小説

僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない


舞台:長野県,

小説

著者:豊田巧,

出版社:小学館,

レーベル:ガガガ文庫,



以下はWikipediaより引用

要約

『僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない』(ぼくはきみたちほどうまくじこくひょうをめくれない)は、豊田巧による小説作品。イラストは松山せいじ。2012年7月までに第2巻まで発行されている。

ストーリー

第1巻

横浜志貴高校(よこはましきこうこう)に通う主人公、栗原駿は、2年生の夏休みに軽井沢へ旅行へ行き、たまたま入った旧軽井沢駅舎記念館でEF63を見ていたところ北見美優と宮田くれあと出会う。その後、碓氷峠のめがね橋で白糠由佳と出会い、旅を繰り広げていく。3人はそれから碓氷峠鉄道文化むらに向う。その後駿は1人でホテルに入るが、翌日しなの鉄道で美優らと乗り合わせ、目的地も同じ長野電鉄だったため美優・くれあと3人で小布施に向かうが、その後駿は湯田中駅やスノーモンキーなどと振り回されることになる。長野駅に戻ると、由佳が泣いていた。事情を聴いた3人は由佳が好きな先輩に想いを伝えるのを手伝うため長野新幹線と小海線を乗り継いで乙女駅へ向かう。先輩の列車を見届けた4人は小諸駅で別れ、駿は横浜へ帰った。

新学期を迎え、駿は近所にカレー屋がオープンしたことを聞く。そこに行ってみると、由佳が働いていた。さらにそこに来ていた美優やくれあからここが由佳の父の経営する店だと聞く。

第2巻

由佳が横浜志貴高校に転入してくる。駿、美優、くれあ、由佳、高千穂大輔の5人はイグアスで海に行く計画を立てる。しかし美優が連れて行ったのは鶴見線の海芝浦駅だった。そこで列車の待ち時間を過ごすうち、駿も鉄道趣味の世界に理解を示し始める。その後5人は湘南モノレールで江ノ島に向かう。別荘に着いて食事が終わると、由佳の提案で怪談を始める。その中で江ノ電極楽寺駅に出る白い少女の幽霊の話があがり、5人で見に行こうという結論になる。極楽寺駅を出たところで、5人は少女の姿を目撃する

翌日、駿は美優と2人で本来の目的地の鎌倉高校前駅に向かう。昼食の後、駿、美優、くれあの3人は大仏に参拝し、極楽寺駅近くの「白い少女」の出る場所を訪れて、別荘に戻る。夜中、もう一度極楽寺に向かうと、幽霊の姿をした唐津美咲、それに藤沢駅で別れ東海道線で先行していたくれあと出会う。美咲に悪意がなかったことを確認した5人は美咲と別れ、別荘に戻った。旅行最終日、5人は別荘の前の海で泳いだ。

学校が再開して、イグアスに集合した5人。次の行先は青森となった。

登場人物
横浜志貴高校

全員、現在は廃線となっている路線名が姓になっている(美優の姓の路線は、後に天北線となる)。 学校名は作者の母校がもとになっている。

栗原 駿(くりはら しゅん)

主人公。横浜志貴高校の2年1組
軽井沢で美優たちと出会うまでは鉄道に対して興味はなかったが、旅をしていくにつれて徐々に興味をしめしていく。
食べ物に非常に詳しく、美優から「駅弁オタク」と言われている。また、「うまいもの食べたきゃ現地へ行け」という名言も残している。
第2巻「湘南編」で美優とくれあに鉄道旅の相談をしようとするが、学校では旅先とは違った態度であったため戸惑う。
後に、男子に不純な理由で近づかれるのが嫌なこと、他の女子に引かれることを恐れて鉄道趣味のことは学校では隠しているためとわかり、安心した。
以来、美優たち「私設鉄道部」メンバーとの連絡は、由佳の店「イグアス」と携帯メールで済ませている。
視力がよく、両目ともに2.0ある。
高千穂 大輔(たかちほ だいすけ)

駿のクラスメート。
スポーツ万能で女子からもそこそこモテるが、頭が残念なのが玉にキズ。学習能力がなく、思ったことをすぐ口にするので、駿に「黙っていれば、モテモテになれるのに。」と言われている。
駿曰く「スポーツは得意だが勉強はご臨終な、良い奴。」
由佳と仲良しらしいが、(由佳と)共に主役陣3人(駿・美優・くれあ)とは別に脇役のポジションである。
美優からみて、(置いていかれようとしたほど)存在感が少ない。また都合の悪い発言をしようとしたときに、よく駿に肘打ちされている。
北見 美優(きたみ みゆ)

駿と同級生(クラスメートではない)の美少女。かなりの美人だが相当の鉄オタ。
学校では鉄オタであることは固く秘密にしている。
苗字で呼ばれるのが嫌いであり、相手も名前で呼ぶ。また年上でない人に「さん」づけされるのも嫌いで、名前で呼ぶ事を勧める(大輔に対しては、少なくとも第2巻「湘南編」に至るまで下の名前を知らず、「高千穂」と呼ぶ)。
第1巻「長野編」登場の(旧)軽井沢駅舎記念館にて駿と出会い、そこから鉄オタの道へ引きずり込んでいく。
宮田 くれあ(みやた くれあ)

美優と常に行動を共にする無口なモデル体型な美少女(美優に比べると男を避ける度合いは少ない)。駿の同級生(美優のクラスメートだが、駿たちとは別のクラス)。
特技は時刻表めくり。
好き嫌いが激しく、食事は大量のサプリメントを炭酸水で飲むことで済ませている。肌は色白である。
相当な時刻表鉄である。
昔の祖父の家で、現在は別荘として使われている家が江の島にある。
白糠 由佳(しらぬか ゆか)

駿、美優、くれあの3人でめがね橋へ向かってる途中に出会った少女。美術部に所属し、引越しを前にめがね橋の絵を描いていた。かなりの爆乳。
3人と一旦別れるも、翌日長野駅で泣いているところで再会。引っ越してしまう前に先輩に思いを伝えるため、奔走する。
その後、学校の最寄り駅付近で由佳の父が営むことになった「カレー屋イグアス」という鉄道趣味全開なお店で再会することになる。
2巻より駿たちのクラスに転入してくる。
長野県民であるため、海へ行くことに強い憧れを抱いている。
大輔と同じ南国ルックで主役陣3人とは別行動をし、海芝浦駅の公園での仲睦まじいシーンが見られる。

その他

栗原(妹)(くりはら いもうと)

主人公、駿の妹。駿曰く「今時のギャルって感じの奴で中学三年生」夏休みに家庭教師をつけて家で勉強することになる。
駿と違って友達も多く、成績もいい模様。
彼女のおかげ(?)で美優、くれあの2人と出会うことになる。
唐津 美咲(からつ みさき)

ネットで噂の「白い少女」の幽霊の正体。両親は共働きで、ネットの世界でもてはやされることにハマってしまい、極楽寺駅で幽霊を演じていた。
香月(かつき)

駿や大輔、由佳の担任の教師。
赤谷(あかたに)

横浜志貴高校の生徒。チャラい人間である。

用語

カレー屋イグアス
駿の家の近くにオープンしたカレー屋。由佳の父が経営しており、赤い三角屋根に白い壁の大正ムード漂う店。店内は鉄道グッズであふれている。

既刊一覧

ガガガ文庫より2巻が刊行されている。

タイトル 発売日 ISBN 表紙
1 僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない 2011年11月18日 ISBN 978-4-09-451306-6 美優
2 僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない 2 2012年7月18日 ISBN 978-4-09-451355-4 くれあ