小説

夜明けのすべて


題材:精神障害,

舞台:企業,



以下はWikipediaより引用

要約

『夜明けのすべて』(よあけのすべて)は、瀬尾まいこによる日本の小説。2020年10月22日に水鈴社より刊行された。2024年2月に映画が公開された(後述)。

概要

勤務先の人たちの理解を得られながらも、月に1回のペースで訪れるPMS(月経前症候群)の影響で怒りやすくなってしまう美紗は、如何にもやる気がなさそうな山添に八つ当たりをしてしまう。パニック障害になってしまった山添は生きる希望すらも見失ってしまう。互いに恋愛感情や友情すらも感じていないのに、いつしか2人は互いの心の病を治せるのでは、それぞれに助けられるのではと思い始める。

人生は思っていた以上に厳しいものがあるけれど、きっと誰かの心を癒せる救いの道は残されている。本作はそんな負の心を抱いてきた人たちに送る、生きるのがほんの少しだけ楽になる、心が温かくなる物語。

自身も患ったパニック障害の経験をモチーフにしたというこの小説を「毎回楽しいと思って書いてきた小説であるが、この小説に関しては立ち止まりながらゆっくりと書き進めた」とした上で「そのぶん、ずっと見守りたいと思うかわいい作品になった」と著者の瀬尾はコメントしている。

登場人物

美紗

建築資材や金物をホームセンターに卸す会社である「栗田金属」の社員。
月に1回のペースで訪れるPMS(月経前症候群)の影響でイライラすることが多い。
山添

大手コンサルタント会社から転職してきた栗田金属の社員。
パニック障害を患っているせいで生きる希望を見出せずにいる。
栗田

美紗と山添が勤務する栗田金属の社長。
平西

栗田金属の社員。おしゃべり好き。
鈴木

栗田金属の社員。黙々と仕事をこなすが、決して無愛想という訳ではない。
住川

栗田金属の女性社員。美紗と同じ事務関係の仕事をしており世話好き。

書籍情報
  • 単行本:2020年10月22日発売、水鈴社、ISBN 978-4-16-401001-3
映画

2024年2月9日に三宅唱監督により映画が公開された。主演は松村北斗と上白石萌音。第74回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に出品。

松村と上白石はNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』以来、2年ぶりの共演になる。

キャスト

山添孝俊
演 - 松村北斗(SixTONES)
プラネタリウムや顕微鏡のキットを作る栗田科学の新入社員。パニック障害を患い、生きる希望を見失っている。
藤沢美紗
演 - 上白石萌音
栗田科学で働いて3年になる社員。月に1回訪れるPMS(月経前症候群)の影響でイライラすることが多い。
辻本憲彦
演 - 渋川清彦
山添が前に勤めていた職場の上司。
大島千尋
演 - 芋生悠
山添の恋人。
岩田真奈美
演 - 藤間爽子
美紗の友人。
藤沢倫子
演 - りょう
美紗の母。
栗田和夫
演 - 光石研
山添と美紗が勤務する栗田科学の社長。

スタッフ
  • 原作:瀬尾まいこ『夜明けのすべて』(水鈴社刊)
  • 監督:三宅唱
  • 脚本:和田清人、三宅唱
  • 音楽:Hi'Spec
  • 製作:河野聡、牟田口信一郎、竹澤浩、中村浩子、津嶋敬介、奥村景二、小山洋平、篠原一朗、池田篤郎、宮田昌広
  • 企画・プロデュース:井上竜太
  • チーフプロデューサー:西川朝子
  • プロデューサー:城内政芳
  • 撮影:月永雄太
  • 照明:秋山憲二郎
  • 録音:川井崇満
  • 美術:禪洲幸久
  • 装飾:高木理己
  • 衣裳:篠塚奈美
  • ヘアメイク:望月志穂美
  • 編集:大川景子
  • 音響効果:岡瀬晶彦
  • 助監督:山下昭義
  • 制作担当:菅井俊哉
  • 助成:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会
  • 企画・制作:ホリプロ
  • 制作プロダクション:ザ・フール
  • 配給・宣伝:バンダイナムコフィルムワークス / アスミック・エース
  • 製作:『夜明けのすべて』製作委員会