夜の赤塚不二夫
以下はWikipediaより引用
要約
『夜の赤塚不二夫』(よるのあかつかふじお)は、オンデマンド版「赤塚不二夫漫画大全集」全271巻(小学館/コミックパーク)や電子書籍シリーズ既刊188巻(フジオ・プロダクション/ebookjapan)にも未収録となっていた赤塚不二夫の漫画作品18タイトルを初収録した単行本である。リスト漏れ作品を中心に、それまで存在を知られていなかった“幻の赤塚漫画”の数々が明らかになった。
概要
2021年7月28日、なりなれ社より発行、星雲社より発売。企画はフジオ・プロダクションによる。
メイン作品は1986年末からの約半年間、大衆雑誌『話のチャンネル』(日本文芸社)に連載された、「夜」の世界を描いた異色作『花ちゃん寝る』全13話。
さらにその前後、1970年代から1990年代にかけて、赤塚がさまざまな雑誌・新聞に発表した大人向け短編作品の中から、選りすぐりの17タイトルが『大人の赤塚不二夫』(幻の短編セレクション)としてまとめられた。赤塚の生涯最後の読み切り短編『お正月ざんす』も初収録されたほか、同作品の下書き原稿や別アイデア(未発表作品)『おめでたいのだ』の存在が明らかになった。
収録作品
夜の赤塚不二夫
花ちゃん寝る(全13話)
「スナック」と「色恋」をテーマにした下ネタ満載のギャグ漫画。1985年から連載が減少し、漫画家としての危機を迎えていた赤塚不二夫が、再起を目指して描いた作品である。連載減少から再ブレイクを果たすまでの狭間の時期に描かれた短期連載作品であるがゆえ、その存在がほとんど知られておらず、国立国会図書館にも5号(5話)分しか保存されていない “幻の赤塚漫画”であったが、2021年7月、30年以上の時を経て、単行本に完全収録された。
第10話は、「奇跡的に発掘された」という「原稿コピー」を元に、当時の原稿が再現されており、吹き出しの台詞が写植ではなく、赤塚不二夫の自筆文字になっている。
大人の赤塚不二夫(幻の短編セレクション)
モトムくん(全2話)
イレズミ作戦
ナンカナイト物語
トラベ郎(全12話)
赤塚不字夫のギャグ漫字
愛情レストラン
ウナギイヌ(全8話)
仲良き事は美しき哉
西暦2000年の生活風景
合点だい!
愛しのモンローちゃん
たまごっちなのだ!!
昭和よっぱらい研究所
ニャロメ
用心棒
イヤミの敬老の日
お正月ざんす
遺作。下書き原稿、別アイデア『おめでたいのだ』を同時収録。
また、『イヤミの敬老の日』『お正月ざんす』についての詳細はおそ松くん#特別編を参照のこと。
収録コラム・インタビュー
- 「はじめに 1986年前後の赤塚不二夫」 松木健也(フジオ・プロダクション)
- 「『花ちゃん寝る』を手伝っていた頃」 吉勝太(制作アシスタント)
- 「『花ちゃん寝る』はスナックの根源が描かれている!」 玉袋筋太郎(一般社団法人 全日本スナック連盟・会長)
補足
- 収録作品として目次には含まれていないが、松木健也のコラム記事内に参考図版として『お正月ざんす』の下絵と同作の没アイデア『おめでたいのだ』の下絵、未単行本化作品『いじわる時事(じじい)』3話分(全56話のうち第1話・44話・53話)、玉袋筋太郎のインタビュー記事内にフジオプロ周辺(下落合駅~中井駅の一帯)を描いた『わが街』が初収録されている。
書誌情報
- 赤塚不二夫『夜の赤塚不二夫』なりなれ社、2021年7月28日発行、ISBN 978-4-434-29303-0