国が燃える
漫画
作者:本宮ひろ志,
出版社:集英社,
掲載誌:週刊ヤングジャンプ,
レーベル:ジャンプ・コミックス,
発表期間:11月7日,1月27日,
巻数:全9巻,
話数:全98話,
以下はWikipediaより引用
要約
『国が燃える』(くにがもえる)は本宮ひろ志の漫画である。『週刊ヤングジャンプ』で2002年49号より2005年9号まで連載された。
概要
昭和における日本の戦争の歴史を「人間によって過った流れは人間によって修正できるのか?」をテーマに、東北地方の小作農の息子として生まれた架空の官僚・本多勇介を主人公に実在の人物を登場させながら描く。最終的には満洲国の建国から崩壊、入植者の引き上げまでを描く予定であったが、#南京大虐殺の描写問題が発生した影響で、昭和13年(1938年)以降がかなり端折られる展開となった(物語は一応完結している)。
主な登場人物
本多 勇介
小作農の息子として生まれたが学力を認められて、山形の豪農・本多家(モデルは本間家)の養子となる(前近代における猶子に近い立場であり、当主は前当主の実子が継いでいる)。帝国大学卒業後、農商務省に出仕(省の分割後は商工省に配置される)。石橋湛山に師事し、「小日本主義」に傾倒していたが、本多家の意向もあって満洲への入植政策に関わっていく。愛息の正太郎の予科練志願に反対し、アカ呼ばわりされる。
敗戦が近付くと開拓団に引き揚げを求めるが、失敗に終わった。シベリア抑留に遭っても開拓団への引き揚げの失敗を深く悔やんだ。また、抑留中は共産主義の強要に反撥したため強制収容所に送られた。帰国時には引き揚げ船に最後まで残り、下船すると正太郎の遺影と共に家族で泣き出した。同僚だった中西からの通産省への復帰を断って農作業に余生を送り、1985年初夏、83歳で亡くなった。
松前 洋平
川島 翔子
本多正太郎
川島家
川島 忠俊
その他の重要な実在人物
詳細は各項目を参照。
- 石橋湛山
- 甘粕正彦
- 真崎甚三郎
- 板垣征四郎
- 椎名悦三郎
- 小磯国昭
- 武藤章
- 永田鉄山
- 大川周明
- 弐キ参スケ
- 東条英機
- 星野直樹
- 鮎川義介
- 岸信介
- 松岡洋右
- 東条英機
- 星野直樹
- 鮎川義介
- 岸信介
- 松岡洋右
書誌情報
- 本宮ひろ志 『国が燃える』 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉、全9巻
- 2003年5月19日発売、ISBN 4-08-876449-8
- 2003年5月19日発売、ISBN 4-08-876450-1
- 2003年9月19日発売、ISBN 4-08-876498-6
- 2003年12月18日発売、ISBN 4-08-876539-7
- 2004年3月19日発売、ISBN 4-08-876580-X
- 2004年6月18日発売、ISBN 4-08-876620-2
- 2004年9月17日発売、ISBN 4-08-876671-7
- 2005年2月18日発売、ISBN 4-08-876710-1
- 2006年10月19日発売、ISBN 4-08-876771-3
南京大虐殺の描写問題
2004年9月、第87話(42号掲載)と第88話(43号掲載)において、南京大虐殺について取り上げ、「百人斬り競争」や、逃げ惑う一般市民を機関銃掃射する場面を描写。43号には参考文献を列挙した。これに対し、資料として取り上げられた写真の矛盾点を修正して描いたとして、一部の読者や学者、右翼団体、保守政治家から捏造であるとの抗議を受け、ネット掲示板、ブログなどでも非難の声が多数上がった。
一部地方議会議員のグループは、集英社と本宮に対し抗議をおこなった。集英社は10月8日、「不適切と指摘された個所は検討を重ね、適切な処置と読者への経過説明をする」とコメントした。10月13日には「描写の参考にした写真は『ねつ造された』との指摘もある。そういう資料を使ったのは不適切だった」として、『国が燃える』の休載を発表した。
『国が燃える』は、48号より52号まで休載となったのちに連載再開されたものの、休載直前から駆け足の展開となり、翌年1月には終了した。2004年11月11日、本誌上にて問題のシーンを含む二話(計21ページ)はコミックス版では削除されると発表、2006年10月19日に該当部分未収録の単行本9巻(最終巻)が発行された。
ここで問題の一つとして取り上げられた「修正された矛盾点」とは、所謂南京大虐殺について懐疑的な人々から、その矛盾を理由に「虐殺の存在や、日本軍が関与している証拠にはならない」と指摘されている部分を、矛盾が無いように加筆修正しているとされる点である。 具体例としては
など多数が指摘されている。
この件に関して、2004年11月1日に出版流通対策協議会は毅然たる対応で出版するように全出版社に呼びかけた。また同年12月16日、日本ジャーナリスト会議が南京大虐殺の研究者を招いて講義を行い、「『国が燃える』の本質をつかみ、確信をもつことが重要」と主張した。