地球SOS
題材:地球外生命体,
以下はWikipediaより引用
要約
『地球SOS』(ちきゅうエスオーエス)は、小松崎茂の絵物語。
概要
21世紀初頭を舞台に、地球を侵略せんとするバグア彗星人と地球人の攻防を描くSFで、公式には「超特作科学大冒險繪物語」もしくは「超特作科学冒險」とされている。明々社の漫画雑誌「冒険活劇文庫」 にて1948年10月号から連載が始まり人気を博すも、少年画報社内の事情から1951年10月号に掲載された第38回で打ち切りとなった。その後、続編として読み切り短編『宇宙艦隊』が集英社の漫画雑誌「おもしろブック」1952年新年増刊号に掲載されたが、これも物語は中途で終わっている。
のちに本作を原作としたテレビアニメおよびオンラインゲームが制作された(後述)。
ストーリー
西暦2000年、人類は原子科学時代をむかえ、世界の都メトロポリタンXを中心として平和と繁栄を謳歌していた。そんな中、原子力旅客機コメット号が太平洋上で原因不明の墜落事故を起こす。コメット号に乗っていたペニーとビリーの二少年は、コメット号を追跡する円盤型の怪ロケットを目撃していた。怪ロケットはメトロポリタンXにも飛来し、少女ロッタを誘拐する。
メトロポリタンXへ帰り着いたペニーとビリーは、ペニーの叔父である天文学者ブレスト博士のもとを訪れる。そこで二人がブレスト博士に見せられたのは、新たに発見された地球へと向かう天体「バグア彗星」だった。地球はバグア彗星から飛来した侵略者「バグア彗星人」の侵略を受けたのだ。
人類の頭脳を結集してバグア彗星人との科学戦に挑む地球科学陣。ペニーとビリーはブレスト博士の息子である戦闘機パイロット、ジェームスらとともに、地球陣の一員として戦いをともにする。戦闘の舞台はメトロポリタンXを中心に、バグア彗星人が出現させた「地図にない島」や、バグア彗星人が地底に根拠地を築いた「青鮫(ブルー・シャーク)島」へと移っていく……。
登場人物
ペニー・カーター
ビリー・キムラ
ロッタ
ブレスト博士
ジェームス・ブレスト
ジョンソン
ウイリー博士
エメリー
ミスター・ミステリー
大山金太郎
ブラッド少佐
クレイトン大尉
用語
バグア彗星人
地球侵略をもくろむ宇宙人。単に「バグア人」とも呼ばれる。直立二足歩行の昆虫型ヒューマノイドで、蟻や蜂に似た冷血動物ではあるが、高度な知能を持ち性質は冷酷残虐。脳の重さは地球人の約二倍(2.9キログラム)で、「科学の鬼」と呼ばれるほどの高度な科学力を持ち、天体をロケットにして宇宙を移動する。
各種ヘルメット・ワームや、魂を奪いロボットのようにした人間などを侵略兵器として用いるほか、自然現象を操る方法や、人間の大脳の脳細胞を粉砕し、内部の知識のみを記録する装置などを開発していた。また、すでに地球人の言語を理解しており、自在に喋ることができる。
地球侵略の目的は「地球をバグア彗星に代わる新たなロケットにするため」「地球の科学を取り入れてより優れた第四次元世界を築くため」と語られているが、地球そのものを破壊する「B作戦」も準備していた。地球上ではインド洋の「地図にない島」や、メトロポリタンXにそう遠くない場所に位置する青鮫島などを根拠地としていたほか、月面アペニン山脈にも大要塞を築いていた。
バグア彗星人の技術
バグア彗星
かぶと虫(ヘルメット・ワーム)
小型かぶと虫(ヘルメット・ワーム)
大型かぶと虫(ヘルメット・ワーム)
超小型かぶと虫(スーパー・ヘルメット・ワーム)
怪ロケット
大型ヘリコプター
B作戦
地球の技術など
舞台設定は21世紀であるが、地球側のメカニックの形状は執筆当時のものに準じている。
メトロポリタンX
コメット号
実在する旅客機DH.106 コメットとは別物で、形状はむしろB-47に近い。
G放電装置
A号緊急指令
M・B7号
航空船
船体はヘルメット・ワームの淡紅色光線に耐える軽金属の特殊合金からなり、動力は12基の原子(アトム)ジェット。乗員は13名。武装としてG放電装置のほかに、G放電の数千倍の威力を持つ原子「U・K(ウラン・カートリット)」を用いた巨大な火球を発射することができる。また、腹部に小型機を搭載している。
無線操縦偵察ロケット機
新鋭ロケット機
新鋭旅客船
海の狼(シー・ウルフ)
実在する原子力潜水艦シーウルフおよびシーウルフ級原子力潜水艦とは別物。
メトロポリタン
山猫(マウント・キャット)
挿絵での形状は統一されておらず、四種類の形状が存在する。
地底戦車(ドリル・カッター)
ブラック・スワン号
超もぐら戦車(スーパー・モール)
H・Y光線
宇宙の騎士(ユニバース・ナイト)
三つの胴体を持つ大型のロケット機で、宇宙空間でも戦闘が可能な宇宙戦艦。乗員は22名で、無重力空間ではマグネット靴を着用。左右の胴体は子機「ベビーナイト」となっており、状況に応じて分離合体する。動力源は原子力と、さらに強力なブレスト博士が発明した宇宙線であり、航続力は無限。大気圏離脱の際には、より大型の全翼型原子飛行機に背負われた状態でカタパルトから打ち上げられ、高高度まで上昇した後に発進する。武装としてウイリー博士が改良したG光線と、複数の原子ロケット砲を装備。また、ベビーナイトとは別に、機内に偵察機を搭載している。
ゴールデン・スター号
宇宙要塞
CF-100 カナック
シューティングスター
挿絵に描かれたマーキングを除いて、作中では名称は登場しない。また、実在する戦闘機F-80 シューティングスターとは別物である。
単行本
- 『地球SOS』(1975年、桃源社 全国書誌番号:75073682)※収録されているのは第35回まで。
- 『地球SOS 超特作科学冒険物語』(2002年、双葉社 ISBN 4575294845)
派生作品
『Project BLUE 地球SOS』
『CATCH THE SKY 〜地球SOS〜』