星のカービィ (高瀬美恵の小説)
以下はWikipediaより引用
要約
『星のカービィ』は、高瀬美恵による『星のカービィシリーズ』の小説である。姉妹イラストレーターの苅野タウ・ぽとが挿絵イラストを手掛ける。
概要
2013年より発売を開始した児童向け小説で、カービィは漫画作品同様、言葉を話すキャラクターとして描かれている。ワドルディはカービィの親友という位置づけである。ゲーム作品を原作にしたものや、完全オリジナルのストーリー、メタナイトを主人公にした番外編、世界設定を全く違うものにした「別世界の物語」などの作品がある(16作品目の『星のカービィ 夢幻の歯車を探せ!』は今までとは完全に別世界で世界観の繋がりはない)。作品には小説オリジナルのキャラクターも多く登場し、オリジナルストーリーに原作ゲーム作品での出来事も取り入れられている。20作目となる『デデデ大王の脱走大作戦!』は、シリーズで初めてデデデ大王を主人公とした作品となっている。2022年4月にはKADOKAWAより『星のカービィWii』のノベライズ『星のカービィ 天駆ける船と虚言の魔術師』が発売された。
作品は基本的に1話完結だが、「星のカービィ スターアライズ」を原作にした11作目と12作目、「星のカービィ ディスカバリー」を原作にした24作目と25作目は、前後編形式となっている。
2019年5月にはシリーズ累計が100万部に到達、2023年4月時点で27作品が発売されている。
あらすじ
主要な登場キャラクター
カービィ
本作の主人公。漫画作品同様に流暢な会話をするキャラクターとして登場。一人称は「ぼく」。性別不明設定の原作と異なり、明確に男性として描かれている。食べること、寝ること、歌うことが大好きなのんびり屋で、基本的な性格は原作のゲーム版に準じている。原作同様、歌は「殺人的な音痴」レベルであるほか、料理のセンスも壊滅的なレベルで、いろんなものを混ぜて「料理とは思えない何か」を作り、ワドルディに「おなかを壊すどころか、一生食欲を失くす」と酷評されている。「デデデ大王と似ている」と言われることに対してはかなり不満を露わにしており、『くらやみ森で大騒ぎ!の巻』ではメタナイトに「似てると言えば似ている」と言われたことで取り乱したうえ、かなり落ち込んだ。もっとも、猪突猛進で人の話をちゃんと聞かず、周囲を困らせるトラブルメーカー的存在でもあるため、似ている部分がないとは言えず、特にワドルディを困らせることが多い。また、バーニンレオは過去に酷い目に遭わされたことがあるため、彼からはあまり良く思われておらず、敬遠されがちであったが、『スターアライズ』編では共闘しており、仲良くしている様子が伺える。
食べ物が絡むと人の話を聞かずに突っ走ったり、自分のことを棚に上げるなどの自分勝手な一面はあるものの、性根は優しくお人好しであり、相手が事件の黒幕であっても心の底から憎むということはしない。そのため、自分を苦しめた敵であっても、命の危機に瀕していた状況から救うなどの行動を取ることもあるほか、黒幕の頑なだった心を変え、改心させることもある。また、シリアスな場面に敏感な一面もあり、ゲーム版では見られないような勘の鋭い一面を時に見せることもある。
デデデ大王
作品では、「自称プププランドの大王」と紹介される。言いたい放題な上にやりたい放題と、非常に我儘で自分勝手なカービィのライバル的存在であり、事あるごとに張り合っている。一人称は「オレ様」。ワドルディをこき使っており、無茶ぶりをすることも少なくない。プププランドの住人からの評判は悪く、コックカワサキには「疫病神」、バーニンレオには「あれほど心の狭い持ち主はいないと思う」と評される。カービィだけでなくメタナイトともいがみ合うことが多いが、時に正論をズバリということもある。また、カービィには心の底から嫌われているわけではなく、ある事件で敵に操られてしまった時は、カービィは彼と戦うことを躊躇った。
上記のような評判の悪い一面はあるが、部下であるワドルディを「小さくて弱虫だが、真面目で気が利く」と心の底から信頼しており、ワドルディを悪く言う者に対しては厳しい口調で咎めるなど、実は部下思いの一面も持っている。第22作では、ワドルディに心にもない暴言をつい吐いてしまい、「大王として失格」と酷く落ち込むなどの繊細な一面も見せるほか、『スターアライズ編』では、魔神官ハイネスが部下の三魔官を何の躊躇も見せず道具のように扱うことに激しい怒りを見せた。
ワドルディ
デデデ大王の部下でカービィの親友。一人称は「ぼく」。デデデ大王にはカービィの親友であることは秘密にしている。真面目な性格でしっかり者だが、デデデ大王に振り回されることも多い苦労人である。カービィが殺人的な音痴であることや料理下手であることを良く知っており、『メタナイトと黄泉の騎士』では、黒幕をカービィの歌と料理でもてなすことを提案したメタナイトを「残酷」と心の中で評したことがある。
『カービィ バトルデラックス!』を原作にした第10作では、カービィプリンターが正常に動くかのテストとしてワドルディのコピーが増殖。カービィプリンターの破壊によりコピーカービィはすべて消滅したが、コピーワドルディたちはそのまま残った。コピー達はデデデ大王の家来として仕えることとなり、オリジナルのワドルディはバンダナを身に着けるようになる。
原作と異なり、オリジナルのワドルディは彼しか存在せず、ハルバードのワドルディ(船員)など別個体は登場しない。
メタナイト
常に仮面を付けている剣士で、宝剣ギャラクシアを武器に戦う。作品によっては主人公を務める。一人称は「私」で、ワドルディには「メタナイト様」と呼ばれている。卑怯な戦い方を嫌う騎士道精神の持ち主で、自分に厳しく、常に鍛錬を怠らない求道者。部下たちからの信頼は厚く、「あれほど部下思いの方はいない」と評されるほどである。彼自身も部下に厳しい一方で心から信頼を寄せており、『スターアライズ編』では部下の三魔官をただの道具同然に扱うハイネスの行いに、デデデ大王同様激しい怒りを見せた。
カービィとは顔馴染みで、よくトラブルに巻き込まれるが、基本的には協力的である。その一方で、時にはカービィと対立することもある。
過去にあるトラブルを解決したお礼として、どのレストランのどんな料理でも好きなだけ食べ放題になる「スーパープレミアム食べ放題カード」を全宇宙レストラン協会から貰っているが、彼自身は食べ放題には興味がなく一度も使用していないうえ、「これから先も使うことはない」と明言しているが、そのことをカービィの前で言ってしまったため、「ぼく専用の食べ放題カードが欲しいよ!」「ぼくがトラブルを解決するから、何かトラブルを起こして!」とせがまれ、困り果ててしまった。
プププランドの住人
コックカワサキ
ブロントバート
ワドルドゥ
ボンカース
バーニンレオ
スカーフィ
ハルバードのメンバー
バル艦長
アックスナイト
メイスナイト
『メタナイトの逆襲』に出てきた個体同様、語尾に「~だス」と付ける。一人称は「オレ(原作ではワシ)」。
トライデントナイト
ジャベリンナイト
ブレイドナイト
ソードナイト
主なゲストキャラクター
リック
カイン
三色カービィ(黄色、青、緑)
三魔官シスターズ
ハイネス
主なオリジナルキャラクター
パフェスキー夫人
ケロッタ・ケロージ・ケロリナ
森番
アクティブレイド
ワムバムガイア
メレンゲール十三世
マローナ姫
ガリック男爵
キザリオ
黒ずくめの男
ケイン所長
モーア
グレイ
トロン
コロン
ピリカ
フーゴー
ベリル
パピ
アリー
ヨーク
ルルゥ
ポーリン
ロクエモン
プラス
ロッカ
コール
原作と小説版の主な相違点
・原作ではカービィは性別不明(扱いは男性寄り)だが、本作では明確に男性として描かれている。
・原作と異なり、デデデ大王は語尾に「~わい」と付ける。
・ワドルディは原作では種族名であり別個体が沢山いるが、本作では原作やアニメ版と異なり1匹しかいない固有の存在である(プププ王国でのバンダナワドルディとグランワドルディがいるのみ)。その為、ハルバードメンバーの船員ワドルディは本作には存在しない。10巻でカービィプリンターによって大勢増え、みんなでデデデ城に住み込む事になったが、カービィの友達である個体はこの1匹のみ。オリジナルは青いバンダナを巻く事で、他のワドルディと区別している。
・バル艦長は原作ではスーパーデラックス・ウルトラスーパーデラックスにしか登場しない非戦闘要員だが、本作はメタナイトをメインキャラに据えている為、彼を始めハルバードのメンバーに光を当てており、原作より非常に出番が多い。原作同様非戦闘要員だが、メタナイトの右腕というポジションであり、コックカワサキ同様、初登場(4巻)以来準レギュラーと言っても良いほど脇役での出番が多くなっている。尚、バル艦長は原作では頼りない性格だが、本作は頼りない面は持っているもののそれ以外の活躍も描かれている為、原作よりもしっかりした性格になっている。
・7巻では原作ではカンパニーの手で改造された住人がいる一方、高度文明発展に迎合し受け入れる生身の住人もいたが(ワドルディなど)、本作では例外無く全ての住人が強制的にキカイ化されてしまっており、原作のキカイ化侵略とは性質が異なり、完全な侵略行為と化している。尚、原作ではキカイ化は一部のみだが、本作では全身くまなく改造されている。
・タランザの一人称は原作では「ボク」だが、本作では「ワタシ」に変更されている。
・ハルトマンは原作と異なり、生存している(7巻)。
・三魔官シスターズとハイネスの設定は『スターアライズ』の最終アップデート前に本作が完結した為、原作と差異がある(11巻、12巻)。
・ドリームしんでんは洞窟だけで、ドリームロッドはオミットされている(12巻、裏表紙には描かれている)