの中から浮上し、彼女の精神を乗っ取った。
浮上した後は、「真の純粋なる存在」になろうとリリアンヌを初めとするその場にいた「悪魔と最も相性がよかった」大罪契約者達6人を全員取り込み、映画館の外にいるアルスらを雷の魔術で攻撃し、さらに残るネメシスも吸収しようとするものの、ネメシスは直前にクロックワーカーズ・ドールに精神を移したことでこれを回避。
さらに、アレンが使う憤怒の器''グリムジエンド''によって、リリアンヌから分離されてしまう。
最終的にミカエラを中心とするサードピリオドの人々の歌う「ぜんまい仕掛けの子守唄」を受けて行動を止められ、最期はアレンによって倒された。
エヴィリオスシリーズ後半部の黒幕であり、ガレリアンやネメシスが狂った原因でもあり、世界が滅亡した間接的な原因でもある。
グーミリア / 冥界の主 (Gumillia/master of the hellish yard)
世界の崩壊後に創造神シックルとミカエラと再会し、世界からセカンドピリオドの影響を排除することを決定し、シックルから大罪契約者を冥界に連れ戻すという使命を課される。
冥界に留めていたヴェノマニア公を始めとする大罪契約者らを取り逃したグーミリアは大罪契約者らを全員再び冥界に連れ戻したが、ガレリアンやミッシェル、リリアンヌらの戦いが勃発し、グーミリアはリリアンヌ側に付いてミッシェルとガレリアンと交戦。
交戦後にリリアンヌらが冥界より吹き飛ばされた後は、冥界「hellish yard」と地上の境界線を修復し、自身も冥界から地上に出発し、リリアンヌとアレンが西の空で再会したことで生じた暗い雲に気づき、それを止めるために「EVILS THEATER」へ向かった。
アレンとネメシスがMaと対峙した際、グーミリアはとても凄いネギを使ってアレンと通信して支援し、映画館の下での戦いに参加した。
アレンによってMaが倒され、アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後は、自身と融合していた仮面のセトと分離し、サードピリオドに残留している様子。
実はセカンドピリオドでミカエラ(マイケル)と婚約を交わしていたことが判明した。
クラリス (Clarith)
世界の崩壊によって「heavenly yard」からクラリスの魂は地上に戻り、旧千年樹の森ミカエラと再会した。そこでアレンについて知る。
ミカエラと共に旧マーロンに移動し、大罪の悪魔達とエヴィリオスで「gift」を使って暴走する眠らせ姫(ミッシェル)に対抗するため、ミカエラはクラリスに神の力を使って「gift」の効力を一時的に効かないようにし、クラリスはリリアンヌの愛馬ジョセフィーヌに乗って幻想のルシフェニア王宮へ向かった。
リリアンヌを救出した後は、リリアンヌになぜパーティーに来なかったかと言われ、「騒がしいのが苦手だったから」と説明した。
マーロンのミカエラの元に行く途中、傲慢の悪魔マリーと出会い、大罪狩りの対象となっているのはリリアンヌを始めとする「歴史上大罪の悪魔と最も相性が良い者」だと教えられる。マリーは他の悪魔の力も必要だと説明し、クラリスはマリーを連れて旧マーロンに向かい、リリアンヌがグーミリアと共に冥界に行くのを見送った。
そしてMaによって引き起こされた異変に勘づいたミカエラは、映画館に移動すると決め、クラリスは悪魔と共に千年樹の森に留まった。その後はMaを止めるため、「ぜんまい仕掛けの子守唄」をサードピリオドの人々と共に歌うことでMaの動きを止めた。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後は、フォースピリオドへ旅立ったと思われる。
カイル=マーロン (Kyle Marlon)
世界の崩壊後、魂だけの存在となったカイルは、リリアンヌが主催するパーティーに参加し、その際にリリアンヌに自身が大罪契約者となったことを明かした。その後、眠らせ姫の「gift」によって眠りにつく。
目を覚ましたあとは王宮の音の間でアルスやジェルメイヌ、キール=フリージス、ユキナなどの人物らと集まり、ルシフェニア王宮を包囲するタサン・エルフェゴート軍について話し、タサン党を足止めするため戦うことを決めた。
戦いではマーロン軍を率いて戦い、「BLACKBOX」がルシフェニア上空に現れたのに気付いたカイルは悪魔の姿を再現して攻撃するも、「BLACKBOX」が作動した瞬間に吸収されてしまい、精神を消耗するが、ネメシスのリボルバーの一撃によって「BLACKBOX」は壊れ、消滅を免れて解放された。
アレンとネメシスがリリアンヌに憑依したMaと対峙した時、彼らを助けるために「ぜんまい仕掛けの子守唄」をサードピリオドの人々と歌い、Maの動きを止めた。
Maの敗北によって映画館が倒壊し、アレンが地面に落下したとき、悪魔化してジェルメイヌを背負って飛び、アレンを救出した。
アレンとリリアンヌによる「Re_Birthday」発動後、フォースピリオドに旅立った。
リッチ=アークロウ (Lich Arklow)
映画館の外に広がる墓場に侵入してきた人々をイーターやアルテ、ポロと共に捕まえて処刑していた。
世界の崩壊後はバニカの元にいた。ネメシスとアレンがバニカに接触し、映画館へ行くと、リッチもバニカと共に映画館へ移動している。
アレンがMaと対峙した際は、Maの動きを止めるべく、大地神ミカエラを始めとするサードピリオド中の人々が歌う「ぜんまい仕掛けの子守唄」をアルテとポロと一緒に歌った。
その正体は大地神エルドの眷属であり、創造の過程において死亡してしまった箱舟クライムワンの乗組員の1人。死後はエルドの森の精霊としてシックルに配置された。その時の姿はローラム鳥であり、馬車の事故で死ぬ運命にあったアルスを泥の人形に変えて蘇生した張本人。
この件をエルドに咎められ、エルドの森から追放される形でマーロンへ移動。その際にグラスの使い方の練習をしていたネイを見つけ、バニカと接触する。以後は森から後を追ってきたイーターと共にバニカの従者となる。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後は、リッチ自身も心残りであったアウトローの問題について、アルスから協力を依頼され、引き受ける。結果、キールに扮して紛れ込んだセトと嫌々ながら行動を共にし、解決に導いた。その後、ロンをアルテ・ポロの元に連れてウラドと再会し、一連の出来事のほとぼりが冷めると、主であるバニカ、アルテ・ポロ、イーターと共に並行世界へ旅立った。
セカンドピリオドではミカエラの兄であり、人造生命学に精通していた人物でもある。後に弟子に迎えたビヒモ=バリーゾールは、リッチをも超える人の身体の専門家になった。
レオンハルト=アヴァドニア (Leonhart Avadonia)
世界の崩壊によってレオンハルトの魂は地上に帰還し、リリアンヌの主催によって行われたルシフェニア王宮でのパーティーの警護をしていたところを眠らせ姫の「gift」によって眠ってしまう。
その後、主君であるアルス、同僚のマリアムなどと共に目を覚まし、リリアンヌを狙い王宮を包囲するタサン・エルフェゴート軍との戦いを指揮した。
戦いの後半で、「BLACKBOX」が敵味方問わず魂を吸収し始めた際、レオンハルトは吸収されずに残っていた数少ない1人であったが、ネメシスのリボルバーによる一撃で事なきを得る。
その後、義息アレンがMaと対峙した際にはサードピリオド中の人々と共に「ぜんまい仕掛けの子守歌」を歌ってMaの動きを止めた。
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、 リリアンヌとアレンによるフォースピリオド創造後、主であるアルスやマリアムと共にサードピリオドに残留し、リッチ=アークロウなどと接触した様子が描かれている。
マリアム=フタピエ (Mariam Futapie)
世界の崩壊によってマリアムの魂は地上に帰還し、リリアンヌの主催によって行われたルシフェニア王宮でのパーティーに参加していたところを眠らせ姫の「gift」によって眠ってしまう。
その後、主君であるアルス、同僚のレオンハルトなどと共に目を覚ますと、リリアンヌを狙って王宮を包囲するタサン・エルフェゴート軍と対峙。
アルスが作った即席ルシフェニア連合軍の一員として幻で作り上げたナイフを的確に投げるなどして戦いを指揮し、途中参戦したガスト=ヴェノム率いるヴェノム傭兵団達と共に大勢のタサン軍を何度も撃退した。また、ジェルメイヌやアレンらが大砲によって攻撃された際にはマリアムは2人を始めとする人々を安全な王宮まで待避させ、無謀なジェルメイヌを「ルシフェニア革命の指導者がいると心強い」と称した。
戦いの後半で、「BLACKBOX」が敵味方問わず魂を吸収し始めた際、マリアムは吸収されずに残っていた数少ない1人であったが、ネメシスのリボルバーによる一撃で事なきを得る。
ネメシスがエルルカということ自体には気づいていなかった様子だが、アレンに問いただしてエルルカだということを知り、感慨深い表情を浮かべていた。
その後、アレンがMaと対峙した際にはサードピリオド中の人々と共に「ぜんまい仕掛けの子守歌」を歌ってMaの動きを止めた。
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、リリアンヌとアレンによるフォースピリオド創造後、主であるアルスやレオンハルトと共にサードピリオドに残留し、リッチが連れて来たアウトローであった魂たちをルシフェニア王宮にて案内する様子が描かれている。
キール=フリージス (Keel Freezis)
世界の崩壊によってキールの魂は娘ユキナ達と共に地上に帰還し、リリアンヌ主催によって行われたルシフェニア王宮でのパーティーに参加していたところを眠らせ姫の「gift」によって眠ってしまう。
その後、目を覚ましてリリアンヌを狙って王宮を包囲するタサン・エルフェゴート軍を見て、助言としてアルスたちに「彼らは自分が覚えている範囲での物を想像出来る」と指摘した。
その後、アレンがMaと対峙した際にはサードピリオド中の人々と共に「ぜんまい仕掛けの子守唄」を歌ってMaの動きを止めた。
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後、娘ユキナと共にルシフェニア王宮の鏡の間にいる様子が描かれている。セトはキールが自身のクローンであり、魂が似ていることを利用して彼に成り済ましていた。
ユキナ=フリージス (Yukina Freezis)
世界の崩壊によってユキナの魂は父キールらと共に地上に帰還し、リリアンヌ主催によって行われたルシフェニア王宮でのパーティーに参加していたところを「眠らせ姫」のgiftによって次々と倒れていく人々を目撃した後、自身も眠ってしまう。
その後目を覚まし、王宮の音の間にアルスや父キール、ジェルメイヌやカイルらと共に王宮を包囲するタサン・エルフェゴート軍を見て、父キールが唱えた「彼らは自分が覚えている範囲での物を想像出来る」という事を認めなかったリリアンヌ=ムーシェ(リリィ)に対して、リボルバー銃を想像してリリィに向けて発砲して信じさせた。戦いの後半に現れた「BLACKBOX」に対し、カイルが悪魔化して攻撃をした時はカイルの心配をしていた。
またアルスから聞かされた『泥の王』の話に対して興味を持ち、さらに話を聞こうとするもののアンネに制止されてしまった。
その後、アレンがMaと対峙した際にはサードピリオド中の人々と共に「ぜんまい仕掛けの子守唄」を歌ってMaの動きを止めた。
同人小説「アウトロー&リッチゲート」では、アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後、父キールと共にルシフェニア王宮の鏡の間にいる様子が描かれている。
リリアンヌ=ムーシェ(リリィ)
世界の崩壊によってリリィの魂は地上に帰還し、リリアンヌ主催によって行われたルシフェニア王宮でのパーティーに参加していたところを「眠らせ姫」のgiftによって眠ってしまう。
その後目を覚まし、王女リリアンヌを狙って王宮を包囲するタサン・エルフェゴート軍を見て、「彼らは自分が覚えている範囲での物を想像出来る」と指摘したキールの考えを否定したところ、ユキナによって幻想で作ったリボルバーによって発砲され、これを認めた。
その後タサン軍との戦いに参加し、戦いの後半で現れた「BLACK BOX」に対して王宮の屋上から砲撃を加えて破壊を試みたが失敗した。
BLACK BOXが敵味方問わず魂を吸収し始めた時、リリィは残っていた数少ない1人であったが、ネメシスのリボルバーの一撃で事なきを得る。
その後、アレンがMaと対峙した際にはサードピリオド中の人々と共に「ぜんまい仕掛けの子守唄」を歌ってMaの動きを止めた。
アレンとリリアンヌによるフォースピリオド創造後、リリィはフォースピリオドへ旅立った。
人形館長(Master of the court)
自身は再建された映画館と同化している為、直接的には登場しないものの、Maがリリアンヌから浮上した際にはMaを足止めすべく蒼炎の炎をMaに対して放った。
アダムとイブによる早すぎた「Re_birthday」によってガモン、アダムとイブ達と共に原罪の時代まで巻き戻され、イリーナはレヴィアンタの女王『アリス=メリーゴーランド』となり、神のいなくなった世界で永遠にサードピリオドの繰り返しを行う存在となった。
ミニス=ステュープ
世界の崩壊によってかつての主君たちと共に地上へ帰還し、幻想のルシフェニア王宮で行われていたパーティーに参加、宰相としての職務にあたっていた所を「眠らせ姫」のgiftによって眠ってしまう。
その後目を覚まし、王女リリアンヌを狙うタサン・エルフェゴート軍のもつ武器や装備を見て「我々とは時代が違いすぎる」と主君であるアルスに報告して静観することを進めると、即席ルシフェニア連合軍に参加する。
ジョルジュ=オースディン
世界の崩壊によってかつての主君たちと共に地上へ帰還し、幻想のルシフェニア王宮で行われていたパーティーに参加していた所を「眠らせ姫」のgiftによって眠ってしまう。
その後目を覚ますと王女リリアンヌを守るためにアルスの即席ルシフェニア連合軍の偵察部隊の指揮官としてタサン軍を偵察し、アルスに戦況を報告した。
大罪の悪魔達
これまでエヴィリオス地方で多大な事件を引き起こしてきた悪魔たちであったが、既に842年の時点で一部の悪魔達は力を失っており、最終的にMaによってネメシスとイリーナがいなくなった穴を埋めるためにMaによって取り込まれた。
『罰』の投下によって崩壊した世界において悪魔たちは創造神シックルと出会い、全員がセカンドピリオド時代の記憶を思い出したようである。
イブとセト、そしてバニカに取り込まれたツペルシを除く4人の悪魔全てがリリアンヌに協力し、フォースピリオド創造の協力者となった。
悪ノP新作である『悪ノ物語』でもセトとイブを除く5人の悪魔全てが「エヴィリオスの大罪悪魔」として登場し、再び人間と契約を結んだ。
ラハブ=バリーゾール (Rahab Barisol)
世界の崩壊後、創造神シックルと出会ったことでセカンドピリオド時代の記憶を取り戻し、アレンを自身の契約者であったカヨ=スドウを始めとする他の大罪契約者に会わせるという任務をシックルから与えられる。アレンがシックルの命令を無視したため、ラハブは代わりに旧マーロンの地で他の悪魔と集まり、大地神ミカエラと行動を共にした。
タサン軍による大罪狩りの対象となっている大罪契約者とは、「歴史上大罪の悪魔たちと最も相性が良かった契約者」を探していると推測し、リリアンヌとクラリスと共に千年樹の森へ移動した。
Maとアレンが対峙した時、映画館上空の暗い雲を見て、アレンとリリアンヌの再会は悲惨なことが起きると疑っていた。
セイラム=ダンバー (Salem Dunbar)
世界の崩壊後、創造神シックルと出会い、セカンドピリオド時代の記憶を取り戻し、アレンを他の大罪契約者に会わせるという任務をシックルから与えられる。アレンがシックルの命令を無視したため、セイラムは代わりに旧マーロンの地で他の悪魔と集まり、大地神ミカエラと一緒にいた所をリリアンヌとクラリスに出会い、他の悪魔とリリアンヌと共にEvilious theaterに向かった。
リリアンヌとアレンの再会は悲惨なことが起きると疑っていた嫉妬の悪魔ラハブに対し異議を唱えていた。
マリー=アネット (Marie Anette)
世界の崩壊後、創造神シックルと出会い、セカンドピリオド時代の記憶を取り戻し、アレンを他の大罪契約者に会わせるという任務をシックルから与えられる。アレンがシックルの命令を無視したため、セイラムは代わりに旧マーロンの地で他の悪魔と集まり、大地神ミカエラと一緒にいた所をリリアンヌとクラリスに出会い、マリーはリリアンヌに再び契約するように説得したが、説得に失敗した。
説得の失敗後、タサン党は「歴史上大罪の悪魔と最も相性が良い契約者」達を狩っているとリリアンヌとクラリスに説明し、リリアンヌたちと共にジョセフィーヌに乗って旧マーロンに移動した。
その後はリリアンヌと他の悪魔が力を組み合わせて「眠らせ姫」を止めるためにリリアンヌ達とEvilious theaterへ向かった。映画館でネメシスとアレンが戦ったとき、アレンにとても凄いネギを持ってきてアレンとグーミリアが連携できるように補佐した。
ジル=ドリエ (Gilles Derais)
世界の崩壊後、創造神シックルと出会い、セカンドピリオド時代の記憶を取り戻し、アレンを他の大罪契約者(この際、ジルは最も相性が良かった契約者であるヴェノマニア公に会わせようとしていたようである。)に会わせるという任務をシックルから与えられる。アレンがシックルの命令を無視したため、セイラムは代わりに旧マーロンの地で他の悪魔と集まり、大地神ミカエラと一緒にいた所をリリアンヌとクラリスに出会うが、リリアンヌにからかわれた為、リリアンヌに激怒していた所をラハブによってなだめられていた。
ウラド=ツペルシ (Vlad Tuberci)
Maの消滅によって全てが終わった後、経緯は不明ながらバニカから解放されたようである。
悪ノP新作の「悪ノ物語」では、イブとセトを除く同名の5人の悪魔が「エヴィリオスの大罪悪魔」として登場し、全員が再び人間と契約を交わした。
セト=トワイライト (Seth Twiright)
世界の崩壊後、仮面としてのセトは冥界の主ことグーミリアとの「契約」によってグーミリアと融合していた。
ガレリアン達との戦いによって冥界から大罪契約者が吹き飛ばされてしまい、彼らを再び連れ戻すことになったグーミリアを見て笑っていた。
全てが終わり、フォースピリオドが創造されると、グーミリアとの契約を解消し、サードピリオドに残留する。
後日談の「アウトロー&リッチゲート」にも登場し、その際には自身のクローンの1体でもある「キール=フリージス」の変装をして、バニカの従者であるリッチ=アークロウと接触。
自身が作り上げた「Neo BLACK BOX」をバニカに渡し、バニカに対して並行世界へ旅立つ実験体になるように命令した。
結果的にバニカ達が並行世界へ旅立ったことに満足していた様子。
実は「セト=トワイライト」という名前は偽名であり、本名は不明。また、箱舟クライムワンに乗る際にも72人の乗組員に成りすまして乗っており、セカンドピリオド時代の記憶を保持していた悪魔でもあった。
神
サードピリオドを作り上げた四柱の神。
ネメシスによる『罰』の投下によって世界が崩壊していくのをシックル、エルド、ビヒモが天界「Heavenly yard」から目撃した。
『master of the Heavenly yard』では、4人のうち3人が新世界の創造に協力し、サードピリオド創世の秘密や「セカンドピリオド」「ファーストピリオド」について語られ、神や悪魔の正体が明らかになった。
シックル(TALOS)
ネメシスの放った「罰」による世界の崩壊を見届け、このことを認めなかったシックルは、彼に定められた「世界に干渉しない」というルールを破り、新世界の創造に干渉しようとした。
ミカエラ・グーミリアと接触し、3人は現生人類が廃墟化した世界の運命を決定できるように、セカンドピリオド時代の影響を排除することを決定する。シックルはアレンを大罪契約者達それぞれに会わせるために地上へ送ることを決定し、一方で彼自身の計画の準備を始め、計画を成功させるため、大地神エルドと大罪の悪魔達の両方の同意を得た。この時、大罪の悪魔たちはシックルに接触したことをきっかけに、セカンドピリオド時代の記憶を全て思い出している。
その後、アレンをブラックボックスから出し、大罪契約者と会うようにアレンに命令したが、予想通り、アレンはシックルの命令を無視して直接ネメシスに会いに行った。
アレンがMaを倒した後、シックルは彼を『箱舟』クライムワンに連れて行き、お手伝いロボット『TALOS』としての真の姿を見せ、これまでの出来事を振り返った。その後、アレンを隣の部屋に連れて行き、「月の女神」ルナ=ハヅキと合わせ、この世界はルナの見ている夢だと言うが、アレンはシックルの言う話に対し矛盾を指摘し、それは嘘だということを明かした。
そして、現れた双子の神であるビヒモと共にサードピリオド創世の真実を説明した。リリアンヌとブラックボックスがルナのいた場所に現れると、黄金の鍵をリリアンヌとアレンに渡し、「BLACK BOX」を開き、「Re_Birthday」を発動させた。
その後、シックルはフォースピリオド内のSNS「エヴィリオス」におけるとあるグループのメンバーの1人になり、レヴィアビヒモやエルド共に新しい世界について話し合い、鶴来市で脱出したクマに関するニュース記事を特集していた。
エルド・ユグドラ (Eldoh Yygdra)
世界の崩壊後、エルドは地上の世界へ落ち、その後、彼は青い鳥の姿をかたどって旧千年樹の森でネメシスとアレンと出会う。ネメシスに世界の破壊と道徳の性質に関してしばらくの間話した後、エルドは彼女とアレンに空に浮かぶ「BLACK BOX typeS」をチェックするように指示し、それが幻想ではないと指摘した。
リリアンヌとアレンによる「Re.Birthday」の発動後に創造されたフォースピリオドでは、SNS「エヴィリオス」におけるとあるグループのメンバーとなり、レヴィアビヒモやシックルと共に新世界について話し合っていた。
レヴィア=バリーゾール (Levia Barisol)
「メリゴド高地の決闘」においてイリーナ、イブと魂が混ざって形成された人格「Ma」が生まれ、その中で眠り続けることとなる。
962年にMaの中から転生して「ネメシス=スドウ」となってガレリアンを銃殺し、最終的に独裁者となって新兵器『罰』をエヴィリオス地方全域に放って世界を滅ぼした。
「master of the Heavenly yard」ではネメシスとして登場。憤怒の悪魔と契約していたため、世界で唯一死亡せず生き残っていた人物である。
全てが終わった後、真の姿であるレヴィアに戻り、リリアンヌとアレンによる「Re.Birthday」発動後、フォースピリオドのSNS「エヴィリオス」におけるとあるグループのメンバーになり、弟のビヒモやシックル、エルドと共に新世界について話し合っていた。
ビヒモ=バリーゾール(Behemo Barisol)
Maとの決戦を終えたアレンを『箱舟』クライムワンに案内し、「セカンドピリオド」と「ファーストピリオド」の真実を語った。
ビヒモが語ったところによると、文明が非常に発達した世界であるファーストピリオドにおいて「パソコン」や「インターネット」などを利用して作られた仮想現実の世界が「セカンドピリオド」であり、姉のレヴィアはファーストピリオドの存在であったビヒモの「理想の姿」としてセカンドピリオド内に作り上げられたアバターであったことが明かされる。またレヴィアがBLACK BOX typeSを使用して平行世界に現れたのは文字通りの「平行世界」に渡ったわけではなく、仮想現実(セカンドピリオド)から現実世界(ファーストピリオド)に現れたということであった。そしてその後、セカンドピリオド内部に「レヴィア」の「弟」として、今度は正真正銘のビヒモ自身を模したアバター「ビヒモ=バリーゾール」を作り上げる。
そして、ファーストピリオドが滅亡した際、「セカンドピリオド」のアバター達を現実世界に召還し、ファーストピリオド再建を託した。なお、オリジナルのビヒモは既に死亡しており、アレンに真実を語ったビヒモはアバターに過ぎない。世界の真実を最初から全てを知りつつ見守ってきた、真の「Master of the Heavenly Yard」と言うべき存在。
リリアンヌとアレンによる「Re_Birthday」発動後は、フォースピリオドのSNS「エヴィリオス」におけるとあるグループのメンバーになり、姉のレヴィアやシックル、エルドと共に新世界について話し合っていた。
ルナ=ハヅキ (Luna Hazuki/Hadzuki)
シックルとエルド以外には誰にも感知できない存在で、箱舟クライムワンの部屋の椅子に座りながら永遠に眠り続けていた。
シックルはアレンに対し、サードピリオドはルナ自身が見ている夢だと話すが、アレンが矛盾を指摘したところでルナは姿を消し、直後に死亡した。遺体は後にアモスティアによって並行世界に運ばれた。
また、シックルやエルドが「神」となったのはルナの要求であることが判明し、箱舟クライムワンの搭乗員の中では唯一生存していた人物でもあった。
存在しないはずの「5番目の神」であり、シックルを造り上げるなど謎が多い存在。
悪ノP新作である「悪ノ物語」で同姓同名の人物が登場したが関連性は不明。
既刊一覧
小説
全てPHP研究所から発売。
- 「悪ノ娘」ノベルシリーズ
- 『悪ノ娘 黄のクロアテュール』、2010年8月10日発売、ISBN 978-4-569-79103-6
- 『悪ノ娘 緑のヴィーゲンリート』、2011年2月25日発売、ISBN 978-4-569-79457-0
- 『悪ノ娘 赤のプラエルディウム』、2011年12月23日発売、ISBN 978-4-569-80137-7
- 『悪ノ娘 青のプレファッチオ』、2012年3月22日発売、ISBN 978-4-569-80307-4
- 『悪ノ間奏曲』、2011年8月30日発売、ISBN 978-4-569-79891-2(ワールドガイド)
- 『悪ノ叙事詩』、2012年8月25日発売、ISBN 978-4-569-80724-9(ファンブック)
- 大罪シリーズ
- 『悪ノ大罪 ヴェノマニア公の狂気』、2012年12月22日発売、ISBN 978-4-569-80903-8
- 『悪ノ大罪 悪食娘コンチータ』、2013年9月24日発売、ISBN 978-4-569-81455-1
- 『悪ノ大罪 眠らせ姫からの贈り物』、2014年8月27日発売、ISBN 978-4-569-82117-7
- 『悪ノ大罪 五番目のピエロ』、2015年3月19日発売、ISBN 978-4-569-82394-2
- 『悪ノ大罪 円尾坂の仕立屋』、2015年12月21日発売、ISBN 978-4-569-82764-3
- 『悪ノ大罪 悪徳のジャッジメント』、2016年8月26日発売、ISBN 978-4-569-83187-9
- 『悪ノ大罪 ネメシスの銃口』、2017年3月17日発売、ISBN 978-4-569-83577-8
- 『悪ノ大罪 master of the heavenly yard』、2017年11月22日発売、ISBN 978-4-569-83640-9
- 『悪ノ円舞曲』、2013年12月24日発売、ISBN 978-4-569-81715-6(ガイドブック)
- 『七つの罪と罰』、2016年2月25日発売。CD『七つの罪と罰』初回盤特典小説の電子書籍化。
- 『悪ノ娘 黄のクロアテュール』、2010年8月10日発売、ISBN 978-4-569-79103-6
- 『悪ノ娘 緑のヴィーゲンリート』、2011年2月25日発売、ISBN 978-4-569-79457-0
- 『悪ノ娘 赤のプラエルディウム』、2011年12月23日発売、ISBN 978-4-569-80137-7
- 『悪ノ娘 青のプレファッチオ』、2012年3月22日発売、ISBN 978-4-569-80307-4
- 『悪ノ間奏曲』、2011年8月30日発売、ISBN 978-4-569-79891-2(ワールドガイド)
- 『悪ノ叙事詩』、2012年8月25日発売、ISBN 978-4-569-80724-9(ファンブック)
- 『悪ノ大罪 ヴェノマニア公の狂気』、2012年12月22日発売、ISBN 978-4-569-80903-8
- 『悪ノ大罪 悪食娘コンチータ』、2013年9月24日発売、ISBN 978-4-569-81455-1
- 『悪ノ大罪 眠らせ姫からの贈り物』、2014年8月27日発売、ISBN 978-4-569-82117-7
- 『悪ノ大罪 五番目のピエロ』、2015年3月19日発売、ISBN 978-4-569-82394-2
- 『悪ノ大罪 円尾坂の仕立屋』、2015年12月21日発売、ISBN 978-4-569-82764-3
- 『悪ノ大罪 悪徳のジャッジメント』、2016年8月26日発売、ISBN 978-4-569-83187-9
- 『悪ノ大罪 ネメシスの銃口』、2017年3月17日発売、ISBN 978-4-569-83577-8
- 『悪ノ大罪 master of the heavenly yard』、2017年11月22日発売、ISBN 978-4-569-83640-9
- 『悪ノ円舞曲』、2013年12月24日発売、ISBN 978-4-569-81715-6(ガイドブック)
- 『七つの罪と罰』、2016年2月25日発売。CD『七つの罪と罰』初回盤特典小説の電子書籍化。
漫画
尾藤れき(漫画)『ヴェノマニア公の狂気』 エンターブレイン(現KADOKAWA/エンターブレイン)から発売。
- 通常版:2012年12月28日発売、ISBN 978-4-047-28555-2
- 特装版:2012年12月28日発売、ISBN 978-4-047-28556-9
壱加(漫画)『COMIC悪ノ娘』、PHP研究所から発売。
けん(漫画)『あくむす』 KADOKAWA/アスキー・メディアワークスから発売。
眼鏡犬(漫画)『悪ノ召使 〜おぺらぶっふぁ!〜』 KADOKAWA/アスキー・メディアワークスから発売。
たまら(漫画)『悪ノ四重奏』、PHP研究所から発売。
- 2014年12月19日発売、ISBN 978-4-569-82202-0