天の神話 地の永遠
題材:神道,
以下はWikipediaより引用
要約
『天の神話 地の永遠』(てんのしんわ ちのえいえん)は、赤石路代による日本の漫画作品。
『永遠(とわ)かもしれない」の続編。『ミステリーボニータ』(秋田書店)にて、2003年(平成15年)8月号から2020年(令和2年)6月号まで不定期連載された。単行本は全14巻。作品発表ペースは1年に1 - 4作程度。基本的に1話完結の読み切り、もしくは前後編で構成されている。
あらすじ
交通事故で亡くなった99代目〈日巫子〉の心臓を受け継ぎ、100代目〈日巫子〉になった黄金原こすもは、巫女守の日嗣や能瀬王士、99代目〈日巫子〉の角膜を移植された海道由良と共に数々の事件を解決してゆく。しかし、101代目〈日巫子〉候補選定という次代に向けての動きが見え始めた矢先、日嗣は脳腫瘍で倒れてしまう。手術は成功するも記憶を失い人形のようになるが、こすもの危機を感じ取り守り続ける。紆余曲折の末に、安芸宮家の姫君のお蔭で日嗣は復活する。その一方で、日嗣のように謎の昏睡状態に陥る人々の数が増えつつあった。更には、淡島神により「日巫子を殺す存在」が誕生するというお告げが下る。蟲との戦いの中で、日嗣と安芸宮家に纏わる謎が浮かび上がる。
登場人物
主要人物
黄金原こすも(こがねはら こすも)
日本最高位の巫女〈日巫子〉の100代目で、私立洸学院高校2年生の17歳。両親と妹・みらいがいる。しかし、〈日巫子〉になり常世神の魔の手から日本を救って以降、家族の元を離れて幽宮で暮らすようになる。見た目は普通の女の子だが、元々は月読(つくよみ)の憑坐であったのに加え、事故死した99代目の心臓を移植されて〈日巫子〉になったことにより、アマテラスの器でもある稀有な存在である。アマテラス・ツクヨミ他多数の神を招神できる。深く慈しむ心で頑なな心を解きほぐして事件を解決するのだが、誰もが自身に優しく接して守ってくれるという甘い考えがあり、そのせいで幾度となく窮地に陥っている。前作『永遠かもしれない』でも同じミスを犯し、日照が自身に想いを寄せたことで彼を愛する氷雪神に攻撃された。蟲使いの暗躍する事件が続発した矢先、「蟲切りの槍」で普段暮らしている「花の宮」にもジンメンゴケグモが出現したため、横浜ランドマークタワーの展望台の上にある最も天に近い「天の宮」に避難する。
本シリーズでは、自身は普通に学校に通うも家族は全然登場しない。
日嗣(ひつぎ)
99代目に続き100代目〈日巫子〉こすもの巫女守。20歳。両親が玉突き事故に巻き込まれて死亡し、養護施設「天使の国愛児園」で育ったが、スサノオの憑坐ゆえに99代目の巫女守となり、幽宮で成人した。入院した際は「幽宮日嗣」と名乗った。血液型は「O型RH+」。
こすもとは相思相愛で、彼女のお願いは断れない。氷雪神に似た恋情の形であり、独占欲が強くて嫉妬深く、他の男がこすもに近づくのを嫌がる。そのため、日吉らには「心が狭い」と合唱するほどに呆れられている。根の国(死の国)の王スサノオを招神し、その器となる憑坐である。脳腫瘍に蝕まれ手術は成功したが、記憶を失って人形のように何も反応しない。城北総合病院に入院した。ところが、「影わずらい」で知らずに心が飛び出した少女の生霊から同じく心を右手だけという形でこすもを守り、その後も「ニワトリの哭く夜」で八条のこすも拉致を妨害した。淡島神のお告げ通りに「一条戻り橋」で人形の身体に宿り、仮初めの復活を遂げた。肉体はスサノオの加護ゆえか無事ではあるものの元に戻れず人形に宿った状態が続いたが、子供の失踪事件のさ中に自身の肉体に戻り覚醒した。
「浄天の姫君」で千里眼を持つ安芸宮真里子と同じ絵を描き、しかも彼女よりも事細かい描写にこすも達を驚かせた。実は養護施設の責任者と出自を訪ねた安芸宮しか知らないことだが、不妊に悩んだ末に自身という子を儲けた両親とされる夫婦とはDNA鑑定により親子関係には無いことが判明しており、里親の記録も皆無でいつ何時・何処から両親の元に来たのか不明である。事故直前まで、母親とされる女性には妊娠した様子はなかった。「マレチ~稀血~」で一旦は生駒の妨害で血縁関係は無いと思われた安芸宮真里子と殺された彼女の夫・鈴木慎が両親であることが、3ヶ所で行われたDNA鑑定の結果「99.9%」で親子関係が証明された。
幽宮
日吉(ひよし)
能瀬王士(のせ おうじ)
鷲(おおとり)神社の宮司の息子。本シリーズの第1回「案山子野」から登場。案山子神(少彦名神)を鎮めたこすもの力に惚れ込み、押しかけ巫女守になった。鳥の神を招神できる神和(かんなぎ)だが、どんな鳥が来るかは本人にもわからず種類やサイズを問わずに招神される。こすも自身も好きなため、日嗣には複雑な心境だが命を賭けてこすもを守っている。但し、自分に想いを寄せる女の子たちの気持には鈍感である。「猫塚」で通り魔に殺されたクラスメイトに生前から好意を寄せられていたり、美春には幼いながらに守ってあげると言われたりもする。「一条戻り橋」で八条の左手に背後から突き飛ばされて鏡に激突させられて負傷して「オシラサマ」で頭に包帯を巻いた姿でこすもを手伝うも長らく姿を見せなかったが、首に損傷を受けて治療に専念していた。しかし、まだ入院が必要であるにもかかわらず、「黄金の花嫁」で自主退院して巫女守に復帰した。額には負傷した際の傷が残ってしまうが、自身は「勲章」だと誇らしげだった。
登場ではモジャモジャ頭だったが「雪白の街」以降はストレートパーマをかけ、帽子とポンチョ姿の美少年になった。顔は元々整っていたため、髪型を変えたことで印象が変化しただけ。作者は、髪型に騙されてはいかんと「王士くんのなぞ」で語った。
天狼景正(てんろう かげまさ)
西渡美春(にしわたり みはる)
「ひとかたの夢」から登場。千葉県緑が浦にある淡島神社の宮司の娘。宮司の父・西渡正治(にしわたり まさはる)、母・佳子(よしこ)、兄・秋穂(あきほ)に囲まれ幸福に暮らしていた。ところが、発作のために病院に入院していた折、強盗により両親と兄は殺されてしまう。1人残してはおけないと既知の人形師・砂崎が作った人形の身に淡島神の力で宿った家族に守られていたが、やはり生と死の理を歪めるからとこすもにより淡島神が力を解いたため、死んだ家族が根の国に去った後に幽宮に引き取られる。人形を手にすると淡島神が降臨する憑坐であるため、次代の日巫子候補の1人になる。「オシャグリ様」で母の結婚に反対した長野県の伊那に住む祖母の本郷徳子(ほんごう とくこ)の財産を巡る争いに巻き込まれた。祖母の死に際、母・佳子の分であるルドンの版画の裏の通帳を祖母より遺された。その際、母親の名前が「春子」となっていたが、作者によれば勘違いで「佳子」が正しいと明言している。王士にほのかな想いを寄せる。「神様の卵」で生まれながらに虫に憑かれ、日巫子(こすも)を殺すという敵の誕生を予言した。かなり深刻な事態であるらしく、そのお告げをした際の憑依した淡島神は苦しげだった。
海道由良(かいどう ゆら)
「八つ目の瞳」から登場。海道家の長男・虎之助の愛人の娘としてNYに生を受け生来の性別は女性だが、性同一性障害で性自認は男性である。16歳の時に事故で失明し娘の行く末を案じた母が必死に眼を治す方法を探して3年後、雨の夜に事故死した99代目の角膜を移植されて眼が見えるようになった。それと同時に幽霊などが見えるようになったが、母親は心労が元で病死した。失明していた時に母親に貰った形見の杖を今もお守り代わりに大切にしている。父親の家の事件が解決した折、春の陽射しのような光を宿すこすもに惹かれ、幽宮に身を寄せる。
こすも自身のためにもと次代候補の選定を進める日吉に長虫(蛇)の巫女・柊竜香や木花開耶姫の巫女・咲美と共に次代候補の一人だと告げられ、招神できない自分がと戸惑うがこすもを自由にしてあげたいと願っている。「神騒ぐ峠」で大地震に襲われた村を守ろうとする神々と共に奔走する際に怪我を負ったこすもを救いたい一心でアマテラスに助力を求め、初めてアマテラスの招神に成功した。こすもには日嗣という〈日巫子〉ゆえに進展しないとはいえ相思相愛の恋人がおり、肉体的に同性であることもあり恋情を抱えつつも密かに悩んでいる。「桜王」で桜の大木の神である桜王に恋情を言い放たれ、狼狽した様子から悩みは深い。こすもを救うためではあるが、八条のような人間は氷雪神に相応しくないと考え自身に移って貰った。
こすもを守るため、「双輪のアマテラス」で101代目〈日巫子〉として立った。「日巫子殺害」で初恋のシャーロットが殺された際、彼女が危険に晒されていたことにも気づかなかった自身を責め、今度こそ愛されなくてもこすもを守ろうと命を賭ける。母・茉莉香を介して優人に唆された倭の操るジンメンゴケグモの毒で失明するも「百目鬼(ひゃくめおに)」で通常では見えない光や人ならざる存在を視えるようになり、氷雪神に99代目の目が根付いたと言われた。こすもを「私のアマテラス」と想いを寄せ、周水に「あの方(こすも)を守る百の目を持つ鬼になりたい」と語る。
作者のミーハーから誕生したキャラで、モデルは女性指揮者の「西本智実」である。
八景周水(はっけい しゅうすい)
「蒼ざめた水」から登場。京都の貴船神社の神和で貴船龍神を招神することが出来る。京都弁を話していて、99代目〈日巫子〉や長虫の巫女などの怖い女性は苦手とのことである。日嗣が入院している間、こすもの巫女守として仕えることになった。
由良の心が男性だと知っているし受け入れて貰えないことと氷雪神に殺されることも覚悟の上で、彼女を愛するようになる。「1枚のムカサリ」で当代〈日巫子〉を狙う黒いオシラサマの手掛かりを求めて訪れた東北の観音寺で「ムカサリの呪い」に襲われ、遊びだと女子高生を自殺に追いやった三門明卓真の父親が自身の実父であり卓真は異母弟だとわかるが、他者を利用することしか頭になく保身のためなら息子だと呼びつつ自身を毒殺しようとする有り様に貴船の龍神が親だと生物学上の父親を切り捨てた。赤児の頃、母親により貴船の森に捨てられた。その後、母親は死亡したとしかわからず詳細は不明。
日嗣の親族
安芸宮真里子(あきのみや まりこ)
「浄天の姫君」でその能力を狙われ誘拐された女性。茂仁の妹で「浄天眼(千里眼)」の持ち主であり、その眼で見たモノを絵に描く。出自ゆえに姫君・姫様と呼ばれる。花頂宮家は公式には断絶するも残った子や孫には千里眼の持ち主が顕現するようになり、その存在は伏せられていた。
17歳の頃、鈴木慎(すずき まこと)という男性と駆け落ち結婚をして子供を出産するが、宮家の血筋と「浄天眼」の力を欲する「闇の組織」により夫は殺されて子供は行方不明になり、その間の記憶を失った。水面下で日嗣とシンクロし、同じ絵を描く。ある事件で救出され兄と共に自宅に戻る車中で、次代の〈日巫子〉は由良ではないと告げた。失われた記憶に秘密がある。「柘榴の木の下で」で日嗣が我が子だとわかったわけではないが、兄の制止を振り切って日嗣の覚醒を妨げる何者かを自身に引き受けて救い、日嗣の代わりに眠りに就いた。鬼子母神の如く子供を慈しむ女性で、誰の子であれ我が子のように大切に思い命を賭ける。日嗣が精神を木の幹や枝のような檻に閉じ込められていた頃、さ迷って自身が「浄天」と呼ぶ謎の空間で出会っており、日嗣を救い自身が精神を閉じ込められてしまう。「マレチ〜稀血〜」で日嗣の母親であることが判明した。「蟷螂の斧」で優人に操られるも我が子である日嗣を行かせようと葛藤しており、操られたまま行方不明になる。優人が倒されたことにより呪縛は解け、晴れて日嗣と親子として抱き合う。
安芸宮茂仁(あきのみや しげひと)
安芸宮家の当主。20歳で亡くなった花頂宮久仁(かちょうのみや ひさひと)の婚外子である男性の孫、妹・真理子を慈しみ記憶の手がかりを調べたりしている。妹を奪還した際、事件の関係者が妹の子は死産だという証言を信じられず、妹が身籠っていた筈の子供が消えた時期と日嗣が血縁関係の無い両親の元にいたのと一致するため、もしや、失われた甥ではないかと疑念を抱く。妹夫婦の結婚に反対したことで真理子の夫・慎の母親には会いづらく、幽宮に相談にやって来た。
「曼殊沙華の庭」で妻と3人の子供が登場し、郊外の屋敷で彼らと共に暮らしていることが明らかになる。しかし、苦難が重なる妹・真理子を心配して不在が多く、妻・茉莉香には憎まれていることを知らない。
安芸宮茉莉香(あきのみや まりか)
安芸宮匡(あきのみや きょう)
安芸宮尊(あきのみや みこと)
相談者
災いを齎す存在
八条秀人(はちじょう ひでと)
「氷刀の将軍」から登場。徳川将軍家の血筋の22歳で、頭脳明晰、常に場のリーダー。周囲の評判では切れ者・野心家・生まれついてのリーダーとのことである。白羽司に憑いていた氷雪神の気を引き自身の野心のために「氷刀の将軍」と名乗り、予告殺人を行って当代〈日巫子〉こすもを我が物にしようと企む。こすもと日嗣の幸福を守ろうとした由良が氷雪神を説得したことでその件は阻まれてしまう。その後、「ニワトリの哭く夜」でこすものクラスメイトの父親にカリウム注射して重体に陥らせてニワトリの神(鬼神)を我が身に移し、こすもを手に入れようとして鬼神に心を食われかけ失敗した。その後、度重なる事件の犯人であることから厳重に拘束された上で入院中だった。もはや再起不能だと思われていたが、「黄金の花嫁」で日嗣が安芸宮家の血を引くかもしれぬと噂が立ったため、指先が伸びて貫く仕掛けになっている義手の左手で剣の達人を襲って日嗣を殺すための練習台にしている。優人の制止を聞かずにこすもを狙い続け「シャンバラの花嫁」で宝宮冬羽を騙して結婚し、彼女に仕える「管狐」を奪って使役し、こすもを拉致することに成功する。しかし、本来の主である冬羽の最後の命令を受けた「天狐」に倒され、搬送先の病院で息を引き取る。優人を姉と慕い、優人のために国を作ろうとして絶命した。
生駒実勝(いこま さねかつ)
八条優人(はちじょう ゆうと)
八条の兄。心療内科医。生物学上は男性でも由良と同様に性同一性障害で精神と肉体の性自認が異なり、内面は「秀人を溺愛する女性」である。そのため、安芸宮家に家庭教師を務めていた頃、匡は女性の印象を持っていた。秀人に「姉さん」と呼ばれ、彼を守るも愛する弟の心を奪い、傷つくばかりの元凶と看做すこすもを憎悪している。安芸宮家に家庭教師として出入りした過去があり、日嗣の義伯母・茉莉香に請われて肉体関係を持ち、倭の実の父親である。虫使い。同じ能力を受け継いだ倭を操り、こすも殺害を企む。闇そのものと化しており、倭に蟲を注ぐ際、子供たちを操ったことに激怒したこすもが招神したアマテラスの光に焼かれ、顔の右頬に火傷を負う。「蟷螂の斧」で最愛の弟を失い深い悲しみが憤怒に変わり、周囲の人々を操り憎いこすもの暗殺を企む。歪んだ愛憎により闇そのものと化しており、最終話「トオツカミエミタマエ」でこすもが招神したアマテラスの光を浴びて消滅した。
その他
白羽司(しらは つかさ)
砂崎銃郎(さざき じゅうろう)
人形師。『永遠かもしれない』で川に身投げした99代目〈日巫子〉の亡骸に遭遇し彼女そっくりの人形を作って手元に置き、強盗に惨殺された宮司一家の人形を作った。人間の魂を宿らせて動かそうという意識は無い。その頃はまだお気に入りの「京」(99代目の人形)を破壊され他の人形も処分されて反発していた。その後、普通サイズの人形を作っている。しかし、「うつほの恋歌」でマネージャーに自殺を思い留まらせるべく仕方なく人形を作り、生と死の境界が曖昧になり怪事件が続出した。「鏡神はささやく」で自殺した友人の作った鏡神が宿る鏡を回収しようと噂を繋ぎ合わせて都市伝説を流した。「一条戻り橋」でも登場し、日嗣に一目惚れして身体を壊すほどに思いつめて担当を下りることになった看護師・野辺に懇願されて日嗣の人形を作るが、腕を作らず未完成品を彼女に渡した。その後、日嗣の魂が宿る人形に触れて戻り橋の女性人形師が手を加えたことを看破した。「蟲切りの槍」で入院した刀匠の友人・佐助の留守を守り、彼の依頼で槍の打柄を造った。
こすもとの約束を守り普通サイズの人形を作ろうと心掛けてはいるが、死に際の頼みごとや自殺しかねないほどに思いつめた女性の依頼に弱い。
源結香(みなもと ゆいか)
神葉ちひろ(かんば - )
正(ただし)、浩(ひろし)、健太(けんた)、あっちゃん、将志(まさし)
本郷徳子(ほんごう とくこ)
本郷太郎(ほんごう たろう)
本郷紀子(ほんごう のりこ)
本郷静香(ほんごう しずか)
香川(かがわ)
高山明穂(たかやま あきほ)
淳也(じゅんや)
桐山留華(きりやま るか)
大賀沙菜(おおが さな)
名雲虹太(なぐも こうた)
タケル
前田なずな(まえだ - )
前田せりな(まえだ - )
三門明卓真(みかどめ たくま)
三門明(みかどめ)
山田夕子(やまだ ゆうこ)
プラサート=コングスリ
ドウァンラット=コングスリ
ミハ・ライバッハ
東海佐助(とうかい さすけ)
伝説の刀匠「天国」の名に因んで刀匠「天国下(あまくにのした)」と名乗り、刀や槍を造る青年。御刀神社の息子。大学時代、神から「日本を守れ」と啓示を受け、頭を丸めて修業して刀匠となった。刀の神社の息子なので黙認された。友人や恋人に去られて心配されるが、黙々と仕事を続けて刀剣ファンの間で大評判となった。奉納式の際に入り込んだ蜂が「蜻蛉切」の伝説の如く真っ二つに両断した威力を秘める秘槍「蟲切りの槍」をクラウドファンディングで復元して造ったが、闇の手に堕ちることを怖れたのと雷を受ければ受ける程に力を得るため、スカイツリーの避雷針に槍を隠した。その直後、蟲使いの操る虫に襲われて陸橋から転落し、城東総合病院に入院するも精神を閉じ込められた日嗣の時と同様に黒い闇の呪縛で悪化して昏睡状態が続いている。また、砂崎とは友人であり、彼の造る人形には魂が宿るがゆえに槍の打柄を造って欲しいと依頼した。
シャーロット
翔太(しょうた)
晶紀(あき)
晃司(こうじ)
宝宮冬羽(たからのみや とわ)
神藤千夏(しんどう ちか)
番外編
人形送り
収録:コミックス1巻
99代目〈日巫子〉が日嗣や天狼と共に「神宝(かんだから)の剣」を探して訪れた村で、間違った人形送りと祟り神による怪死事件が起こる。
太陽に逢った夏
収録:コミックス3巻
幼い天狼と99代目〈日巫子〉との出逢い。
用語
氷雪神
淡島神
八つ目
オシャグリ様
影わずらい
浄天眼
オシラサマ
天斑駒(アマノフチコマ)
七人ミサキ
ムカサリ絵馬
鬼子母神(きしもじん)
虫封じの井戸
浄天
送り雀
稀血(まれち)
百目鬼(どどめき)
天狐
池尻稲荷
書誌情報
- 赤石路代 『天の神話 地の永遠』 秋田書店〈ボニータ・コミックス〉、全14巻
- 2005年06月16日発売、ISBN 4-253-09628-X
- 2007年03月16日発売、ISBN 978-4-253-09629-4
- 2008年10月16日発売、ISBN 978-4-253-09639-3
- 2009年11月16日発売、ISBN 978-4-253-09640-9
- 2010年11月16日発売、ISBN 978-4-253-09642-3
- 2011年11月16日発売、ISBN 978-4-253-09644-7
- 2012年07月13日発売、ISBN 978-4-253-09645-4
- 2013年07月16日発売、ISBN 978-4-253-09648-5
- 2014年07月16日発売、ISBN 978-4-253-09699-7
- 2015年07月16日発売、ISBN 978-4-253-09700-0
- 2016年10月14日発売、ISBN 978-4-253-26326-9
- 2018年05月16日発売、ISBN 978-4-253-26327-6
- 2019年07月16日発売、ISBN 978-4-253-26328-3
- 2020年07月16日発売、ISBN 978-4-253-26329-0