優駿の門GI
以下はWikipediaより引用
要約
『優駿の門GI』(ゆうしゅんのもんジーワン)は、やまさき拓味による日本の競馬漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、2001年3号から2003年32号まで連載された。同じく『週刊少年チャンピオン』で連載されていた『優駿の門』の続編である。全115話。後の時代を扱った続編に「優駿の門ピエタ」、「優駿の門チャンプ」がある。
あらすじ
主人公・天馬駿はばんえい馬を生産する天馬牧場の一人息子。ある日、きょうだい同然に育ったばんえい馬・哀歌が馬主の都合により処分されることを知らされる。悲しみにくれ、哀歌の応援にもいかない駿だったが、哀歌の懸命の走りを知り競馬場へと駆けつけた。駿の声援を受け勝利目前の哀歌だったが、ついに限界を迎え、ゴール直前で心臓麻痺を起こし死亡してしまう。駿の懸命のムチにも二度と応えることはなかった。
哀歌の死から十数年後、駿は中央競馬の新人騎手として美浦トレーニングセンターにいた。奮闘する駿の前に1頭の巨大な馬が現れる。その馬の名は「哀歌」。駿は哀歌とともに日本、そして世界を駆け抜ける。
主な登場人物
- 本作には哀歌(アイカ)という名前の馬が2頭登場する。登場する時期が違うこともあり作品中では特に呼び分けはされていないが、便宜上ここではそれぞれ哀歌(サラブレッド)、哀歌(ばんえい馬)と記載する。
天馬駿(てんま しゅん)
主人公。美浦・岡田厩舎所属の新人騎手。実家はばんえい馬の生産牧場、父はばんえい競馬で5000勝を挙げた名騎手というばんえい一家の生まれ。だが日本一の騎手になるという夢のため、ばんえい競馬ではなく中央競馬の騎手となった。非常に優れたバランス感覚を持っており、それが極端に体を前に出す独特な追い方を可能にしている。その豪快さは「撃腕」と形容されるほど。しかし、馬の脚に過度な負担をかける乗り方でもあるため、駿が騎乗した馬の多くは脚を痛めてしまっている。そのため馬を追うことに恐怖心を抱くようになるが、小林の計らいにより再び自信を取り戻した。その後ドバイモンスターの騎手として帯同馬の哀歌(サラブレッド)とともにアメリカへ遠征。だが哀歌(サラブレッド)と公平が姿を消したことでレースに集中できなくなり、ドバイモンスターの落馬事故を引き起こす。失意のままダヤン厩舎に転がり込み、そこで勝負の厳しさを学んだことで大きく成長し、哀歌(サラブレッド)に騎乗してケンタッキーダービーを制した。その後もアメリカに残って騎乗を続けたが日本に帰国してばんえい競馬の騎手に転向していた事が後の作品、「優駿の門チャンプ」で明らかとなる。
和田公平(わだ こうへい)
天馬牧場で厩務員として働いている、駿の兄貴分。かつては関西で殺人以外はなんでもやる札付きのワルだったが、トラブルを起こしリンチされていたところを健に助けられ、彼の牧場で働くようになる。中央競馬の騎手になった駿に対してばんえい競馬を捨てた、と憎まれ口を叩くが、内心では強く気にかけており、駿のためなら命もいらないとまで豪語する。哀歌(サラブレッド)を岡田厩舎へと連れてきたとき、自信も居候の厩務員として岡田厩舎に残った。哀歌(サラブレッド)とともにアメリカへ渡り、駿のためにあえて駿の下を離れる。その後口八丁でうまく岡田鮫からケンタッキーダービーの最終追加登録料15万ドルを受け取るが、その金を銀行から引き出した直後強盗に襲われる。金は守ったが、全身を銃で撃たれ瀕死の重傷を負ってしまう。一度は心肺停止にまで陥るが、ケンタッキーダービー後に奇跡的に復活、一命を取り留めた。その後も駿についていたが、馬を故障させた事にショックを受けて馬に乗れなくなった駿を連れて帰国していた事が後の作品「優駿の門チャンプ」で明らかとなった。
天馬健(てんま けん)
岡田鰹(おかだ かつお)
マイケル・グリーン
ダヤン・バース
ロッキーの調教師。北欧出身。日本でいう500万条件の馬を専門に扱う調教師だが、その中から突如ロッキーという怪物が出現した。マイケルに対しては些細なことでもムチを打ち、地元の人からは鬼以上に残忍とまで言われている。大の酒好きで、マイケルが稼いだ賞金も全部取り上げ、酒とギャンブルに費やしている。馬に対しても壊れるまでハードトレーニングを繰り返すが、それは血統が悪く能力もない馬を競走馬として強くするという強い信念に基づくものである。マイケルや駿に厳しくあたるのも同じ理由。なお、調教中の事故やレースで管理馬が死んだ際は必ず自らの手で解体、埋葬する。後の作品「優駿の門チャンプ」にも調教師として登場。自身の管理馬がスプリンターズステークスを制した。
前作からの登場人物
光優馬(ひかり ゆうま)
月山左京(つきやま さきょう)
岡田鮫(おかだ こう)
小林政宏(こばやし まさひろ)
主な競走馬
中央競馬
哀歌(サラブレッド)(父:ボムクレイジー、母:レディブライアン、母父:ナリタブライアン)
中央の岡田厩舎所属馬だが、健の指示により関東地方競馬場でデビュー。巨体が災いしゲートに体が引っかかってスタートで大きく出遅れるが、駿の撃腕もあり他馬をあっという間にごぼう抜きにし圧勝した。2戦目ではアイアンマッスルを相手にハナ差で勝利。ドバイモンスターの帯同馬としてアメリカ行きが決まり、その費用を稼ぐために連闘し、3戦目と4戦目の弥生賞に勝利した。この頃から内臓に強い痛みを持つようになる。アメリカ遠征後も帯同馬扱いだったが、最初からケンタッキーダービーに出走させるつもりだった公平の策により岡田鮫から最終追加登録料15万ドルを支払わせ、出走にこぎつけた。ケンタッキーダービーでは限界寸前の内臓を抱えたまま激走し、優勝する。だがゴール直前についに内臓が破裂、死亡した。
ドバイモンスター(父:シルバーチャーム、母:ドバイユカ、母父:ニジンスキー)
フロッグメン(父:シャラク、母:ケロッグレディ、母父:サクラユタカオー)
地方競馬
ラブリップ(父:リップ、母:ラブゼット、母父:ハイセイコー)
アイアンマッスル(父:サドラーズウェルズ、母:アーバンシー、母父:ミスワキ)
レジスタンス(父:フサイチペガサス、母:テイラーアマゾン、母父:シルバーチャーム)
海外馬
ロッキー(父:サボナ、母:エイドリアン、母父:クラシックゴーゴー)
ばんえい馬
哀歌(ばんえい馬)(父:不明、母:白雪)
レッドブリザード(父:タカラコマ、母:能信)
前作からの登場馬
ボムクレイジー(父:グリーングラス、母:ラブシンザン、母父:シンザン)
リップ(父:シンボリルドルフ、母:トリック、母父:タマモクロス)
ラブゼット(父:ハイセイコー、母:ラブシンザン、母父:シンザン)
ポンコ(父:ネヴァービート、母:グラスクィーン)
アルケリア
単行本
少年チャンピオン・コミックスより刊行。全13巻。
関連作品
- 優駿の門
- 優駿の門 -ピエタ-
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