小説

子どもたちは夜と遊ぶ




以下はWikipediaより引用

要約

『子どもたちは夜と遊ぶ』(こどもたちはよるとあそぶ)は、辻村深月による日本の推理小説。

あらすじ

1人の受験生の失踪から始まったゲーム。『i』(=兄・藍)に会うため……、ゲームが終わったら『i』に会える。そう信じて次々と『i』との殺人ゲームを進めていく木村浅葱。だが、次第に浅葱の心は疲れていく。このままゲームを続ければ、月子や狐塚が悲しむのは必定、そうと分かっていても浅葱にはそれが出来なかった。一方通行の片想い、掛け違った恋のボタン、残虐な殺人ゲームの結末は……。

登場人物

木村 浅葱(きむら あさぎ)

D大学工学部院生。孝太と同じ研究室の天才肌の学生。月子が女の子かと見紛うほど色白で綺麗な人物。「藍」という名の双子の兄がいたが、母親の死後は別々に、私設の児童養護施設に引き取られた。後に施設は劣悪な環境が露見し閉鎖された。母親にも、施設でも虐待されていたため、体にその痕が残っており、人に身体を触られることを嫌悪する。大学4年生の時に論文コンクールで「i」に対して強烈な敗北感を味わい、その正体を探る。パソコン通信を通じて、「i」=兄の藍だと判明し、「ゲームが終わったら会おう」という「i」の言葉を信じ、殺人ゲームを始める。
月子(つきこ)

D大学教育学部4年生。秋山のゼミの生徒。小学校の先生を目指している。茶色いふわっとした巻き髪をしており、趣味はネイルアート。クリムトの絵が好き。料理など実用的なことは苦手。気が強く、我が強いことを自覚している。子どもが大好きで、子どもが被害者になる事件が起きただけで、心身に強いショックを受けてしまうが、そんな自分は偽善的で嫌だと思っている。
狐塚 孝太(こづか こうた)

D大学工学部卒業後、大学院へ進学。月子の2学年上。恭司とは親友で同居人。全てに置いて優等生然としている。月子が上京してきた時、「地元から可愛い彼女が追いかけてきた」と学内で噂になった。
石澤 恭司(いしざわ きょうじ)

フリーター。D大学工学部卒業後、商社に就職したが、年の瀬に辞めてしまった。目つきが鋭いく近寄りがたい風貌だが、女子にはモテる。「早く死にたい」が口癖で、自分の人生に冷めている。右の瞼にピアスを付けており、舌にはピアス穴がある。耳や唇にはピアスはつけていない。
萩野 清花(はぎの さやか)

浅葱・狐塚と同じ研究室のOG。知的な美人。卒業後は都内の技術系企業に就職した。孝太のことが好きだった。
秋山 一樹(あきやま かずき)

通称・秋先生。児童心理学が専門の教授。月子と真紀の指導教官。50代半ば。いつもボサボサの髪をしている。
白根 真紀(しらね まき)

D大学教育学部。秋山のゼミの生徒。黒髪のストレートで化粧気も薄い。月子の同級生。
片岡 紫乃(かたおか しの)

月子の一番の親友。都内の女子大に通う。月子に負けず劣らず華やかな容姿の持ち主。都内近郊の総合病院の院長の一人娘。月子とは大学入学後に同じ喫茶店でバイトを始めたことから仲良くなった。非常にプライドが高い。
i(アイ)

2年前、浅葱や孝太が応募した情報工学の論文コンクールで最優秀賞を受賞した論文の筆者。論文は匿名で応募され、都内の有名私大・C大学の学生を名乗った。正体不明。
赤川 翼(あかがわ つばさ)

県下で一番偏差値が高い高校に通う、受験を控えている3年生。父親はレストランチェーンの経営者。
坂本 玲一(さかもと れいいち)

入間署の刑事課長。キャリア。階級は警視。35歳。T大文学部心理学科卒で、秋山の教え子。
狐塚 日向子(こづか ひなこ)

狐塚の母親。「Fly Me To The Moon」がこの世で一番好き。狐塚が小学生の頃に夫が癌で亡くなり、女手一つで子どもを育ててきた。現在はべつの男性と再婚している。長野で小さな喫茶店を営んでいる。月子とは姉妹のように仲が良い。

エピソード
  • 『IN★POCKET』(講談社)2007年8月号「辻村深月のSF(スコシ・フシギ)な世界へようこそ」より
  • 本作は「冷たい校舎の時は止まる」より早く、高校生時代に書いていた。尚、「冷たい校舎」は高校3年生の11月頃〜、受験勉強の真っ只中から執筆し始めた。
  • 当時のタイトルは「藍色を照らす光」であった。
  • 『野性時代』(角川書店)2009年8月号特集「鏡のなかの辻村深月」より
  • デビュー2作目ということで、かなり気負っていた。まるで真っ暗な海を泳ぐような感覚だったが、その分書き終えた時の充実感はすごかった。
  • 書きながら一番泣いたのもこの作品であり、書き終えて一番泣いたのもこの作品である。特に、ラブストーリーの部分に感情移入をしてしまった。しかし、そんな自分を「イタい」と思った。
  • 文庫版の表紙イラストを担当した笹井一個は、ノベルス版の表紙があまりにも内容にぴったりだったため、当初はかなり苦労した。
  • 本作は「冷たい校舎の時は止まる」より早く、高校生時代に書いていた。尚、「冷たい校舎」は高校3年生の11月頃〜、受験勉強の真っ只中から執筆し始めた。
  • 当時のタイトルは「藍色を照らす光」であった。
  • デビュー2作目ということで、かなり気負っていた。まるで真っ暗な海を泳ぐような感覚だったが、その分書き終えた時の充実感はすごかった。
  • 書きながら一番泣いたのもこの作品であり、書き終えて一番泣いたのもこの作品である。特に、ラブストーリーの部分に感情移入をしてしまった。しかし、そんな自分を「イタい」と思った。
  • 文庫版の表紙イラストを担当した笹井一個は、ノベルス版の表紙があまりにも内容にぴったりだったため、当初はかなり苦労した。