広島カープ誕生物語
以下はWikipediaより引用
要約
『広島カープ誕生物語』(ひろしまカープたんじょうものがたり)は、中沢啓治による日本の野球漫画。描き下ろし単行本として1994年に汐文社より発行(全2巻)され、2014年に垣内出版より再版(全1巻)された。また、2015年には、電子書籍版も各社から発売された。1994年には『かっ飛ばせ!ドリーマーズ~カープ誕生物語~』のタイトルでアニメ映画化された。
ストーリーは広島カープ創設期のエピソードを中心に、1975年の初優勝まで、おおむね史実に沿って進むが、「縄ホームラン」「ポール引っこ抜き」「樽募金」といった逸話が、主人公である進の主導で引き起こされたことになっている、史実を基にしたフィクションである。
あらすじ
原爆孤児である大地進(だいちすすむ)は、親友の弘、順二、守らと共に呉の進駐軍の野球チームと、食料と浮世絵(農家の土倉からの流出品)を賭けて試合をしていた。そんな折、1949年にプロ野球チーム「広島カープ」ができると知り、進たちは歓喜に沸く。
ところが、カープはユニフォームを揃える資金もなく、発足式でも選手二人が背広姿のまま。設備はおろか、日々の食事にも事欠く貧乏球団であった。進たちはそんなカープを愛し、何とか盛り立てて行こうと、募金や応援など、様々な後援活動を行っていく。
進の婚約者・光子は、父や進が野球にのめり込むあまり、仕事をないがしろにすることに頭を痛めていたが、次第に態度を和らげていき、カープが優勝したら結婚式を挙げようと約束するのだった。時は流れ1975年、進と光子は42歳になっても式を挙げられずにいたが…。
登場人物
大地 進(だいち すすむ)→太田進(おおた すすむ)
青野 弘(あおの ひろし)
早川 順二(はやかわ じゅんじ)
土屋 守(つちや まもる)
太田 伝造(おおた でんぞう)
太田 光子(おおた みつこ)
ゴン
主な実在の人物
- 石本秀一
- 白石勝巳
- 辻井弘
- 長谷川良平
- 小鶴誠
- 金山次郎
- 山本浩二
- 衣笠祥雄
- 外木場義郎
- ゲイル・ホプキンス
- リッチー・シェーン
- ジョー・ルーツ
- 古葉竹識
銅像
「広島カープ誕生物語」の主要登場人物を象った銅像が2015年3月20日、広島市南区のMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島の屋内練習場近くの特設広場に開設された。銅像は、進とその仲間5人が土管に座わってカープを応援し、進の飼い犬ゴンがその前にいるという設定で、瓦礫や広島電鉄の路面電車の線路、敷石、レンガ、瓦などは実際に被曝したものを使用し、終戦直後の広島市街を忠実に再現している。中沢啓治の作品の銅像化は本作が初。
銅像は中国新聞社と広島東洋カープが戦後70年企画の一環として共同で建てたもので、除幕式には中沢の妻・中沢ミサヨ、広島東洋カープオーナー代行、中国新聞社社長も出席した。
アニメ映画
1994年に大幅に脚色がなされ、広島東洋カープの結成を描いたアニメ映画化『かっ飛ばせ!ドリーマーズ〜広島カープ誕生物語〜』の原案となった。カープ関係者からは衣笠祥雄が審判役を、長谷川良平が石本秀一役をそれぞれ務めた。キャストや製作陣には広島市・広島県出身者が多く起用された。
キャスト
- 大地進 - 甲田将樹(少年時代)、難波圭一(成人)
- 大地歩 - 吉田真吾
- 川田守 - 中島誠(少年時代)、堀本等(成人)
- 松島弘 - 岡田剛(少年時代)、塩屋浩三(成人)
- 神谷順二 - 九十九慧典(少年時代)、檜山修之(広島県出身)(成人)
- 石本監督 - 長谷川良平
- 審判 - 衣笠祥雄
- 浩一 - 風見しんご(広島市出身)
- 光子 - 相原勇(広島市出身)
- 陽子 - 小山裕香(広島市出身)
- アナウンサー - 山中善和(元中国放送アナウンサー・広島県出身)
スタッフ
- 原案:中沢啓治
- 脚本:高屋敷英夫
- 監督:兼森義則(広島県出身)
- アニメ制作:マッドハウス
- 製作:広島映画センター
- プロデューサー:牛尾英隆、丸山正雄
- 演出:浅香守生
- 音楽:兼崎順一
- 美術監督:青木勝志(広島県出身)
- 作画監督:佐藤雄三
- 音響監督:本田保則
主題歌
「好敵手」
DVD
販売元 - ジャパンホームビデオ