扉を開けて (小説)
ジャンル:ハイファンタジー,
題材:超能力,異世界への転生・転移,
以下はWikipediaより引用
要約
『扉を開けて』(とびらをあけて)は、『奇想天外』1981年6月号に掲載された新井素子によるファンタジー小説。1986年には小説を原作としたアニメ映画が公開された。1986年には漫画化もされ、1987年にはパソコンゲームも発売されている。
概要
異世界を舞台とするファンタジー小説であり、新井が後に上梓する『ラビリンス―迷宮―』(1982年、徳間書店)、『ディアナ・ディア・ディアス』(1985年、徳間書店)と同一の世界観を持つ。
他の2作と違い、本作では超能力者ではあるものの、現実世界の人間が主人公となっており、異世界に渡って冒険を繰り広げる。
『SF Japan』(徳間書店)2001年春季号には、後日談となる「斉木杳の憂鬱」が掲載されている。
あらすじ
根岸美弥子と美弥子の唯一の友人斉木杳は、それぞれ超能力を持っている大学生である。同級生の山岸桂一郎が超能力者かもしれないと、ある満月の夜の13日の金曜日に待ち合わせたところ、3人そろって時空の歪みに吸い込まれてしまう。
大きな扉を開けてみると、そこは「中の国」と呼ばれる異世界。中の国は「西の国」の植民地となっており、将軍デュラン三世の圧政に苦しめられていた。美弥子は、神官ラディンと伝説の女王の復活を待つ人々に祭り上げられ、伝説の女王ネリューラとして民衆を救うための戦いを始める。途中、「東の国」のディミダ姫と出会い、中の国と東の国の軍勢は合流して、デュラン三世のいるシャワの都へと進む。
ラディンの正体はデュラン三世であり、歴史を流れさせるため、ネリューラ伝説を利用し、異世界から美弥子らを呼び寄せたのも彼だった。美弥子らはデュラン三世を倒し、元の世界へと戻った。
主な登場人物
書誌情報
- CBSソニー出版
- 1982年、ISBN 4-7897-0008-9、表紙画、挿画:南伸坊
- 集英社コバルト文庫
- 1985年、ISBN 4-08-610755-4、表紙画、挿画:長尾治
- 2004年、ISBN 4-08-600495-X、表紙画、挿画:羽海野チカ - 新装版
- 集英社・愛蔵版
- 1996年、ISBN 4-08-609043-0、表紙画、挿画:沢田としき
- 1982年、ISBN 4-7897-0008-9、表紙画、挿画:南伸坊
- 1985年、ISBN 4-08-610755-4、表紙画、挿画:長尾治
- 2004年、ISBN 4-08-600495-X、表紙画、挿画:羽海野チカ - 新装版
- 1996年、ISBN 4-08-609043-0、表紙画、挿画:沢田としき
本作を収録する作品集
- 新井素子SF&ファンタジーコレクション2
- 柏書房、2019年
- 「斉木香の憂鬱」「二分割幽霊綺譚」を併録
- 柏書房、2019年
- 「斉木香の憂鬱」「二分割幽霊綺譚」を併録
アニメ映画
1986年11月にキティ・フィルム制作、東宝配給で劇場公開された。同時上映は萩尾望都原作のアニメ映画『11人いる!』。
『キネマ旬報』1986年11月上旬号では、アニメ映画『11人いる!』と本作アニメ映画の小特集が組まれ、友成純一の評論「新井素子の言魔術」が掲載された。
キャスト
スタッフ
- 主題歌 - DATE OF BIRTH「思い出の瞳」
- 挿入歌 - 藤本恭子「愛されたくて」
漫画
亜藤潤子の作画で、『花とゆめ』(白泉社)1986年20号から同年24号まで連載された。話数表記は「ACT.○」。
コミックスは花とゆめコミックスから全1巻。コミックスには「カーテンコール」が描き下しされている。
書誌情報
パソコンゲーム
1987年に企画・制作キティ・エンタープライズ、販売アスキーでパソコンゲームが発売された。ゲームはアドベンチャーゲーム。対応機種はPC-8801mkIISR。
参考書籍
- 『アニメ版 扉を開けて』CBSソニー出版、1986年。ISBN 4-7897-0256-1。 - アニメ映画公開に併せた特集本。設定資料やアニメ映画の場面紹介の他、新井素子と出崎哲の対談が収録されている。