戦国八咫烏
舞台:日本の戦国時代,
以下はWikipediaより引用
要約
『戦国八咫烏』(せんごくヤタガラス)は、小林裕和による日本の漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて、2010年25号から2012年2月号まで連載された。
概要
『週刊少年サンデー』2009年39号に掲載された、同作者による「八咫烏(ヤタガラス)」をプロトタイプとした作品。主人公・雑賀孫一率いる雑賀衆の日本各地での活躍を描き、孫一の銃の腕や人となりを描く。
連載版では南蛮が日本侵略を目論む存在として登場している。史実に沿う事も多いが、本来敵対関係にある織田信長と雑賀衆が協力体制を築いている等従来の歴史漫画とは異なる設定も特徴である。
登場人物
雑賀衆
雑賀孫一の率いる、銃の名手を集めた戦国最強と噂される部隊。現在の和歌山県紀ノ川下流域を本拠地とする。どの大名にも対等に接し、どの国にも属することが無い。頭領は背中に八咫烏が染めてある赤い羽織をまとう。
雑賀孫一
雑賀衆の頭。本名は鈴木孫一重秀。雑賀衆からは「若」と呼ばれ、自らを「八咫烏の化身」と名乗っている。報酬よりも相手の人間性で引き受けるか決める。
幼い頃は平次(土橋 若太夫)や辰蔵と並ぶ火縄銃の腕を持ちながら、鉄砲そのものに恐ろしさを感じており船に憧れていた。辰蔵が発病し医者を呼びに行った際、薬につられ南蛮人に拉致されそうになり、鶴首や但中、他の奴隷達と協力して脱出した(そのため海、それも夜中の船は大の苦手であり船酔症になる)。その経験より南蛮への危機感と団結の重要性を悟り、辰蔵の夢を継いで雑賀衆の頭となり南蛮から国を護る為に各地の「英傑」を探し導く事を決意した。
群衆の隙間を縫っての狙撃・落馬しながら(逆さ)大将を討ち取る・五十間(90m)先の的を当てる等火縄銃の腕前は凄まじいものがある。
信長と同じく「国とは人」と捉えており、「領国を守った褒美」と称して略奪を行う浪人に激しい怒りを示していた。また「英傑は己の道を己で切り開く者」と主に農民で構成されている雑兵を奮い立たせる等、「八咫烏」としての責務を遺憾なく発揮している。
尾張の織田、越前の明智、越後の上杉と出会いを経て佐渡に侵攻してきた十字軍を撃破した。
佐渡戦終結から5年後、織田信長に協力し各地で活躍する。お市には「友」として信長を支えて欲しいと頼まれており、金ヶ崎の退き口では殿を務めた上で帰還、浅井長政の離反の真意に気づき消沈していた信長に「友として」支える事を伝えた。
鶴首(つるくび)
但中(たんちゅう)
無二
下針
川爺
ミシェル/螢
尾張国
織田信長
烏天狗を模した面具を付けた武将。面をつけた状態では恐ろしい圧力を放つ。火縄銃を革新的な武器と捉えると同時にそれを生み出した南蛮を危惧しており、侵略を受ける前に天下統一を果たすことを目論んでいる。
その野望ゆえに日ノ本全ての民を思いやっており、光秀からは「名君」を超える「天下人」の器だと言われる。また孫一には何度も家臣の申し入れを断られているが、怒ったりはせず、懐の深い所を見せる。
十字軍の佐渡侵攻の際は段蔵による救援要望を受け、浅井長政・西美濃三人衆・明智光秀の力を借りて佐渡に上陸、十字軍を破った。孫一を自軍に誘い、5年後足利義輝を押して上洛する。
当初は足利義昭を擁して上洛、将軍を介して諸国をまとめあげる事を目指した。しかしルイス・フロイスとの会合で南蛮の強大さを再認識し、旧幕府の破壊と織田幕府の創設を決意する。
木下藤吉郎秀吉
近江国
浅井長政
六角承禎
吉田出雲守
越前国
明智光秀
越後国
段蔵
幕府
南蛮
ルイス・フロイス
南蛮人の宣教師、「十字軍」とは異なる南蛮であり総大将と目されている男。「フハハハハハハ!!」という高笑いが印象的。
「十字軍」に代わって杉谷善住坊に上杉輝虎暗殺を指示した他、将軍・足利義輝に「十字軍」の計画を事前に伝えていた。
その為足利義輝から「異国の友」と信頼されていたが、敵役の松永久秀とも通じており彼に永禄の変を起こさせた。その後あえて京を追放させてもらい、堺で布教活動に専念信長が上洛した際に二条城の修築現場で対面する。
永禄の変への関与を認める事で身の安全を確保(将軍の挿げ替えを行なったフロイスを斬ることは、織田が自らを否定する事になるので手が出せなかった)、織田諸将の結束を促す。
元亀元年(1570年)までには足利義昭を利用して朝倉を、詳細は明らかでないが浅井長政を味方に付けている。浅井・朝倉による挟撃による織田殲滅を画策した。
十字軍
「友好を訴えるより力で訴える方が効率が良い」という考えの下、日本の武力侵略を企む南蛮勢力。
上杉輝虎を暗殺し混乱の中で佐渡を掌握、佐渡を前線として越後に攻め入って制圧した後に日ノ本全土の侵攻を始める予定だった。
永禄七年(1564年)十月下旬に佐渡への侵攻を開始するが、策を見破って佐渡に構えていた上杉輝虎・雑賀衆と交戦。優勢だったものの織田・朝倉の援軍で形成を逆転されて壊滅した。
なお、南蛮の総大将ルイス・フロイスからは「子供が考えたような、馬鹿で、無謀で、幼稚な計画」と笑われている。
ディアス(DiAS)
十字軍の暫定にして最強の司令官。越後制圧をしようとした十字軍の指揮官(明言はされてないが、恐らくフランシスコ・ザビエルと思われる)を殺害し、暫定的に軍のトップとなる。周りからはディアス卿と呼ばれる。下級貴族の出身だったがイタリア戦争で数十万率いる異教の猛将を討ち取る等の功績を称えられ上り詰めた(実はイタリア戦争時に本物と入れ替わったディアス卿似の男であるという噂があり、真実であると暗に示されている)。
護りたい物がないが故に死して失う事も恐れず、孤児だった故に「全てを奪い全てを手に入れる」という野望を持ち、最強を誇る秘訣となっている。
アントニオとイサークを別働隊として出撃させ、自らは輝虎の首を狙い本陣へ赴く。織田の援軍にも慌てず撤退を指示し、士気を奮い立たせた上で再戦。観察に長けており、乱戦の中で兵の強弱を見抜き信長との一騎討ちに持ち込んだ。
馬上の戦いに慣れており織田信長を圧倒するが、最期は信長の「天下人」の器を前に敗れた。
アントニオ
イサーク
杉谷善住坊
狙撃手。左利き用の火縄銃を使い、阿波の戦では名のある将を5人狙撃した。技量と大胆さを備えた孫一曰く「一流」であり、狙撃の際は必ず対象の頭部を打ち抜く。
川中島では荒川長実(本命は上杉輝虎)を狙撃する。その後佐渡に赴き、ディアスとともに上杉本陣を襲撃した(しかしそれはルイス・フロイスの命で動いていただけであり、十字軍とは関係ない)。
ディアス軍との戦いに紛れて本陣に侵入し目的を果たそうとするも、孫一の存在に気づき狙撃戦を繰り広げる。超人的才覚をもって罠を回避、先に孫一の位置を突き止め発砲するがかわされて反撃を受け、影虎に拘束された。
十字軍と違う新たな南蛮の存在を吐き、孫一達にさらなる戦いを印象づけた。
バローゾ
その他
単行本
- 第1巻 2010年10月23日発行 ISBN 978-4-09-122654-9
- 第2巻 2010年12月22日発行 ISBN 978-4-09-122706-5
- 第3巻 2011年03月23日発行 ISBN 978-4-09-122816-1
- 第4巻 2011年06月22日発行 ISBN 978-4-09-123009-6
- 第5巻 2011年08月23日発行 ISBN 978-4-09-123226-7
- 第6巻 2011年11月23日発行 ISBN 978-4-09-123387-5