月と貴女に花束を
以下はWikipediaより引用
要約
『月と貴女に花束を』(つきとあなたにはなたばを)は、志村一矢による日本のライトノベル。イラストは椎名優が担当している。電撃文庫(メディアワークス)より1999年6月から2003年4月まで刊行された。第5回電撃ゲーム小説大賞選考委員特別賞受賞作にして、作者のデビュー作。後継作品として『麒麟は一途に恋をする』シリーズがあり、世界観や一部のキャラクターは共通している。
あらすじ
「変身できない狼男」である月森冬馬は人狼族であることを除けば、いたって平凡な大学生。のはずが、ある朝目覚めた冬馬を待っていたのは、彼の『妻』と名乗る見知らぬ美少女・深雪だった。
とまどいながらも次第に深雪にひかれていく冬馬。しかし、かつて冬馬に重大な悲劇をもたらした妖術士・御堂巽が現れ、二人は否応もなく戦いの渦へと巻き込まれてゆくことになる。
登場人物
本編の登場人物
月森冬馬(つきもり とうま)
主人公。20歳の獣医を目指す大学生。痩せた体に、伸びた髪を後ろでまとめている容姿をした青年。困っている人がいたら放ってはおけないような優しい性格で、そんな彼に惹かれる人間は多い。
『院』の名家・月森の末子で、人狼族最強の力を持つ『黄金狼』ラグナウルフの血を継ぐ唯二の存在であるが、獣人としての変身能力には目覚めていない。当初、父・相馬に送られた押し掛け妻の深雪に戸惑っていたが、やがて純粋に彼女に好意を持ち、共に生きていくことを決意する。12年前、御堂巽の陰謀で力を暴走させ、実の母・詩織をその手で殺めてしまった過去を持つ。変身はできないが、その血に眠るラグナウルフの力を引き出して、ある程度戦うことはできる。二度目の御堂巽との邂逅の際、幻術で心を破壊されるが、深雪の「死の奇跡」によって復活、同時にラグナウルフへの変身能力に目覚める。しかし、「死の奇跡」で命を落とした深雪を蘇生する際、その代償に変身能力を失ってしまう。
その後、綾瀬由希彦から譲り受けた「久遠の月」を使用して変身能力を取り戻すが、副作用で変身するたびに魂に傷を負ってしまう身体となってしまう。そのようなボロボロの身体で香沙薙桂、陣内甲牙、御堂縁、燐、桜と戦っていくたびに自分に眠るもうひとつの力「古き月の力」に目覚めていく。最終戦で院の長、桜を倒し後変身能力はなくなり、普通の人間の赤ん坊の姿となり、姉の静華の養子となる。
柚本深雪(ゆずもと みゆき)
ヒロイン。22歳。ホワイトウルフの女性。童顔、小柄の美少女に見えるが、成人女性。冬馬の父・相馬に、ラグナウルフの血を後世に残す為に冬馬の嫁として月森家にやってくる。しかし、彼女自身はそのような理由だけではなく、冬馬自身に好意があってこそ、その話を受け入れた。獣聖候補にも挙がった静馬や静華曰く、「自分たちなど足元にも及ばないほどの戦士の資質がある」らしく、実際、白狼の奥義「死の奇跡」を生まれながらに使用でき、治癒力を破壊力に変換する「天使の鉄槌」を数ヶ月の基礎特訓と十日の自主トレで習得し、並の獣人では一羽すら召喚できない「朱雀扇」の「神鳥」を「天使の鉄槌」を付加して一度に三羽召喚するなどの離れ技をやってのける。最終戦で院の長、桜を倒し後変身能力はなくなり、普通の人間の赤ん坊の姿となり柚本家の養女となる。
月森静馬(つきもり しずま)
月森相馬(つきもり そうま)
柚本真矢(ゆずもと まや)
都築静華(つづき しずか)旧姓:月森
都築由花(つづき ゆか)
南原鷹秋(なんばら たかあき)
橘晴海(たちばな はるみ)
綾瀬由希彦(あやせ ゆきひこ)
香沙薙桂(かざなぎ けい)
蒼い目を持つ悪魔族の青年だが、紫の目を持っている。「久遠の月」と対になる指輪「涅槃の月」と魔剣・絶を持つ。
魔力の扱いに長けた長命の「香沙薙の一族」と『院』の長・桜の姉であり龍人である蘭の間の子。その真の力が覚醒すれば龍人の桜さえ持ち得なかった不老不死と強大な力を得るとされる。
百年以上前に香沙薙の里で異母妹である燐と平穏に暮らしていたが、『院』による襲撃を受ける。その際、里の人間を皆殺しにされ、恋仲であった燐を桜に奪われ、さらにその後長い間、封印されていた。また、襲撃の際に『院』の人狼族が参加していたために桜とともに人狼族に対しても強い憎しみを抱いている。
「最後の月」により、真の力を覚醒させ強大な力を得るが桜に身体を乗っ取られる。身体を乗っ取った桜が燐を殺そうとしたためにわずかな時間ながら自我を取り戻し、その間に自分の首を切り落として死ぬ。
燐(りん)
陣内甲牙(じんない こうが)
御堂縁(みどう ゆかり)
響忍(ひびき しのぶ)
remainsの主な登場人物
用語
獣人
獣気
人狼族
ラグナウルフ(黄金狼)
ホワイトウルフ(白狼)
グレイウルフ(灰色狼)
銀狼
レッドウルフ(赤狼)
シャドウウルフ(影狼)
アクアウルフ(水狼)
エメラルドウルフ(翠狼)
パープルウルフ
妖術士
魔力
『院』
龍人
鬼族
悪魔族
久遠の月・涅槃の月
魔剣・絶
狼魂の槍
朱雀扇
迦陵頻伽
龍魂の剣
蘭の封界
最後の月
古き月の力
『種』
卑龍
既刊一覧
本編
- 志村一矢(著) / 椎名優(イラスト) 『月と貴女に花束を』 メディアワークス〈電撃文庫〉、全6巻
- 1999年6月10日発売、ISBN 4-8402-1214-7
- 「妖竜の少女」1999年12月10日発売、ISBN 4-8402-1360-7
- 「鬼神猛襲」2000年6月10日発売、ISBN 4-8402-1533-2
- 「聖夜騒乱」2000年12月10日発売、ISBN 4-8402-1682-7
- 「聖夜狂瀾」2001年12月10日発売、ISBN 4-8402-1992-3
- 「聖夜終焉」2002年3月10日発売、ISBN 4-8402-2057-3
- 志村一矢(著) / 椎名優(イラスト) 『月と貴女に花束を remains』 メディアワークス〈電撃文庫〉、全2巻
- 2002年12月10日発売、ISBN 4-8402-2252-5
- 2003年4月10日発売、ISBN 4-8402-2318-1