抱擁家族
以下はWikipediaより引用
要約
『抱擁家族』(ほうようかぞく)は、小島信夫の長編小説。1965年7月号の「群像」に掲載・発表された後、同年9月に講談社より書籍化され、同年に第1回谷崎潤一郎賞を受賞した。
同作が制作された背景には、作者の小島信夫自身が1963年に学生結婚を果たした妻を亡くしたことがあるとされている。
あらすじ
同作の主人公は、翻訳家としても活動する外国文学専門の大学教師・三輪俊介である。俊介は、家政婦のみちよから妻の時子がアメリカ兵のジョージと肉体関係を持ったと告げられる。しかし、時子がジョージの愛撫を受けたこと以外ははっきりとせず、ジョージとみちよの言い分は食い違い、時子は謝罪の言葉すら述べなかった。結果的に、妻を裁くだけの倫理観を持ち合わせていなかった主人公は、家族の危機を回避するために、時子の提案に乗じて郊外に家を新築する。しかし、時子は乳癌で死亡し、息子の良一は挙げ句の果てに家出をしてしまう。
舞台
1971年には同作を八木柊一郎が脚色し、小島信夫自らが演出を務めた舞台が初演されている。