七人の武器屋
小説
著者:大楽絢太,
出版社:富士見書房,
レーベル:富士見ファンタジア文庫,
巻数:全9巻,
漫画:七人の武器屋 1/7
原作・原案など:大楽絢太,
作画:今野隼史,
出版社:富士見書房,
掲載誌:ドラゴンエイジピュア,
レーベル:角川コミックスドラゴンJr.,
発表期間:Vol.3 - Vol.6,
巻数:全1巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『七人の武器屋』(しちにんのぶきや)はから刊行されている大楽絢太のライトノベル。イラストは今野隼史。第17回ファンタジア長編小説大賞〈佳作〉受賞作。富士見ファンタジア文庫(富士見書房)より2005年9月から2008年7月まで刊行された。
『ドラゴンエイジピュア』(富士見書房)Vol.3からVol.6まで今野隼史の作画によるコミカライズが『七人の武器屋 1/7』のタイトルで連載された。
携帯サイト『FUJIMIオールスターズ』(エンターブレイン)では朗読ボイスという、作品から選りすぐったシーンを声優が朗読し4、5分程度のボイスデータが無料で配信された。
ストーリー
やりたいことが見つからず、ただの水道水を伝説の名水と偽り売りさばく商売に日々身をやつす、フランに住む少年マーガスとジャン。マーガスが自分の人生がこんなのでいいのかと疑問に思っていた矢先、武器屋エクス・ガリバーのオーナー募集の広告が目に入って来た。チラシのうさんくささをいぶかしがるジャンに構わず、チラシに激しく共感したマーガスはオーナーに応募する。だがオーナーに応募したのはマーガスとジャンの他にも五人いた。マーガスとジャンの幼馴染みイッコ、イッコの親友ノン、煙突掃除夫のドノヴァン、一番街道に住むお嬢様ミニィ、鍛冶屋の息子ケンジ。現オーナールイニ・アルメイダはこの七人全員をエクス・ガリバーのオーナーにするという。
かくして素人のオコサマたちによる武器屋経営が始まるのだった。
登場人物
エクス・ガリバー
7人のオーナーによって運営される武器屋。従業員は後にエクスと呼ぶようになった。フラン西二番街道にて営業している。開店当初は素人運営のために様々な問題に見舞われるが、真・新装開店後はマーガス発案のオーナー・コンボによって持ち直した。その後も様々な問題に見舞われている。また、武器屋なのにやたらと戦う機会が多い。最終的には、伝説の建築士の娘のプラムローズ・ファミリアに立て直してもらう。
マーガス・アルニレックス
主人公。自分のやりたいことが見つからなかった人生の浪人。15歳→17歳。
金髪に翠の瞳の「庶民的な顔」と評される少年。そのため影が薄く、オーナーの中で1人だけロト・セブンに覚えられていないほどだが奇想天外なアイディアで窮地を切り抜けることもある。めったに怒ることはなく、優しい性格。手先が器用なことが唯一の取り得でピッキングが得意という自慢にならない特技をもつが、伝説級の錠前もこじ開けるレベルの持ち主。
エクスのメンバーと数々の厄介事を経験する内にレンジャーを目指すようになり、後にベッケンバウナーの推薦でアスベル・レンジャースクールに入学。
入学後は急激に成長し、わずか1年で「前人未踏領域(ノースエンデ)」同行キャラバンに選ばれる。
マイ・ウェポンはスナイパー・ポーチ。投擲武器は投げたらすぐ無くなるという欠点があるが、武器の後端とポーチを強力なワイヤーで繋げることで無くならない投擲武器が完成した。投げた後は、ポーチの表面に付いているボタンを押すことで中のカラクリが作動し、自動でワイヤーを巻き取ってくれる。しかし5巻での戦闘で破損してしまい、巻き取ることが出来なくなってしまった。
昔からイッコに好意を持っていたが言い出せないという典型的な主人公だったが、ペジナの塔事件で彼女とマジ切れ口論の際に勢いで告白。しかし「父親を見つけてマーガスがアスベルを卒業したら」との条件で返事は先送りになり、見事それらの条件をクリアして交際することにはなるも、「お互いを知りすぎている」という幼なじみ特有の状況で、付き合って半年なのに手を繋いだ事しかないという全然恋人らしくない現状に苦悩している。
ジャン・ダルク
ジャンケン払い担当。眼鏡とスキンヘッドがトレードマークの、その場のノリだけで生きる男。15歳→17歳。
幼い頃からマーガスと連んでいる悪友。口から先に生まれてきたような性格で、マーガスと組んでタダの水道水を「聖水」と偽って売りさばく詐欺まがいの金儲けをしていたがマーガスに引き込まれる形でオーナーになる。
異様なまでにジャンケンに強く、「あいこ」になることすら稀という特技を持ち「勝率0%ジャンケン詐欺」ジャンケン払いのオーナーコンボを担当。他にも実生活ではまるで役に立たない事(水切りなど)全般に精通し、付き合いの長いマーガスとはアイコンタクトで日常会話のような簡単な会話が出来るほど。
無責任かつ無計画でまるで一貫性がないが、惚れっぽい性格。一時期ノンに好意を持っていたが告白しようとした矢先に彼女が結婚してしまい、自分探しの旅(2泊3日)に出て悟りを開いたり(5分で瓦解)したりと恋愛についてはいい加減な面が目立つが、一途なところもある。
イッコ・エヴリン
エクス・ガリバーの実質的リーダー。夢は20億ドルク貯めてサンク・マリカ大聖堂を買うこと、という情熱の女(ひと)。
世界でロト・セブンしか使えなかった「剣話」を使うことができるようになる(ただし聖なる武器などとは波長が合わず使えない「半剣話」)。17歳→19歳。
物心ついた頃から一日朝晩2回サンク・マリカ大聖堂を訪れるのが日課になっており、サンク・マリカ大聖堂を見ない日が続くと倒れてしまう。
マイ・ウェポンはビッグバン・ソード。女性の力で扱える黒い刀身のバスタード・ソードで、威力は高いが超軽量化の代償で一撃か二撃で完全粉砕する無茶で不経済な武器。後にミニィが燈の国より持ち帰った重力石を埋め込んで、ビッグバン・ソード・グラビティにパワーアップ (?) した。ただ、「一度か二度で壊れるって中途半端」という無茶苦茶な言い分で一撃で壊れるよう改造してもらった。
ノン・ライアン(旧姓不明)
エクス・ガリバーのムードメーカー。料理が得意なのんびり癒し系。17歳。
家事全般が得意で、エクス・ガリバーでも自作のケーキを販売していた。初見の客は武器屋なのにケーキ?といぶかしむが、その味は一流で、とある国の国王すら魅了したほど。結婚し、オーナーの中で唯一の既婚者となった。東西二番街道、合同極秘アンケートでお嫁さんにしたい女の子部門5か月連続1位らしい。
マイ・ウェポンは改造エンジェルボウ。矢の代わりに包丁を発射する弓で、女性でも扱えるように通常のエンジェルボウより軽量化してある。後にケンジの手によりジェノサイドエンジェルへとパワーアップした。ジェノサイドエンジェルは一分間に120本もの包丁を発射する。キャリアケースに化けることもできる。
ドノヴァン・レイン
アムレス払い担当。フランで店を持つことを目標に掃除夫として働く心優しき大男。自覚があるのかないのか、妙に間が悪い16歳。
気は優しくて力持ちの典型で、戦闘に関してはエクス・ガリバーオーナーで一番強い。
マイ・ウェポンはロンギヌスのモップ。コンセプトは“武器としてのモップ”で、ブルーメタル製。先端の毛の部分は竜の髭で作られており、炎を打ち消すことができる。一度折れてしまったが、ケンジが修理し、ロンギヌスのモップ2となる。修理後は掃除によって起こる摩擦熱をチャージし、攻撃対象を攻撃した際に溜めたエネルギーを放出し威力を倍増させるという能力が付与されている。ただし体力が必要で、何度も攻撃するのは体に負担をかける。「不憫…」(マーガス談)
ミニィ・ヴァレンタイン
エクス・ガリバーの看板娘。武器屋で働いている男しか好きになれない超一流ブリッコ。15歳。
学生で普段は上の学校のサンク・マリカ付属高校に通っている。ファンクラブが存在する。1か月半ほど燈の国へ修学旅行に行っていた。ただし、修学旅行とは名ばかりで実際はゴン・ネスの延長で、無機物を粉砕する技、髑髏石拳(どくろせっけん)と目にも止まらぬスピードを身につけて帰ってきた。さらに素早さを倍にする流星の石を食べることで残像まで発生させる。
マイ・ウェポンはゴローちゃん。カナヅチくらいの大きさの赤いロッドで、先端部分にクマの顔の結晶が埋め込まれている。ロッドの柄を回すとクマの顔がガイコツへと変わり、さらに捻ることで目の窪みからシビレ薬を発射する。ただし、第1巻で破損。それ以降は修復してもらっていない。
ケンジ・ムラマサ
鍛冶屋の息子で、外から剣を見つめ直すためにオーナーに応募した悩める天才鍛冶屋。12歳。第6巻「ラストスパート・ビギナーズ!」では、マーガスに代わって主人公をつとめた。
オーナーの中で唯一とも言える常識人であり、口は悪いがしっかり者。戦闘には参加しないが、武器作りに関してはエキスパートで他のオーナー達の無茶な注文にも愚痴りながらも真摯に応え、彼らの望むマイ・ウェポンを作り上げた。一方、ニセドラシルを作ったときは鍛冶屋としてのプライドに苦しんだりもしていた。精神年齢はかなり高いが、極稀に子供らしい部分をのぞかせる。
マイ・ウェポンは妖刀幻磁ムラマサ。ミニィが燈の国から持ち帰った妖刀ムラマサを改造し、ミニィ経由で密輸した超磁石を武器に組み込むことによって、グローブを装着して呼ぶと飛んでくるようにした。
ダークセイバー
天下一武器屋祭前回、前々回優勝チーム。エクス・ガリバーに匹敵する個性派メンバーで構成される。
レイムーヴ
トッド・ライネ
サエ
その他
ロト・セブン
ライオネル・ベッケンバウナー
デク・ライアン
ホリィ・ライブウィンドウ
ルイニ・アルメイダ
チル・ナツナ
プシコ
サイモン・カパネルラ
アカネ・オークボ
ウラヌス・オム・セーヌ・アトラ
サラディン・オズ
モンスター
ドラゴン
この世界には多くのドラゴンが非常に身近に存在しており、各街はドラゴンの進入を防ぐために竜除けの壁で街を囲っている。ドラゴンにはその強さに応じてS級からD級までのランク分けがなされている。超高等なドラゴンは自分のダンジョンに罠を仕掛けたり、鍵をかけて進入を拒むこともある。また、ドラゴン・ヘンジと呼ばれるドラゴンを呼び寄せる白い岩が世界に幾つか存在している。いまだ人類が踏破していない前人未踏領域(ノース・エンデ)と呼ばれる北の大地の北部領域には最強クラスのS級ドラゴンが多く生息しているため一年単位で少しずつしか進めない。
ドラゴン・ドッグ
灼熱竜(しゃくねつりゅう)
ドラゴンプテラ
ドラグルー
飛竜(ひりゅう)
ムカデワニ
ボーンドラゴン
ボーンドラゴン・クラウン
ドラゴンチュラ
マジックドール
マジックドール
メタル・ウィンドウ
サラディン二八
武器
マイ・ウェポン
主人公らエクス・ガリバーの店員たちがケンジに作ってもらった各々専用の武器。非常に個性的なものが多く、一見武器とは思えないものもいくつかある。
スナイパー・ポーチ
アモスの剣
ビッグバン・ソード
ビッグバン・ソード・グラビティ
ビッグバン・ソード・レジェンド
改造エンジェル・ボウ
ジェノサイド・エンジェル
旦那のデクと徹夜で考えた決め台詞は「今宵の天使は愛に飢えている」。この決め台詞はドノヴァンのものをもじったもの。
ロンギヌスのモップ
ロンギヌスのモップ2(セカンド)
ゴローちゃん
妖刀源磁ムラマサ
その他の武器
吹雪のダーツ
地獄の薔薇
ニセドラシル
ボンバー・ナイフ
飛竜の槍
風魔手裏剣
デルガドソード、デルガドアックス、デルガドスピア
レッドファルコン
裁きのチャクラム
破砕の鉄球
デュラハンの杖
魔道(フォース)ソード
竜槍ゲイボルグ(のモップ)
黄金刀ユグドラシル
ゴッド・ハンド
プラチナ・ワールド
世界刀アポカリプス、神剣バルムンク
魔剣ヴォーパル
竜針(ロアリング・ニードル)
既刊一覧
小説
- 大楽絢太(著) / 今野隼史(イラスト) 『七人の武器屋』 富士見書房〈富士見ファンタジア文庫〉、全9巻
- 「レジェンド・オブ・ビギナーズ!」2005年9月17日発売、ISBN 4-8291-1753-2
- 「結婚式をプロデュース!」2006年2月18日発売、ISBN 4-8291-1802-4
- 「天下一武器屋祭からの招待状!」2006年5月20日発売、ISBN 4-8291-1826-1
- 「激突! 武器屋 VS 武器屋!!」2006年8月19日発売、ISBN 4-8291-1855-5
- 「戸惑いのリニューアル・デイズ!」2006年12月20日発売、ISBN 4-8291-1887-3
- 「ラストスパート・ビギナーズ!」2007年9月20日発売、ISBN 978-4-8291-1958-7
- 「ノース・エンデ・クライシス!」2007年12月20日発売、ISBN 978-4-8291-1992-1
- 「飛べ! エクスガリバーズ!」2008年3月19日発売、ISBN 978-4-8291-3273-9
- 「エクス・ガリバー・エヴォリューション!」2008年7月19日発売、ISBN 978-4-8291-3302-6
漫画
- 大楽絢太(原作) / 今野隼史(COMIC) 『七人の武器屋 1/7』 富士見書房〈角川コミックスドラゴンJr.〉、2007年12月6日発売、ISBN 978-4-0471-2524-7
朗読ボイス
- 第1巻の内容の男性ボイスの担当は萩道彦、女性ボイスの担当は滝田樹里。第2巻の内容の男性ボイスの担当は山本圭一郎、女性ボイスの担当は出野明日香