大市民
主人公の属性:小説家,
以下はWikipediaより引用
要約
大市民は日本の漫画家、柳沢きみおの漫画作品。
柳沢のエッセイ的作品で、特に決まったストーリーは無く、作者自身の社会観や趣味、生活習慣について描いたもので、柳沢自身もライフワークと称している。
作品の連載(第1シリーズ)が始まったのは1990年。以後、掲載誌を変更しながら25年以上にわたり続けられている。1997年に日本テレビの深夜枠でテレビドラマ化(全4話)されている。
また、2006年4月24日には、料理部分を選りすぐった『大市民グルメ「美味し!!」お金をかけなくても美味しい簡単料理』が発売された。
あらすじ
主人公の小説家・山形鐘一郎は人気作家でありながら貧乏生活という変わり者。また40代後半とは思えぬ体格と風貌で近所では人気者であったが、小説家であることは世間にも隠していた。
ある日、山形が住むアパートの住人が酔いつぶれて倒れていたのを介抱したのをきっかけに、アパートの住人たちとの親交が始まる。隣部屋の住人・佐竹はバブルがはじけて無一文となった元不動産会社社長。佐竹の部屋に入った山形は、家具もカーテンも何ひとつ無く、着ている服や下着も一着だけなことに呆然とする。以後、佐竹は山形の部屋に入り浸りながら、貧乏生活をエンジョイする山形の生活法を一緒に楽しむようになる。
登場人物
山形鐘一郎
主人公。年齢40歳代後半(初登場時点で45歳)。小説家。長身で、プールで鍛えた体格が自慢(ときどき脱ぐのが癖)。人気小説家であるが、その素顔は誰にも知られていない。月に400万円以上も稼ぐが、4人の妻と11人の子供(認知済)が居るため、自分個人の収入は30万ほどしかない。仕事場である4畳半のボロアパート住まいで、食事も主に自炊。しかし、そこには山形の美学が隠れている。ビールと寿司が大好きの大食漢。愛車はトライアンフ・TR-3、ACエース・ブリストル、アストンマーティン・DB5、オースチン・ヒーレー・スプライト、フェラーリ・330GTCとクラシックスポーツカーを乗り継ぐ。BMWのオートバイR51/3も持っている。事実上、作者の分身である。
佐竹直二
染野アキ
山田
漫画
大市民(第1シリーズ)
『アクションピザッツ』(双葉社)に連載された。単行本は全10巻(双葉社)。
大市民Ⅱ(第2シリーズ)
単行本は全2巻(ぶんか社)。「イケイケ課長」1996年11月号から1997年12月号併録掲載分、及び第2巻出版にあたり描き下ろされた作品が収録された。
- 背表紙デザイン・レイアウトが何故か別々になっている。
- 主役の住まい(主な舞台)は原宿竹下通り裏手界隈に移っている。
- 山形の年齢も50歳になり、第1シリーズで見せた超人的キャラクターにも陰りを見せ始める(油っこい丼物料理を完食出来なくなり、柿の種に入ってるピーナッツを就寝前に食すと、翌朝胃もたれになるなど)。
- 他、自殺を肯定する持論を度々述べるなど、前シリーズよりもやや暗めの作風になっている。
- 脇を固めるサブキャラクター達の登場人数も激減、平均年代も上がってる事で、作品の大人びた印象が強くなった。当初、作者はこのシリーズを最後に大市民執筆を辞めるつもりでいたが、後に撤回している。
THE大市民(第3シリーズ)
『ヤングマガジンアッパーズ』(講談社)に2002年11号から2004年21号(最終号)まで連載していた。単行本はアッパーズKCより全5巻。
- 山形は、原宿から世田谷区砧地域のアパートに引っ越してきている。隣接の成城も散歩コースであったり、成城住民との交流もある。
- 作中、たびたび池上遼一を模した劇画調の山形らを描いており、アッパーズ最終刊には実際に池上遼一による山形が表紙を飾った。
大市民日記(第4シリーズ)
『別冊漫画ゴラク』(日本文芸社)にて2005年6月から2009年12月まで連載していた。単行本は、ニチブンコミックスより全6巻。
- 山形は、第3シリーズから引き続き同じアパートに住んでいる。山形の年齢は56歳から61歳まで。
- 堀江貴文、李承燁、藤原正彦、養老孟司、宮里藍など、ほぼ実名で繰り返し批判されている著名人も多い。特に堀江のことを忌み嫌っており、天敵とまで語り「ブタエモン」と呼ばわることもあった。また、元巨人軍の堀内監督も「大貧乏顔」と評し、ケチョンケチョンであった。
大市民語録(第5シリーズ)
『COMICジャンク』(あおば出版)にて2007年に前掲の『大市民日記』の連載と並行して連載されていた。雑誌休刊に伴い5話で終了。
1,2話はコミックス『大市民日記』3巻に、3,4,5話は同4巻に収録されている。
THE大絶叫市民(第6シリーズ)
『ネメシス』(講談社)にて2010年発売のNo.1から2018年発売のNo.41まで連載。
- 漫画は無く文字テキストのみの連載である。
大市民 最終章(第7シリーズ)
2015年、双葉社より単行本全1巻。
- 大市民Ⅱ2巻以来単行本全話描き下ろし。大市民シリーズ完結編。
終活人生論 大市民晩歌(第8シリーズ)
『サンデー毎日』2016年10月30日号から2018年10月7日号まで連載されていた。毎日新聞出版より『終活人生論 大市民晩歌』として(電子書籍版のみで)刊行。
スピンオフ作品
大市民・番外編CLASSIC GARAGE
1994年、双葉社より単行本全1巻。主人公は「本伝での主人公の叔父」。
TVドラマ
日本テレビ系列にて1997年12月3日から同年12月24日までのshin-D枠で『大市民』が放映された。全4回。
出演
備考
週刊新潮2010年5月6.13日合併号より始まった柳沢きみおの連載エッセイ「なんだかなァ人生」には、『大市民日記』から今回の連載に至るまでの経緯が記載されている。
第1回目のイラストは、「美味(うま)し!!」と言いながら笑顔で乾杯する山形の姿であり、その横には「大市民」の文字が書かれている。