小説

再春 (松本清張)


主人公の属性:小説家,



以下はWikipediaより引用

要約

『再春』(さいしゅん)は、松本清張の短編小説。『清張短篇新集』第10話として『小説新潮』1979年2月号に掲載され、1979年12月に短編集『隠花の飾り』収録の1作として、新潮社より刊行された。

1986年にテレビドラマ化されている。

あらすじ

鳥見可寿子は中国地方第一の都市に住んでいたが、東京の文学雑誌に出した小説が新人賞となり、続いてその年のある文学賞となった。土地のテレビは彼女を映し、地方紙はインタビュー記事を掲げた。冷やかし半分に妻の執筆を見ていた夫の敏雄だったが、その後も可寿子の小説が東京で好評を得たため、自身も東京本社に転勤する可能性が出てきたと言い、妻への気持ちが変わってきた。

そのうちに伝統ある競合雑誌からも原稿依頼が来たが、可寿子は書くべきテーマが浮かばなかった。焦った彼女は、知人でこの土地の名士である川添菊子に小説のヒントを求める。菊子夫人の友人の話題を素材にして、可寿子は小説「再春」を発表した。ところが…。

エピソード
  • 著者は本作発表の4年後に以下のように記している。「『再春』は、わたし自身の苦い経験である。まだ小倉市(現・北九州市)に居たころ、家裁調停委員の丸橋静子さんから聞いた話を『文藝春秋』に『春の血』と題して発表したところ、トーマス・マンの『欺かれた女』をそのまま取ったといわれた。わたしは『欺かれた女』を読んでいなかった。『春の血』はわたしの小説集にも入れず、『全集(『松本清張全集』を指す)』(第一期)からも削除している」。『春の血』は『文藝春秋』1958年1月号に掲載された短編小説である。
  • 北村薫は小説「水源地はどこか」において、作中で鳥見可寿子を批判する評論家は荒正人がモデルであるとし、「1957年12月に発表された清張の短篇『春の血』に対して、荒はなぜ時間の経過した1958年春になってから文句をつけたのか」とする謎を設定、背景に横溝正史をめぐる応酬があったと推測している。
テレビドラマ

1986年6月23日、関西テレビ制作・フジテレビ系列(FNS)の「松本清張サスペンス 隠花の飾り」(22:00-22:54)の1作として放映。

キャスト

  • 鳥見可寿子:檀ふみ
  • 三浦浩一
  • 加藤治子
  • 木ノ葉のこ
  • 鈴木瑞穂
  • 小島三児
  • 富田浩太郎
  • 宮田光
  • 依田英助
  • 小寺大介
  • 太地琴恵
  • 岡田和子

スタッフ

  • 脚本:田中晶子
  • 監督:小田切成明
  • 制作:関西テレビ、松竹、霧企画

関西テレビ制作・フジテレビ系列 松本清張サスペンス・隠花の飾り
前番組 番組名 次番組
お手玉
(1986.6.16)
再春
(1986.6.23)
百円硬貨
(1986.6.30)

松本清張原作のテレビドラマ一覧(放送順)

脚注・出典

松本清張作品の一覧(刊行順)

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