京四郎
以下はWikipediaより引用
要約
『京四郎』(きょうしろう)は、樋田和彦による日本の漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、1995年20号から2000年14号まで連載された。作者の樋田和彦にとって初の連載作品となる。
ヤンキー漫画であるが、喧嘩や抗争などのほか、アウトドアやスポーツ等幅広い題材を取り上げ、週刊連載で約5年・単行本25巻に及ぶ長期連載となった。内容的には高校時代と中学時代のエピソードに大別できるが、本編での登場順は時系列と一致していない。舞台は長野県上田市・軽井沢町という設定。
2009年には、『週刊少年チャンピオン』の創刊40周年記念として、同年40号に読切作品が掲載された。
1998年にはバンダイ・ミュージックエンタテインメントからドラマCDが発売されている。
2023年5月1日より『マンガクロス』(同)にて、23年ぶりの続編となる『京四郎 少年ヤクザ編』の連載を開始。少年ヤクザと恐れられた佐倉京四郎と緑川誠の過去を描いている。
あらすじ
高校生編
春、長野県。佐倉京四郎は彼女の西山麗子と共に上田清水ヶ丘高校(通称、清高)に入学した。自慢のボンタンを見せびらかす京四郎に同じ1年生の長崎が話しかけてきた。「誰がボンタンはいていいって言った?」 清高には改造学生服を着る不良の間から「カンパ」と称して金を集めるシステムが存在していた。1年30人と1年の頭を名乗る長崎を倒した京四郎は集金グループから一躍敵視され、次は2年の金山が襲いかかってくる。金山を倒しても3年が居る。親友の緑川誠と共にこの蟻地獄から抜け出し、カンパの黒幕を叩く。
また、2年になると野球部のエース倉田ちゃん(女性)の夢をかなえるべく甲子園に出場、見事初出場初優勝を飾る。そしてこのとき3年生であり、カンパの黒幕を実質潰したといっていい相沢が率いるチーム「白夜PARTⅡ」が勢力を拡大していた。その速度たるや凄まじいものがあり、長野県内のチームを次々と潰していく。相沢の野望のためには元「MAX」であり相沢を超える可能性を秘める京四郎、緑川の存在が邪魔だったため、「白夜」は京四郎・緑川が分散している状態で奇襲を仕掛ける。舎弟らの力を借りてその危機を脱出した京四郎だったが、「MAX」の元総長・緒方や先輩である鬼頭が「白夜」に潰されたことを知る。京四郎らはついに「白夜」を潰すことを決意。一方京四郎らを潰し損ねた相沢も準備を怠らずに京四郎を迎え撃つ姿勢を整える。「MAX」を再結成し、「広域連合」を引っさげて、京四郎と相沢は対決する。その後相沢と和解し、相沢の卒業式後京四郎たちが中心となり、結婚式を挙げた。
3年になると、名古屋時代相棒だった九里と、彼が少年院で出あった仲間達が暴走族潰しの集団「無名」を立ち上げる。そして、長野にも攻め込んできた。九里を知る京四郎は友情や彼の思いを理解していたので苦しむが、「広域連合」を再度率いて戦いを挑む。
中学生編
高校編にさかのぼること約3年前。佐倉京四郎は名古屋にいて、その中学校を仕切ろうとしていた。しかしその中学校は「暴走族養成中学」と言われ、不良達のバックには巨大暴走族「零帝国」がいた。「零帝国」と中学の不良達に苛められ、結果自殺した兄の復讐を誓う九里と、スケバン達に目の敵にされていた葉山と3人で京四郎は彼らに戦いを挑む。
中学2年の冬。佐倉京四郎は名古屋から軽井沢第三中学校に転校してきた。名古屋で鍛えたケンカテクで学校のトップを目指す京四郎は、初日に出会った緑川誠と衝突するが模擬刀等を駆使し引き分ける。更に軽三中の表番でもある鬼頭とも敵対するが鬼神の如き強さを誇る鬼頭相手に手も足も出ず、舎弟となる。また、この頃麗子とも出会う。以来緑川とは敵対しながら、頼れる相棒同士として喧嘩にスポーツに明け暮れるようになるが、突如200名の隊員を誇るチーム「RUDE」が誕生。「RUDE」に襲撃された鬼頭の敵をとるため、伝説のチーム「MAX」の力を借りた佐倉と緑川は僅か9名で200名に対して抗争を仕掛ける。
登場人物
主要人物
佐倉 京四郎(さくら きょうしろう)
主人公。上田清水ヶ丘高校1年→3年生。中学 - 高1までのトレードマークはサングラス(中学1年は四角の黒サングラス、その時スペアとして現在の丸サングラスを持っており、中2以降はこれで定着する。高2進級時には外している。理由は、相沢と被る為)金髪なのは中1初期と彼女がいる時限定らしい(彼女がいない中1後期 - 中2夏は黒髪オールバック)。中学1年迄は名古屋に住んでいて、中学2年時に長野に引っ越してきた。先輩の鬼頭良男の紹介により第35代MAXの幹部となる(ただし3年時の回想シーン等では「単なる下っ端」となっている)。その後相沢白夜との対決の為、解散したMAXを復活させ、36代目MAX総長となる。釘バットを花束で包んだ「花バット」や催涙スプレー、特殊警棒、模擬刀等武器を主体にして喧嘩をする。一方で武器に頼った喧嘩の欠点も理解しており、ここぞという時には素手でも無類の強さを発揮する。中学生時代には保護観察処分や少年院送致も何度か経験するなど、一時期はかなり荒んでいたらしい。野球では投手、捕手、外野が守れる。パワーヒッターでもあり、甲子園優勝を決めるサヨナラホームランを打った。喧嘩でも野球でも、大胆かつ繊細な戦略を立てるのが得意。愛車はスーパーカブ(みどりについて行けた程のカブである)と鬼頭から10万で譲ってもらったCBX。相沢白夜との抗争で、大幅にカスタマイズした。小学生時代にボーイスカウトを経験しており、アウトドア方面の知識実践に詳しい一面を持つ。霊感が強く、見えてはいけない物が良く見える。その影響か、妖怪や幽霊の知識も豊富。かなりの酒豪であり、地元商店街において居酒屋の店員やバーのママ等顔も広い。最終話で大学浪人を経て母校の教師となる。
ちなみに母は元女帝のトラック運転手で未だに京四郎が勝てない程喧嘩が強い(ライオンさえ手懐けた)。父は探偵で体力はゼロだがスケートが得意。若い頃から苦労しており、必死に勉強をして教師の資格も取っており、京四郎の学校に教員として赴任したこともある。手がかりが1つでもあれば大方の謎は解いてしまい、それ故に警察から引っ張りだこのようである。だが家庭は貧乏で、キャットフード数十個買っただけでおかずを買えなくなる程。
緑川 誠(みどりかわ まこと)
京四郎の親友。トレードマークはバンダナ。1年時は自称「長野最強の男」。京四郎や麗子など親しい人物からは「みどり」の愛称で呼ばれる。中学校時代では一匹狼の裏番として知られていた。転校してきた京四郎とははじめ犬猿の仲だったが、対RUDE戦を経て和解。後に頼れる相棒となる。京四郎と組んでの喧嘩は負け知らずで、その過激さから他校の生徒から「少年ヤクザ」とまで恐れられていた。中学卒業あたりからバイク日本一周の旅に出ており、登場は高校入学1ヵ月後から。京四郎と異なり、真っ向から自分の拳で戦うタイプ。武器は新聞紙をこより状にして拳に巻いた「新聞メリケン」。野球ではファーストと外野が守れ、パワーヒッターであるが、俊足でもある(セーフティバントを決められる)。愛車はGPZ900R。中2でウィリーを決められる程のテクニックの持ち主。京四郎同様白夜抗争前大幅にカスタマイズした。スーパーカブも持っている。幽霊がやたらと出る大屋敷に住んでいるが、霊感がゼロの為見えない。家は非常な金持ちらしい。京四郎に彼女がいるせいか恋を求める惚れっぽいタイプで、本編序盤ではそこに付け込まれるケースが多かった。後に妃魅子の川代美千代と付き合い始める。最終的にプロのバイクレーサーとなる。
西山 麗子(にしやま れいこ)
京四郎の彼女。物語中ではほぼ一貫して漢字に「レーコ」とルビが振られている。京四郎、緑川らと同級生。同中学出身。中学時代に上級生のスケ番、田中聖奈を倒すべく注意深く機会を待ち決行するも敗れたために聖奈の妹分になる。京四郎とは聖奈や鬼頭の介添えもあって中学時代から交際していた。中学2年時、京四郎の誕生日に手製の「花バット(花束で偽装した釘バット)」をプレゼントするなど、京四郎の喧嘩三昧を止める気はなかった(高1時後悔している)。自分でも釘バットを使っていた。高校進学後は不良っぽい言動は封印していたようだが、京四郎や友人の危機にはためらいなく行動する。作中の女性の中ではかなりの強さを誇っていたが、族嫌いで親友の妃魅子の川代美智代がいくら誘っても族には入らなかった(妃魅子を引っ張って窮地を救った事はある)。部屋にサンドバッグがあり、毎日殴って鍛錬しているので不良引退後でも強い。卒業後は教師となり、京四郎と結婚してやはり京四郎と同じく母校に勤めている(但し京四郎が浪人している為1年先輩)。
川代 美千代(かわしろ みちよ)
上田清水ケ丘高校
石巻 哲(いしまき てつ)
長崎(ながさき)
酒田(さかた)
金山(かなやま)
白崎(しらさき)
松島 さゆり(まつしま さゆり)
白夜(初代)
白夜PARTⅡ
相沢 麗人(あいざわ れいにん)
金山失踪後、上田清水ヶ丘高校の2年を束ねる。チーム「白夜PARTⅡ」の総長でもあり、上田市内ではかなりの有名人物。京四郎が高校1年生当時は京四郎以上の実力を持つと描写されていた。しきりに京四郎を白夜に入れようと画策するも失敗。とあることをきっかけに先代「白夜」と激突。京四郎の協力を得つつ幹部らだけの抗争を作り出し先代を潰す。
3年でも再び登場。大金を手にした相沢は全国制覇を目論み、「白夜」は長野県内を次々と制圧しながら総勢300人の大型チームとなっていき、その過程で京四郎らと激突する。卒業後は建設会社に就職し、彼女である染谷丘と結婚、子供が出来ていた(まだ妊娠中)。小宮山が無職になり助けて貰おうと思って寄ってみるも、あまりに幸せすぎて「馴染めない」と思わせた。その喧嘩の強さは作中でもトップクラスで、ヤクザからスカウトが来ている程だった。
小宮山 浩(こみやま ひろし)
レディース白夜
妃魅子
田中 聖奈(たなか せいな)
MAX
その他の登場人物
谷口 友成(たにぐち ともなり)
鬼頭 良男(きとう よしお)