柳生十兵衛死す
以下はWikipediaより引用
要約
『柳生十兵衛死す』(やぎゅうじゅうべえしす)は、山田風太郎の時代小説。“十兵衛三部作”の3作目であり、山田風太郎が発表した最後の小説である。小説を原作として石川賢が漫画化しており、本項で併せて扱う。
概要
『毎日新聞』に1991年4月1日から1992年3月25日まで連載された。連載終了後の1992年9月に毎日新聞社から単行本が発売され、その後、富士見時代小説文庫、小学館文庫、河出文庫から文庫版が発売されている。
山田風太郎が晩年に発表した室町時代も舞台とするため“室町もの”の1冊に数えることもある。
あらすじ
慶安3年(1650年)、大和国柳生ノ庄(現在の奈良市柳生町)付近の河原で隻眼の男の斬殺死体が見つかった。柳生十兵衛のものと思われたが……十兵衛は隻眼であったが、潰れているのは左目であった。しかし、発見された十兵衛の死体は右目が潰れていた。
慶安2年(1649年)の柳生十兵衛三巌(やぎゅうじゅうべえみつよし)と能楽師金春竹阿弥と、応永14年(1407年)の柳生十兵衛満巌(やぎゅうじゅうべえみつよし、十兵衛三巌の祖先)と能楽師世阿弥とが、秘曲「世阿弥」を用いて時の流れを超え入れ替わり、由比正雪の陰謀や足利義満の皇位簒奪に立ち向かう。
書誌情報
- 単行本(毎日新聞社)1992年9月
- 上 ISBN 978-4620104584
- 下 ISBN 978-4620104591
- 富士見時代小説文庫1994年12月
- 上 ISBN 978-4829112632
- 下 ISBN 978-4829112649
- 小学館文庫〈「時代・歴史」傑作シリーズ〉 1999年2月
- 上 ISBN 978-4094035612
- 下 ISBN 978-4094035629
- 河出文庫〈山田風太郎傑作選 室町篇〉 2020年8月
- 上 ISBN 978-4309417622
- 下 ISBN 978-4309417639
- 上 ISBN 978-4620104584
- 下 ISBN 978-4620104591
- 上 ISBN 978-4829112632
- 下 ISBN 978-4829112649
- 上 ISBN 978-4094035612
- 下 ISBN 978-4094035629
- 上 ISBN 978-4309417622
- 下 ISBN 978-4309417639
漫画版
石川賢の作画によって、『ビジネスジャンプ』(集英社)に2000年21号から2002年まで連載された。連載は打ち切りで終了し、単行本最終巻が発売される際に描き下ろしも加えられたが、ストーリーそのものは完結していない。
能楽曲による時空間移動というモチーフは同じだが、小説版とは大きく異なり「武士ではなく忍者が支配する江戸時代」との対立が主となっている。山田風太郎の他の小説に登場する忍者や剣客たちが登場する。
単行本は集英社ヤングジャンプコミックより全5巻で刊行、著者没後にリイド社SPコミックスより全3巻構成で再販。
漫画版のあらすじ
慶安3年(1650年)、大和国柳生ノ庄(現在の奈良市柳生町)付近の河原で隻眼の男の斬殺死体が見つかった。柳生十兵衛のものと思われたが……十兵衛は隻眼であったが、潰れているのは左目であった。しかし、発見された十兵衛の死体は右目が潰れていた。
慶安2年(1649年)の柳生十兵衛三巌(やぎゅうじゅうべえみつよし)が能楽師金春竹阿弥の能を観ているところへ、徳川の忍軍が襲い掛かってくる。「葵の紋」ならぬ「甲賀葵の紋」(徳川葵の中央に甲の文字)を掲げる徳川家康は「もう1つの江戸時代」=「武士ではなく忍者が支配する江戸時代」から十兵衛を抹殺に来たのであった。なんとか襲撃を退けたものの、女子供も無差別に殺され柳生の里は壊滅状態となった。しかし、竹阿弥の「刻を超えて、過去を変えれば、この襲撃は無かったことに出来るかもしれない」という提案を受け、本来の江戸時代と忍びの江戸時代が、分かたれた秘密を探ることを決意。刻を渡る秘術を知るという「こちらの世界の邪阿弥」と会うべく、邪阿弥の所在を知る月の輪の宮がいる京へ旅立つ。
漫画版の主な登場人物
金春竹阿弥
月ノ輪の宮
数年前、大きな行事の度に十兵衛が護衛に付いていたことがあり、親交がある。その都度、柳生剣法を伝授、ついには十兵衛をも翻弄する腕前となった。作中では家光らの油断もあったとは言え、佐々木小次郎の腕を斬り落としている。
邪阿弥
狂阿弥
汚穢衆(おわいしゅう)
ウマナミ
もう1つの江戸時代
徳川家康
もう1つの江戸時代世界で家康の名を騙っているのは、家康の双子の弟で幼児期から甲賀に引き取られ忍者として育てられた影麿であった。
徳川秀忠
徳川家光
秀忠死亡時に、本来の江戸時代に取り残されるが、どうにかして、忍びの江戸時代に帰還。天草四郎時貞を殺害し、成りすまして国千代に近づくも殺気を十兵衛に読まれて露見する。
薬師寺天膳、蓑念鬼、雨夜陣五郎
剣鬼喇嘛仏(長岡与五郎興秋)
本体は女のほうであり、男の肉体は使い捨てもできる傀儡である。
佐々木小次郎、宮本武蔵
武蔵は十兵衛との戦いに敗れるが武士としての尊厳を思い出し、秀忠の忍法から十兵衛をかばって瀕死となる。その後、邪阿弥の影能に巻き込まれ、十兵衛、ウマナミと共に刻の流れに飲まれ、未来の技術によって戦闘サイボーグとして蘇る。
国千代
天草四郎時貞、宝蔵院胤舜、荒木又右衛門
由比正雪
関連作品
十兵衛三部作
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