桃色サバス
以下はWikipediaより引用
要約
『桃色サバス』は、ヤングキングに1992年から1997年にかけて連載された、中津賢也による漫画である。
概要
悪魔の魂を宿して生まれた少年・魔道玉吉と、玉吉をボディーガードしている魔女カゴメ。それらをとりまく人々たちのちょっとHなラブコメディー。
主な登場人物
魔女
カゴメ
主人公。魔女ではあるが低級魔女のために魔力はなく、魔法は一切使えない。その代わり片手で鉄骨を折り曲げたり、玉吉に飛来してくる物を拳だけで容易に受け止めるほどの怪力を持っている。最初はベルゼビュートの命を受け、玉吉を殺すために人間界にやってきたが玉吉の男気に惚れ、ボディガードとして魔道家に居候してしまう。また、裸体の露出が多い本作の中で、カゴメだけは玉吉と結ばれるまで乳首の描写がなかった。魔女とは思えない性格の良さを持つ(本性がしっぽでわかる魔界風邪の時、彼女のしっぽはウサギだった)。最終的に玉吉と結ばれたため、強力な魔力を得ることとなる。怪力でありながら寝相が悪く、居候に加わった妹のヘキサも泊まった初日の就寝中に殴られたため翌日から同衾は拒否される。そのため、以降は玉吉の部屋で寝ている。名前の由来は「カゴメ」から。
マユ
ヘキサ
魔道家
魔道玉吉(まどう たまきち)
魔神ベルゼビュートの魂を宿して生まれた高校生。そのために、早死にするように呪いがかけられており、ありとあらゆる不幸が身に降りかかるが、非常に頑丈な身体とタフな生命力からケガする程度で済んでいる。未成年でありながら酒には目がない大酒呑みで、飲み過ぎて酔いが限界を越えたり(同様に怒りなどの感情が限界を越えて)キレた時には悪魔の魂が表に出てしまい、凶暴な性格に豹変し大暴れするなど「悪魔上戸」「魔神化」と呼称されている。また、性的なことに関しては非常に奥手で、異性とキスをする事を想像するだけで鼻血を吹いて卒倒するくらいである。だがこれは、玉吉に宿る本当の姿(後述)を封印するためのリミッターであった。なお、玉吉の体液には魔力があり、特に精液に強力な力を宿す。
魔道玉三郎(まどう たまさぶろう)
玉吉の父親。職業はヌードカメラマンで、気に入った女性がOKするまでストーカーまがいの説得を行う。女子高生のヌードを撮りたいがために女性に変身して高校に潜入したり(もっとも、女に変身したこと自体は事故だったが)、玉吉の体液(飲みかけのビールに混じった唾液)を吸って悪魔化したり、会話中に突如出現したりなど、完全なトラブルメーカーである。カゴメのヌードを撮りたがって猛烈に迫っていた時、玉吉により西武新宿線の電車に道連れにひかれても怪我程度ですんでいる。強靱な肉体と先述のストーカー以上のしぶとさを持っているのは、実は祖父(玉吉から見て曾祖父)が魔神ベールであり、魔族の血を引いていたからであった。本人曰く「ちょいとお茶目な42歳」。そのキャラの濃さから、番外編では主役を務めることが多い。高校生時代は魔族の血により番長を務めていた。
魔道多摩恵(まどう たまえ)
玉吉の母親。小学生の時から無敵の強さを誇り、今でも魔道家では最強。後に父(玉吉から見て祖父)が魔界公爵アスタロトであったことが発覚する。一番常識的な感じもするが、かつては世界征服の野望を抱いており、それは主婦業をしている現在でもなお潰えていない。小学生時代は番長で、同じく番長であった玉三郎の挑戦を退けていた。その理由は多摩恵の方がより強い魔力を持つためであった。決闘の末、多摩恵の美しさに惚れ込んだ玉三郎からプロポーズを受け、勢いで快諾。それは小学生のノリだったようで高校生になる頃には冷めていたが、結果的に玉三郎の一途な想いが通じ結ばれる。37歳の今でも抜群のプロポーションを持っている。旧姓は「御垣」。
両親は二人とも魔族の血を引いており人間離れの強さを誇るが、二人とも魔族であるという自覚は無く、また作品の性質上ギャグマンガ的な描写だと思われていた。
御垣環(みがきたまき)
魔道多摩恵の母であり、玉吉の祖母である。玉吉の魔性の面を一番心配し、玉吉が嫌がらせをされている子供に犬を使い襲われた時、猛烈な魔力で地割れ等を起こして犬は焼死、子供に倒れてきた電柱から身をもって覆い被さりそれで死ぬことに。そのとき初めて玉吉が言葉をしゃべり泣きだした玉吉に人間性を見いだし安心して死ぬ。玉吉はそれ以来本来持っている魔力を使わず、電柱や鉄柱に激突しても我慢していたことになる。また、必ず墓参りをしていた。ブブの持ってきた魔界電話(あらゆる場所で会話可能)で霊界の祖母と話すことが出来、泣いて謝っていた。彼女は人間性のある玉吉に安心していて、カゴメを大切にする様忠告する。最終話前の緊迫した状態(これは恐怖の大王で後述)で霊としてカゴメの眼前に現れ助言する。
家族思いな人物であるが、魔界公爵・アスタロトとの間に娘である多摩恵をもうけており、玉三郎の祖母と並んで玉吉の人生が呪われている元凶とも言える。
人間
天道日吉丸(てんどう ひよしまる)
千葉真作(ちば しんさく)
筒井一恵(つつい ひとえ)
松戸菜絵(まつど さいえ)
先生
悪魔
ヤマト
ダイスケ
雪ドルマ
悪魔化した玉三郎によって召喚された魔界最下層の下級悪魔。語尾に「~ドル」を付けて話す。玉三郎が寿命で死ぬまで下僕として働くという無茶苦茶な契約を結んでしまったため、魔道家に居候する羽目に。その名の通り体は雪で出来ており、夏場は冷凍庫などに潜んでいる。大飯食らい等たいした能力はないが、通常のカメラやビデオに撮影できない魔女を撮影、録画することができる。頭以外は水さえ飲めば再生することからアイスとして(ミルク、カルピスがけ等)食べられる機能があるが役に立っていない。後に屋根の上で日に当たりながら昼寝していたら身体が融けてしまい、干してあった洗濯物(玉吉のズボン)に染み込んだことが切っ掛けで、自分が染み込んだ衣服を着用した者を操る事が出来るという能力が発覚した。魔界最下層の下級悪魔ゆえか非常に誠実(というより「嘘を吐けるほど賢くない」)。
ウサギ
ブブ
グラム
魔界の階層とパワーの基準
基本的に魔界の魔女、悪魔の階層は魔王(上にサタン)、上級魔(魔女)、中級、低級、下級(ドル(魔))となっている。物質変換(変身)はヤマトの発言から魔法の初歩中の初歩であるらしい。同じ上級でもヘキサとベルセブブとは魔力の質が異なり、ヘキサは物質を火、ブブは水の様に操ること(物質変換)により魔力を発揮できる。ただ、魔王や恐怖の大王になると如何なる方法も使えると思われる。
魔道玉吉の家系図
ベール | |||||||||||||||||||||||
魔道玉十郎 | |||||||||||||||||||||||
魔道キウ | 魔道玉三郎 | ||||||||||||||||||||||
佐藤ツル | |||||||||||||||||||||||
山田丸衣 | 魔道玉吉 | ||||||||||||||||||||||
山田玉成 | アスタロト | ||||||||||||||||||||||
??? | 御垣多摩恵 | ||||||||||||||||||||||
御垣環 | |||||||||||||||||||||||
御垣増ノ進 | |||||||||||||||||||||||
書誌情報
- YOUNG KING COMICS 少年画報社 全12巻
- 1992年9月15日発行 ISBN 4-7859-1329-0
- 1993年5月1日発行 ISBN 4-7859-1353-3(快傑イーピン・ゴッド 前後編収録)
- 1993年11月1日発行 ISBN 4-7859-1376-2(闘え!!イーピン・ゴッデス収録)
- 1994年6月1日発行 ISBN 4-7859-1395-9
- 1994年9月1日発行 ISBN 4-7859-1413-0
- 1995年1月15日発行 ISBN 4-7859-1433-5
- 1995年6月15日発行 ISBN 4-7859-1450-5(快傑イーピン・ゴッドII収録)
- 1995年10月1日発行 ISBN 4-7859-1477-7
- 1996年4月1日発行 ISBN 4-7859-1512-9(快傑イーピン・ゴッド~最終章~収録)
- 1996年8月1日発行 ISBN 4-7859-1528-5
- 1997年3月1日発行 ISBN 4-7859-1558-7
- 1997年6月15日発行 ISBN 4-7859-1568-4
- 文庫版(少年画報社文庫)全7巻、少年画報社
- 「桃色サバス 裏バージョン」『RED EYE』vol.3、1998年、恐慌舎。作者自身による同人作品。
CDブック
- 「桃色サバス」1994年、K・A・Oプロモーション
CDブックの主要キャスト
- カゴメ:篠原恵美
- 魔道玉吉:一条和矢
- 魔道玉三郎:若本規夫
- ヤマト:緑川光