日の丸あげて
題材:航空,
以下はWikipediaより引用
要約
『日の丸あげて』(ひのまるあげて)は、新谷かおるによる日本の漫画である。『コミックバーズ』(幻冬舎コミックス)にて、1999年から2001年にかけて全15話連載された。コミックスは全2巻。2012年に幻冬舎から2巻を1冊にまとめたベスト版が出版されている。
あらすじ
テキサスで獣医をしている叔父の手伝いをしている日の丸。大牧場であるミラー家に予防接種に来たことからエアレースの存在を知る。見知ったパイロットだったバーニーがレース中に事故で死亡したことから、アニーに引きずられる形で新設されたエアレースのカテゴリー「V1クラス」を知り、その世界へ足を踏み入れる。
日の丸の戦闘操縦に関する素質は抜群で、それと知らないまま木の葉落としを成功させるなど、戦闘機パイロットだった翔をも驚愕させる才能を見せた。その後、翔の特訓を受けて日の丸はV1パイロットとしての才能を開花させる。
パニックからレース中の空戦で、僚機であるアニーのP-51を誤射してしまった日の丸は、自分には才能がないと思い込み、そのままパイロットを辞めようとするが、翔の遺言を聞いて気持ちを立て直した。
登場人物
メイン・キャラクター
巫女神 日の丸(みこがみ ひのまる)
アンヌマリー・ミラー
テキサスで大牧場を営むミラー家の末娘、17歳(のちに18歳)。通称アニー。天真爛漫でおおらか、日の丸が見とれるほどの肢体の持ち主。
自身もアンリミテッドクラスのパイロットで、P-38を駆っていた。バーニーの死を切っ掛けにV1クラスを知り、H.R.Dのあるラスベガスに押し掛け、そのままパイロットになる。
パイロットとしての技量は日の丸に劣るが、ポジションの攻守を入れ替える力技や空戦を捨ててスペシャルステージで点数を稼ごうとするなど、状況判断力やそれをやり遂げる度胸は抜群。
最低でも二人の姉がいるが全員上院議員と結婚している。自分も同じような(道具としての)人生を歩まされることを嫌い、エアレースにのめりこんでいった。
H.R.D(ハリケーン・レーシング・ディベロップメント)スタッフ
柳 恭平(やなぎ きょうへい)
H.R.D代表も兼ねる中年男性。中肉中背でメガネをかけている。温厚な性格だがチーム運営ではシビアで、いきなりやってきてV1パイロットになりたいと言ったアニーに難色を示したり、パイロット3人体制は(経済的に)余裕はないと言っている。
人脈も相応に広く、アニーの父の圧力でP-51の部品調達が困難になった時、とあるコレクターから五式戦闘機を買い取った。
ゆうきまさみの作品、『機動警察パトレイバー』の登場人物、内海を元とするキャラクターで、スターシステムで他作品にも同名・別名で度々登場している。初出は『エラン』の「火つけの柳」だが、今作品でフルネームが明らかになった。『ジェントル萬』に同名で登場しており、『RAISE』ではグラハム・バーンズとして登場している。
エアレース・パイロット
バーナード・カニンガム
アンソニー・ブラニガン
チーム・ローレンに所属するパイロット。口髭を生やし、不敵な印象を醸し出している。搭乗機名はホーカー シーフューリーを改造したデビル・ライダー。ナホのレースでバーニーと接戦を演じ接触事故を起こすが、墜落せずにすんでいる。
コーネリアス・ライアン
スザンヌ・ヘッド
その他の人物
ミスター・ミラー
登場機体
実際のエアレースでも第2次世界大戦時の戦闘機を改造して使われることがよくあり、作中でもアメリカ軍の戦闘機を中心に多数の航空機が登場している。
P-51
レッド・ショック
P-38
シーフューリー
T-6
Bf109
五式戦闘機
F7F、P-63、P-47、スピットファイア、マッキ MC205、等々
エアレースについて
- V1クラスをのぞいて、ルールは実在するエアレース『リノ・エアレース』を基にしている。
- 基本的なルールは「コースを規定回数周回すること」「コース上にあるパイロン(高さ15メートル)の外側、上を飛ぶこと」の2つ。パイロンの内側、パイロンの標識の下を飛んだ場合は失格となる。一番早くゴールした機体が勝利。
- クラス(階級)は3つ。のちに「V1クラス」が新設されて4つとなる。V1新設前はアンリミテッド(無制限の意味。自由に機体改造を行えるカテゴリーらしい)が最高とされ、それ以外は機種、搭載エンジンの馬力、改造内容に制限が加えられているものと推測される。(クラス名は登場せず)
- 新設されたV1クラスはコースの途中に2、3カ所の空戦エリアが設けられており、ここで一定時間「空戦」を行うことができる。そのため、V1に参加する機体には機銃とペイント弾含む模擬弾が搭載されている。敵機からの攻撃を受けると「被弾ポイント」が加算され、100ポイントを超えると「撃墜」とみなされ失格となる。逆に撃墜すると高得点が与えられ、レース上では有利となる(作中で翔が「極端な話、最初の空戦で5機撃墜すれば、残りは飛ばなくても優勝できる」と言っている。また、複数の敵機から攻撃され撃墜された機体については、各敵機が与えたダメージによって得点が分配される)。また、アンリミテッド以下のクラスと同様パイロンによる指定コースや狭い渓谷通過などのスペシャルステージがあり、通過順によって高得点が与えられる。
- パイロットの性別に関するルールは言及されていないが、V1クラスでパイロット2名が判明しているチームは片方が女性となっている。(アニー、スージー、マデリーン、ダイアナの4名)