公女殿下の家庭教師
小説
著者:七野りく,
出版社:KADOKAWA,
掲載サイト:カクヨム,
レーベル:富士見ファンタジア文庫,
連載期間:2017年10月6日 -,
巻数:既刊15巻,
漫画
作画:無糖党,
出版社:KADOKAWA,
掲載サイト:少年エースplus,
レーベル:角川コミックス・エース,
発表期間:2019年9月13日 -,
巻数:既刊3巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『公女殿下の家庭教師』(こうじょでんかのかていきょうし)は、七野りくによる日本のライトノベル。イラストはcuraが担当している。
WEB版はカクヨムにて2017年10月から連載中で、第3回カクヨムWeb小説コンテストの異世界ファンタジー部門大賞を受賞した。書籍版は富士見ファンタジア文庫(KADOKAWA)より2018年12月から刊行されている。2021年11月時点でシリーズ累計発行部数は40万部を突破している。
メディアミックスとして、無糖党が作画を担当する漫画版が『少年エースplus』(KADOKAWA)にて2019年9月から連載中。2023年10月にはアニメ化が発表された。
あらすじ
魔力は少ないながら優れた魔法技術を持っており、わずか1年で王立学園を卒業したアレンは、王宮魔法士の試験に落第してしまう。アレンが王立学校の教授に相談したところ、「公爵家の家庭教師」の仕事を紹介される。
四大公爵家のハワード公爵は、初級魔法すら使えない娘の公女 ティナには魔法を使うことは諦めてもらい、将来は彼女の得意分野である「植物や作物の研究」の道に進むことを望んでおり、王立学校の入学をティナに諦めさせるようアレンに依頼する。
だがアレンは、ティナが王立学校の水準を満たすだけの魔法が使えるように自分が教えることを申し出て、公女であるティナと、彼女の専属メイドにしてハワード家に使えるウォーカー家の跡取り娘であるエリーの家庭教師となる。
登場人物
声の項はPVおよびボイスコミックの声優。
主要登場人物
アレン
声 - 内田雄馬
本作の主人公。17歳の青年。狼族である両親に拾われた。名前の由来は200年前の魔王大戦で英雄と呼ばれていたアレンから。
同級生の公爵令嬢リディヤに魔法を指導し、リディヤと共に主席と次席で卒業した。
常にリディアに振り回されており、リディアの腐れ縁兼相棒「剣姫の頭脳」と呼ばれている。また、リディアの母からは、息子同然の扱いである。
魔法は全属性の中級まで使える。王国内において魔法制御技術は屈指。他者と魔力を繋げることができ、相手の魔力で自身も上級魔法を使うことが出来る。魔力を繋げた事があるのはカレン、リディヤ、ティナの3人。
獣人である両親に育てられた。王立学校の副生徒会長であるカレンは、義妹に当たる。
優れた魔法技術を持ちながらも王宮魔法士の試験に落第したことから、学園長からハワード公爵令嬢の家庭教師を紹介される。
年下の女の子の頭を撫でるのが癖で、教授からは「年下殺し」と揶揄されている。
3巻でハワード、リンスター公爵家の物品売買の元締めに任された。昔から大魔法を調べている。
八大精霊である、氷鶴、炎麟から鍵(他社と魔力をつなげる能力を持つもの、精霊と英雄たちの永劫の呪縛を解く鍵、星の約を果たし、乱れた率を整える存在。)と呼ばれている。
ティナ
声 - 日高里菜
ハワード公爵家の次女。13歳。敬称は公女殿下。王位継承権はなし。エリーとはメイド兼幼馴染兼親友。リィネは初めて出来た友達。
公爵家直系にも関わらず、アレンに出会うまで魔法を一切使えず、貴族社会では魔法が使えないことで有名だった。
極致魔法である氷雪狼を使うことができ、大精霊である「氷鶴」を宿している。
学問に関しては、昔から書物を読んでいたため、アレンから『王国の至宝』とまで言われるレベルで、植物、作物研究によってハワード家の食物自給率と財政状況を良化させている。
王立学校には首席合格するも、アレンと同じじゃないことに愕然したため、成績を落とそうとしたが、「彼に嫌われるかもしれない」と思い、前期試験でも首席をキープ。
リディヤ
声 - 戸松遥
リンスター公爵家の長女。17歳。王位継承権は上位。敬称は公女殿下。王宮魔法士。アレンとは同級生で相方。
魔法は苦手だったため剣術で入学した。剣術にかなり優れているため、「剣姫」と呼ばれている。アレンに魔法を教えてもらい、わずか一年で優秀な成績(次席)で学園を卒業した。
アレンに対しては、かなりのツンデレ。他の男に対する態度はとても冷たい。
彼と魔力を繋ぎ、挨拶代わりや照れ隠しに『火焔鳥』を投げてくる。
実戦で使うのは『火焔鳥』が中心。戦闘狂リンスターに伝わる『真朱』を継承。
この四年間で、本気で戦闘したのは、黒竜、吸血鬼の真祖、四翼の悪魔、勇者、近衛騎士団団長だけ。アレンと組んでいる限り、短期決戦においては無敵。自分の魔力を渡すことにも躊躇がないので、アレンが了承した場合、極致魔法を乱射しつつ、『紅剣』を振るってくる。
エリー
ウェインライト王国
ハワード家
四大公爵の一つ。代々継がれる属性は氷。極致魔法は氷雪狼。秘伝は蒼拳。北方を守護している。
ステラ・ハワード
ティナの姉で王立学校の生徒会長。15歳。薄く青みがかった白金の長髪。ハワード家長女。ティナの姉。敬称は公女殿下。王位継承権は下位。
真面目で努力家で責任感が強く、何がなんでもハワード家を継ぐつもりで、半ば家出をする形で王立学校に入学。
魔法は氷中心。腰に剣と短杖を下げている。アレンがステラ用に改良した極致魔法である治癒魔法氷光鷹、秘伝の蒼剣、蒼楯を使うことができる。
3巻では父ワルターから次期公爵を考えていないと言われ、思い悩んでいた。その後アレンに悩みを打ち明け、強くなりたいという意志から、カレン、ティナ、エリーと戦うことになる。その戦いではアレンとペアを組みおおよその極致魔法は使えるようになったがまだまだ。
王都襲撃後、人々に治癒を行う姿から、「聖女様」「天使様」と呼ばれている。
ワルター・ハワード
ティナ、ステラの父親。敬称は公爵殿下。筋骨隆々な巨躯。極致魔法『氷雪狼』の使い手で歴戦の勇将であり、彼の名前を出すだけで、諸外国が警戒度を上げる程。
魔法の使えない娘が王立学校に行くことを危惧しており、アレンに諦めさせるよう依頼する。ティナの得意分野である「植物や作物の研究」をする方が、娘のためではないかと考えていた。
妻ローザに先立たれながらも、娘2人を育ててきた。ハワード家の将来を巡って、ステラとは喧嘩別れの形で家出された。ティナの才能を認めつつも、武門としてのハワード家の終焉を感じていた。
アレンに対しては感謝しているものの、娘達が慕っているのを見ると、お酒が欲しくなる模様。武人気質で貴族情勢は理解しつつも、北方という僻地を領土に持つこともあり、教授、リンスター公爵に比べれば物事を単純に考えがち。
ウォーカー家
ハワード家に仕える一家。
グラハム・ウォーカー
リンスター家
四大公爵の一つ。代々継がれる属性は炎。極致魔法は火焔鳥。秘伝は紅剣。南方を守護している。母系の意志が強い。戦闘狂で他国からは野蛮人ともいわれている。
リチャード・リンスター
リアム・リンスター
リサ・リンスター
リディヤ、リィネ・、リチャードの母親。敬称は公爵夫人。リディヤと並ぶと姉妹に見えるほど若く見える。リンスターの直系。初代剣姫。
現役時、王国最強剣士兼王国最強魔法士。諸外国においては、彼女が戦場に出てきた途端、和睦交渉を考えざるを得ないような人だった。
リアムとは従兄の関係で、幼い頃から知っていた。今は、南方の領地経営に辣腕を振るう。当代公爵にならなかったのは、リアムのカッコイイところを見たかったから。愛情深く、さっぱりしている。身分差に関しても先進的な考えを持っていて、才能重視。リチャードのことは勿論、愛しているものの、仮に才が足りないならば、次期公爵はアレンでも構わないと思っている。
アレンを誰よりも買っており、実の息子同然のように扱う。彼の地位引き上げへの布石に余念がなく、アレンの母親であるエリンとは文通する仲。
現役を退いたとはいえ、極致魔法『火焔鳥』を息をするように放つ。
夫であるリアムとは16の時に結婚。
リンジー・リンスター
リンスター家メイド隊
アンナ
オルグレン家
東方の領主。領土内には獣人たちも暮らしている。代々継がれる属性は光。極致魔法は雷王虎。秘伝は紫斧。
ルーブフェラー家
その他の登場人物
教授
フェリシア・フォス
ユースティン帝国
ララノア共和国
獣人
高い戦闘力を持っていたたが、200年前の魔王戦争で多くが戦死し、人口はわずかになった。
カレン
流星旅団
用語
四大公爵
八大侯爵・伯爵
王立学校・王立大学
流星旅団
月神教
属性
魔法
王宮魔法士・近衛騎士の任命式
グリフォン便
グリフォン便は通常。赤グリフォン便は速達物を、黒グリフォン便は機密情報を送るのに使われている。
侯国連合
帝国
ララノア共和国
四英海
魔王領
既刊一覧
小説
巻数 | タイトル | 初版発行日(発売日) | ISBN |
---|---|---|---|
1 | 公女殿下の家庭教師 謙虚チートな魔法授業をはじめます | 2018年12月20日(同日) | 978-4-04-073021-9 |
2 | 公女殿下の家庭教師2 最強剣姫と新たな伝説をつくります | 2019年2月20日(同日) | 978-4-04-073022-6 |
3 | 公女殿下の家庭教師3 魔法革命で迷える聖女を導きます | 2019年6月20日(同日) | 978-4-04-073221-3 |
4 | 公女殿下の家庭教師4 氷炎の姫君と夏休みに王国を救います | 2019年10月20日(10月19日) | 978-4-04-073222-0 |
5 | 公女殿下の家庭教師5 雷狼の妹君と王国動乱 | 2020年3月20日(3月19日) | 978-4-04-073583-2 |
6 | 公女殿下の家庭教師6 慟哭の剣姫と南方戦役 | 2020年7月20日(7月17日) | 978-4-04-073584-9 |
7 | 公女殿下の家庭教師7 先導の聖女と北方決戦 | 2020年11月20日(同日) | 978-4-04-073852-9 |
8 | 公女殿下の家庭教師8 再臨の流星と東都決着 | 2021年月20日(3月19日) | 978-4-04-073853-6 |
9 | 公女殿下の家庭教師9 英雄の休息日 | 2021年7月20日(7月16日) | 978-4-04-074145-1 |
10 | 公女殿下の家庭教師10 千年の都 | 2021年11月20日(同日) | 978-4-04-074146-8 |
11 | 公女殿下の家庭教師11 歴史の幻影 | 2022年3月20日(3月19日) | 978-4-04-074477-3 |
12 | 公女殿下の家庭教師12 約束の花園 | 2022年7月20日(同日) | 978-4-04-074478-0 |
13 | 公女殿下の家庭教師13 大樹守りの遺言 | 2022年11月20日(11月18日) | 978-4-04-074735-4 |
14 | 公女殿下の家庭教師14 星約違いの天使 | 2023年4月20日(同日) | 978-4-04-074736-1 |
15 | 公女殿下の家庭教師15 英傑殺しの氷龍 | 2023年8月20日(8月19日) | 978-4-04-075020-0 |
漫画
- 無糖党(漫画)、七野りく(原作)、cura(キャラクター原案)『公女殿下の家庭教師』KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉、既刊3巻(2023年4月26日現在)
- 2020年7月21日発売、ISBN 978-4-04-109454-9
- 2021年9月25日発売、ISBN 978-4-04-109455-6
- 2023年4月26日発売、ISBN 978-4-04-113036-0