救命戦士ナノセイバー
以下はWikipediaより引用
要約
『救命戦士ナノセイバー』(きゅうめいせんしナノセイバー)は、1997年4月8日から1998年1月22日にかけてNHK教育テレビ『天才てれびくん』内で放送された、実写やCGを併用したテレビアニメである。
概要
同じく『天才てれびくん』内で1993年に放送された『恐竜惑星』、1994年に放送された『ジーンダイバー』と合わせてバーチャル3部作と呼ばれている。
ポケモンショックの影響により、25話以降は一部修正が加えられた上、その後は再放送を含め公開が自粛されていたが、2004年3月にはファンからの要望によりDVDが発売された。2023年2月には『天才てれびくん』30周年企画としてDVD-BOXの再販が行われた。
イメージ・ケイとスタジオジュニオが制作した最後の『天てれ』内アニメである。また同年の『天才てれびくん』のオープニング映像にはてれび戦士・ドラマ『妖怪すくらんぶる』の出演者と共に本作の出演者も登場しており、てれび戦士以外の子役がオープニングに登場したのはこれが唯一である。
あらすじ
22世紀に入り、子供の社会進出が加速する中、医学界において、体内にナノマシンを投入し疾病を防ぐという、革命的な治療法が開発される。同じく医学界において子供医師として活躍していた恵達ナノセイバーは、これらの技術を応用したバーチャルワールドを利用して体内に入りこみ、バーチャルメディカルステーション(以下VMS)に運び込まれる患者の治療を行なってゆく。
そんな中VMSには、通常では考えられない病状の患者が次々と運び込まれてくる。それらの患者が持つ多くの謎を解き明かしながら、また新たな発見を繰り返しながら、子供医師ナノセイバーらの成長を描く。
後半では極小宇宙人・エターナリアンや銀河知性体・クオンの治療といった長編にも突入している。
登場人物
バーチャルメディカルステーション
河合 恵
城門 仁
伊賀 強志
演 - 大滝貴也(実写)/ 声 - くまいもとこ(アニメ)
ナノセイバーの一人。キーボードのある右サイドの席が定位置。恵に淡い恋心を擁いている。冷静な体内組三人の参謀格だったが、人体で治療活動中に大動脈弓にて行方不明となる(その後、別空間に転移したことが判明)。
尾岸 徹
演 - ウエンツ瑛士(実写)
ナノセイバーの一人。バーチャル人体には入らず、現実世界からレーザーポインター型のワイヤレス・ポインティングデバイスを使用し、LSTRのフィールド設定などのフロントコンソールのリモート制御および恵達のサポートを行なう。常に冷静沈着だが、プライドも高い。レーザーポインター型のワイヤレス・ポインティングデバイスは出力を上げれば人の脳を焼き切ることもできる。
弥生 亜美
演 - 新保はる奈(実写)
ナノセイバーの一人。徹と同じくバーチャル人体には入らず、現実世界で超電磁推進の操作などを行う。こちらは水晶玉型のワイヤレス・ポインティングデバイスを使用し、フロントコンソールのリモート制御を行なう。性格はいたって真面目であるが、随所でその天然ぶりをいかんなく発揮し、メンバーもツッコミようのない独特な空気を作り出す。見た目に似つかわしくないほどの怪力でその場の怒りに任せてデバイスを握りつぶしたことが二度ほどあり、一度は玉がスライムのように凹み、二度目は破損・出血・手に包帯という結果となった。さらに一度徹のレーザーポインター型のワイヤレス・ポインティングデバイスを握り潰したこともある。以降、五蔵や徹に無言の圧力をかける場面が度々見られた。
五蔵
声 - 梁田清之(CG)
VMS内の自律プログラムで、ナノセイバーのナビゲーションプログラム。厳格な性格の持ち主であるため、時には頑固で頭が固めなところを見せるが、同時にナノセイバーを優しく見守る監督的存在でもある。ただし、おだてられると弱い面もある。名前はロップともども「五臓六腑」に由来する。
ロップ
声 - 白石文子(アニメ)
恵たちと同じくバーチャルブレインを持つラッコのメス(一人称はボク)で、普段は葛西海洋生物センターで飼育されている。チームのマスコット的存在で、とりわけ強志のことを慕っている。貝殻の形をした「ピコピコ」という専用の小型補助用ナノマシンを操る。好奇心が旺盛なキャラクターで、子供向け番組ながら難解な医学用語が飛び交うことも多い劇中、様々な質問疑問をぶつける視聴者側の視点に立った役割も同時に果している。
システム
VMS関係者・患者
因果 悟
声 - 岩男潤子(アニメ)
ハッカー。快楽主義者のような性格の持ち主で、当初はその能力を生かして外部よりバーチャル人体に潜入、ナノセイバー達に挑戦を仕掛けてきた。しかし、恵から行動を強く叱咤されたことをきっかけに、以降は恵に惚れる形で次第にナノセイバーの活動に付いていくようになる(ただし、徹がジャックインした患者の行動記録を調べようとした際など、サイバースペースの不文律(自由)を侵す行為に対してはハッカーとしてそれを妨害している)。なお、LSTR-AV使用時は実体のない姿(データ)だけの存在となり物質に触れることが不可能になってしまうため、一時期それに苦悩したこともあった。作中では「恵に好意を寄せる少年」として表現されていたが、アクセス者が女性であるかのような言動や、人間ではなく人工知能プログラムであるかのような発言もみられた。
恵子
谷村沙織
NO-108
下目黒博士
安土桃子
天川友希
演 - 山口明寿香(実写)/ 声 - 小林優子(アニメ)
少女の姿をしているが、実は体内に送り込まれたエターナリアンの活動により老化を食い止められている。名を変え場所を変え、そして時を越え、幾度の別れを繰り返しながら、1万年もの間、独りいろいろな時代を過ごしてきた。いつまでも一人長く生きてしまうことによる孤独さゆえか名前には全て「友」の字が入っている。やがてナノセイバーらによって、エターナリアンにより封印されてきた彼女の記憶が解き放たれ、自らの真の役割が何であったかを知らされた時、その重過ぎる悲しみと共に、全てを破壊に導いてしまう。 しかし、亜美と徹達の説得やケイの命を懸けた治療などで心を開き、さらに自分と同じようにエターナリアンの活動により1万年も生きていた人々がいたことによって生きる希望を見出すことが出来た。エンディングで遥かな未来で彼等の記念碑に花を手向けに行っている。
エターナリアン
スセリ
声 - 菊地祥子
ナノセイバーが初めて出会ったフェアリータイプのエターナリアン。性別があるとすれば女性のようである。素数を用いたコンタクト成功から、縮小された何らかの知性体であると思われたが、それを認めようとしない五蔵の強引なサンプル採取の手から仁に救われ、以後は案内役として行動を共にする。「世界」では、主に種族間の連絡係や通訳を担当していた。
ハーン
声 - 中村秀利
エターナリアンが「世界」と呼ぶ友希の身体を様々な脅威(病原菌やウィルス)から守るために戦っている、ワイバーンタイプのエターナリアン。戦闘部隊のリーダー(提督)を務め、槍と自らの体を高速回転させて敵を切り裂く戦法を得意とする。「自分自身」と「自身の生きる世界」と「世界の外で生きる恵達」の関係を理解した上で、時に自分の取るべき行動に悩む恵を諭したりもしている。仲間を失ったことから自分の戦う意味に苦悩し、自らの命を賭してまで仇を討とうとしたこともあった。守るべき「世界」(友希)が生きることに苦しみ、自己破壊に走った時も「世界の意志」として、友希を助けようとする恵たちの行く手を阻んだこともあった。己の守るべきもののために、同じ考えを持つ仁と戦い、硬化した「世界」の心を揺さぶる。
シュウブ
声 - 鈴木琢磨
ハーンの部隊に所属するワイバーンタイプのエターナリアン。ハーンと同じく、いわゆる免疫を担当する。江戸っ子気質の短気な性格で、初めて会った恵たちを敵だと決め付けて攻撃してきた。仁とは仲が悪いが、同じ単純な性格なので同時に同じことを言ったりしてしまったりする。過信と一瞬の判断の遅れによって魔王の砲撃に散る。
コウ
声 - くじら
ハーンの部隊に所属するワイバーンタイプのエターナリアン。参謀的な役割を果たし、ハーンのサポートを行う。改造天然痘が猛威をふるった肺での魔王との戦いで、戦艦と他の多くの仲間たちと共に散る。
(赤)図書館館長
声 - 関根信昭
情報場の存在を根拠に仁たちを神話の世界からきた神だとした。同じ種族は体内に情報を貯蔵しておくことができ、またその貯蔵庫となった者たちを情報場と呼んでいる。なお開放された情報場は、脳にある海馬にまで戻っていく。
(青)図書館館長
フェアリ
ゲートキーパー
ヨコハマ図書館館長
セビリア図書館館長
声 - 鈴木清信
膀胱にある街の図書館で館長をしている。向かっていた恵たちと入れ違いに、死神たちの高速船によってさらわれるも、その後開放される。博識の上、優れた先見性も持ち合わせており、「世界」と同型の姿をした恵たちを外の世界の者だと容易に理解する。死神から強志の行方を示すような話を聞かされる。
その他の人物
友希の父
友希の母
登場ナノマシン
10億分の1レベルサイズの機械。工業用・軍事用と様々な分野で使用されているが、劇中では主に人体を正常な状態に保つ働きを持つための医療用ナノマシンを指す(なお、本作でナノマシンを使った殺し屋を「ナノテロリスト」という)。
アンドロノート
ホメオボット
ナノマイシン
ナノミサイル
移動用メカ
免疫強化ナノマシン
工業用ナノマシン
用語
ナノセイバー
バーチャルメディカルステーション
サイバースペース
LSTR(局所時空共鳴)
バーチャル人体
バーチャルブレイン(バーチャル脳)
LSTR-AV
世界政府準備機構 (W.G.P.O.)
情報場
魔王
クオン
スタッフ
- 総監督 - 古川政美
- 脚本 - 野辺朋史
- キャラクターデザイン - 長森佳容
- 設定 - 金子隆一、本多成正
- 医学設定 - 小林伸光
- 衣装デザイン - 宮下由子
- 美術 - 坂本信人
- 色彩設計 - 佐藤秀一
- 撮影 - 斎藤秋男
- 映像 - 赤沼直彦、前野大介
- 映像効果 - 赤沼直彦、前野大介(14話以降)
- 音響効果 - 佐々木純一
- 音楽監督 - 中野徹
- 音楽 - 神尾憲一
- 選曲 - 金丸孝彦
- アニメ制作 - 片山哲生(イメージ・ケイ)
- アニメーション制作 - イメージ・ケイ(ノンクレジット)、スタジオジュニオ
- 製作 - NHK
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画 | 初回放送日 | 総集編 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ナノセイバー発進 | 古川政美 | 中村憲由 | 長森佳容 | 1997年 4月8日 - 4月10日 |
1997年 5月5日 |
2 | 追跡! 暴走ミサイル | 4月15日 - 4月17日 | 5月6日 | |||
3 | 謎の殺人病原体 | 小林孝志 | 平川淳一 | 4月22日 - 4月24日 | 5月7日 | |
4 | 火星生命との遭遇 | 4月29日 - 5月1日 | 5月8日 | |||
5 | 最後のヒト回虫を救え! | 中村憲由 | 吉野真一 | 5月13日 - 5月15日 | 6月9日 | |
6 | 謎のハッカーあらわる! | 長森佳容 | 5月20日 - 5月22日 | 6月10日 | ||
7 | 200歳の脳をもつ美女 | 木村隆一 | 小林孝志 | 梅原隆弘 | 5月27日 - 5月29日 | 6月11日 |
8 | ナノセイバー誕生の秘密 | 小林孝志 | 早川淳一 | 6月3日 - 6月5日 | 6月12日 | |
9 | 謎の遺伝子がよみがえるとき | 中村憲由 | 吉野真一 | 6月17日 - 6月19日 | 7月14日 | |
10 | サイバースペースへの侵入者 | 長森佳容 | 6月24日 - 6月26日 | 7月15日 | ||
11 | LSTR-AV始動 | 木村隆一 | 小林孝志 | 梅原隆弘 | 7月1日 - 7月3日 | 7月16日 |
12 | 謎の物体との遭遇 | 小林孝志 | 早川淳一 | 7月8日 - 7月10日 | 7月17日 | |
13 | 強志、消失!? | 小林孝志 | 浅川智裕 | 梅原隆弘 | 9月9日 - 9月11日 | 10月6日 |
14 | 100億の存在証明 | 早川淳一 | 9月16日 - 9月18日 | 10月7日 | ||
15 | 「泳ぐ物体」へのアクセス | 中村憲由 | 吉野真一 | 9月23日 - 9月25日 | 10月8日 | |
16 | 新型マシン、耳に進路を! | 長森佳容 | 9月30日 - 10月2日 | 10月9日 | ||
17 | 魔王を迎え撃つ者たち | 小林孝志 | 梅原隆弘 | 10月14日 - 10月16日 | 11月10日 | |
18 | 時空を超えた少女 | 早川淳一 | 10月21日 - 10月23日 | 11月11日 | ||
19 | 崩壊のプレリュード | 中村憲由 | 長森佳容 | 10月28日 - 10月30日 | 11月12日 | |
20 | 反撃のトリル | 吉野真一 | 11月4日 - 11月6日 | 11月13日 | ||
21 | 肝臓都市ヨコハマ | 古川政美 | 小林孝志 | 梅原隆弘 | 11月18日 - 11月20日 | 12月15日 |
22 | 友希の記憶 | 小林孝志 | 追崎史敏 | 11月25日 - 11月27日 | 12月16日 | |
23 | よみがえる悪夢 | 中村憲由 | 長森佳容 | 12月2日 - 12月4日 | 12月17日 | |
24 | 永遠を求める者 | 千葉ゆみ | 12月9日 - 12月11日 | 12月18日 | ||
25 | 囚われし者への遁走曲 | 木村隆一 | 梅原隆弘 | 12月23日 - 12月25日 | 1998年 1月26日 | |
26 | 呪われし者への哀歌 | 木村隆一 | 平池芳正 | 追崎史敏 | 1998年 1月6日 - 1月8日 |
1月27日 |
27 | ゲートへつのる想い | 中村憲由 | 千葉ゆみ | 1月13日 - 1月15日 | 1月28日 | |
28 | 生命よ永遠に | 小田木好男 | 多田志郎 | 間宮向 | 1月20日 - 1月22日 | 1月29日 |