公開処刑人 森のくまさん お嬢さん、お逃げなさい
題材:シリアルキラー,
以下はWikipediaより引用
要約
『公開処刑人 森のくまさん お嬢さん、お逃げなさい』(こうかいしょけいにん もりのくまさん おじょうさんおにげなさい)は、堀内公太郎による日本の推理小説。
第9回『このミステリーがすごい!』大賞の最終選考で受賞は至らず落選する。しかし、後に第10回『このミステリーがすごい!』大賞の隠し玉(編集部推薦)として出版されることとなった『公開処刑人 森のくまさん』の続編となるストーリー。
ストーリー
「森のくまさん連続殺人事件」から3年後、2代目「森のくまさん」を名乗る人物による「処刑」という名の殺人事件が発生。初代同様に声明をネット上に出す手口は同じだが、初代とは違って言葉遣いが丁寧なのが「紳士系」と呼ばれる2代目「森くま」の特徴だった。そんな折、私立敬星高校の2年のクラスに羽田結衣が2学期という中途半端な時期に転入したが、彼女は3年前に廃工場で初代「森くま」に殺害された巡査の妹だった。マスコミと周囲の中傷で2度目の転校を余儀なくされた結衣は3年前の事件に繋がる要素を排除すべく両親が離婚したことで平穏な生活を得ていた。ところが、転入前に起きた男子生徒の自殺を発端とする2代目「森くま」の事件に巻き込まれてしまう。また、結婚直前の恋人達を襲う強姦による悲劇も起こっていた。
2つの時間軸で物語が交互に描かれる。
登場人物
主人公
羽田結衣(はねだ ゆい)
本作の主人公。旧姓「下山結衣(しもやま ゆい)」。私立敬星高校の2年生。17歳。2学期に転入したため、時期外れの転入の理由を「両親の離婚に伴って学校を替えた」としているが、実は、3年前に初代「森のくまさん」九門正則に殺された警察官・下山正弘の妹。被害者遺族の扱いに困って距離を置くようになった周囲に疎まれてしまい、マスコミの悪意に傷つけられて孤立してしまう。その中には小学校からの親友もいた。そのため、転校することで中学をなんとか卒業した。しかし、2代目「森くま」の出現により、再び転校を余儀なくされて「森くま」事件関係者の色を薄めるべく両親は離婚し、母方の姓「羽田」を名乗り敬星に来たのだった。
暴走するつばきを放っておけなくて江沢殺しの犯人に殺されかけたのを2代目「森くま」に助けられた恩とは別問題であり、やはり「森くま」の行為を許せないと結論を出し、罪悪感の欠片もなく簡単に敵と看なす相手を排除するとして殺人を犯していたつばきの件も含めて警察官である父親に打ち明けることにした。反省の色が無いつばきとは、彼女に「友達を売る奴とは御免だ。」と言われ絶交されるが、それでも自身の決断に後悔はない。
結衣の家族
下山正弘(しもやま まさひろ)
没年齢22歳。結衣の6歳年長の兄。警察官。警視庁高島平警察署に所属する巡査。赤塚交番勤務。前作『公開処刑人 森のくまさん』で銃声が聞こえたとの通報を受けて警ら中に「森くま」の正体と妹の危機を知った捜査一課の若林健介からの連絡で廃工場に駆けつけるが、「森くま」に協力していた柿本琴乃に金属バットで殴られ、初代「森くま」九門正則に射殺された。警察官人生は2年にも満たなかった。二階級特進で警部補に。高校時代には髪を金色に染めていた時期もあったが、珍しくもないことだった。ところが、死後に大麻パーティーをやっていた不良だと悪質なデマをネットで拡散され、勝手に失望する人間が妹である結衣の周囲に続出する。治安と正義を守るために奔走した警察官であり、殺人鬼に殺害された被害者であるにもかかわらず、死後も貶められ家族を痛めつけられる被害に遭う。
羽田万里子(はねだ まりこ)
2代目「森のくまさん」
3年前
香坂さとみ
三浦慎之介(みうら しんのすけ)
「森のくまさん」の関係者
九門正則(くもん まさのり)
その他
横山つばき(よこやま - )
私立敬星高校の2年生。17歳。結衣と友人になるが、自身が楽しく幸せであれば他人はどうでもよく、邪魔する者は殺人を犯してでも排除する主義。朝岡がクズでも教え子として守ろうとする愛人の江沢とはその一点で相容れることはなく罵り続けるのを強く制止されることも多々ある。結婚は望んではいないものの不倫は脅迫されるような関係だと理解できず、2人の関係を朝岡に知られて脅迫され、校舎の屋上に呼び出して殺害した。自殺として処理されて邪魔者の排除に成功するが、担任としての責任ゆえに江沢に攻撃が向けられ、パート先のスーパーの店長と不倫関係にある江沢の妻・妙子に「森くま」の仕業に見せかけて江沢が殺される口実を作ってしまった。殺人の罪の意識は無く「もっと上手くやれば良かった、惣さんに迷惑がかからないように殺せば良かった。」という身勝手すぎる後悔をし、妙子と愛人の財前を殺そうとする。2人が本物の「森くま」に処刑された後、自身が朝岡を殺害したことを話して結衣が警察官の父親に証拠が無くても話すと言われ、彼女を裏切り者と罵声を浴びせて絶交した。去り際、すれ違い様に結衣を突き飛ばした。
江沢惣一郎(えざわ そういちろう)
朝岡信人(あさおか のぶと)
朝岡ちよ(あさおか - )
小路(しょうじ)、松本(まつもと)
江沢妙子(えざわ たえこ)