夢見る黄金地球儀
以下はWikipediaより引用
要約
『夢見る黄金地球儀』(ゆめみるおうごんちきゅうぎ)は東京創元社から刊行された海堂尊の小説。
概要
海堂尊の作品群の舞台になっている架空の都市、桜宮市を舞台に、桜宮水族館の別館「深海館」に飾られている黄金で作られた地球儀強奪を巡る騒動を、二転三転としたストーリー展開で描いた著者初のコンゲーム小説。なお、『ナイチンゲールの沈黙』からの主要人物も主人公達と関わる形で登場している。著者の作品群において医療を題材にしない作品は本作が初となる。
ジェネラルフィーバーが一段落した頃、海堂作品はミステリーじゃないという声があちこちから聞こえ始めたが、そんなことはないと思っていたので、一度きちんとしたミステリーを書いてみたかったと述べている。
執筆時のBGMは、サザンオールスターズ「希望の轍」、サザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」。
ストーリー
1988年、桜宮市にふるさと創生事業の一環で1億円が交付された。その使い道を委ねられた桜宮市役所管財課は試行錯誤の末、日本部分が黄金でできた地球儀を造り、その黄金地球儀を飾るため桜宮水族館に最近見つかった新種の深海魚ボンクラボヤを目玉にした「桜宮水族館別館・深海館」を建設し、黄金地球儀は同館の目玉展示物となった。だが時代の移り変わりと共に、「深海館」の人気が落ち始めるようになっていた。
時は流れて2013年。平沼鉄工所の営業部長・平沼平介の元に8年前に姿を消した友人の久光穣治(通称・ガラスのジョー)が突然訪ねてくる。かつて“ジハード・ダイハード(聖戦に死ね)”を合言葉に小さな違法行為で反社会的行動を共にしていた久光は、平介に黄金地球儀を盗んで1億円を手にしようと持ちかける。当初はあまり乗り気でもなく渋々協力することになった平介だが、平沼鉄工所が桜宮市役所管財課と結んだ不利益な契約を境に黄金地球儀強奪計画が動き出す。しかし計画を実行に移し始めた途端、予想だにしない出来事が次々と平介たちの身に振りかかる。
登場人物
平沼鉄工所(平沼家)
4Sエージェンシー
平沼鉄工所が懇意にしている困り事を全般に請け負う安全保障事業。「4Sエージェンシー」の名称はサヨ・シークレット・システム・セキュリティ(Sayo Secret System Security)の頭文字を略したことに由来する。黄金地球儀強奪を計画した平介達に知恵を貸すようになる。
浜田小夜
桜宮市役所関係者
その他
殿村アイ
黄金地球儀
桜宮市が交付された一億円で購入した50kgの金塊を用いて作製した直径70㎝、壁厚25cm、総重量80kgの地球儀。すべて黄金仕様にする予定に反して金塊が足りなかったため、日本部分に黄金を使用し、余った金塊で北極点に桜宮市のシンボルマークを埋め込んだもの。ネーミングや大きさ、設置場所、さらには黄金地球儀の管理問題等、様々な難関を乗り越えて作製され2013年に至る。なお、一億円の使い道について議論された桜宮市役所管財課での会議では発案者が特定されなかったため、桜宮に伝わる妖怪、のっぺら童子が発案者といういい加減なものとなり、この件は桜宮市役所管財課のトップシークレットとして市民に公表されていない。
登場した物
発明品
平沼鉄工所が開発した発明品。
深海五千
深海七千
深海一万
ゴキブリボコボコ
シラミプチンプチン
ハエパシパシ
野良タヌキポンポコ
平沼鉄工所特製スーパーチャージャー
ストレートフラッシュ
ケズリン
ケズリン・ビッグマウス
ケズリン・プッチーニ
ケズリン・プッチモニ
火の鳥
空間圧力釜三号
ペタコ
マンマルマンマリン
マシン・ノミ
マシン・ゴキブリ
金属用万能カッター
深海生物
ボンクラボヤ
ウスボンヤリボヤ
ラブカ
その他
二度とキミをハナさない
桜宮三姉妹