妖界ナビ・ルナ
以下はWikipediaより引用
要約
『妖界ナビ・ルナ』(ようかいナビ・ルナ)は、池田美代子作の児童文学。または、それを原作とした菊田みちよ作画の漫画作品。
概要
岩崎書店からII期も併せ全12巻刊行。フォア文庫による整理番号では「B 小学校中・高学年向き」であるとされている。I期は琴月綾が絵を手がけていたがII期からは戸部淑に変更されている。Ⅰ期は愛蔵版も出版されている。
講談社の少女漫画雑誌『なかよし』で2008年8月号から2010年8月号にかけて、菊田みちよ作画で漫画化もされている。また、原作者の池田美代子が同誌の増刊号である『なかよしラブリー』に番外編として小説にはない書き下ろしのストーリーを提供することもある。
2008年9月発売予定だった妖界ナビ・ルナII-(3) については一度は2009年1月に発売予定を延期した。しかし、その延期した発売予定月の岩崎書店ウェブサイトに出版中断のお知らせが掲載され、著者体調不良のために出版中断が決定したことが発表された。
同年3月に講談社青い鳥文庫のウェブサイトにおいて、妖界ナビ・ルナII-(3) として岩崎書店から発売される予定だった「ガラスの指輪」を、「新 妖界ナビ・ルナ (1) ガラスの指輪」として発売することが発表され、5月の新刊一覧に追加された。その後、刊行月が6月に変更になり、同時に紹介ページが同サイトに掲載され、正式に青い鳥文庫で再開されることが発表された。
あらすじ
【I期】
四人の妖怪を妖界へ帰し、四つの玉を集めたルナ。しかし次の妖怪が見つからないまま、大晦日を迎えてしまう。その夜、突然四つの玉が光り出す。光が指し示した先はルナの産まれた場所であり、妖界と人間界を繋ぐ入口のある夜鳴島だった。そこへ向かう途中、ルナはタイ、都和子先生と再会する。そして都和子先生は二人の秘密を語り始めた。やがて都和子先生が語り終える時、タイとカザンはルナ達に攻撃を始める。かくして伝説の子の戦いの火蓋は切られた。
【II期】
ルナと同じく妖怪と陰陽師の血をひく少女、ナナセと出会ったルナたち。護神剣と破妖剣を求めるナナセとの戦いは、ナナセと双子の姉の雛子が命を失うことによって終わる。そして、兄を捜していたソラウとふうりも、それぞれの兄の無事を確認する。世界を支配せんとする真の敵で、ナナセと雛子の父親・カイリュウの望みに従い、ルナは二人の亡骸と共に、最後の戦いを挑みにいく。
登場人物
半人半妖
竜堂ルナ(りんどう ルナ)
本作の主人公。人間で陰陽師である父親竜堂清吾と妖怪で沢白国の姫である母親レンメイから生まれた半人半妖であり、伝説の子の片割れ。焦げ茶色の長髪と色白の肌の他、時折緑色に見える茶色の大きな瞳を持つ。
赤子の頃、都和子先生によって星の子学園に連れてこられて以来、そこで平穏に暮らしていたが、スネリやもっけとの出会いをきっかけに父にかけられていた第三の目に施されていた封印が解かれて覚醒した。人間界に現れた妖怪の邪気を祓い清め、妖界に還す妖界ナビゲーターとして旅立つ。旅立った当時は小学4年生になる直前。うなじに第三の目を持ち、それを開眼させることでうず目になり、最高の動体視力と超運動能力を得る。九字や呪符といった陰陽道の術などを駆使する。性格は天然で優しく勇気があり、かまちにもっけが傷つけられるまで、怒ることを知らなかった。とても食いしん坊で、特技は学食のメニューを当てること。一番好きな食べ物はやきそばで二番はお好み焼き。運動オンチでカナヅチだが、初恋相手の幹太郎に教わり泳げるようになった。幼い頃のニックネームはリュナ。誕生日は1月1日(やぎ座)。血液型はO型。母・レンメイはルナとタイを産むと同時に死んでしまい、父・清吾はルナの第三の目を封じるため、その命を犠牲にした。
一番の好物は焼きそば。太麺が好き。苺も好きで、グッズを買ってしまうほど。
妖怪としての力が目覚めてからは、その寿命の永さゆえに成長速度が著しく遅くなっているが、本人はまだそのことには気づいていない。
妖界にいるときは妖怪の血が目覚め、銀髪となり、狐の尻尾も生えていたが、人間界に戻った時は人間として暮らしていた頃と同じ姿になっている。
名前の由来はルナから。
漫画版では、髪色が明るい茶色になっている。リボンを外す時は基本的に “封印解除。第三の目を開眼する” と言う。第三の目が開眼すると目がうず目に変わる他、髪色は銀色に変化し、性格も冷たい様に見えて感情的なものになる。また、銀髪は普段は首に蝶々結びにされている赤いリボンでポニーテールに結われる。結印ができないために結界を張れない。妖界への道を開く時は、結印する代わりに呪文を唱える。旅立った当時は小学4年生になっている。
食いしん坊なルナでも一つだけ嫌いな食べ物は蒟蒻であることが漫画版で明かされた。食べた時の感触が苦手らしい。一人称は『私』。
竜堂タイ(りんどう タイ)
妖界ナビ・ルナ(2) に初登場。たびたびルナの前に現れ、人間界に渡って来た妖怪達に情報を与えるなどして、ルナ達に玉を手に入れさせていた謎の少年。その正体はルナの双子の弟で、伝説の子の片割れ。右手のひらに第三の目を持っており、うず目になれる。第三の目は赤子の時から開眼しており、タイを幾度も餓死から救った。カザンを使い妖怪の匂いを操作することもでき、ルナがよく使うタイプとは違う九字を使う。平行世界(妖界)のタイはルナと同じ、銀色の尻尾が生えていた。
赤子の頃、船上で都和子先生が目を離した隙に、沙李に雇われた男に連れ去られ、その男と生活をしていたが、物心ついた頃に逃げ出す。その後一度は施設にいたが沙李に連れ出され、それ以降は盗みなどの犯罪行為で食いつないで生きてきた。孤独で過酷な生活のため、妖力は強くなったが、心は荒み人間不信になった。カザンのことは信頼している。
誕生日は1月1日(やぎ座)。好物は塩味の野菜ラーメン。
両親やレンスイを恨んでいたが、最後はすべてを許し、ルナに看取られ安らかに息を引き取ったと思われるが、作者によれば生きている可能性もあるとのこと。
新妖界ナビ・ルナでは一人称が “僕” から “俺” になった。(平行世界では”僕”と言っている。)
漫画版では序盤にルナと出会い、名乗っている。自ら水晶玉を盗み出ししずくに渡したり、フラヒドリを倒すなど、より行動的な性格になっている。第三の目は夜鳴島の封印が解けた後に開眼し、その能力に対象の動きを止めるものが追加される。開眼すると髪が灰色になる。ルナとは異なって開眼する際に何かを言ったりはしない。連れ去られる現場は星の子学園前に変更された。
透門ナナセ(とうもん ナナセ)
新妖界ナビ・ルナから登場する悪しき少女。額に梵字が刻まれており、眼と首から下が機能していない為に同じく額に梵字が刻まれた黒い大きな獣に乗って移動していた。現在はケンガが失敗したのを理由に、ケンガの力を用いて身体の全機能を取り戻している。駿いわく彼と同じ位の年齢。性格は冷酷で残虐。朱雀や青龍を傷つけ、白虎を護神剣に封印した張本人。フラヒドリと同じ冷たい炎を出せる。ヒュウやシフウをカザンの魂の器にする実験体にしていた。
父は焔紅国王族の妖怪カイリュウ、母は透門家の血を継ぐ人間・透門早葉で、御庫裏雛子の双子の妹。母は雛子と自身を産んだ直後に透門家と父を恨んで罵倒して亡くなったと聞かされている。赤子の頃は貧しい夫婦の元に預けられていたのだが、その家族は金をもらうのと引き換えにいやいや育てたに過ぎず、妖怪故に普通の人間と成長が違う上にうず目を持つ彼女を化け物と気味悪がり、愛情の欠片もなく死を望むなど酷い仕打ちをしていた。母や姉の雛子には一切の肉親としての情はなく、父親にしか心を開かず、本人は完全な妖怪だと自称している。ただ、透門家の血縁であることは誇りに思っている。一人称は『私』。
自身の野望の為なら他者はもちろん自身の肉体さえも犠牲にする強い野心を持っていたが、肉体が溶け始め使い物にならなくなりそうだった為にために姉の雛子の肉体を奪うも、最後は雛子の魂が戻った為に1つの体に2人分の魂が入って苦しんでいたところを、雛子が肉体に致命傷を負わせた為に雛子と共に亡くなった。
誕生日は9月14日(おとめ座)。血液型はAB型。裁縫が得意。
御庫裏雛子(みくり ひなこ)
新妖界ナビ・ルナ「瑠璃色の残像」から登場する不思議な力(透視の様な物)を持つ清楚な雰囲気の美少女。ふうりの兄、シフウの獣姿を言い当てた。実は大食いで、(8)宿命の七つ星ではシチューのおかわりをあと5杯くらいほしいと頼み、ソラウに心配される場面がある。
赤子の頃に坊石山の農具小屋に捨てられていた所を村人に発見され、子供のいなかった御庫裏家夫婦の養女となった。小・中・高と共に学校には通っていない。
正体はナナセの双子の姉であるが、妹とは逆に育て親には恵まれていた様子で比較的平穏な生活を送っていた。後に溶けて使い物にならなくなった肉体の代わりを欲していたナナセによって肉体を奪われてしまい、ルナのペンダントに魂を一時的に入れられる。最後は妹ナナセを止められるのは自分しかいないと悟り、ルナに自分の魂をナナセの魂が入っている自分の身体に戻してほしいと頼んで自分の身体に戻り、それでナナセが苦しんでいる隙をついて剣で頚動脈を切りナナセと共に亡くなった。
誕生日は9月14日(おとめ座)。血液型はAB型。絵画と料理が得意。画家はモネが好きで、得意料理はコロッケ。一人称は『私』。
妖怪
主要
スネリ
ルナを守るために妖界からやってきた、レンメイに仕えていた妖怪の女性。
姿を消す、人の記憶の一部を消す、毛に念をこめて飛ばす、人間に変化するなどの多彩な妖力をもつが、体力はあまりない。妖怪などの匂いを追うこともできる。本来の姿は見えない霧だが、普段は白猫の姿に変化している。白猫の姿は妖界では菫色の目の人間大の猫で、人間界では琥珀色の目の普通の大きさ。人間に変身すると、短髪のモデルのようにスタイルのいい女性の姿(作中では “イケテルバージョン” と表記されている)になる。見かけは若いがレンメイより年上。白猫の姿のスネリは、梨子にとてもかわいがられていた。
包容力があり、ルナに対しては優しく、ルナのお姉さん的存在。妖界にはキンカという名の虎に似た恋人がいる模様。栄養バランスにうるさい。納豆の匂い、寒さ、沼が苦手。香りのいいフルーツを食べたいらしい。料理や裁縫が得意。
現在ルナが身に着けているペンダントリングとチョーカーはスネリの一族が代々伝説の子に渡すように受け継いできた物。
モデルはスネコスリ。名前の由来はスネコスリと妙見菩薩の真言。
漫画版では、瞳の色が青味が強い黒に統一されている。もっけに対してはきつい態度をとるが、ルナには甘く猫語らしきものを口走ってしまうこともしばしば。本来の姿は巨大な猫だったが、生き返った後は妖力が弱まり、普通の猫と同じ大きさになった。リボンはレンメイから預かって来た物で、首に巻いていない。また、持って来たピンクダイヤモンドの粒数とカラットが変更されている。
誕生日は10月5日(てんびん座)。血液型はA型。一人称は『私』。
もっけ
スネリと同じくルナを守るために妖界からやってきた、レンメイに仕えていた妖怪の男性。
羽根に念をこめてとばす、大きくなる、といった妖力に、超聴力と高い知能を併せ持つ。超聴力を持つが音痴。鋭い爪での攻撃もできる。本来は光る影の姿で、ふだんは水色の瞳のフクロウの姿に変化している。ルナに生き返らせられてからは妖力が強まり、黒い瞳の少年の姿に変化できるようになった。泳ぎは苦手だったが、妖界ナビ・ルナ(7) で密かに練習し上達。
梨子に想いをよせている。梨子からもらった手作りの剣のキーホルダーは、今でも大切にしている。TV番組 “トリオでビンゴ” が好き。暑さが苦手。コーヒーを飲んでみたいらしい。
ルナが持っていたペンダントのリングにぴったり合うメダルは、もっけが幼い頃からずっとくちばしに入れていたもの。
モデルはたたりもっけ。一人称は『おいら』。
漫画版では最初から人間の姿に変化できる。瞳の色はマスコットの姿時は黒、それ以外は黄土色。一人称は “オレ”。本来の姿は巨大な梟だったが、生き返った後は妖力が弱まり、普通の梟と同じ大きさになった。
誕生日は8月18日(しし座)。血液型はO型。
レンメイ
都和子先生(とわこせんせい) / レンスイ
星の子学園の元先生。栗色の髪と目を持つ。レンメイにそっくりらしい。実は銀狐の妖怪で、レンメイの妹。つまりルナとタイの叔母に当たる。凄まじい妖力を持つ姉とは対照的に、生まれつき妖力がなかったために人間界に住むことになり、レンメイの力を借りて人間の姿に変化する。その長命ゆえに住居と仕事を転々としながら暮らしていた。レンメイがルナ達を生むことに対するたった1人の理解者で、お産の際には看護師として立ち合った。ルナには自分との関係を伏せ、置き去りにされていたとしてその時に勤めていた星の子学園に連れて来た。星の子学園を去った後は、行方不明のタイをずっと探していた。他人の妖力を増幅させる能力を持つ。古ぼけた指輪を持っていて、それを依り代に、自らの命と引き換えて毒に侵されたルナを回復させる術を行った。
漫画版では最初から人間の姿であり、古ぼけた指輪は持っていない。灰色がかった黒髪と赤目を持つ。妖力がないため、王宮に幽閉される生活を送っていた。そのため、外界に憧れており、それを見たレンメイに人間界に連れて来られる。タイが誘拐され残されたルナを守るために、星の子学園に勤める。ルナが2年生になった時、沙李の存在を知り、タイを沙李の手から救い出すために、タイを捜す旅に出る。星の子学園を去った後、タイを捜しつつ向日葵学園でも勤め、そこでは病気がちの瑠璃を励ましていた。唯一使える術は自らの命を削って対象を回復させるものになる。その危険さゆえ、レンメイからは使用を禁止されていたが、スネリ、もっけ、ルナ、タイをその術で回復させ、命を落とす。
誕生日は7月7日(かに座)。
カザン
妖界ナビ・ルナ(2) に初登場。タイといつも共にいる、隅々まで黒い犬の姿の妖怪。自ら妖界ナビ・ルナ(5) 直前に遅効性致死毒を飲み、唾液にその毒を染み込ませたため、カザンに噛まれた者は毒に冒されやがて死ぬ。ただし、自らも死ぬと云うリスクを持ち合わせる。見た目は怖いが、実は優しい心の持ち主。土の玉を持っていた。瀕死の時、ルナに妖界に戻されるが、沙李によび戻される。しかしタイの命令で再び妖界へ戻る。その後タイが遺したカザンを見つけて欲しいという頼みが第二部でのルナ達の目的の一つとなる。第二部ではソラウの兄ヒュウ、もしくはふうりの兄シフウではないかという疑惑が持たれている。
漫画版では額に十字傷があり、その傷と目や口から腹にかけての部分が茶色、耳の中がピンクになっている。ただし、巨大化した際は目と耳と十字傷以外は真っ黒になる。妖界に帰される直前ルナを襲うも説得され、妖界へ行くことになる。妖界と人間界を繋ぐ道の封印が解かれる前から子犬の姿で人間界にいたため、出自は原作以上に謎である。
サネル
ふうり
妖界ナビ・ルナII-(1) に初登場。ルナ達が書院で出会った妖精のような姿をした愛の妖怪。水色のツインテールが特徴だが、栗色に変えることもできる。本来は優しく無邪気だったが兄のシフウが行方不明になって以来、粗暴な性格へと豹変する。愛の妖怪は人のために妖力を使わなければならないのだが、私欲のために妖力を使っていたために小さな姿となっていた。実は術をかけられており、ルナの力で本来の自分を取り戻し、その後はルナと行動を共にする。人間界では小鳥の姿にも変化することができる。風を操り光の速さで飛ぶ。
ツインテールにしているのは、兄シフウが冒険や修行のお土産に、必ず一対のリボンや髪飾りをくれるからだという。
モデルは風狸と雷獣、ティンカー・ベル。
誕生日は2月14日(みずがめ座)。血液型はB型。一人称は『私』。
ソラウ
妖界ナビ・ルナII-(1) に初登場。もっけの友人。兄のヒュウが行方不明。実は何者かに術をかけられて妖力を封印されていたが、ルナに助けられた。その後ヒュウがカザンではないかという疑惑が浮かんだことから、真相を知るべくルナと行動を共にする。本来の姿は妖界では毛色が金色の雷獣だが、人間界ではシベリアンハスキーの姿。普段は穏やかな雰囲気の人間の姿でいる。人間の姿は明るい栗色の髪と目を持つ少年。空を飛び風を操ることができる。蓮々書院に在籍時は、誰からも尊敬される優等生だった。趣味は料理と読書。実は恋愛下手で、過去に片思いのまま告白もせずに失恋したことがある。勉強の教えがいがない女性は苦手らしい。
誕生日は12月20日(いて座)。血液型はA型。一人称は『僕』。
第一部
かまち
しずく
妖界ナビ・ルナ(2) のキャラクター。ルナ達が訪れた港町で、大道芸をしていた女性でユイの兄・リョウの恋人。水を自在に操ることができ、ふとした瞬間に緑色に見える目を持つ。実は人魚で、好奇心で人間界に来たのだが、すぐに足で歩くのが困難になってしまう。さらにユイを救うために禁じられていた “火に触れる” ことをしてしまったために、人魚に戻ってしまい、寿命もわずかになってしまった。普段は美しい姿をしているが本当は恐ろしい姿であり、ゆえに人間の姿を保ちリョウと幸せになりたい一心で、“ひいらぎや” に代々伝わる、願いが叶う水晶玉を盗む。それがしずくが触れた瞬間に融けてしまったため、悠久の玉を欲するようになり、ルナに悠久の玉のありかを問い、彼女を襲う。最後は改心しルナにより妖界に戻された。水の玉を持っていた。
漫画版では歌手も務めており、声を利用してスネリやもっけを操るなどの能力も見せる。水を自在に操る能力で水でできた鳥を作り、ルナを自分の居場所まで案内させた。水晶玉はタイからもらうように変更されている。
幹太郎(かんたろう)
妖界ナビ・ルナ(3) のキャラクター。果南島にある喫茶店 “やまびこ” の主人。よく日焼けしていて、がにまた。ルナの初恋の相手。ルナに泳ぎを教えた。実は大樹の妖怪で、本来の名はキムナ。昔、果南島の山奥に住んでいて、結界が破られたのを機に再び果南島を訪れたが、テーマパークが建設され山がなくなっていたため、自然を破壊する人間に怒り、人々を木に変えていた。自然を大事にする優しさはあるが、関係のない人間たちや挙句に自分を慕うルナを巻き込むなど、かなり独善的。木に変えられ行方不明になったひろきを探す母親の声を、島の御霊の声と勘違いしていた。最後は、自分の過ちに気付きルナの手で妖界に戻されることを望んだ。モデルはキジムナー。木の玉を持っていた。
漫画版では人間の姿はイケメンでがに股でもない。本来の姿は長い髪に異なる色、2本の角に下半身を葉に覆われたものだが、人に似た体型だった(特装版の特別ふろくでの紹介には “大樹に変化し” と記載されている)。ルナとの戦いの末、島の御霊が引き起こした嵐によって島が崩壊する危機が訪れる。止めようとしたルナに代わって、自らの力と引き換えに島を守った。
第二部
ポッチ
安荘村の長
神
朱雀
青龍
白虎
玄武
人間
主要
竜堂清吾(りんどう せいご)
サエ
小学4年生。5歳の頃に両親を亡くして以来星の子学園に住む。ルナとは逆に両親の顔や自分の誕生日は覚えていた。太り気味で筋肉質、学校では密かに “女子プロ” と呼ばれていた。学園でも学校でもボス。昔はルナと仲が良かった。最近は人気者であるルナへの嫉妬から彼女に意地悪をしていたものの、本当はルナとまた仲良くなりたいと思っていた。幼い頃のニックネームはチャエ。保育園時代、ルナが虐められていたのをいつも庇っていて、目尻の傷はそのときについた。かまちに、ルナと勘違いされて連れ去られるが、妖力に目覚めたルナに救出された。
漫画版では、きつめではあるが意地悪な性格ではなく、優しい一面も持ち合わせる。馬鹿にされても何も言い返さないルナに苛立ってはいたが、それがルナの優しさとも認めていた。容姿は原作の小学4年生直前のサエよりも小学6年生直前のサエに近い。目尻に傷は付いていない。最終巻の番外編ではワンシーンだけ高校生の姿で登場した。
さとし
まなみ
ミチ
透門沙季(とうもん さり)
闇の陰陽師。すべての謎を知る黒髪を一つ結わえした、黒目の女性。見かけは若いがタイによれば200年以上も生きているらしい。妖界から人間界の道を封鎖する際、竜堂家の祖先の過失により透門家の祖先が死んだこと、竜堂家の祖先はその失敗を闇に葬り、封鎖を自分の手柄にしてしまったことから、竜堂家の血を引くルナたちに復讐しようとする。また、悠久の玉を使って人間界の支配を企むなどの野心もある。タイを連れ去り、彼に過酷な人生を強いた張本人でもある。祖先の償いを口実に、ルナ達を苦しめ、タイの命を奪った。第三の目を手に入れルナ達を追い詰めるが、その凄まじい妖力で弱っていたところをタイによってとどめを刺される。
漫画版では黒髪黒目ではなく一つ結わえもしていない。赤子嫌いという設定が追加されている。着物を着て古風な喋り方をし、脇息や簾、煙管を用いるなど、年寄りらしくなっている。
妖界ナビ・ルナ(2) 人魚のすむ町
ユイ
港町でルナと知り合った、小学4年生の少女。友達とのケンカが原因で不登校になる。じっちゃんから不思議な女と願いを叶える水晶玉の伝説を聞いた。ルナには歌手になることが夢と言うが、リョウには “パパもママも友だちも、あたしのことが一番好きでいてくれますように” という願いを言っている。それを叶えるために金を貯め、水晶玉を買おうとしていた。ルナとドーナツを作っていた際に、袖に火が燃え移ってしまい、それを消すためにしずくは火に触れてしまった。リョウの妹。
漫画版では不登校や将来の夢の設定はなく、両親は共働きのためにそばにいてくれる兄を慕い、それゆえしずくと兄の仲を認めておらず、しずくに魔女と罵ったり悪戯を繰り返していたが和解した。ドーナツは唯一の得意料理に変更される。
じっちゃん
妖界ナビ・ルナ(3) 黒い森の迷路
妖界ナビ・ルナ(4) 火をふく魔物
ナミ
東小学校3年生。気が強く、疑り深い少女。いずみとユージのクラスメイトで、ユージを昔からよく知っており、虐められても言い返さないユージに苛立ち弱虫呼ばわりしているが、本当はユージを心配し昔のように遊びたいと思っている。ユージが持っていたフラヒドリの玉に疑問を感じて彼に火事と玉について問い詰め、ユージが玉を友達だと固執していることを不安視し、その玉がなければ彼が昔のように友達を作って自分と遊んでくれるかもしれないという思いから、そのまま玉を取り上げて持ち帰った。
漫画版ではピンクの髪を縦巻きにして、ロリータを着ているという、かなりガーリーな容姿に変更されている。気が強いものの、ケンカしてしまったユージのことが気がかりで(夜の理科室でユージと会った)ルナに協力を求めた。その後無事にユージと再会するものの、フラヒドリの力によって気を失う。
鳥居ユージ(とりい ユージ)
東小学校3年生。ナミといずみのクラスメイト。理科教師、鳥居先生の息子。星の子学園でのルナのクラスメートさとしと似ている。気弱で友達もできず虐められても言い返すことができない。神社で見つけたフラヒドリの玉に、学校であったことを話したその日に必ず虐めた子の家が火事になったことから自分が玉を操って火をつけたのではないかと不安を抱くが、実際は玉がユージを操っていた。人を遠ざけようとする心がフラヒドリの魂と共振し、玉の封印が解かれた上、フラヒドリに乗っ取られてしまったが、ルナとナミの説得により元に戻った。
漫画版ではさとしとはまったく似ておらず、ショートヘアな少年である。将来博士になりたい夢があるため、普段から白衣を着て、BTB溶液の実験を行っていたためから周りから虐められていた。虐められた子と弱虫呼ばわりしたナミに対しても腹を立ててその場を飛び出し、一ヶ月間行方不明となっていたが、理科室を訪れたルナ達の前に姿を現し、フラヒドリの玉の力で周りを火の海にした。また、玉の力で相手ののどを焼けるように熱くしたり、その場から消えることもできる。乗っ取られた時の場面も原作と違い、ユージ自身がフラヒドリの玉を飲み込んだことになっている。
妖界ナビ・ルナ(6) 赤い花の精霊
妖界ナビ・ルナ(7) 青き龍の秘宝
妖界ナビ・ルナ(8) 白銀に光る剣
ナツメ
梨子(りこ)
妖界ナビ・ルナ(9) なぞの黒い杖
新 妖界ナビ・ルナ
駿
作中用語
全巻共通
妖力(ようりょく)
人間界(にんげんかい)
妖界(ようかい)
沢白国(たくはくこく)
蓮々村(れんれんむら)
合歓村(ねむそん)
ヒュウは西岳に登山する際、この村を立ち寄り、シフウはこの村で修行をしていた。
ヒュウは池のバランスが崩れているとき、ポッチが落とした水瓶を拾い上げるために水を吸い上げた結果、池に吸い込まれてしまう。シフウも力試しをするために水を吸い上げ、吸い込まれたらしい。
波鈴村(はりそん)
淡獅村(たんしそん)
蓮カップ(はすかっぷ)
黄燐国(おうりんこく)
虚九山(こくさん)
第三の目(だいさんのめ)
うず目(うずめ)
悠久の玉(ゆうきゅうのたま)
八方玉(はっぽうぎょく)
ペンダント
漫画版ではペンダントの装飾が大幅に追加されている。メダルはレンメイからもっけが預かっていた、ということになっており、くちばしに隠してもいない。
木箱と巻物(きばことまきもの)
漫画版では蓋がまるく、金具が所々にあり、模様が書かれている。
破妖剣と護神剣(はようけんとごしんけん)
漫画版では第5章でルナとタイがペンダントから取り出して戦った。その時に破妖剣が折られる。
指輪とペンダント(ゆびわとぺんだんと)
ガラスの指輪(がらすのゆびわ)
赤い石(あかいいし)
天馬の樹
星の子学園(ほしのこがくえん)
夜鳴島(よなきじま)
漫画版では玉を祀っていない時期から姿を現している。
北の町(きたのまち)
たつぼしハイツ
九字(くじ)
禹歩(うほ)
呪符(じゅふ)
妖界ナビ・ルナ(2) 人魚のすむ町
港町(みなとまち)
コーポ八百八(こーぽやおはち)
水晶玉(すいしょうだま)
伝説(でんせつ)
妖界ナビ・ルナ(3) 黒い森の迷路
果南島(はてなじま)
ハイツ海ぼうず(はいつうみぼうず)
島の御霊(しまのみたま)
やまびこ
妖界ナビ・ルナ(4) 火をふく魔物
風の町(かぜのまち)
カルメラ荘(かるめらそう)
フラヒドリの玉(ふらひどりのたま)
妖界ナビ・ルナ(6) 赤い花の精霊
日向村(ひなたむら)
紅見草(あかみそう)
群集する習性があり、そのさまが “真っ赤に染まった海” のように見えることから “紅海草” と呼ばれ、それが訛り “紅見草” と呼ばれるようになった。
妖界ナビ・ルナ(7) 青き龍の秘宝
留茅湖(るちこ)
龍の笛(りゅうのふえ)
妖界ナビ・ルナ(8) 白銀に光る剣
ねこやしき
あんず
キーホルダー
もみじのトンネル
陣伍寺(じんごじ)
泰志堂(たいしどう)
その他
- 発売当時、小学校4・5年生だった読者もシリーズ完結時には中学生になっており、完結記念プレゼントには中学生の応募も多数あった。小学生からはじまった「ナビ・ルナブーム」は中学生にまで拡大した。
- フォア文庫版の「妖界ナビ・ルナ」の多くには、おまけコーナー「るなてぃっく・ルーム」が連載されている。内容は次回予告、読者からの質問への返答、4コマ漫画などさまざま。巻によっては読者によるルナのファッションや、「ナビ・ルナ名前当てクイズ」などが代理掲載された。また、解説や後書きは時に遊びに利用され、クイズやキャラなりきり、座談会が掲載されることもあった。
- 2009年7月25日に開催した「青い鳥文庫夏まつり2009」トークショー&サイン会にて配布された来場者向け記念品に、「摩訶不思議ネコ・ムスビ」とのコラボレーション小説が掲載された。内容はいつみ達が異世界に迷い込み、そこで行われていた夏祭りでルナ達と出会う、というもの。公式ウェブサイトにも公開されていたが、後に公開終了されている。
- 「しゅごキャラちゃん!」とのコラボレーション漫画「妖界ナビ・ルナ with しゅごキャラちゃん!」がなかよし2009年4月号に掲載された。「しゅごキャラちゃん!(2)」に収録される。
- なかよし2009年5月号に掲載された「くぇいるリコーダー」でうず目が登場する。
作品リスト
原作
フォア文庫I期
漫画版