春期限定いちごタルト事件
題材:春,
以下はWikipediaより引用
要約
『春期限定いちごタルト事件』(しゅんきげんていいちごタルトじけん)は2004年に創元推理文庫から刊行された米澤穂信の推理小説。
概要
〈小市民〉シリーズの第一弾。「小市民を目指す」という目的を共有したシリーズの主人公・小鳩常悟朗と小佐内ゆきが物語の舞台となる船戸高校に入学した高校一年の一学期の出来事を描いた連作短編集。一方で、最終話「孤狼の心」はハリイ・ケメルマン著『九マイルは遠すぎる』へのオマージュであり、各話毎に小佐内の身に起きた自転車盗難事件に関する伏線を張り、最終話でその事件に纏わる顛末を描いている。
主な登場人物
あらすじ・収録作品
自身の本性によって手痛い思いを経験した中学時代を過ごしてきた船戸高校新1年生の小鳩常悟朗と小佐内ゆき。彼らは自らの性癖をひた隠し、「小市民」として日々の安寧を目指すため、困ったときには互いを言い訳に利用する互恵関係を築いていた。しかし常悟朗は、目の前に現れた問題事に対して図らずも抑えていた推理癖を発揮し、謎を解き明かしていくことになる。しかし、その中で小佐内の身には自転車が盗まれる事件が発生、その事件が思いもよらない形で2人を巻き込んでいく。
羊の着ぐるみ
For your eyes only
おいしいココアの作り方
はらふくるるわざ
孤狼の心
結末
サカガミが小佐内の自転車を盗んでまで急いでいた理由は、木良北自動車学校に向かおうと、所定の道筋を通る送迎バスに乗車するためだった。そしてサカガミに関する言動から常悟朗が推理したサカガミのいるグループの目的は、五百旗頭のアパートから盗んだ印鑑と印鑑を使って市役所から取得した住民票でサカガミに五百旗頭として自動車学校に通わせ、金稼ぎに利用しようと20歳以上の身分証明書代わりに自動二輪免許を取得することだった。目的を突き止めた常悟朗と健吾はサカガミのいる自動車学校に急行するが、既に小佐内はサカガミらの不正の証拠を写真に収めていた。こうして小佐内らの働きかけでサカガミ達は有印公文書偽造の罪を暴かれ逮捕されることとなった。この一件で小市民の誓いを破ったことを反省する常悟朗と小佐内だが、ケーキ店で痴話喧嘩中に小佐内に水を掛けてしまったカップルを前にまた本性を発揮してしまう2人なのだった。