小説

俗天使




以下はWikipediaより引用

要約

『俗天使』(ぞくてんし)は、太宰治の短編小説。

概要

初出 新潮』1940年1月号
単行本 皮膚と心』(竹村書房、1940年4月20日)
執筆時期 1939年11月13日~15日(推定)
原稿用紙 20枚

妻の美知子は「『俗天使』のおしまひの手紙の主は、『女生徒』のS子さんである」と述べている。「S子さん」とは、短編『女生徒』の元となる日記を提供した有明淑(ありあけ しず)のこと。

手紙で『女生徒』に触れた箇所は以下のとおり。「けふ夕方、お母さんが『女生徒』を読みたいとおつしやいました。私は、つい、『厭よ。』つて断りました。そして、五分くらい経つてから、『お母さん意地悪ね。だけど、仕方がないわ。困つたわ。』なんて変なことばかり言つて、あの本を書斎から持つて来てあげましたの。」「私は、このごろ、とても気取つて居ります。をぢさんが私のことを、上手に書いて下さつて、私は、日本全国に知られてゐるのですものね。」

冒頭、語り手はミケランジェロの「最後の審判」やダ・ヴィンチの「聖アンナと聖母子」「モナ・リザ」(ジョコンダ)について所感を述べるが、これには次のようないわれがある。妻美知子は言う。

「九月一日、(注・三鷹への)引越の日に、一人の訪客がございました。洋画家でクリスチヤンのHさんです。その月から最も頻繁に三鷹へ訪ねてこられました。いつも御愛蔵の画集を携へてこられまして、お蔭様で太宰は居乍ら、古代近世の名画を鑑賞することが出来たのでございます。『俗天使』中の聖母子の神品も、その中の一枚でございます」

あらすじ
備考
  • SHINCHOムック『名短篇―新潮創刊一〇〇周年記念 通巻一二〇〇号記念』(新潮社、2004年12月)に本作品は収録された。