恋文の技術
以下はWikipediaより引用
要約
『恋文の技術』(こいぶみのぎじゅつ)は、森見登美彦による小説。単行本はポプラ社より2009年3月6日刊行(ポプラ文庫にもなっている)。いわゆる書簡体小説であり、物語は全て、ある人物から別の人物への手紙の形式で書かれている。
登場人物
守田一郎
大塚緋沙子
谷口誠司
森見登美彦
守田薫
あらすじ
- 第一話:外堀を埋める友へ
小松崎からの恋愛相談に手紙でこたえる守田一郎だが、小松崎は狙い澄ましたように誤手ばかり打つ。そしてついに迎えた恋の結末に、守田一郎は激怒する。
- 第二話:私史上最高厄介なお姉様へ
悩める小松崎の背後に大塚緋沙子の暗躍を感じ取った守田一郎は、慇懃無礼な手紙を大塚緋沙子へ送りつける。それに対する返事に、守田一郎の心はおおいにかき乱される。
- 第三話:見どころのある少年へ
かつての教え子との文通の中で、守田一郎は小松崎が恋する相手の正体を知る。そして守田一郎は、暴走しかけた少年を思いとどまらせようと苦労する。
- 第四話:偏屈作家・森見登美彦先生へ
プロの作家が持っているはずの「恋文の技術」を狙う守田一郎は、執拗にその伝授を迫る。そうこうしているうちに、守田一郎は知らず知らずのうちに作家の妄想の片棒をかつぐことになる。
- 第五話:女性のおっぱいに目のない友へ
再び送られてきた小松崎からの手紙に返答する守田一郎。その返事の中で、守田一郎は小松崎の弱点を看破するが、それは己の弱点でもあった。それを克服せんとする試みは、ついに悲劇を呼び起こす。
- 第六話:続・私史上最高厄介なお姉様へ
女帝大塚緋沙子への謀反を企てる守田一郎。全ては順調にいくかと思われたが、事態は思わぬ経過を辿り、結果守田一郎は屈辱にまみれる。
- 第七話:恋文反面教師・森見登美彦先生へ
追い詰められた守田一郎は、藁にもすがる気持ちで、偏屈作家に助けを求める。
- 第八話:我が心やさしき妹へ
兄としての威厳を保つべく、手紙で妹に説教を垂れる守田一郎だが、程無くして馬脚が現れ、守田家では今日も本人不在の家族会議が開かれる。
- 第九話:伊吹夏子さんへ 失敗書簡集
文通武者修行の成果を発揮せんと、守田一郎は己の持てる技術の全てを費やして恋文をしたためるが、一片としてまともに書き上げることはできなかった。
- 第十話:続・見どころのある少年へ
間宮少年からの純粋な気持ちのこもった手紙を読んだ守田一郎は、少年が少しだけ大人になったことを感じ取る。
- 第十一話:大文字山への招待状
様々な人から人へ、大文字登山への誘いの手紙が送られる。だが、それらの手紙には奇妙な共通点があった。
- 第十二話:伊吹夏子さんへの手紙
能登へ旅立ってから今日までの全てを、守田一郎はあらためて書き記す。その中で、ついに守田一郎は「恋文の技術」についてのある結論に達する。