漫画 アニメ

御意見無用っ!!


題材:妖怪,



以下はWikipediaより引用

要約

『御意見無用っ!!』(ごいけんむようっ)は、よしむらなつきの漫画作品。エニックス(現スクウェア・エニックス)『月刊少年ギャグ王』1995年7月号に読み切り作品として掲載され、同年10月号より連載開始。1999年のギャグ王休刊後は『月刊ガンガンWING』へ移動し、2001年10月号まで連載された。

概要

いわゆる「和風コメディ」作品で、連載序盤は掲載誌のスタイルに合わせて1ページで完結するネタを時系列順に並べるスタイルが取られていたが、第5話からは普通の漫画と同じスタイルになった。

あらすじ

干支(えと)時代、鹿子前町(かしまえちょう)に出没して人間に害を為す妖怪を退治するため初代・妖怪妖魔改め方に符術の使い手である草薙宿禰が任命される。しかし、宿禰は女の子と団子に目が無いダメ男で稲荷神社の巫女・榊原紫苑やその兄・柘榴、そして鹿子前町を襲う妖怪達と大騒動を巻き起こしてしまう。

主な登場人物

草薙 宿禰(くさなぎ すくね)

鹿子前町の初代・妖怪妖魔改め方。18歳。符術の使い手で、本気を出すと強いが普段は女の子と団子に目が無いダメ男(ただし高飛車な性格の女性は好みではないらしい)。得意技は食い逃げ(ツケとして扱われている模様)。弱点はヘビと泳げない事。両親は各地を放浪しており、時折「おみやげ」と称して妙な物を送り付ける。一度両親の元で修行をするため鹿子前町を離れたが、一ヶ月で両親に愛想を尽かされ、稲荷神社に荷物として送り返され、鹿子前町に戻って来ている。最終話では成り行きで紫苑と結婚できることに喜んだが、助六に言われるまで結婚のデメリットに気づかなかったため最後を外す。
まだ若い青年ながら、街の住人からは通称「親分」で通っている。岡っ引きのイメージだろうか。「改め方」にもかかわらず、女の子とあれば妖怪だろうが口説き始めてしまう欠点があるが、妖怪に気に入られることも多い。
人気投票では主人公だが第3位にランクイン。
榊原 紫苑(さかきばら しおん)

本作のヒロインで、稲荷神社の巫女。18歳。妖怪と渡り合えるほどの異常な怪力の持ち主。また、札を作る能力を持ち宿禰が術に使う札は彼女が作っている。宿禰や兄・柘榴の暴走に対するツッコミ役で、この2人に対してのみならず周囲に振り回されて怒っていることが多い。第53 - 54話で、柿の妖怪から正義のヒロイン「巫女天使」に変身する力を授けられた。
ヒロインながら人気投票では第1位にランクインしている。
榊原 柘榴(さかきばら ざくろ)

稲荷神社の宮司で、紫苑の兄。第4巻で18年前にコールドスリープ装置を発明した時は5,6歳と言われていたので、恐らく22,3歳と思われる。見た目は温厚そうな糸目の青年だが、発明や改造が趣味で、特にサイボーグ化手術がお気に入りと言う何を考えているかわからない恐ろしい人物(実際、人間や妖怪全部をサイボーグにしようとしたことがある)。だが悪意は全くない。語尾に「なのだ」を付ける。
人気投票では主人公を抜いて第2位にランクインした。
紫苑ロボ(しおん-)

柘榴の発明品でもっとも代表的な、紫苑をモデルにしたロボット。等身大から巨大なものまで色々なバリエーションがあるが、基本的には暴走する。妖怪よりよほど強力であることが多い。
助六(すけろく)

柘榴が宿禰をサポートするために発明した岡っ引きロボット。常時空中を浮遊しており、ミサイルやビームを発射して攻撃する、目がライトになるなど様々な機能があるが、その機能の全容は謎に包まれている。頭のマゲの部分はスイッチになっており、叩くことで口からミサイルを吐く。柘榴が作ったとは思えないほど常識的な性格をしていて、普段は宿禰と同居しものぐさな主人に代わって家事全般を行う。また、ふざけた行動をとった宿禰に対し殴ったりミサイルを飛ばしたりとツッコミ役を担うことも多い。柘榴が全キャラのサイボーグ化を企んだ時、逆に人間にされた(頭はマゲのまま)。その時の様子を見るには、人間(と同じ等身のイケメン)になりたかったようで、マゲのままの頭部を嫌って西洋人風のカツラをかぶるなど、割と俗っぽいところもある。
小六(ころく)

柘榴が思い付きで作った助六の子分ロボット。姿形は助六の子供版で可愛らしく、性格も子供そのもの。
九十九(つくも)

烏天狗姉弟。下記の一(はじめ)の双子の姉。人間界征服の野望を抱いていたが宿禰に敗れ、リベンジを果たすべく弟の一と共に居候としてムリヤリ押しかける。高飛車で尊大な物言いだが、慌てると普通の女の子の口調になるなど根は可愛らしい所があり、時折宿禰を意識するような描写も見受けられる。弟の一と共に天狗の術を行使する。当初二人で力を合わせた際は、宿禰の風神降臨と真っ向から打ち合う実力だった。かなりの巨乳だがお高くとまった性格のため、当初は宿禰がナンパしなかったことから、紫苑に男かと間違われた。
人気投票では7位にランクイン。
一(はじめ)

烏天狗姉弟。九十九の双子の弟。柘榴によってサイボーグに改造されてしまい、ロケットパンチを装備している(ただし打ちっぱなしタイプだったり、飛んでいったパンチを操作できなかったりと、よく手首から先が無くなっていた)。女装が似合い、女装時は九十九より男にモテる。語尾に「ござる」を付ける。こちらは時折紫苑を意識するような描写がある。
人気投票では6位にランクイン。
羽生(はにゅう)

人食い鬼。好き嫌いが激しく、人間以外は食べたくないと言う理由で久しく食事にありつけておらず、常に空腹である。単行本1 - 4巻に彼女を主役とした番外編が書き下ろされている。結局最終回まで人間を食べることは出来無かった。関西弁で話す。
迦麟(かりん)

猫又。羽生の友達。ネコ缶が好物。語尾は「にゃ」。妖怪ながら純真で無邪気な性格で、基本的に悪さをするということはなく、一度オスの野良猫に恋するが、貢がされていたと知り失恋した。
人気投票では4位にランクイン。
白瀧(しらたき)

ヘビ妖怪。宿禰に一目惚れし、夫婦になろうと付きまとう。外見は美女だがヘビが苦手な宿禰には相手にされていない。母親も人間の姿をしているが父親は大蛇。蛇なので脱皮することもある。
あずき

団子屋の女将。宿禰が食べる団子の膨大なツケに頭を悩ませている。商売上手で夏は海の家も経営している。その割には若々しい(年齢未発表)。どうやら独身のようだ。宿禰の師匠である葵とは交換日記をする仲。
橘 葵(たちばな あおい)

宿禰の符術の師匠。茜というお供をつれている。符術使いとしてたぐいまれなる才能を持っていた宿禰は、それを使って悪戯ばかりしていた。葵は彼を捕らえ、能力を奪って何のとりえもない駄目人間にすると宿禰を脅した。直後に葵は「わたしの元で修行を続け、世のため人のために術を使うのなら見逃す」と説得。こうして宿禰は葵の弟子となった。
術の力は宿禰を遥かに凌ぐ力量を持ち、宿禰の放った術を更に上位の術で撃砕。たった一発の攻撃で倒された宿禰の姿を見て助六は「実力の差は歴然でしたね」とコメントしている。生真面目な性格ですぐに人を信用してしまう上に、嘘が下手(態度にすぐ出てしまう)。団子屋のあずきとは交換日記をする仲。
事実上、作中最強の符術士。
神威(かむい)

式神使い。当初は宿禰と同じような術士を名乗り、流れの妖怪退治屋として鹿子前町にやってきたが、実際は自身の式神を使った自作自演の退治劇で、人々をだまして金を稼いでいた。その後自作自演を宿禰達に見抜かれたことで白状し、式神使いとして宿禰の向いに居を構えた。紫苑に一目惚れして宿禰のライバルとなった。お人よしでロリコンの気がある。使役する式神は30体いて、その全てが人間の女の子型。
実は宿禰、紫苑とは幼い頃同じ保育園に通っていた間柄(ただし紫苑は別のクラス)。様々な保育園を転々とし、人見知りだったことから友達も少なく内気な性格だった。クラスのガキ大将にいじわるされていたのを同じクラスだった宿禰に助けられて仲良くなったが、給食のプリンを取られたことでその友情も崩れ去り、保育園から姿を消してしまったという。お互い覚えていなかったのは宿禰は「影が薄かった」、神威はプリンの恨みによるものだと思われる。
初期の読み切り版では、同名の小さな鬼神が登場している(宿禰たちに気づかれることはなかった)。
萌(もえ)

神威が使役する人型の狐の式神。女の子。やきもち焼きで、神威が紫苑を口説こうとすると噛みつく。常時表に出ていることが多い。人型ではあるが人語は解さず「こん」としか喋れない。
黎牙(れいが)

鹿子前湖の底に住んでいる水龍(人型)。白、發、中という3人の手下がいる。湖から一度も出たことが無いため世間知らずでバカ(1年半ほど紫苑ロボと気付かず、紫苑本人だと思いこむなど)。妖力は強いが紫苑ロボにコテンパンにやられる(竹刀の素振りで山を砕き、瓦割りで武道大会の会場を割るレベルのロボだったが)。彼も紫苑に惚れている。「水龍大変化」で元の龍の姿になれる。
淡海(おうみ)

東白浜海水浴場で海水浴に来ていた人間を襲っていた男妖怪。ひと月前に結婚を約束した女性・千鳥と二人だけの結婚式を挙げようと東白浜で待ち続けていたが、夕暮れになっても千鳥がやってくることはなく、失意のまま海へと入水自殺を図る。だが千鳥を諦めきれず妖怪をなり、海水浴場に来た客を千鳥と思いこみ、海へと引きずり込んでいた。
その後宿禰達の活躍により千鳥と再会し、お互いが東と西の白浜で待ち続けていたと知り、二人で海へと帰って行った。
千鳥(ちどり)

淡海の恋人である女妖怪。ひと月前に結婚を約束した淡海を西白浜で待ち続けていたが、夕暮れになっても淡海がやってくることはなく、失意のまま海へと入水自殺を図った。その後宿禰達の活躍によって淡海と再会、お互いが東と西の白浜で待ち続けていたと知り、多少のごたごたはあったが無事和解、二人で海へと帰って行った。

劇中登場の術・技
宿禰の符術

予め制作された符を消費して行使する術。符は神社などで購入するが、品切れる場合もある。水で符がボロボロになったり、ちゃんとした紙で作成しないと効果が下がる。しかし宿禰は度々符を無駄遣いしては妖怪に苦戦を強いられていた。

風神降臨(ふうじんこうりん)
突風を巻き起こし邪悪な心を持つモノを吹き飛ばしてダメージを与える。使う際邪悪な心を持ってしまうと自分も吹き飛んでしまうことがある。最初期から登場した符術で多用された。ギャグシーンでも多数使用される。
葵に師事する前から使用していた術で、女の子のスカートめくりに多用されていた。
朱雀炎舞(すざくえんぶ)
炎を巻き起こして対象にぶつける。符術としては初歩中の初歩だが、攻撃力が高いようで、初期から妖怪を倒す際に多用された。宿禰の代名詞ともいえる技だが、師匠である葵との対決では更に上位の符術を使われ、一瞬で押し返され敗北してしまった。
青龍蒼破(せいりゅうそうは)
青い光で呪いや幻術等を打ち破る術。霊を成仏させる事も出来るが、物理的な攻撃力は皆無のようで、ピンポイントに活躍した。
雷神降臨(らいじんこうりん)
雷撃で敵を撃つ術。性質上、水を操る妖怪や柘榴メカなどに効果が高い。黎牙や柘榴メカなどとの戦闘が多くなった後期で活躍した。宿禰の師匠である葵も使用可能。初対面時に宿禰に放たれた。
水神激流旋(すいじんげきりゅうせん)
水を龍のように巻き上げて敵にたたきつける術。後期では上記の雷神降臨が効果的な敵が多く、こちらは決定打に欠くシーンが多かった。
影縫五芒星(かげぬいごぼうせい)
符を大地に打ち込んで五芒星を描き、敵を内部に封じ込める術。妖怪を捕縛する際や、敵の動きを封じるときに用いる術で、時には決め手になることも。

葵の符術

宿禰の師匠だけあって、宿禰の符術よりも高い能力を持つ。

破邪雷電撃(はじゃらいでんげき)
雷神降臨を強化したような術。
鳳凰炎乱舞(ほうおうえんらんぶ)
炎系符術の上級奥義で朱雀炎舞を強化したような術。周囲を纏めて炎で吹き飛ばす。威力は宿禰の朱雀炎舞を一瞬で押し返し、宿禰ごと炎に巻き込んでしまうほど。葵曰く「朱雀炎舞は初歩中の初歩」とのことで、宿禰の朱雀炎舞を見て失笑していた。

アニメ

1998年に『月刊少年ガンガン』『月刊Gファンタジー』『月刊少年ギャグ王』の3誌合同企画として製作された特製アニメビデオで『東京鬼攻兵団 TOGS』(斎藤カズサ)・『PON!とキマイラ』(浅野りん)と共に短編アニメ化されている。

単行本

小説版

  • 小説 御意見無用っ!! さらわれた紫苑(三井秀樹:著・よしむらなつき:画) 1999年1月29日初版発行 ISBN 4870254557