戦隊大失格
以下はWikipediaより引用
要約
『戦隊大失格』(せんたいだいしっかく)は、春場ねぎによる日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2021年10号から連載中。
沿革
2020年10月27日、春場は『週刊少年マガジン』にて新連載予定の新作(表題は未公開)のために、在宅のレギュラーアシスタントを募集。2020年12月23日、本作が『週刊少年マガジン』で連載されることを発表。連載開始前の2021年1月28日、春場の作品『五等分の花嫁』の公式Twitterにて、本作のPVが公開される。PVでは同作で四葉役を務めた佐倉綾音がナレーションを担当。同年2月3日発売の同誌10号より、連載を開始。
2022年2月3日、本作の連載1周年と単行本の第4巻発売を記念して、『五等分の花嫁』のゲームアプリ『五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。』にてコラボレートし、イベントが開催された。
あらすじ
地球では13年間、怪人と竜神戦隊ドラゴンキーパー(大戦隊)との戦いが繰り広げられていた。怪人は毎週日曜日に浮遊城から地上へ降りてきて大戦隊と戦う。その決戦を「日曜決戦」と人々は呼び、その戦いでは必ず大戦隊が勝利する。段々と日曜決戦は一つのイベントへと化し、民衆はその大戦隊の活躍を毎週楽しみにしていた。しかし、実際、怪人の幹部は地球に到着してからたった1ヶ月で全滅。残された戦闘員(通称ダスター)は生かしてもらうことを条件に、毎週日曜日に大戦隊と八百長の決戦を行うという契約を結んでいたのだった。そんな戦いを13年続けてきたダスター達の気は緩み切り、まるで地球を征服しようとやってきた怪人とはおもえない様子。そんな中、この意味のない戦いに疑問を持つ1人の戦闘員がいた。その名を戦闘員D。
登場人物
悪の怪人軍団
戦闘員D
声 - 小林裕介
本作の主人公。悪の怪人軍団に所属する戦闘員。日曜決戦に乱入し、台本にない攻撃をしたが、レッドキーパーに瞬殺されてしまう。改めて自分達が悪役ではないことを理解し、一人地上に残り、大戦隊に潜入した。そして桜間の協力を得て桜間日々輝として生活している。
マガティア
チャコブル
ヤケコカブ
アンデレガ
竜神戦隊ドラゴンキーパー
レッドキーパー/赤刎 創星(あかばね そうせい)
声 - 中村悠一
レッド部隊を率いる正一位の隊員。竜神戦隊ドラゴンキーパーのリーダー。
理想の上司ランキングでは10年連続1位に輝いており、親しみやすさと甘いマスクでファンも多い。しかし、怪人を馬鹿にしたり、自分の地位を脅かした側近の緋村を殺害するなど、世間のイメージとは裏腹の腹黒い一面を持つ。
戦闘員Dと対峙した際に神具を奪われるという失態を犯した(現在、神具は錫切の手に渡っている)。それ以来変身することもできなくなったため、わざわざただのスーツを着用する羽目になっている。
赤の神具は日本刀のような形をしているが、錫切に奪われた。
戦保談義でも衝動的な怒りを抑えきれず、カメラの前にもかかわらず、握手していた薄久保薬師の手を、握力で手首から切断した。
ブルーキーパー/蒼馬 圭介(そうま けいすけ)
ブルー部隊を率いる正一位の隊員。
一時ブルー部隊を離職していたネガティブな長髪の男。金に目がない。レッドキーパーから新しいブルーキーパーとして大戦隊に引き戻そうとされるほどの実力者。
13年前の対アンデレガ戦では、「自身に向けられた害のみを反射するため、他人への攻撃の流れ弾はその限りでない」というアンデレガの能力の性質を生かして、囮を買って出た。当時のブルーキーパー・青嶋の槍の攻撃を見事避け、アンデレガを見事討伐した。この一件で、それまで冷たい態度を取られていた青嶋から認められることとなった。
その後、「自分は主演になれない」ことに気が付いて大戦隊を離職し、コンビニでバイトをしていたが、青嶋の殉職後、藍染に引き戻される。
名前を冠した登場回は第98話「蒼馬圭介17歳」。
前任者は青嶋庄吾。詳細は#青嶋庄吾を参照。
イエロキーパー/黄理谷 真夜(きりたにしんや)
グリーンキーパー/千歳(ちどり)
声 - 鳥海浩輔
グリーン部隊を率いる正一位の隊員。
警察のデータベースによると、過去に逮捕歴があるが、不自然にデータが欠落しているという謎の人物。大戦隊にすら正体を隠し、情報屋としても活動している。
情報屋の七つ道具を持っている。過去のニュースが網羅されているタブレット「怠惰な賢者」、トカゲを模した動く小型カメラ強欲な目撃者」、ピストル「嫉妬な医者」、対象物に差し込んで使う移動手段「暴食な間者」、緑の神具「憤怒な断罪者」
「緑竜ファーブニル」をその神具に宿し、巨大なハンマーを緑の神具としている。
変身前は比較的落ち着いていて気さくな性格であるが、変身すると性格が変わり、テンションが高く騒がしい性格になる。森の奥に一軒家を構えており、妻と小さな娘と暮らしている。
ピンクキーパー/桜間 世々良(さくらま せせら)
声 - M・A・O
ピンク部隊を率いる正一位の隊員。
桜間日々輝の姉。重度のブラコンだが、周りにはそれを隠している。下半身が不随で、変身時にのみ立つことができる。
幼少期は陸上競技をしており、大会記録更新の実績を持つほどの実力を持っていた。しかし、怪人ペルトルラによる宗教施設襲撃事件の際に下半身不随になり、以来車椅子での生活を余儀なくされている。
レッド部隊
朱鷺田 隼(ときた しゅん)
獅音 海(しおん かい)
緋村 仁(ひむら じん)
ブルー部隊
蒼馬 圭介(そうま けいすけ)
藍染 小町(あいぞめ こまち)
瑠璃 真太(るり しんた)
碧流 亜乱(へきる あらん)
浦部 永玄(うらべ げいえん)
青嶋 庄吾(あおじま しょうご)
声 - 井上剛
元・ブルーキーパー/ブルー部隊正一位。対幹部ペルトロラ戦にて殉職した。
同じブルー部隊の藍染には、「口も態度も性格も最悪」と称されている。
輸送中の現金を狙い襲うほどの非行少年だったが、怪人に騙され傷を負った所をレッドキーパーに助けられブルーキーパーの後任を任せられた。対幹部ペルトロラ、怪人D戦にて命を落とした。
名前を冠した登場回は第47話「青嶋庄吾 18歳」、第48話「青嶋庄吾 18歳②」。
イエロー部隊
錫切 夢子(すずきり ゆめこ)
声 - 矢野優美華
イエロー部隊従一位。
戦闘員Dの正体を知っている数少ない人物。大戦隊を壊滅させようと画策しており、脅す形で強引に戦闘員Dを引き入れた。その一環で戦闘員Dに神具を集めさせている。桜間日々輝は彼女のことを「深く関わってはいけない」と称しており、側にいて彼女を監視していた。
最終試験で怪人役を務めている。
所持している神具レプリカは、リモコンの形をした月読命。「巻き戻し」や「一時停止」など時間を操りながら戦闘する。
竜神の力を使える6名の「選ばれた人達」のうち、5名は神具に「使われて」しまったため、唯一の生き残り。
「竜の巫女」で本名は鈴桐六子。
雪野 アンジェリカ(ゆきの あんじぇりか)
グリーン部隊
翡翠 かのん(ひすいかのん)
桜間 日々輝(さくらま ひびき)
声 - 梶田大嗣
グリーン部隊隊員。
戦闘員Dの正体を知っている数少ない人物。大戦隊を正そうと目論み、内部告発を試みるほど正義感に溢れている青年。姉にピンクキーパーの桜間世々良をもつ。戦闘員Dと出会った当時は「無色」の隊員だったが、戦闘員Dが彼に扮して試験を突破したため、肩書き上ではグリーン部隊に所属となっている。
幼少期よりドラゴンキーパーに憧れていたが、「野蛮だ」と禁じられる家庭で育つ。やがて父親と母親は怪人ペルトルラの率いる宗教にのめりこんでいき、彼も一時期影響されていた。しかしある日、怪人ペルトルラによる宗教施設襲撃事件の際に両親を殺害され、姉の世々良は足の機能を失った。そこへ助けにきた青嶋庄吾の前任のブルーキーパーに命を救われ、退任後も親代わりとなって育ててもらったことを恩に感じており、彼に憧れて大戦隊に入隊した経緯をもつ。
人も怪人も等しく生きられる社会を目指しており、戦闘員Dに片腕と自身の存在を犠牲に力を貸し、その姿を消した。
名前を冠した登場回は第11話「桜間日々輝4歳」。
常盤 奏(ときわ かなで)
ピンク部隊
撫子 益荒男(なでしこ ますらお)
訓練生
無色部隊の訓練生。試験を突破することによって各部隊にスカウトされ正隊員になる権利を得ることが出来る。
来栖 大和(くるす やまと)
七宝 司(しっぽう つかさ)
怪人保護協会
薄久保 薬師(うすくぼ やくし)
薄久保 天使(うすくぼ えんじぇる)
右京 楓(うきょう かえで)
怪人保護協会理事。新聞記者をするショートカットの女性。
学生時代は生徒会長で、不良生徒を取り締まる真面目な生徒だった。左山とは高校時代からの知り合い。
戦保怪戦では、怪人化剤を打つことで既に死んでいる「寅」の怪人幹部・アンデレガに変身した。。神具天之冬衣神を使い、氷を用いた攻撃をする。
天ノ川新聞で新聞記者として働いており、大戦隊の闇を追求し「怪人は人が生み出した生物である」という事実にたどり着いたものの、記事はもみ消され、無公表に終わった。その後記者を辞め、独自に追及を続けるが、ヤクザに性的暴行をされ、あげく情報源であった初代ピンクキーパーの桃江才加も殺害され、絶望する。そこへ助けに来たのが左山であった。
名前を冠した登場回は第94話「右京楓18歳 左山十字16歳」。
左山 十字(さざん じゅうじ)
橙代 大介(だいだい だいすけ)
立花 音呼(たちばな いんこ)
その他
我藤 嶺(がとう みね)
西木 正志(にしき まさし)
用語
悪の怪人軍団(あくのかいじんぐんだん)
戦闘員は幹部によって作り出された生命体で、彼らの死後、互いを識別するためにアルファベットで呼び合うようになった。
竜人戦隊ドラゴンキーパー(りゅうじんせんたい)
大戦隊(だいせんたい)
怪人討伐を主として、清掃活動、イベントの警備、警察と連携した事件・トラブルの解決など、多岐に渡る職務を行っている。
天ノ川市には本部とは別に駐屯地が複数点在しており、それぞれが各部隊の拠点となっている。また、各部隊にはそれぞれ役割があり、レッド部隊は怪人討伐専門、ブルー部隊は管理育成専門、イエロー部隊は研究開発専門、グリーン部隊は街に潜む怪人幹部を捜索する裏怪人討伐専門、ピンク部隊は現場の事後処理や情報操作を請け負うケア専門となっている。
また、5色の部隊にはそれぞれドラゴンキーパーと上位5名に位階が与えられている。ドラゴンキーパーが正一位、以下、位階の高い順に従一位、正二位、従二位、正三位、従三位である。それ以外の隊員は無位階と呼ばれ、5色の部隊に配置すらされていない候補生は通称「無色」と呼ばれている。
神具(しんぐ)
また、各部隊の位階持ちはリーダーの神具の力を一部借りた「神具レプリカ」を用いることができる。
日曜決戦(にちようけっせん)
ウロボロス
作風
担当編集者の川窪慎太郎によると、作者の春場の前作と異なり、「新しいことにチャレンジし」て「今までとは一風変わったもの」が制作されている。春場の「持ち前の絵のうまさと女の子のかわいさ」だけではなく、「エンタメの中で“正義とは何か”というテーマ」に挑戦し、描かれている。
書誌情報
- 春場ねぎ『戦隊大失格』講談社〈講談社コミックス〉、既刊12巻(2023年11月16日現在)
- 2021年4月16日発売、ISBN 978-4-06-522984-2
- 2021年6月17日発売、ISBN 978-4-06-523575-1
- 2021年9月17日発売、ISBN 978-4-06-524852-2
- 2022年2月17日発売、ISBN 978-4-06-525997-9
- 2022年4月15日発売、ISBN 978-4-06-527529-0
- 2022年7月15日発売、ISBN 978-4-06-528429-2
- 2022年10月17日発売、ISBN 978-4-06-529432-1
- 2022年12月16日発売、ISBN 978-4-06-529941-8
- 2023年3月16日発売、ISBN 978-4-06-530920-9
- 2023年6月15日発売、ISBN 978-4-06-531890-4
- 2023年9月14日発売、ISBN 978-4-06-532887-3
- 2023年11月16日発売、ISBN 978-4-06-533515-4
テレビアニメ
2022年12月にテレビアニメ化が発表された。2024年からTBS系列で放送予定。
監督のさとうけいいちは「まだバックボーンが明かされていないキャラクターもいるものの、ドラゴンキーパーはいずれもその個性が絵に現れている」と思い、「このキャラにはこの方の声とお芝居が一番マッチするはず」と考えて声優を選んでいる。
スタッフ
- 原作 - 春場ねぎ
- 監督 - さとうけいいち
- シリーズ構成 - 大知慶一郎
- キャラクターデザイン - 古関果歩子
- アニメーションスーパーバイザー - 羽山賢二
- アニメーション制作 - Yostar Pictures
- 製作 - 「戦隊大失格」製作委員会