宮廷神官物語
ジャンル:ファンタジー,
以下はWikipediaより引用
要約
『宮廷神官物語』(きゅうていしんかんものがたり)は榎田ユウリによる日本の小説。角川書店(角川ビーンズ文庫)より2007年10月から2011年12月まで刊行された。KADOKAWA(角川文庫)より新装版が2018年3月から2020年6月まで刊行された。さらに、2021年3月に後日譚がKADOKAWA(角川文庫)から発行された。2020年6月時点でシリーズ累計発行部数は80万部を突破している。
榎田尤利が、榎田ユウリとして書いたはじめての作品(尤利の場合はBL系で、それ以外を書くときに『ユウリ』となる)。2009年にドラマCD化。
あらすじ
「国が乱れたとき、白い虎の背に乗って、人の悪しき心を見抜く奇跡の少年が現れる」そんな伝説の残る麗虎国。主人公はその麗虎国の農村に暮らし、額に石がはまっているため周囲から忌み嫌われているやんちゃ少年、天青。そしてその麗虎国の神官である瑛鶏冠は大神官からの密命を受け、「奇跡の少年」を探す。ところがその少年が、どうやらあのやんちゃ坊主な天青だとわかった。
登場人物
※キャストはドラマCD版のもの。
主要登場人物
天青(てんせい)
声:下野紘
13歳。主人公。慧眼児。やんちゃだが、根は素直で優しい少年。気が強いが、泣き虫なところがある。白虎峰出身。麓のハシバミ村に住む曹鉄を昔から兄のように慕っている。赤ん坊の頃、捨てられていたところを柘榴婆に拾われ育てられた。その時から、額に三日月のような傷跡があり、そこに石が挟まっていた。目のようにも見えるその傷から、村人からは「三ツ目」と呼ばれ、疎まれて育つ。山育ちであるからか、天候を察知したり、動物と意思の疎通を図ることができる。また非常に身軽で、鶏冠などから「子猿」と呼ばれることがある。慧眼児として宮廷に行く道中で助けた白虎の子供・ハクを連れている。最初はよく思っていなかった鶏冠には、人となりを知っていく内に心を開き、信頼を寄せるようになる。慧眼児として能力が覚醒してからは、神官書生として学舎に通い、寮で暮らしている。自分の慧眼児としての力についてはあまりよく理解しておらず、まだ使いこなすというところまでには至っていない。
瑛 鶏冠(えい けいかん)
声:櫻井孝宏
21歳。麗虎国の宮廷神官。18歳で異例の宮廷神官となった秀才。位は青色二位であったが、天青が慧眼児として覚醒した後、紫色三位の神官に昇格し、大神官候補に選ばれる。女性と見間違いそうな美貌を持ち、前髪の一房だけが赤い。肉と読書が好き。元々は孤児だったが、良民の家の養子になる。神官としての掟に則り、常に感情を抑え冷静であろうとしているがたびたび決意が綻ぶ。出世には興味なく、そのためのいざこざに巻き込まれることもできる限り避けたいと思っている。女のような自分の容姿を気にしていて、それについて触れられることを極端に嫌う。葉寧(ようねい)という弟がおり、自分のせいで死なせてしまったという後悔の念に苛まれている。天青が神官書生となってからは、彼を大切に思うが故に、師範神官として厳格に接している。根は人の情に脆く、隷民街で自ら施しをする。心配症なため、悩みが尽きない苦労人。
景 曹鉄(けい そうてつ)
声:小西克幸
19歳。天青を弟分として見守る青年。数年前に死んだ祖父と共にハシバミ村で暮らしていた。昔、事実無根の罪を着せられ、自分を利用した人間を殺そうという衝動に駆られたが、天青から向けられる信頼で思い止まることができた。以来、恩人である天青を護る決意を固めている。村では天青同様にあまり馴染んではいなかった。昔は優秀な宮廷の武官だった祖父に鍛えられたために、武官を倒すほどの武力を備え、宮廷の情報にも多少精通する。天青が宮廷神官書生となってからは、武官として働き、王都で生活している。元々は鍛冶職人をしていた父親と母親と3人で都に住んでいたが、両親が何者かに暗殺され、祖父に連れられてハシバミ村に移り住むこととなった。武官をしているのは、天青を護る他に、両親が暗殺された理由を知りたいと思っているからでもある。虞恩賢母に月漣正妃の子とされ、曹鉄王子として藍晶王子の異母兄とされる。
藍晶王子(らんしょうおうじ)
声:遊佐浩二
16歳。麗虎国の王子で王位継承者である立太子。橄欖王と正妻・瑛徳正妃の子であり、嫡男。聡明でありながら、時に大胆ともいえるほどの行動力を発揮したり、王族の中では珍しく革新的な考え方をする。「国は民衆があってこそ成り立つ」と考え、私利私欲に走る為政者たちに対しては手厳しい。宮廷内ではその能力の高さを敬愛する者と、疎む者がいる。鶏冠を大神官候補にし、曹鉄に武官の職を与えるなど、自分が王になった時のための環境作りにも余念がない。王になる器として十分な優秀さを誇るが、16歳の少年には荷が重い問題に、心身の疲労は絶えない。蝶衣麗人・景羅大臣とは対立関係にあるが、蝶衣麗人の息子であり異母弟の摩於王子のことは好ましく思っている。
赤烏(せきう)
声:浜田賢二
25歳。藍晶王子の護衛を務める大男。藍晶王子曰く、武芸に関しては、宮廷内では他に右に出る者はいない。王子への忠誠心が非常に強い。常に藍晶王子の意思に忠実に働き、王子が必要としている対応を心得ている。必要最低限の言葉しか発しない寡黙で落ち着いた人間であるが、王子に関する大事が起きると、冷静さを失い感情的な行動が表立つ一面もある。
ハク
声:辻あゆみ
白虎の子供。川の激流にながされているところを天青に助けられた縁で、母虎から天青に託されて以来、天青らと行動を共にしている。人の言葉が判るような振る舞いを見せ、宮廷内では「白虎様」と呼ばれ、大切に扱われている。ハクという名前は鶏冠に命名され、「白」、「魄(たましい)」などの意味が込められている。
王族・側室
橄欖王(かんらんおう)
神官
胆礬大神官(たんばんだいしんかん)
琥珀神官(こはくしんかん)
神官書生
宮中に関わりのある人々
その他
柘榴婆(ざくろばあ)
黄楊(おうよう)
既刊一覧
小説
角川ビーンズ文庫版『宮廷神官物語』(挿絵:カトーナオ)
角川文庫版『宮廷神官物語』(表紙絵:葛西リカコ)
漫画
月刊Asuka 2009年5月号より連載開始。2010年9月号にて最終回を迎えた。作画は文庫本同様、カトーナオが担当している。
ドラマCD
フロンティアワークスより発売。
- 宮廷神官物語 〜選ばれし瞳の少年〜(2009年6月24日発売)
アニメイト特典:ミニ小説「小虎日記」
関連サイト
- 角川ビーンズ文庫 「宮廷神官物語」
- 榎田尤利/榎田ユウリ INFORMATION(榎田ユウリ公式ブログ)
- KATO-NAO BLOG(カトーナオ公式ブログ)
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