崩れる脳を抱きしめて
以下はWikipediaより引用
要約
崩れる脳を抱きしめて(くずれるのうをだきしめて)は知念実希人による日本の医療・恋愛ミステリ小説。表紙イラストは、イラストレーターげみが担当。2017年9月15日に実業之日本社から刊行。
2018年第8回広島本小説部門大賞、2018年度沖縄書店大賞受賞、2018年本屋大賞第8位。
あらすじ
広島から神奈川県葉山の富裕層向け病院に地域医療の実習に来た研修医の碓氷蒼馬は、脳に爆弾を抱えると自称する女性、弓狩環(ユカリ)と出会う。ある理由で外の世界に怯えるユカリと、多額の借金を抱える碓氷。回診後の待機時間にユカリの病室で碓氷が勉強することをユカリから院長の許可を取り、長時間接することで次第に心を通わせていたが、親しくしてくれたお礼にとユカリが遺産の一部を贈りたいと申し出ると碓氷は固辞し、回診後も病室に残ることはせず一時疎遠になったが、朝霧由に指摘され、ユカリと和解した。ユカリは碓氷とともになら病院から外出もできるようになった。碓氷の身の上話を聞き、母親の誕生日のために一度福山の実家へ帰ったときに、父親に関するものの写真を撮ってきてもらい、父親の失踪の真相解明と家族宛に遺していた物を碓氷に伝える。
葉山の岬病院での1ヶ月間の病院実習を終え、広島の病院へ帰った碓氷、手紙を送られても読めないとユカリに言われていたが、それでもユカリへの想いを断ち切れずに何通か手紙を書いたが返信は皆無だったため、意を決して葉山へ行こうと準備していた矢先に、弁護士の箕輪が訪ねてきて、弓狩環の遺産受取の可否を問われ、弓狩環の死を知る。さらに、葉山の岬病院ではなく横浜で死んだという。彼女は本当に死んだのだろうか、病院から外出するのを怯えたのに死んだのが外出中の横浜であるのはどうしてか、碓氷はユカリの死を疑問に思い、手がかりを得に予定通り葉山の岬病院へ行く。 院長やスタツフ、入院患者の内村から、君は弓狩環は診察していない、弓狩環は君が来る前も頻繁に外出していた、3階のユカリがいた病室は何ヶ月も空室のままだった、ユカリの病室での勉強は君が言い出したことだ、ユカリとは精神的に病んでいた君の脳内で診察していた幻の患者なのではと一蹴された。最後の望みをかけて弓狩環のカルテを見せてもらうと院長や非常勤医師のみの診察記録が記載され碓氷の書き込みは全く無かった。
納得できずにユカリのいた病室を細かく見てみると、ユカリが残していた絵を発見した。その後、弓狩環が死去した横浜を彷徨い情報を集め、弓狩環は横浜の法律事務所で新しく遺言書を作成していたことを知り、弓狩環の倒れた場所の近くでそれを探しあてた。直後に弓狩環の命を狙っていた箕輪に襲われたが、空手で反撃し叩きのめした。遺言書を見つけたことで弓狩環に関することは解決したようにみえたが、弓狩環の病状とユカリと接したときの違和感から、医学生時代から憧れていた脳外科医となる道を諦め、再度葉山の岬病院に行き、保管されていたある患者のカルテを読み、真相を院長に問い、それを証明するべくある病院に向かう。
病院
葉山の岬病院
広島中央総合病院
みなとみらい臨海総合病院
登場人物
碓氷 蒼馬(うすい そうま)
オーディオブック版
audiobook.jp配信
kikubon配信