果つる底なき
以下はWikipediaより引用
要約
『果つる底なき』(はつるそこなき)は、池井戸潤の小説。第44回江戸川乱歩賞受賞作。1998年9月10日に、講談社より単行本が、2001年6月15日に講談社文庫版が刊行された。
2000年2月11日、フジテレビ系でテレビドラマ化された。
概要
元銀行員の著者が、都市銀行の内幕を舞台に描いた作品。ビジネス書などの著書は複数あったが、小説としては本作がデビュー作になる。本書が刊行された1998年は、日本長期信用銀行の破綻や不良債権の焦げ付きなど、金融不祥事が相次いだことで注目が高まった。
1998年、第44回江戸川乱歩賞を受賞する(福井晴敏の「Twelve Y. O.」と同時受賞)。『週刊文春』の傑作ミステリーベスト10で第8位にランクインした。
あらすじ
ある日、二都銀行渋谷支店に勤める伊木遥の研修時代からの友人である坂本健司は、「なあ、伊木、これは貸しだからな」と謎の言葉を残して死んだ。死因はアシナガバチによるアナフィラキシーショックだった。
翌日、坂本が顧客の口座から金を引き出し、自分の口座に送金していたことが発覚する。伊木は、坂本の無実を信じ、坂本が生前何をしようとしていたのか調べ始める。その過程で、自分が融資を担当した「東京シリコン」倒産の真の原因を突き止め、坂本が言っていた「貸し」の意味を理解し、痛恨の思いに駆られる。
しかし、坂本の死には更に深い闇が隠されていた。真相を探る伊木の行動を邪魔する者が現れ、更なる死人・怪我人が出始める。
登場人物
伊木 遥(いぎ はるか)
坂本 健司(さかもと けんじ)
柳葉 朔太郎(やなぎば さくたろう)
柳葉 奈緒(やなぎば なお)
テレビドラマ
2000年2月11日21:00 - 22:52にフジテレビ系「金曜エンタテイメント」で、『果つる底なき-銀行の融資打ち切りが生んだ倒産の悲劇- 銀行の影に潜む巨悪犯罪』として放映された。
支店名が渋谷支店から緑町支店になっているほか、登場人物の設定が多少変更されている。
キャスト
- 二都銀行
- 伊木 遥:渡辺謙(本店勤務)
- 坂本 健司:伊集院光(緑町支店勤務)
- 佐伯:津嘉山正種(常務)
- 北川 睦夫:西田健(支店長)
- 西口 淳:段田安則(副支店長)
- 柳葉 朔太郎:石田太郎(東京シリコン社長)
- 仁科 佐和子:山下容莉枝(東京シリコン経理部長)
- 柳葉 奈緒:菅野美穂(朔太郎の娘)
- 青木 扶佐子:松本圭未(北川の愛人)
- 伊木 史子:高樹沙耶(遥の妻)
- 木下ほうか
- 藤田宗久
- 倉持一裕
- 青山: 元井須美子(史子の主治医)
- 舞(谷口舞)
- 笠井一彦
- 瑞木健太郎
- 山崎満
- 中根徹
- 池田稔
- 福原尚虎
- 中込佐知子
- 上野由香里
- 藤森みゆき
- 古舘昌彦
- 伊木 遥:渡辺謙(本店勤務)
- 坂本 健司:伊集院光(緑町支店勤務)
- 佐伯:津嘉山正種(常務)
- 北川 睦夫:西田健(支店長)
- 西口 淳:段田安則(副支店長)
スタッフ
- 脚本:福田靖
- 企画:清水賢治
- プロデュース:中山和記、鈴木伸太郎
- 演出:福本義人
- 特別協力:日本推理作家協会、講談社
- 協力:ベイシス、バスク、フジアール
- 制作:フジテレビ、共同テレビ