天下無双 江田島平八伝
舞台:太平洋戦争を跨った昭和時代,
漫画
作者:宮下あきら,
出版社:集英社,
掲載誌:オースーパージャンプ,
レーベル:ジャンプコミックスデラックス,
巻数:全10巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『天下無双 江田島平八伝』(てんかむそう えだじまへいはちでん)は、宮下あきらによる日本の漫画作品。『オースーパージャンプ』(集英社)にて2010年8月号まで連載された。単行本は全10巻。『魁!!男塾』の登場人物・江田島平八を主人公とし、その少年時代からを描いている。
あらすじ
多摩の片田舎で育った暴れん坊の小僧、江田島平八は母の死と天下無双の言葉を胸に東京へ向かう。しかし東京では様々な陰謀と時代の流れ(作中では帝大合格から間もなく第二次世界大戦が始まる)に巻き込まれながらも己の才と一本気な性格で切り抜ける。実在した人物が登場するがいずれもフィクションである。
登場人物
主要人物
江田島平八(えだじま へいはち)
昭和三年(1928年)の秋、東京・奥多摩の名家・江田島家の長男として生まれる。軍神と謳われた江田島國義を父に持ち、その名は日露戦争の英雄東郷平八郎にちなむ。『魁!!男塾』における塾長の若かりし日の姿。わずか11歳で東京帝国大学に合格。この時ドイツ語もこなしており、最終的に5、6ヶ国語話せるくらい語学の才能がある(英語はキングス・イングリッシュで、南部なまりを話す米兵の前でボロを出したこともある)。寺崎将人の下で様々な書物を読み、古今東西の知識を頭に納める。生来の肉体の剛健さと親友、王大人の下で学んだ中国拳法を武器とする神童。武術の成長が速く、K・バトラーのボクシング、王の飛翔旋風脚、熊田金造の居合い斬りなどを異常なスピードで吸収する。
海軍の影の部隊「天下無双隊」隊長。自ら設計、改造した強力な潜水艦「天下無双号」と優秀な部下を統率することにより大活躍する。理論上のことではあるものの核兵器(原子爆弾)の理論を確立させているが、本人は原子爆弾の使用に「悪魔の兵器」と主張し反対。しかし、国力で米国に劣る日本にとって核兵器の抑止力から講和に持ち込むという寺崎の案で原子爆弾を作ることになり、日本にはない原爆の原料となるウラン235の調達に苦戦するも原子爆弾の製造に成功した。しかし幸子の願いで原子爆弾を太平洋の海底に沈め封印した。
戦後、日本軍が解体され、戦い以外に目的を持てず民明丸の下で日々を過ごしていたが、父・國義が自分を総理大臣にさせたかった事を聞き、アメリカと、藤堂兵衛含める悪徳政治家に日本の政策をさせるくらいならと天下無双隊の皆と共に「天下無双党」を結成し、政治家の道を歩き出した。
政治家になってからは日本の復興に尽力し、その実力で総理大臣になったが、未来の日本を担う若者を育てることを決意し、総理就任初日で辞任を発表、33歳の頃に私塾「男塾」を創設した。
交友関係は敵味方問わず、愛新覚羅溥儀、毛沢東など、非常に広い。
後に「EDAJIMAが2人いたら、我々は負けていただろう」と連合軍に評された(『曉!!男塾 青年よ、大死を抱け』で語られている)。
森田 幸子(もりた さちこ)
平八の幼馴染の少女で、広島で叔父が経営する鍛工所の手伝いをしている。ヒロイン的存在。平八とは小学校の頃から相思相愛だが、平八は戦いでいつ死ぬか分からなく、幸子を悲しませまいと一時は別れる事を告げたが、それでも平八を信じ待ち続け、武光と無理矢理結婚させられそうになってしまうなどの数々の困難を乗り越え、戦争が終わったら結婚する約束をした。しかし、アメリカ軍が広島に投下した原子爆弾の犠牲になり、帰らぬ人となった。
平八は幸子の仇討ちにロケット型原子爆弾で単身ニューヨークに乗り込み原子爆弾で以ってアメリカ本土の約半分を道連れにしようとしたが、特攻をかけようとした自由の女神像の顔が突如幸子の顔に変わり、「たくさんの悲しみを作らないでください」と懇願、命の尊さを想う幸子の願いを汲んだ平八は原爆による道連れを思い留まり幸子に今生の別れを告げ、日本へ帰国し、原子爆弾を太平洋の海底に沈めて封印した。
『曉!!男塾 青年よ、大死を抱け』では彼女の死から約四十年後、幸子の命日での墓参りの時に彼女の遠縁筋で顔が瓜二つの20代の女性と出会い、相思相愛で恋愛結婚し、一子・魁を儲けるも、その妻も魁が7歳の頃に交通事故で死亡した。
富樫 源造(とがし げんぞう)
天下無双隊
元は江田島海軍兵学校別科。後に特別刑務院からの脱獄者も受け入れ、終戦後は「天下無双党」として平八の政治活動を支える。
露呂 小夜子(むろ さよこ)
陸軍特別刑務院副院長で、院長である霧呂義郎の妹。性別は女性で「大和撫子」と自称しているが、誰もが男と思う醜顔と、とても女性とは思えない体躯をしており、平八も認めるほどのケンカ拳法の強さと、えげつない「特殊技」を使う。特別刑務院内で囚人を奴隷のように使役しながら生活をしており、告白を拒否した竜太を獄悔房に投獄していた。はじめは脱獄しようとした平八と敵対していたが、やがて平八の男気に惚れて、押しかけ女房的に天下無双隊に入隊した。平八の幼馴染である幸子に最初は激しい嫉妬を抱いていたが、彼女の平八を想う心に打たれ、一方的にライバルとして見ている。
戦後は結婚しないと誓った平八の心中を察し、一歩引いた形で接し、平八が政治家を目指すと決意した時には天下無双党の一員として積極的に協力した。
その他の人物
日本
ドイツ
フリッツ・シュタイナー
中国
ソ連
アメリカ
キング・バトラー
マイケル・ヘンドリックス
レオン・ヘンドリックス
デビッド・スタイン博士
実在人物
「※」以降はこの話の設定。
山本五十六
愛新覚羅溥儀
鈴木貫太郎
毛沢東
アンネ・フランク
ペーター・ペルス
アドルフ・ヒトラー
ダグラス・マッカーサー
作中に登場する兵器
天下無双号
モビーディックとの戦闘後、それまでのデータを元に平八が新たに新・天下無双号として改良するが、図面から引き直して9割以上を改造するという、もはや新造に近い結果となり、流線型な船体に、さらに改良した可変式エンジンとオートジャイロ機能により船体を自由自在に操る事が出来るなど、世界随一の最新鋭潜水艦となった。船首に強襲用のドリルも搭載している。
1945年8月5日、太平洋にて哨戒活動中にゲーリングの奇襲により艦橋が大破し潜行不能となり、そのまま終戦を迎え、その後は日本へ辿り着いた後、機密保持のために天下無双隊の手により雷撃処分された模様。
特殊壱式兵器
ロケット型戦闘機
D.M(ダグラス・マッカーサー) 一号
D.M 二号
陸式土中戦車「羅漢」
オートジャイロ
ポリュープ一号
ポリュープ二号
書誌情報
- 宮下あきら 『天下無双 江田島平八伝』 集英社〈ジャンプコミックスデラックス〉、全10巻
- 2003年8月4日発行、ISBN 4-08-859374-X
- 2004年4月2日発行、ISBN 4-08-859410-X
- 2004年12月3日発行、ISBN 4-08-859451-7
- 2005年6月3日発行、ISBN 4-08-859510-6
- 2006年7月4日発行、ISBN 4-08-859588-2
- 2007年7月4日発行、ISBN 978-4-08-859655-6
- 2008年7月4日発行、ISBN 978-4-08-859717-1
- 2009年8月4日発行、ISBN 978-4-08-859789-8
- 2010年7月2日発行、ISBN 978-4-08-859845-1
- 2011年2月4日発行、ISBN 978-4-08-859873-4