今宵、銀河を杯にして
以下はWikipediaより引用
要約
『今宵、銀河を杯にして』(こよい、ぎんがをはいにして)は、神林長平によるSF小説。1985年5月から1986年8月まで断続的に、「SFアドベンチャー」に連載された。単行本は、1987年5月に徳間書店からハードカバー版が、1995年7月にハヤカワ文庫から文庫版が発売されている。同じ作者の作品で、背景設定やテーマが類似している『戦闘妖精・雪風』と比較される事も多く、「陽気な雪風」と評された事もある。
ストーリー
数千年後の未来、地球の士官学校を卒業したカレブ・シャーマン少尉は、人類と異星体「バシアン」が勢力争いを繰り広げている惑星ドーピアに展開するドーピア平和維持支援軍に入隊。ドーピアの土を踏んだ彼は、第721装甲騎兵連隊・第48装甲騎兵中隊・第4突撃小隊に所属する戦車「マヘルシャラルハシバズ」(以下「マヘル」)に車長として着任する。
しかし、マヘルはかつて第721連隊の指令コンピューターを発狂させた事もあるトラブルメーカーであり、その乗員であるアムジ・アイラ一等兵とクアッシュ・ミンゴ二等兵は、戦車兵としての能力と悪運の強さは一流だが、常にいかにしてサボり、いかにして身の危険を回避するかという事に専念する問題児だった。
バシアンやドーピアの原住生物アコマディアン、ドールロイドゲリラなどとの数度の実戦を経験したシャーマン少尉は、地球の常識が通用しないドーピアの様々な現象を目の当たりにし、二人の部下に感化されながらも、ドーピアを支配する原理を見極めるべく、オーソリアンが残した古代遺跡グランパートを目指して二人の部下と共にマヘルを発進させる。
登場人物
カレブ・シャーマン
アムジ・アイラ
クアッシュ・ミンゴ
メカニック・用語
マヘルシャラルハシバズ
作品の舞台は数千年後の未来であるが、その性能は現在の戦車を底上げした程度であり、特に現在の兵器体系を逸脱する物ではない。これは、過去のドーピアにおいて兵器を高度に自動化したところ、自らの存在意義を哲学的に思考し始めて役に立たなくなったためらしい。
重戦車とも呼ばれる大型戦車で、重量はドーピア上で60 t。乗員は3名で、その他に荷や4名の人員を搭乗させる事が可能なスペースを持つ。エンジンは主機として4,150馬力のタービンエンジンと、補機として650馬力の五ロータリーエンジンを搭載している。通常時の最高速度は150 km/hだが、アムジたちによって強制酸素供給装置を取り付けられており、これを使用する事によって、停車時から十数秒で秒速20 mを叩き出す事が可能である。また、水深6~7 mほどの深さの川ならば潜水して渡河することが可能。
武装は主砲である対空砲撃や連射も可能な75口径の長砲身砲1門の他、砲塔後部に位置する、砲塔とは独立して旋回する13mm連装対空ガトリング砲と、対軟標的用のリモコン機関銃が1基ずつ。その他にも煙幕発生装置や、対空ガトリング砲と連動する対空レーダーなどを有している。
実は、開発者が勝手に人工知能にEX99ITUなる回路を組み込んでおり、あるパスワードを入力するとその回路が起動し、感情を持った「ある物」(「狼」とも形容される)に変貌する。
ヴェクシレール
タイプ12
オーソリアン
オーソロイド
ドールロイド
アコマディアン
バシアン
KS888CC+