時間旅行者の系譜シリーズ
ジャンル:タイムトラベル,
以下はWikipediaより引用
要約
時間旅行者の系譜シリーズ(タイムトラベラーのけいふシリーズ)は、ケルスティン・ギアによるヤングアダルト向け小説・ファンタジー小説。
作品一覧
原題の副題はLiebe geht durch alle Zeiten(愛は時を超えて)であり、ドイツ語圏ではこれがシリーズの通称となっている
概要
原著はドイツ語で、ドイツで初版されたが、物語の舞台は現代及び過去のロンドンが中心となっている。ドイツ本国では、100万部を超えるベストセラーとなった。
なお、著者のケルスティン・ギアは大人向けの恋愛小説を得意としていたが、ヤングアダルト向けファンタジーは本作が初であり、また邦訳が出版されたのも本作が初である。
あらすじ
2011年の英国ロンドン。グウェンは、母の実家である風変わりなモントローズ一族の中で育った「平均的」な女子高生だったが、ある日遺伝性の時間旅行能力に目覚めてしまう。能力をコントロールするため、テンプル教会付近の『監視団』本部に行き、自分が12番目の(=最後の)時間旅行者『紅玉(ルビー)』であることを知る。
『十二にまつわる秘密』を開示するために必要な、第1のクロノグラフに時間旅行者たち10人の血が納められていたが、17年前にルーシーとポールが盗んで失われていた。そこで『監視団』は第2のクロノグラフにまた初めから血を納める作業をしなければならなかった。グウェンと同世代で、時間旅行の英才教育を受けてきたギデオンが既に6人分集めており、ギデオンとグウェンの血を合わせると、残りは4人分だった。二人はパートナーとなって過去に遡る。そして、『秘密』の正体や、グウェンの出生の真実にもたどり着くこととなる。
作中における時間旅行
作中の時間旅行は、下記の原則に基づく。
- 最初の時間旅行では150年以上昔に行かない
- 未来には行けない
- 時間旅行者の遺伝子が無ければ、動物や人を運ぶことはできない
- 自分が生きている時代には行けない
- 500年以上遡った時間旅行者はいない
- クロノグラフで時間旅行をコントロールした場合、最短3分~最長4時間、過去に滞在できる
- 1日あたり時間旅行する時間分、クロノグラフを用い「時間消化」することで安全に過ごすことが出来る
この他、過去と現在の連続性を破壊する行為は、『監視団』の規則『十二の黄金律』により厳しく戒められている。
グウェンに至る女系の系譜と、ギデオンに至る男系の系譜により、時間旅行者の血が遺伝しているとされる。
登場人物
モントローズ家
グウェンドリン・シェパード(Gwendolyn Shepherd)
シャーロット・モントローズ(Charlotte Montrose)
ルーシー・モントローズ(Lucy Montrose)
ルーカス・モントローズ卿(Lord Lucas Montrose)
監視団
ギデオン・ド・ヴィリエ(Gideon de Villiers)
セント・レノックス高校
作中の用語
監視団(Wächter)
時間旅行者や親族だけでなく、著名な学者も在籍している。また時間旅行者のタイムトラベルのため、近世から近現代までのあらゆる衣装が準備され、医師や、文化風俗の専門家も抱えている。
古文書の解読にあたっては、ライモンドゥス・ルルス(13世紀の哲学者・神学者)アグリッパ・フォン・ネッテスハイム、ジョン・コレット(15世紀の神学者)、ヘンリー・ドレイパー(19世紀の天文学者)、サイモン・フォアマン(16世紀の占星術師)、サミュエル・ハートリブ(英語版)(17世紀の博学者)、ケネルム・ディグビィ(英語版)(17世紀の外交官・占星術師)、ジョン・ウォリス(17世紀の数学者)ら様々な時代の知識人の協力を受けた。
特に、監視団は日々の出来事を詳細に記録し、蓄積されている。
クロノグラフ
第1のクロノグラフは、グウェンとギデオンを除く10名の血が納められていたが、物語開始の17年前にルーシーとポールが盗み所在不明となった。
第2のクロノグラフは、1757年に監視団が入手して以来放置されていたが、先述の盗難事件後に修復され、ギデオンが時間旅行能力に覚醒して以降、使用されている。監視団で厳重に管理されている。
フィレンツェ同盟
映画化
下記のキャストで、2013年、2014年、2016年にかけ三部作すべてが映画化された。邦題では『タイムトラベラーの系譜』シリーズとなっている。ただし、終盤以降の展開、結末は原作と大きく異なる。
- グウェンドリン役 - マリア・エーリック(ドイツ語版)(大内茜)
- ギデオン役 - ヤニス・ニーヴナー(ドイツ語版)(岩﨑大)
括弧内は日本語吹き替え版の声優。
書誌情報
日本語訳
- 遠山明子 訳『紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜』東京創元社、2013年2月。ISBN 978-4488013479。
- 遠山明子 訳『紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜』東京創元社〈創元推理文庫〉、2015年11月。ISBN 978-4488557058。
- 遠山明子 訳『青玉は光り輝く 時間旅行者の系譜』東京創元社、2013年5月。ISBN 978-4488013097。
- 遠山明子 訳『青玉は光り輝く 時間旅行者の系譜』東京創元社〈創元推理文庫〉、2016年3月。ISBN 978-4488557065。
- 遠山明子 訳『比類なき翠玉 時間旅行者の系譜』東京創元社、2013年8月。ISBN 978-4488010058。
- 遠山明子 訳『比類なき翠玉 時間旅行者の系譜』 上、東京創元社〈創元推理文庫〉、2016年5月。ISBN 978-4488557072。
- 遠山明子 訳『比類なき翠玉 時間旅行者の系譜』 下、東京創元社〈創元推理文庫〉、2016年5月。ISBN 978-4488557089。
- 遠山明子 訳『紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜』東京創元社〈創元推理文庫〉、2015年11月。ISBN 978-4488557058。
- 遠山明子 訳『青玉は光り輝く 時間旅行者の系譜』東京創元社〈創元推理文庫〉、2016年3月。ISBN 978-4488557065。
- 遠山明子 訳『比類なき翠玉 時間旅行者の系譜』 上、東京創元社〈創元推理文庫〉、2016年5月。ISBN 978-4488557072。
- 遠山明子 訳『比類なき翠玉 時間旅行者の系譜』 下、東京創元社〈創元推理文庫〉、2016年5月。ISBN 978-4488557089。