漫画

世界の終わりの魔法使い


題材:魔法・呪術,

漫画

作者:西島大介,

出版社:河出書房新社,講談社,

掲載誌:モーニング・ツー,pixivFANBOX,

レーベル:九龍コミックス,

発表期間:2005年2月28日 - 2009年11月30日第一部 - 第三部2007年5号 - 2008年9号モーニング・ツー2019年11月24日私家版第五部第一話2019年12月11日 - 2021年5月16日私家版第五部第二話 - 私家版第六部第四話2021年12月6日 - 2022年3月24日第五部 - 第六部商業出版,

巻数:全6巻,



以下はWikipediaより引用

要約

『世界の終わりの魔法使い』(せかいのおわりのまほうつかい)は、西島大介による日本の漫画作品。略称は「せかまほ」。キャッチコピーは「魔法なんて信じない。でも、君は信じる。」。

概要

2005年に河出書房新社より描き下ろしで発行された第一部『世界の終わりの魔法使い』は、元々一巻完結の読みきり作品だったが、シリーズ化が決まり、1000年前のアンとムギの出会いを描いた『世界の終わりの魔法使いII 恋におちた悪魔』が2006年に刊行された。

シリーズ第三作『世界の終わりの魔法使いIII 影の子どもたち』を入稿後、原稿の一部67ページが出版社によって紛失という出来事が発生。これらの経緯は太田出版の雑誌『本人(hon-nin)』に掲載された後、評論家の大谷能生による論考を加えて『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』として2009年に単行本にまとめられた。2020年4月15日には『魔法なんて信じない。でも君は信じる。完全版』が電子書籍として配信された。

第三作は原稿紛失により描き直しが行われており、紛失前の原稿は2009年11月に刊行された単行本とは内容が異なっている。2010年4月29日から5月9日にかけて、渋谷のアパレルショップ「galaxxxy in Hi-Fi」で開催された西島の展示会「世界の終わりのgalaxxxy」では、改変前の貴重なコピー原稿が展示された。

この三部作でアンとムギの物語は完結となっているが、新シリーズ『世界の終わりの魔法使いIV 小さな王子さま』(以下第四部)が『モーニング・ツー』(講談社)で2007年5号から2008年9号まで連載され、2012年に単行本が発売された。幼いノロ王子ことテオドールを主人公とした物語で、これまで出た作品の中では最も過去の話となっている。

未定ではあるが、シリーズとしては九部作の構想があり、第一部から第三部はシリーズの真ん中に位置するという。第四部から第六部はノロ王子の三部作、そして第七部から第九部はアンの娘の三部作になる予定だという。

2013年11月に発売されたグラフィックデザイン誌・『月刊MdN』12月号の表紙を本作の描き下ろしイラストが飾った。

2014年5月3日より、ヴィレッジヴァンガードの一部店舗やWEBサイトにて、本作のグッズが販売された。

文化庁による「令和元年度 国内クリエイター創作支援プログラム」の一環として、新作『世界の終わりの魔法使い 5 呪われし者たち(仮)』の制作が決定。

2019年11月24日に私家版『世界の終わりの魔法使い5』第一話を同人誌にて発表した後、2019年12月11日から2021年5月16日まで残りの回と私家版『世界の終わりの魔法使い6』がpixivFANBOXにて連載。2020年3月に行われたイベントでは、私家版『世界の終わり魔法使い5』が販売された。

2020年3月6日には完全版の第一部から第三部までが作者の個人出版レーベル・島島から電子書籍で販売された。2020年11月から、駒草出版より完全版の刊行を開始。

2021年12月、10年ぶりの新作として第五部『巨神と星への旅』が発売。同作は第四部から開始された「新3部作」の真ん中に位置するストーリーとなっている。

2022年3月24日に第六部『孤独なたたかい』が発売され、シリーズが完結している。

あらすじ

1000年前の『魔法大戦』の影響で人々が魔法を使えるようになった世界。

唯一魔法を使えない少年ムギはある日、科学の力で飛ぼうとするも失敗し、魔王のお城に激突し、周辺の森に落ちてしまう。

そこで怪物トロルに襲われるが、そこでムギを救ったのは、謎の魔法使いの少女サン・フェアリー・アンだった。

登場人物

声優はオーディオドラマ版に出演のキャスト。

主要人物

サン・フェアリー・アン

声 - 金元寿子
シリーズを通しての主人公。謎の魔法使いの少女。口癖は「プー」。魔王のお城に封印されていた悪魔の血を引く大魔法使い。
顔の左半分を包帯で覆い、帽子をかぶった頭には長く尖り、先端が折れ曲がった角が生えている。
ムギ

声 - 平田真菜
第一部から第三部の主人公。村でただ一人魔法を使えない少年。科学の力を使い、エアボードで飛ぼうとする。
両親を連れ去った魔法使いと魔法が嫌い。
その正体は1000年前に第二部でのムギをオリジナルとした、アンが作り出した影。
シッポ猫

声 - 野中藍
ムギの飼い猫。アンの作り出した影。

魔法星団

テオドール・ノロ

第二部から登場。第四部の主人公で第二王子。旧王族の血を引く魔法使い。禁じられた魔法『影』を使い、王国を再建しようとする。
アンに思いを寄せるが振られる。
ネズ

第二部から登場。トガリミミ族の孤児。テオドールの義理の妹でアンのライバル。
1000年後に魔法星団の将軍になる。
クリム

第二部から登場。アンの友達。1000年後に大魔導士になる。泣き虫な性格。
クリスパン・ノロ

IVに登場。テオドールの兄で第一王子。
ノロ国王

魔法星団を統べるトガリミミ族の王。テオドールとクリスパンの父親。
大魔道士さま

第二部から登場。魔法星団を率いるおじいさん。
未来視

予言者の一族。老いた姿で生まれ、成長するにつれ若返っていく。

発達した科学団

ア゛ーくん

科学団のエースパイロット。第一部に登場したムギの同級生3人組のうちの一人の影のオリジナルと思われる。

時のない世界

先生

声 - 関輝雄
本好きな歴史の教師。第二部の発達した科学団の提督をオリジナルとしたと思われる影。
同級生

声 - 杉浦慶子山下真琴粕谷雄太
ムギをバカにしてイジメる三人組。

魔物たち

魔物

声 - 中田隼人
森に生息する怪物たち。影から作り出される副作用。
ゴーレム

声 - 渋谷茂
アンを封印していた魔王のお城の正体。
黒きドラゴン

魔物の王。

書誌情報
単行本
  • 西島大介、河出書房新社→講談社〈九龍コミックス→KCピース〉、全4巻
  • 『世界の終わりの魔法使い』2005年2月28日発行、ISBN 4-309-72846-4
  • 『世界の終わりの魔法使いII 恋におちた悪魔』2006年9月30日発行、ISBN 4-309-72848-0
  • 『世界の終わりの魔法使いIII 影の子どもたち』2009年11月30日発行(11月20日発売)、ISBN 978-4-309-72849-0
  • 『世界の終わりの魔法使いIV 小さな王子さま』2012年1月23日発売、ISBN 978-4-06-376118-4
完全版
  • 西島大介 『世界の終わりの魔法使い 完全版』 駒草出版、全6巻
  • 「すべての始まり」2020年11月30日発売、ISBN 978-4-909646-34-7
  • 「恋におちた悪魔」2021年3月1日発売、ISBN 978-4-909646-36-1
  • 「影の子どもたち」2021年6月2日発売、ISBN 978-4-909646-40-8
  • 「小さな王子さま」2021年9月3日発売、ISBN 978-4-909646-45-3
  • 「巨神と星への旅」2021年12月6日発売、ISBN 978-4-909646-48-4
  • 「孤独なたたかい」2022年3月24日発売、ISBN 978-4-909646-51-4
ラジオドラマ

2013年7月22日から26日にNHK-FMの『青春アドベンチャー』内で放送。

2018年2月26日から3月2日に本作のラジオドラマが再放送されることを記念して、西島が記念イラストを描き下ろした。

スタッフ
  • 原作:西島大介
  • 脚色:小松與志子
  • 演出:木村明広
  • 技術:小林健一
  • 音響効果:金本美雨
  • 選曲:黒田賢一
出演
  • ムギ:平田真菜
  • アン:金元寿子
  • 先生:関輝雄
  • シッポ猫:野中藍
  • 少年:杉浦慶子、山下真琴、粕谷雄太
  • 実況:森岳志
  • 魔物:中田隼人
  • ゴーレム(魔王のお城):渋谷茂
  • 語り:高橋理恵子
影の魔法と魔物たち

2020年3月には本作をボードゲーム化した『影の魔法と魔物たち』が発表され、10月9日に通信販売にて正式に発売された。

オーディオブック

2021年3月18日には第一部の完全版『すべての始まり』がオーディオブック化され、Audibleとaudiobook.jpにて配信された。

原画展

2022年4月13日より、東京都の青山ブックセンター本店内のギャラリースペースにて、本作の展覧会「世界の終わりの原画展 2005-2022」を開催。