中二病でも恋がしたい!
小説
著者:虎虎,
出版社:京都アニメーション,
レーベル:KAエスマ文庫,
巻数:全4巻,
アニメ:中二病でも恋がしたい!(第1期)中二病でも恋がしたい!戀(第2期)
原作:虎虎,
監督:石原立也,
シリーズ構成:花田十輝,
キャラクターデザイン:池田和美,
音楽:虹音,
アニメーション制作:京都アニメーション,
製作:中二病でも製作委員会,
放送局:放送局,
話数:第1期:全13話第2期:全13話,
映画:『小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜』
監督:石原立也,
制作:京都アニメーション,
映画:『映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』
監督:石原立也,
制作:京都アニメーション,
以下はWikipediaより引用
要約
『中二病でも恋がしたい!』(ちゅうにびょうでもこいがしたい)は、虎虎による日本のライトノベル。イラストは逢坂望美が担当している。略称は「中二恋」、「中二病」、「中恋」。KAエスマ文庫第1弾の1つとして刊行された。1巻は第1回京都アニメーション大賞奨励賞受賞作で「着眼点とアイデアが面白く文章のセンスもある」と評価された。
2012年10月から12月までテレビアニメの第1期が放送され、2013年9月14日に劇場版が公開された。2014年1月から3月までテレビアニメ第2期が放送された。2018年1月6日に完全オリジナルでの劇場版第2作が公開された。
元・中二病で高校1年生の富樫勇太と、同学年で現役・中二病の小鳥遊六花を軸として周囲を巻き込みながら展開していく学園ラブコメディ作品。
あらすじ
第1巻
数学の成績が絶望的な六花のために、勉強を見る様に先生から頼まれた勇太は放課後に勉強会を開く。六花は中二病的言動で誤魔化して逃げ出そうとするが、ガムで釣って引き戻しながら根気よく教え、数学の実力も上がって行く。勉強会を六花の家でも開き彼女の生活の様子も知る。家族から疎んじられ離れて一人暮らしをしているのは「自分のせい」だという。
遠足の日、いつもは「闇の力を発揮」しパワフルな六花もバスに酔いグロッキーに。勇太はなんとなく介抱し面倒を見つつも共に行事を楽しんでいたが何時の間にか六花の姿が見えなくなる。級友と手分けして彼女を捜しているときに、六花の中二病を目の敵にしていたクラス委員長の丹生谷森夏から、「自分が中二病を嫌うのは過去に自分がそうだったから(ただし本人は六花の様な邪気眼系では無かったと主張)」ということを知る。ようやく見つけ出した六花は、行方不明の父を捜していたこと、自分の「力」は父から引き継いだものだと話す。
そして追試の当日、彼女は学校に来なかった。勇太は六花の部屋に赴き、そこで、何故学校に来なかったか、そして勇太を「契約者」に選んだかを明かされる。
第2巻
学校でも仲睦まじい勇太と六花の前に、異形の風体の少女が現れる。彼女は中学時代の勇太の同級生で唯一の理解者であった七宮智音だった。七宮は勇太との再会を喜ぶが、六花の嫉妬を招く。また、七宮は転校先の中学で同級生だった丹生谷の所にも押しかけ、当時のことを暴露して悶えさせる。
ある日、六花が七宮に誘拐される。七宮の遺したメッセージを手懸りに丹生谷が居場所を解き明かし、勇太はそこに駆けつける。勇太に対峙した七宮は予てからの思いを告白するが、勇太は六花が恋人であると告げる。
第3巻
迎えた文化祭本番。勇太と六花たちのクラスは、丹生谷の指揮のもと、ダンス発表は成功する。そのあとすぐに『プリンセス☆アッシュ』の演目を始めるが、途中で教師たちが制止に入り、中止せざるを得なくなる。しかし、旱たちは満足し、演目を書いたウサミミ先輩(かつてのネコミミ先輩)との再会も果たす。
後夜祭で旱たちは体育祭のクラブ対抗リレーに参加するため、『個性派演劇部』に代わり『極東魔術昼寝結社(仮)』を立ち上げることを告げた。六花が入りたがっていることを理由で、勇太も加入することになり、新たなスタートを切る。
第4巻(最終巻)
登場人物
当初の学年は原作小説のもの。五月七日くみんや凸守早苗など一部の登場人物は当初はアニメオリジナルキャラクターとして登場したものが小説の3巻以降でとりいれられている。
主要人物
富樫 勇太(とがし ゆうた)
本作の主人公。高等部1年4組→2年4組。妹が二人おり面倒見はよい。中学時代は中学生特有の電波的行動ゆえ、「魔王」や「ダークフレイムマスター」になりきり妄想を闇ノートに書き留め、呪文「闇の炎に抱かれて消えろ!」を唱えて周囲を引かせて孤独だった。後に周囲に迷惑を掛けていたことを自覚し、中二病の忌まわしい記憶を封印すると決意する。猛勉強して知り合いが行かなかった高校に進み、本人曰く充実した高校生活を満喫しているが、人気のない場所で、ふと中二病的なセリフを漏らしたり、制服の下に「闇」の一文字が入ったTシャツを着て登校するなど未だ社会的寛解しておらず、Tシャツの件などは周囲に知られている。また、当時のことを指摘されたり振り返っては恥ずかしさに身悶えるが、中二病については自分の過去を反省しつつも否定せず折り合いをつけたいと考えている。
小鳥遊 六花(たかなし りっか)
本作のヒロインで劇場版「小鳥遊六花・改」の主人公。高等部1年4組→2年4組。勇太のクラスメイト。
勇太に「小鳥遊さん」と呼ばれるのを嫌がり、契約時に六花と呼ばせている。現役中二病患者で、無口無表情キャラにして「邪眼(イービルアイ)」になりきる「邪王真眼の使い手」である。「魔力を宿し、金色に輝く右目を普段は封印する」という設定で装着した眼帯の下には、金色の瞳を演出するカラーコンタクトを着けている。また、左腕には「刻まれた紋章を封印する」という設定で包帯を巻いている。アホ毛がチャームポイント。一色によれば、中学2年までは普通の明るい性格でクラスのマスコット的存在であったが、徐々に変わっていったという。1巻の終盤で契約者に勇太を選んだ理由を明かし、恋人同士になった。
アニメのキービジュアル第1弾で持っている銃は、モーゼル・シュネルフォイヤー M712で「魔を滅する聖なる銃」と設定し、自室の壁にも掛けている。他にも机の引き出しにワルサーPPKをしまってある。
丹生谷 森夏(にぶたに しんか)
高等部1年4組→2年4組。勇太のクラスメイトでクラス委員長。容姿端麗、クラスでも一、二を争う美少女で男子の人気を集めるマドンナであり「学級王」とも呼ばれる。ピンクのクリップで前髪を整えている。学業成績は優秀だが数学だけは苦手で勇太に勉強を教わろうとする。ダンス部に所属している。普段は猫をかぶり落ち着いた性格の優等生を演じるが、その裏ではやや高圧的で自己中心的な一面も持つ。勇太の過去を抉り、七宮から伝え聞いた当時の科白を突きつけて悶えさせるドSな性格。一方で「気配り気質」「心配症」と言われるほど常に周囲へ心を配り、クラス全員のために率先して行動する姿から、彼女の本性を知る者からも信頼は厚い。
実は邪気眼系ではないものの元・中二病患者で、「森夏」をもじった「もりさま」の二つ名で素敵な発言を連発していた。今はその名前で呼ばれるのを嫌がり、当時のことを指摘されたり振り返っては恥ずかしさに身悶える。その苦い経験から中二病には否定的で直ちに治療すべきという態度を取る。六花の中二病的言動にも批判的で、面と向かって難詰することもあったが、勇太との交際をきっかけに六花がクラスにとけ込み始めたことから、態度を軟化させている。六花からは闇の力を持つ自分たちと敵対する「光のモノ」と設定され、苦手意識を持たれている。また、足の裏が弱点でもある。
七宮 智音(しちみや さとね)
勇太の中学時代の同級生で中二病の女子。魔法魔王少女「ソフィアリング・SP・サターン7世」を名乗り中二病であることを自覚し中二病に徹する。勇太の憧れの対象であり、また中二病を患ったきっかけとなった人物である。唯一の友達であり理解者であったが中学2年のときに突然転校して勇太の前から姿を消した。転校先は丹生谷の出身中学校であり、丹生谷に中二病を患らわせた張本人でもある。ツインテールに結った髪の先を結び目にねじ込んでループを作る髪型をしている。学校の制服を改造した普段の服装や、左目の下に貼ったハートのシール、夏でも(アニメでは水着姿の時も)外さないロングマフラーなど、小物に至るまで、自ら設定した魔法魔王少女のキャラクターに沿って身に付けられている。「にーっはっは」という笑い方が口癖。
勇太たちの高校に闖入して、過去の出来事を思い出させて丹生谷を身悶えさせたり、勇太と六花の関係に波乱を巻き起こす。勇太を「勇者」、六花を「邪王真眼」、丹生谷を「森様(モリサマ)」と呼ぶ。
その他の人物
九十九 七瀬(つくも ななせ)
巫部 風鈴(かんなぎ かざり)
笹(ささ)、三好(みよし)
天虹 旱(あまにじ ひでり)
原作小説第3巻に登場する、勇太の一つ上の先輩。黄色、赤、オレンジ、ピンク、紫、青、水色の7色の髪の毛を持つことから「七色の髪の乙女」と呼ばれる。
普通であることを嫌っており、勇太や六花と出会った当初から変わった言動を繰り返す。中学に入学したあたりから、自分が特別でありたいという思いがあったが、中学1年の頃に父親の不倫が原因で両親が離婚、さらに三者面談の時に担任から「普通ですね」と言われたことがきっかけとなり、自分が特別で変わった人間を目指すようになった。当初は自分を異端者であると思っていたが、勇太や六花、智音と関わっていくうちに自分がサブカル系の中二病患者であると自覚するようになる。
個性派演劇部に所属しており、個性派演劇部最後の活動として文化祭での演劇を行うことを計画するが、部員が2人しかおらず配役が出来なかったことから、旱の目から見て変わっている六花たちに近づいた。
用語
中二病
邪王真眼
アニメでは、邪王真眼発動時に晒した金色の右目から光線「ガンティンクル」を天空に撃ち放ち攻撃にも供する。また、Königin der Nachtを振り回す。その由来は中学2年生の時に、ダークフレイムマスターだった頃の勇太に憧れた六花が自身に設定したキャラクター。第1期の終盤でくみんが引き継いで「二代目・邪王真眼」となったが、後に中二病に復帰した六花のものになっている。
ダークフレイムマスター
アニメでは、右腕に宿した黒炎龍を封印するために包帯を巻き、黒ずくめの衣装に洋風の模擬刀を「魔剣 ダーインスレイヴ」と設定して佩き、モデルガンを「魔銃 Super Government 45 mugunam」と設定して持つ他、鉤爪やスリーブガンに改造したジュニア・コルトなど持ち歩いていた。第2形態は「ゲルゾニアンサス」になる設定で、それをネタにからかわれる。ダークフレイムマスターになりきると太めの声に変わる。呪文を使うことができ、不可視境界線のことについても承知している。世界に一台しかない愛車「ダークフレイム・モービル -オメガロメオZIII-」を所有している。
もりさま・モリサマー
小説では素敵な発言を連発していたらしく、巫部曰く、「こんなくだらない世界なんか壊してあげるから!」と言っていたそうだ。丹生谷本人は「邪気眼では無かった」と言っているが、勇太は彼女の言動から、少しはそういう時代があったのではと思っているが、丹生谷が封印しようとしているので本当のことは分からない。
アニメ版ではレースをかぶりティアラを着けた容姿。ネットを中心に活動し、数百年の時を生きて愛の重要性を説くという設定。呪文を唱えて妄想世界に移行し、ポンポンに由来する魔道砲シルフィードを身体の左右に装備する。能力発動時には宇宙空間からも確認できる膨大なエネルギーを発する。精霊の力を得て対象を呪うことも出来るが、100回唱えないと発動できない。
銀杏祭(ぎんなんさい)
個性派演劇部
極東魔術昼寝結社(仮)
既刊一覧
- 虎虎(著) / 逢坂望美(イラスト) 『中二病でも恋がしたい!』 京都アニメーション〈KAエスマ文庫〉、全4巻
- 2011年5月15日初版発行(6月1日発売)、ISBN 978-4-9905812-0-6
- 2011年12月19日初版発行(12月28日発売)、ISBN 978-4-9905812-2-0
- 2014年3月14日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-907064-14-3
- 2017年12月22日初版発行(同日発売)、ISBN 978-4-907064-76-1
アニメ
テレビアニメ第1期は原作と同じタイトルで2012年10月から12月まで放送された。第2期は『中二病でも恋がしたい!戀』のタイトルで2014年1月から3月まで放送された。
2013年9月14日に劇場版総集編が『小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜』のタイトル公開された。2018年1月6日に新作劇場版が『 映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』のタイトルで公開された。