株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん
以下はWikipediaより引用
要約
『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』(かぶしきかいしゃだいやまだしゅっぱんかりへんしゅうぶいん やましたたろーくん)は、『週刊コミックバンチ』で連載されていたこせきこうじ原作の漫画作品。実質的な続編にあたる『山下たろーくん ‐うみとそらの物語‐』(やましたたろーくん うみとそらのものがたり)についても取り上げる。
概要
『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』、『山下たろーくん -うみとそらの物語-』はかつて週刊少年ジャンプで連載されていた『県立海空高校野球部員山下たろーくん』の続編で、主人公である山下たろーのその後の姿を描いている。
『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』は連載時に主人公の境遇の変化に伴いタイトルが変更されており、第1~3話までは『現在大無職再就職活動中山下たろーくん』、第106話~最終回は『発展途上編集部員山下たろー』となるが、コミックスのタイトルは『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』で統一されている。本項では当作を「仮編集部員編」(「うみとそらの物語」では「前作」)と表記する。
『うみとそらの物語』は仮編集部員編の後半の話中で使われた漫画作品のタイトルが流用されている。連載時は途中でのタイトル変更はなく、青年誌連載作品としては珍しくセリフにルビ(振り仮名)が振られている。
あらすじ
株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん
山下たろーくん-うみとそらの物語-
両作とも前作を髣髴とさせる野球の試合を行うシーンはあるものの、あくまでメインは編集部員及び教師としてのたろーの奮闘を描いている。
主な登場人物
仮編集部員編の登場人物
山下 たろー(やました -)
株式会社大山田出版第4編集部仮編集部員の28歳、後に正編集部員。10年前、春の選抜甲子園大会で全国制覇を成し遂げたが、酷使に次ぐ酷使で利き腕の右肩はおろか左肩まで故障してしまい、その後野球から遠ざかってしまった。10年後、勤めていた会社を解雇されハローワーク通いをするものの、27社連続で不採用となってしまう(たろー曰く「27連敗」)。しかし偶然から大山田出版の山田社長と知り合い、またその第4編集部に辰巳が在籍していた経緯から、仮編集部員として採用された。野球だけが取り柄だったが、それも10年の間にグローブのはめ方やバットの持ち方まで忘れてしまっていたほど逃げていた。しかし、草野球で「27連敗」という同じ境遇の山田社長と出会ったことにより、一念発起し絶対にあきらめない精神を持った本来の自分を取り戻して様々な困難に立ち向かい、出会った人々の心をゆさぶっていく。
単行本4巻カバー裏の社員証(仮のハンコが押されている)では「山下たろう」と表記されていた。
株式会社 大山田出版
山田 大蔵(やまだ たいぞう)
「週刊コミックショーネン」編集部(第4編集部)
「週刊コミックショーネン」
辰巳 亮介(たつみ りょうすけ)
村西 忠男(むらにし ただお)
藤井(ふじい)
大山田出版 関係者
「週刊少年ギーガ」編集部
五島(ごとう)
間野 総太郎(まの そうたろう)
漫画家・原作者
須永(すなが)
中津川 誠(なかつがわ まこと)
もりかわ はじめ / 森川くん(もりかわ-)
犬井 圭子(いぬい けいこ)/ 犬井 わん(いぬい -)
「もんもんモンスターの大冒険」(以下、もんもんモンスター)の作者である女性漫画家。コミックショーネン誌では人気1位の作品だったが、次々と新しいモンスターを登場させろという編集の要望に応えた結果であって自分の書きたいものとかけ離れたものになったことに疲れはて、一度は逃亡する。たろーと出会って、逃げてはいけないと気づかされる。たろーに次第に好意を抱くようになる。
「もんもんモンスター」は後にコミックショーネン誌のアニメ化第2弾として劇場版アニメとして公開され、自身も脚本も手掛けている。登場したうさぎ耳の女性キャラであるサァラは彼女自身を、猿人モンスターのローターはたろーをモデルにしている。
小学生時代は小松崎のファンで実際に会ったこともある。代表作である「餓鬼道伝説」の単行本を全巻持っており、毎日ノートに「餓鬼道伝説」のキャラを描いていた。そのノートには小松崎の自筆で「精進しろよ」との言葉が書かれておりそれを励みに漫画家の道を目指していた。「もんもんモンスター」は「餓鬼道伝説」のオマージュで、登場するモンスターは「餓鬼道伝説」に登場するキャラクターが基になっている。そのため、読み切り作品の「紅の坂道」を見た時はあまりのクオリティの落差にショックを受け作品を見たくないと嘆く程だったが、「スペースゴクドー」で復活して以降は以前よりもクオリティが上がっていること、同じ雑誌で作品が載っていくことを感慨深げに感じ取っていた。
小松崎 たかし(こまつざき - )
村西によって発掘され育てあげられた漫画家で、かつては「餓鬼道伝説」という人気作を描いていた。だが、村西と袂を分かって後、坂道を転がり落ちるように人気が落ちてしまい、もはや終わった漫画家と言われていた。しかしたろーとの出会いで昔を取り戻し、「素浪人スペースゴクドー」を描き上げた。別居中の妻・麻美(あさみ)、息子の大(だい)、娘の由衣(ゆい)がいて、3人が家を出たころから作風が変わり人気が落ちていたが、かつての仕事場で2年間住んでいた四畳半のアパートを麻美が借り続け、部屋を出て行った15年前の状態で残していたことを知り和解する、そして「スペースゴクドー」で復活してからの仕事場として再び使われることとなった。
アニメーション関係
川柳 比呂志(かわやなぎ ひろし)
熊田 猪一郎(くまだ いいちろう)
虹野 響子(にじの きょうこ)
その他
新開(しんかい)
花田 佐智枝(はなだ さちえ)
小野田 由紀恵(おのだ ゆきえ)
近藤(こんどう)
残場組長(ざんばくみちょう)
田所 三太(たどころ さんた)
うみとそらの物語編の登場人物
※一部登場人物については「仮編集部員編の登場人物紹介」も参照。話数表記は「〇〇時間目」。
主要人物
山下 たろー(やました-)
前作から引き続き主人公を務める。当初は如月小学校に赴任する予定だったが事の成り行きで村立海空小学校で教鞭をとることとなった。子供たちからは「せんせー」と呼ばれ慕われている。
海空小の野球チームの監督も務め、水無月小との試合では水無月小の大補欠と言われ海空小のメンバーとして参加した下山田ろくろーと、同じく水無月小のエースピッチャーである村田の隠れた才能を開花させる。ただし小学校の野球は7回までというルールを知らなかった。
物語終盤でかつての師だった横山と再会、横山が監督を務める天上高校の臨時コーチを頼まれるが、横山が怪我を負ったため一時的に代理監督を務めることとなる。
32時間目から髪型が若干変更された。
山下 佳代子(やました かよこ)/ 若山さん(わかやま-)
山下 総一郎(やました そういちろう)
辰巳 亮介(たつみ りょうすけ)
辰巳コンツェルンのリゾート開発責任者で次期社長。村立海空小学校の場所を近未来リゾート地にするために嶋之島に訪れ、たろーと再会する、しかし本来の目的は婚約を解消して行方不明になった由紀恵がこの島にいることを聞き探しにやってきた。たろーとは当初こそはプロジェクト達成のために仲違いしていたが、たろーに庇ってもらったことで葛藤する龍之介に(たろーのことは)心配するなと声をかけたり、後に野球の練習に付き合うなど関係そのものは悪いわけではない。ただしたろーを殴る癖は相変わらず。
水無月小の合宿では野球部監督と如月小校長から臨時コーチを頼まれたろー率いる海空小と対戦することとなり、監督や野球部員に海空小との試合が全国制覇のためには必要であることを教えた。
村立海空小学校
山の上にある木造の小学校。かつては違う名前の小学校だったが現在は廃校に等しく、取り壊しを防ぐため東村が一人で暮らしていた。生徒は全員3年生の5人だが、後にとめや才蔵も加わり7人となる。一時は辰己によるリゾート開発の拠点として取り壊しの危機もあったがとめの転校により免れる。旧校名は明らかになっていないため、本項では旧校時代も「海空小学校」で統一する。
フータロー
クラスのリーダー的存在で学級委員を務める少年。野球の試合では9番一塁手を守る。面倒見がよく仲間から信頼を得ていた。如月小を追われたたろーに「もっといろんなこと、この瞬間楽しいことが無尽蔵にあること、海と空がたくさんあることをもっと教えてほしい」と叫んで呼び止めたのも彼である。その後本土からやってきた母親に東京へ連れて帰ると言われるが、たろー達の必死の説得で島に残ることとなった。そのほかにも、龍之介には(たろーから)「この瞬間の大切さをこの瞬間にも教えてもらっている」と教えている。
野球に関しては当初はたろーの指導に対して仲間と共に異を唱え投げ出す場面もあったが、たろーが辰己と練習している姿を見て考えを変え、改めてたろーに野球を教えてもらうことを志願した。水無月小の試合ではそれまでパーフェクトに抑えられていた6回に内野安打で塁に出て村田の完全試合を崩した。
ドデスカ伝( -でん)
わび助(わびすけ)
びちびち
心優しいが気が小さく腹が弱く、いつもお腹を壊している少年。スキンヘッドで頭の上に一本毛が生えていて、冬でもタンクトップに短パンという姿でいる。水無月小との練習試合では7番中堅手を守る(公式戦1回戦では三塁手を守っていた)。
如月小時代は精神的ストレスにより常にお腹を壊している状態だったが、たろーの授業を受けた時はお腹を壊さなかったこともあり、仲間と一緒に島を離れようとするたろーを追いかけた。
水無月小編では、練習中ただ一人簡単なフライを取れなかったが、東村とフータローの練習の甲斐あって水無月小との試合では村田が打ったホームラン性の当たりをフェンスをよじ登って掴み取り(海に落ちかけたところは詠み人と龍之介が掴んでグラウンドに戻す)、さらに満塁だったため満塁ホームランと思っていた選手は全員ホームへ進んでいたため三重殺(トリプルプレイ)となった。
詠み人(よみびと)
前作にも登場した須永を彷彿とさせるクールな少年。如月小に通っていた時にいつも一人でいるところをフータローが声をかけ仲間にした。常に帽子を被っていて脱いだ姿は描かれていなく、家族構成も不明。何かあることに一句を詠んでいて、野球の試合では2番二塁手を守る。将来の夢を持たず運命に逆らわず流れのままに生きることを信条とし、現実よりも文章の中で自由に会話ができていた。須永の書いた小説を愛読書にしている。
如月小学校時代では小説を書いており、最初に読ませてもらったフータローは続きを楽しみにしていたが、その小説を当時の担任が心無い酷評をした上に没収されたことが深い心の傷となってしまったため小説を書くことをやめていた。その後海空小学校を訪れた須永がその小説を読み、「たろーの魂の反応を信じること」「続きを待ちわびる人がいる限り完成させるべき」とアドバイスを送られ、再び小説を書くことを始めた。なお、このエピソードは単行本(書籍版)では収録されていない。
5時間目で頭の上に芽が追加され、ドデスカはどう育つのかを楽しみにしていることを語っている。後半から終盤にかけては名前の表記が片仮名の「ヨミビト」に変更されている。
水無月小との試合では「正攻法では徒労」の考えから相手ピッチャーの意表を突くバントで出塁しフータローととめに続き塁に出た。
白倉 とめ(しらくら -)
海空小学校の6人目の生徒で唯一の女の子。ドデスカの次に背が高い。ツインテールの髪型でワンピースのやフリルの入った服を着ることが多く、同じ服の多い男子と違い着る服のバリエーションは多い。野球の試合では1番遊撃手を守る。
島の7割の土地を所有する資産家の娘で、東京から帰ってきて如月小学校に転校し太郎一のクラスに編入する予定だったが、東京にいた時の極度の人間不信から「学校はただ傷つきに行く場所」と転校することを拒否し、家からこっそり抜け出して海空小学校に足を運んでいた。当初こそは自ら壁を作り孤立していたが、たろー達の暖かい心を目の当たりにして自分の心の中にあった深い闇から救い出してくれたこと、それと過去に自分の誕生日を祝い「アリス」と名付けてくれた少女(おねえさん)との約束のために海空小学校に転校する。海空小学校に転校してからは皆と仲良く接している。ただし目的のため(神社の霊の正体〈=由紀恵〉を探るときやわび助の恋の行方の観察等)なら手段を選ばない黒い部分もあり、クラスの仲間を仕切ることもある。
自分のことを「とめ」と呼ばれることを頑なに拒絶し、皆には「有栖」と呼ぶように言い聞かせている。一方、たろーやクラスの仲間が「とめの有栖」と呼んでいることについては拒絶する反応は見せていない。おねえさんから誕生日プレゼントとして貰ったクマのぬいぐるみ(いがぐりまろんぶらうん)を「親友」としていつも肌身離さず持っている。このぬいぐるみを使った腹話術で自分の気持ちを語ることもある。
たろーのことは「ぽち」と呼ぶが、表には出さないものの強い信頼を寄せている。絵が上手で、図工の授業で描いた絵はクラスの仲間を描いた優しい雰囲気の絵を皆に見せた。ただし、東京にいた時に絵画教室で描いていた絵は暗くて闇の深い物ばかりで母親と思われる人物も頭を悩ませていた。
水無月小との試合では相手打者の打った球を咄嗟の判断で素手でつかんだためバットも握れなくなるほどの怪我を負うが、右手を包帯で固定しフータローに続き内野安打を放つ。
35時間目の途中から目のタッチが変更された。
才蔵(さいぞう)
海空小学校の7人目の生徒で、嶋之島から三里離れている儀右衛門島(ギエモンとう)に祖父と住む少年。「漁師に学校は必要ない」と考える祖父をたろーの体を張った必死の説得によって海空小学校に編入する。室町時代から続く「儀右衛門」の十四代目にするべく祖父から漁師として育てられていて学校には通っていなかった。漁師として一番大切な「生命を感じる力、命のある場所」を嗅ぎ分ける能力を持っている。
漁の最中に海空小と水無月小の試合を見たことがきっかけで学校と野球に興味を持ち、深夜の海空小や如月小に侵入してこっそり教科書を借りて独学で勉強していた。頭は良くない上に字も下手だが運動神経は抜群で、ボールを投げた際も非常に威力があり皆を驚かせた。
単行本(書籍版)ではこれらのエピソードは収録されておらず「うみぞら新聞 号外」として1ページにまとめられている。
東村 勘太郎(ひがしむら かんたろう)
村立海空小学校の関係者
フータローの両親
とめの執事
私立如月小学校
嶋之島にある私立小学校。寮を備え最高級の設備を備えている。都会からだけでなく海空小(旧)の生徒も全員転校していた。設立からの時期は話によってばらつきがあるため不明とする。
三島 龍之介(みしま りゅうのすけ)
私立如月小学校に通う生徒。前作の早乙女龍之介を彷彿させる姿で、常に何かしらの本を読んでいる。成績優秀で将来有望な生徒だが、海空小学校が出来てからは時々学校を休んで陰でたろーの授業を覗いている。当初はたろーを疎ましく思い、たろーの授業を「未来の役にも立たない」と言っていたが、ある一件でたろーに助けてもらったことをきっかけにして「この瞬間の大切さ」のためにたろーの授業も必要としていることを伝えた。
水無月小との練習試合では海空小チームの一員として8番左翼手として参戦し如月小の生徒が皆不思議がっていた。総一郎ですらアウトを取っているのに自分がまだ取れていないことに焦りを感じたろーの言葉に理解ができず苦悩していたが、無意識に体が動いたことでたろーの言ったことを理解できるようになった。
山下 太郎一(やました たろういち)
校長
小近衛 十四郎(ここのえ じゅうしろう)
如月小学校の教師。幼き頃の若山さんを知っていて執念に近い好意を寄せていた。若山さんのことを「若山佳代子」と旧姓のフルネームで呼び、若山さんのために強くなったと思い込んでいた。若山さんを賭けたたろーとの剣道の決闘で終始たろーを圧倒するものの、自分が原因で木菜子が海に落ちた時は助けに飛び込んだたろーと違い何もできず自分の弱さに気づく。たろーに負けて以降も若山さんに未練を持っている模様で、若山さんの名前を出しただけでパニック状態になる。
才蔵が教科書を無断で借りたことに絡んでたろーにあらぬ疑いをかけられて駐在に捕まったときは、とめの手を握りながら「薔薇も色あせるような手で泥棒ができるわけがない」と言い、たろーは(盗みを)やっていないと主張するフータローらの言い分を信じようと太郎一に話してたろーを解放している。
さくら
元海空小の生徒で現在は如月小に通っている少女。
幼いころは人と接することが苦手でわずかな刺激に敏感に反応する心を持っていて、初見の東村ですら極度に怖がっていた。しかし頼子にだけは懐き好いていた。毎年桜の時期になると頼子の墓に花を供えている。
わび助が水の溜まった田んぼに落とした500円硬貨を拾ってあげたことでわび助からは「泥だらけの天使」と呼ばれていたが、帰り際に落とした河童キャラのキーホルダーをわび助が返しに行ったときに、わび助が海空小学校の人間だと知ると急にを冷たい態度を取るようになった。
わび助から事情を聞いた東村の過去の写真から5年前に埋めたタイムカプセルを埋める写真があり、たろー達によって校庭を掘り返してタイムカプセルを見つけ出す。見つけ出した時は「あの頃に戻りたくない」と逃げるが、自分の袋の中に入っていた大人になった彼女へ宛てた頼子からの手紙(彼女自身は入っていたことを知らなかった)を見てそれまでの気持ちを改め直した。
嶋之島の住民
庄田 長吉(しょうだ ちょうきち)
てんぷくじーさん
小野田 由紀恵(おのだ ゆきえ)
前作にも登場した辰巳の元婚約者。髪が長く全体的に白くなっている等、雰囲気が大幅に変わっている。たろーや若山さんの知らないところで辰己との婚約を一方的に解消していた。
最初は神社で見かけ、ふっと現れふっと消えることから「神社の妖精」と呼ばれ生徒らからは幽霊と思われていたが、実は神社脇の森の奥にある小さな一軒家に老婆と一緒に住んでいた。若山さんとの会話で小さいころから気管が弱く、そのせいで肺気腫になってしまい、空気のきれいな嶋之島でを療養していることを明かし、辰己との別れを告げたのも将来がある辰己のことを思い、自分の病気で重荷になってはいけないということからと話している。それでも辰己に対する気持ちは変わりなく、毎日神社に足を運んで祈願していた。その後たろーが「誘拐」して辰己らを呼び寄せた時にいづみが辰己との婚約解消を宣言したことで病を治すことを決意する。
たろーに誘拐された時に、「もし誘拐犯人さん(たろー)のせいで若山さんが不幸になっても一緒にいることができるか」との問いにたろーが「いなくなったら困る」と返した時は若山さんのことを羨ましがっていた。
大倉(おおくら)
切り身おばさん(きりみ-)
「魚群のまき」とも呼ばれている、若山さんに島で暮らすための術を教えた魚屋の女主人。病気で起きることのできなくなった主人に代わり店を切り盛りしている。更に息子が如月小学校に通い初めてからなおのこと無理して働くようになった。一度切り身にされた魚をくっつけて海に話したら何事もなかったかのように元気に泳いでいくという「奇跡の腕」を持っていると言われている。しかもその姿はだれにも見せたことがない。たろー一家が島で暮らし始めた時、生の魚を触ることのできなかった若山さんをはじめは頼りなく見て冷たい態度で接していたが、働き過ぎて腰を痛めて動けなくなったときに若山さんが代わりに魚を全部売り切ったのを見て見方を変え、伝説の包丁捌きを見せた。後にたろー宅に訪れて若山さんの作った野菜を味見し「完全無欠の味」と褒めた。
私立水無月小学校
下山田 ろくろー(しもやまだ ‐ )
下山田・兄(しもやまだ あに)
村田(むらた)
その他
横山先生(よこやませんせい)
須永(すなが)
単行本
※両シリーズとも書籍版はバンチコミックス(新潮社)から、電子書籍版はコアミックスから発刊されている。
株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん
単行本5巻までは背表紙寄りに「BUNCH COMICS」のロゴ(初期発刊作品のフォーマット)が入れられていた。
12巻は通常よりは増ページである。
1巻・11巻・12巻は目次に本来のタイトルと異なる旨の注記が書かれていた。
山下たろーくん-うみとそらの物語-
書籍版の6巻は作者と編集部が厳選したダイジェスト版(53~77話の25話が未収録)となっていることが目次に記されている。そのため、書籍版の6巻は本来の78話が53話に置き換えられ全61話になっている。
なお、2019年現在の電子書籍版は書籍版と同じ6巻までの扱いとなっており、ebookjapan等9巻まで発売された電子書籍サイトでは6巻の53話以降と8巻の78話及び9巻の内容が重複する事態となっている。そのため、9巻まで発売されている電子書籍サイトでは本来の53~58話が読めない状態にある。