木島日記
以下はWikipediaより引用
要約
『木島日記』(きじまにっき)は、大塚英志原作、森美夏画による漫画、また大塚による小説。
概要
『エースダッシュ』1998年5月号から連載がスタートし、その後『月刊エースネクスト』、『エース特濃』vol.1と掲載誌を変えながら2003年まで連載され、単行本は4巻まで刊行された。原作者の大塚によってノベライズもされ、2巻まで刊行されている。漫画版では未完であったが、2017年に小説『もどき開口 木島日記完結編』が刊行され、小説の形で物語は完結した。
民俗学者・折口信夫と仮面の仕分け屋・木島平八郎が主人公のオカルト伝奇ミステリー。二・二六事件が起こり、右傾化し戦争へと向かいながら、オカルトや猟奇事件が跋扈する昭和初頭の複雑怪奇な世相が描かれる。コミックスの各章のタイトルは折口信夫の著作の題名から引用されている。
柳田國男が狂言回しの『北神伝綺』、小泉八雲が狂言回しの『八雲百怪』と同じ3部作の2作目である。
あらすじ
昭和11年(1936年)夏・東京。民俗学者の折口信夫博士は、偶然迷い込んだ古書店「八坂堂」で、自分の名前が無断で借用された偽書を発見する。そこには仮面を付けた店主・木島平八郎の信じられないような過去が書かれていた。それ以来、折口博士は奇妙な事件に巻き込まれるようになる。
登場人物
メインキャラクター
木島 平八郎(きじま へいはちろう)
折口 信夫(おりくち しのぶ)
美蘭(メイファン)
土玉(どたま)
一ツ橋 光治(ひとつばし みつはる)
清水 義秋(しみず よしあき)
ナオミ・アーヴィング
安江 仙弘(やすえ のりひろ)
単行本
- 旧版:角川書店(ニュータイプ100%コミックス、装幀:鈴木成一)、全4巻
- 1999年10月30日初版発行(1999年11月4日発売) ISBN 4-04-853096-8
- 2001年1月1日初版発行(2000年12月22日発売) ISBN 4-04-853279-0
- 2003年7月10日初版発行(2003年7月8日発売) ISBN 4-04-853553-6
- 2003年7月10日初版発行(2003年7月8日発売) ISBN 4-04-853609-5
- 新装版:角川書店(角川コミックス・エース、装幀:鈴木成一)、全3巻
- 上:2009年4月28日発行 ISBN 978-4-04-715161-1
- 中:2009年4月28日発行 ISBN 978-4-04-715196-3
- 下:2009年4月28日発行 ISBN 978-4-04-715227-4
- 上:2009年4月28日発行 ISBN 978-4-04-715161-1
- 中:2009年4月28日発行 ISBN 978-4-04-715196-3
- 下:2009年4月28日発行 ISBN 978-4-04-715227-4
小説版
漫画版とはストーリーや結末、人物名が一部変更されている。漫画版には登場しない「語り手」が登場しており、木島平八郎が自分の体験を小説化した「偽書」→それを送りつけられた折口信夫が、木島の体験に自分の体験を書き加えて何者かに口述筆記させた「ノート」→そのノートを古本屋で偶然見つけた語り手が、それをノベライズした小説版「木島日記」、とまるで伝言ゲームのような実験的な手法が試みられている。
小説版オリジナルの登場人物
“語り手”
小説版の単行本
他の作品との関係
- 『北神伝綺』に兵頭北神が「八坂堂」を訪れるシーンがあり、木島平八郎と根津が登場する。
- 『八雲百怪』に土玉理の父親が登場する。
- 『多重人格探偵サイコ』に登場する科学者グループ「ガクソ(学窓会)」は本作の瀬条機関及び東方協会を前身としている。
- 『多重人格探偵サイコ』に登場する「清水老人」と本作の「清水義秋」は同一人物である。
- 『多重人格探偵サイコ』に登場する「御恵てう(後のミセス・ジョークマン)」と本作の「ナオミ・アーヴィング」は同一人物である。
- スパイMは原作が同じ大塚英志の漫画『オクタゴニアン』(作画:杉浦守)、『三つ目の夢二』(作画:ひらりん)、『東京オルタナティヴ』(作画:西川聖蘭) にも登場している
モチーフ
- 木島平八郎の「あってはならないものとそうではないものの境界上に立つ仕分け屋」というキャラクター設定は、探偵小説マニアでもあった折口信夫が、コナン・ドイルについて論じた評論『人間惡の創造』にてシャーロック・ホームズを、「人間には関わっていい領域とそうでない領域があって、その境目に立ち、その所在を示す門番がホームズである」と論じていた事にインスパイアされている。
- 仮面で顔を隠した木島平八郎のビジュアルは、横溝正史原作・市川崑監督の映画『犬神家の一族』(1976年)の登場人物、犬神佐清からの着想とされる。
- 第9話『身毒丸』作中で神隠しに遭う少年のモデルは、評論家の江藤淳である。江頭淳夫は江藤淳の本名。