※登場人物は吾妻を除きいずれも仮名。
吾妻
本作の主人公。
最初は入院を嫌がっていたが、入院後は真面目な生活態度で病棟に適応。
患者による自治会では桜木と共にレクレーション係を務める。
先輩患者の高橋を慕っており、高橋の退院後は小林と行動を共にすることがあるが、一人で過ごすことも多い。
院外散歩の際に拾った金具や石などを材料にオブジェ作りを行っており、しみじみ「漫画家やめてこれで食えないかなー」とモノローグするシーンもある。
渡鍋
高橋
杉野
吾妻と同日入院。A病院は2度目の入院。
妻子がおり、入院前は板前の大将であった。
仕事柄や入院直前の時代柄(1990年代後半)もあろうが、仕事中に客に酒を勧められ、断り切れず飲んだら抗酒剤が反応して再入院となった。
家族のためにと断酒に必死である。自信過剰で態度が大きく、若干直情径行。
患者による自治会の役員に選出され、会長に就任。
佐山
福島
星川
桜木
物静かな印象の女性。患者の中では「桜木夫人」と呼ばれていた。
患者による自治会の役員に選出され、レクレーション係に就任。
自治会役員は周りに無理矢理やらされたようなもので「あたし、役員なんてできない」と自信なさそうにしていた。
後にいつのまにか途中退院した。
浅野
素行の悪い中年男性の入院患者。
患者相手のタバコ代や菓子代など少額の寸借詐欺、病室内での排尿、掃除当番を真面目にやらないなど、問題行動は枚挙に暇がない。
推定失見当識で、普通なら初見でもできるようなシーツの交換もまともにできない。
後にその問題行動が看過されなくなり、強制退院。吾妻は「もっときっつい病院へ転院することになったのだろう」と推測していた。
脇道
浅野と並ぶ「性格破綻者」の男性入院患者。
早く退院したいために「2期」契約を結ばず「閉鎖」扱いで病棟に閉じ籠って我慢していた。
浅野が寸借詐欺を行っていることを吾妻が浅野に問い詰めた際には、浅野の肩を持つような態度を取った。
吾妻が聞き出したところによると、アルコール依存症だけでなく薬物依存症でもある模様。
大島
スキンヘッドで大柄の男性。入院歴2年。
退院後にアパートに帰ったら既に妻子に逃げられていたため、ショックで再飲酒して1ヶ月で再入院して病棟に戻ったという経歴を持つ。
安達同様、入院前は相当の暴れん坊であった模様。
退院に際して仕事と保証人を手配すると久保田に申し出られるも、会社はつぶれていて保証人になってくれる人もいなかった。
久保田と仲が良く、前述のように久保田に騙された形となった際もその話を聞いて激怒する安達と杉野をなだめ、土下座する久保田を「いいって、いいって、もう」と許した。
御木本
安達
容姿端麗な28歳の青年。
治療を無視して毎日飲酒していたら家族が味噌汁にこっそりいれた抗酒剤が反応して再入院となった。
プロレスファンでフルコンタクト空手有段者。将棋も強く、物真似も得意で、病棟のムードメーカー。
大島同様、入院前は相当の暴れん坊であった模様で、入院中にも短気な性格を理由に看護師から説教を食らった。
久保田が大島を騙した格好となった際は激怒していた。
久保田
肥満体で糖尿病の患者。
人当たりが良く、英語が堪能。糖尿病にも拘らずアンパンを10個一気食いするのが欠点。大島と仲が良い。
病棟内では一番将棋が強い患者。
後に大島に「保証人と仕事を紹介する」と嘘をついて杉野と安達に激怒される。
熊本
鈴木
黒田
小林
松崎
若い見た目の女性。
入院当初は思った事を言わずにはいられない性格で周囲の反発を招いていたが、御木本に諭されたのか段々とクレームが減り、周囲に馴染んでいった。
最初は「松崎日記」と呼ばれる日記を患者たちに読ませていたが、後にこれは廃止した。
姫島には菓子やタバコなど、色々と貢いでいる。一方で福島とは犬猿の仲。
関
眼鏡を掛けた聡明な印象で穏やかな性格の男性。入院患者としては吾妻の後輩。
入院早々浅野の寸借詐欺に引っ掛かり、しばらく人間不信に陥っていた。
掃除当番をサボる浅野やMAMUで留守がちな熊本に代わって吾妻と共に掃除当番を頑張っている。
食道静脈瘤の持病を持つ。
深大寺に出掛けるレクレーションが印象に残って外出許可が出た時に妻子とでもう一度深大寺に行ったが、甘酒を飲んだことが問題になって即日病院の禁止飲食物に甘酒が追加された。
赤坂
津田沼
白髪で角刈りの貫禄のある男性入院患者。再入院組。
どこかにある地雷を踏むと怖いが、普通に対応すれば問題ない男性。
風呂で一緒になるとなぜか全員の背中を流す。再入院組なので入院生活を熟知している。
元々「ちょっと呑んだだけだからすぐ出るよ」と語っており、その言葉通り3週間余りで途中退院した。
福留
芝浦
吾妻が入院してから2ヶ月が過ぎた頃に入院した患者。アルコール性の大腿骨骨頭壊死なのか、片足が不自由で杖を突いて歩いている。
入院直後に同期の戸越と共に、入院生活のストレスがたまっていた吾妻に「俺の入ってたトイレ蹴っただろ」と因縁を付けられる。
深大寺レクレーションの際は足が不自由な為「かなり歩くことになるから」と参加を拒否されかかったが、看護師緊急会議により連れて行ってもらうに至った。
当初は吾妻に因縁を付けられて困惑していたが、後に吾妻と共に日常会話に参加している描写がある。
戸越
芝浦と同期入院。垂れ目で隈が出来た顔をしている。
入院直後に同期の芝浦と共に、入院生活のストレスがたまっていた吾妻に「俺の入ってたトイレ蹴っただろ」と因縁を付けられる。
入院前は酒の買い出しの際に自転車のカゴに一升パック3本積んで走っていたといい、その話で患者たちは盛り上がっていた。
当初は吾妻に因縁を付けられて困惑していたが、芝浦と同様に後に吾妻とある程度打ち解ける。
看護長
稲盛
秋津