少女セクト
以下はWikipediaより引用
要約
『少女セクト』(しょうじょセクト)は、玄鉄絢作の漫画作品。成人向け漫画雑誌『コミックメガストア』2003年8月号から2005年8月号まで隔月で掲載された。
作品概要
女子校を舞台に、女の子同士で真剣に愛し合う少女達の姿を描いている。また、番外編である『デイ・アフター・少女セクト』が2005年11月号に掲載された。単行本はコアマガジンから全2巻で発行。なお、掲載されたのは成人向け漫画雑誌だったが、単行本は成年コミック指定を受けていない。描き下ろしとして、登場人物や持ち物などの設定、2巻には4コマ漫画、最終回の数年後の物語、思信と桃子の出会いの物語などがある。2巻には販売店によってはメッセージペーパーが付いており、描き下ろし漫画で新登場したキャラクターの設定が書かれている。
繊細な描線の丁寧な作画と登場人物達の粋なセリフ回しが特徴。2巻はamazon.co.jpの書籍部門で売上2位にランクインするヒット作となった。
籠目女子学校には中等部と高等部があるが、物語の舞台はほとんど高等部。学園祭のシーンに中等部の生徒が登場する。高等部と中等部の制服は大きく異なり、高等部は白のブラウスにチェックのスカート、中等部は黒のワンピース。ちなみに高等部の制服も各話ごとに全て異なっているが、思信・麒麟・まーやの3人は校内でも独自の服装をしている。主従関係成立以前の思信・麒麟は制服であり、まーやも召使い化にともなって制服から私服に変わっているため、私服はハーレム構成員の証である模様。思信の実家出戻りでハーレムが解体された後は、思信・麒麟も制服に戻っている。ただし、思信の実家で召使いを続けるまーやのみ私服のまま。
なお、学生寮である桜木寮が横浜市郊外にあるという設定になっている。
2007年には、スピンオフ作品「五十鈴のカウンター」が『コミックホットミルク』にて全3回連載された。(本項で後述)
ストーリー
良家の子女が集う籠目女子学校の風紀委員会に所属する内藤桃子は、明るく面倒見が良い優等生。女子校にありがちな女の子同士の恋愛にも彼女は全く偏見を持たないため、陰ながらカップルの成立を手伝ってしまうことも多い。そんな彼女はやがて、学校一のプレイガール・藩田思信を意識するようになる。美少女と見るや見境なく手を出す思信に呆れて苦言を呈する一方、桃子は時折、思信が発する鋭い一言に考えさせられるのであった。
ある日、桃子は思信とその崇拝者達が住む家にプリントを届けるが、そこで思信から愛の告白をされてしまう。逃げるように思信の元から去る桃子。桃子もまた思信に惹かれていたが、まだ自分の気持ちに整理が付かず思い悩むばかりか、親しく接してきた担任の女性教諭・隼砥教子と関係を持ってしまう。しかし、教子は病気のために桃子の元から去っていく。
心の拠り所を失い、一人傷心のまま取り残された桃子の中で、思信に対する思いは次第に募っていく。そして、桃子は意外な形で自分の思信に対する思いの強さを実感することになる。
登場人物
主要人物
内藤 桃子(ないとう ももこ)
籠目女子学校風紀委員。母子家庭の出身だが、母は会社社長なので、経済的には恵まれている。真面目な性格で、人当たりが良く、頭の回転も速いが、喧嘩っ早い。女の子同士の恋愛にも偏見を持っていない。そのため、校内には桃子のファンは多い。自分とは対照的に子どもっぽい性格の教子との付き合いが深まるが、思信にはどこか警戒気味。シニヨンヘアーがトレードマーク。見掛けによらずかなりの大食いであるが味にはうるさい。料理とベースギターが得意。寮生活で桃子以外の寮生はみな3年生。寮の先輩からは「内藤ちゃん」と呼ばれている。
社会人になってからの愛車はホンダ・インテグラ。身長164センチメートル。第一話の時点で高等部2年生(第十一話は1年前、第十三話は1年後となる。Extra chapterIIは6年後)。
藩田 思信(はんだ しのぶ)
桃子の同級生。「来るものは拒まず」の性格から、自分を崇拝する美少女達に手当たり次第、手を出しまくっている。本来、奨学金を得ている私生児のための寮となっている家に自分の崇拝者と共に住み、一種のハーレムを形成している。
以前は品行方正を絵に描いたような生徒だったらしいが、11話の麒麟とのエピソードがきっかけとなり今のような素行となった模様。
貧乳にコンプレックスを持っている。麒麟との会話でAAAカップブラに言及するが、作画を見る限りそこまでの無乳ではない(AカップもしくはギリギリBカップに近い)。桃子に初めて胸を触られるシーンでは(何故か校内のロッカーに置いてある)洗濯板がアップとなる。
尊大で余裕があるように振舞っているが、本来は繊細な性格で、不断の注意力で慎重に生きている。身長169センチメートル。第一話の時点で高等部2年生。
諏訪部 麒麟(すわべ きりん)
燕条寺 真弥(えんじょうじ まや)
吉岡 柴(よしおか まつり)
隼砥 教子(はやと きょうこ)
籠目女学校生徒
鷹代 紅緒(たかしろ べにお)
狛井 千鶴(こまい ちずる)
犬吠崎 雪華(いぬぼうさき せつか)
鳰 旦蕗(にお あさふき)
甲斐 盟絵(かい ちかえ)
佃嶋 鳩子(つくだじま はとこ)
その他
藤岡(ふじおか)
「まとめ版」
単行本発売から10年の節目に刊行された廉価版(所謂コンビニコミック)。基本的に雑誌掲載当時のままを1・2巻合して収録し(ただしカラーページはグレースケールに変更)、単行本で追加されたページや描き下ろし漫画は含まないが、新規に描き下ろされたまーやの後日談「Extra Chapter III」(「II」と同時期)が収録される。
書誌情報
- 玄鉄絢 『少女セクト』 コアマガジン〈メガストアコミックス〉、全2巻
- 2005年9月2日初版第1刷発行(2005年8月19日発売)、ISBN 978-4-87734-882-3
- 2006年5月3日初版第1刷発行(2006年4月19日発売)、ISBN 978-4-87734-979-0
- 玄鉄絢『少女セクト〈まとめ版〉』コアマガジン(コアコミックスNo.430)、2015年12月14日初版第1刷発行(2015年11月14日発売)、ISBN 978-4-86436-850-6
OVA版
2008年、『少女セクト〜Innocent Lovers〜』のタイトルで発売された,GPミュージアムソフトから計3巻発売された。
ストーリーは基本的に、原作のエピソードをなぞっているが、未読者などに配慮して、わかりやすく再構成がなされている。序盤から大神が登場したりするのもそのため。また、原作にはなかった桃子と教子の別れのシーンなどオリジナルのエピソードも追加されている。
スタッフ
- 監督 - 碧岐龍成
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 聖月
- プロデューサー - 村上孝太郎
- アニメーション制作 - アマルコルド
- 製作・発売元 - 少女セクト製作委員会
キャスト
- 内藤桃子:柚木かなめ
- 藩田思信:北都南
- 諏訪部麒麟:宮下愛
- 燕条寺真弥:波奈束風景
- 吉岡柴:西原亜太留
- 隼砥教子:北条明日香
- 大神小百合:海原エレナ
- 狛井千鶴:山崎かえで
- 狛井時雨:松田理沙
- 佃島鳩子:道草ゆり
- 笠置秋、紀:日向苺
- 篠宮茜:遠野そよぎ
スピンオフ「五十鈴のカウンター」
可愛い女の子との出会いを求めている五十鈴が、行きつけのバーのマスターから「車内で客をもてなす女性専用のリムジン」「うら若き乙女を取って食う破戒尼僧」などの情報を得て赴くも、結局は出会えないというスピンオフ短編(各8ページ)。『コミックホットミルク』創刊号~Vol.3(2007年)まで、3話が掲載された。「少女セクト」本編キャラクターたちの数年後(Extra chapterIIと同年代)が描かれる。『メバエ』Vol.2(2014年)に「1杯目」「2杯目」が、『ピュア百合アンソロジー ひらり、』Vol.14(2014年)に3話目(話数表示なし)が再掲された後、『イイタさんペイロード』第1巻に収録。
登場人物
丹生川 五十鈴(にゅうかわ いすず)
賀茂 葵(かも あおい)
マスター
登場する本編キャラクター
- 1杯目:鳩子・秋・紀
- 2杯目:麒麟(・柴)・菖蒲・時雨・千鶴・朋衣
- 3杯目:旦蕗・雪華